BP のモダナイゼーションと移行ジャーニー
BP のデジタルファンデーションプログラム VP である Keisha Garcia 氏との対話。Garcia 氏は BP に 14 年間勤務しており、エネルギー業界で 20 年以上、大規模なシステムの導入とポートフォリオプログラムの管理に携わってきました。
ここでは「移行とモダナイゼーションのどちらが先に来るか」という重要な質問に着目します。
BP のデジタルトランスフォーメーションストーリーは、2016 年に経営幹部の 1 人が自社をクラウドファーストであると宣言したときに始まりました。後の話は歴史が物語っています」
クラウドファースト? なぜ今なのか?
BP の新 CEO である Bernard Looney 氏は、石油およびガス会社としてのアイデンティティーから脱却を図り、パリ協定に沿って 2050 年までにネットゼロを目指すエネルギー会社へと移行することで、BP という会社を再構築するための新しい戦略とアプローチを取り入れました。ご覧のとおり、BP は、組織全体の運用モデルを再構築するプロセスの真っ只中にいます。
Garcia 氏はそれがどのように行われたかを説明してくれました。初めは、自社の推進要因はテクノロジーにあり、時間の経過に伴うコストと最適化の固定コストを考慮しながら、インフラストラクチャにまつわる最新かつ最高の革新的な取組みを行うことに力を入れていました。その後、次のステージへと移りました。私たちはテクノロジー企業ではなく、石油およびガス企業であることを考えると、新しいビジネス戦略に結び付けられた付加的な商業的価値に焦点を合わせるための再編成が必要でした。イノベーションとオートメーションは、私たちの野心と戦略的目標を実現する上で絶対的に重要でした。クラウドテクノロジーは、BP がモダナイゼーションと移行を完遂する上で基盤となるものであると考えました。
私たちはシステムを扱っており、オペレーションを中断することはできません。私たちは技術革新やテクノロジーの変化の速さを考慮した時間軸の中で行動しなければならないので、かなりのスピードで物事を進める必要がありました」
では、最初に来るのはどちらでしょうか? モダナイゼーションでしょうか、または移行でしょうか?
私たちが出した答えは、両方同時でした。モダナイゼーションと移行は対になるものですが、この順序は、状況の状況や会社のニーズによって左右されます。自社のランドスケープ、使用しているアプリケーション、およびインフラストラクチャを見渡したところ、モダナイゼーションと移行は互いに並行して進める必要があると結論付けました。技術やビジネスの観点から目的を考えずに、やみ雲にリフトアンドシフトやただのストレートな移行をしないことに意味がありました。
完璧な移行またはモダナイゼーションの取り組みを計画することで、分析でがんじがらめになることはありません。端的に言えば、実際に現場に行って、評価を行い、理解し、オペレーションを維持するために優先順位をつける必要があります。耐用年数を迎えるリスク、それらの脅威とは何か、そしてそれらの脅威にどのように対処するかを検討するのです。
先ずは能力を高める上で手に届く、簡単なところから始めましょう。自社のビジネスモデルを刷新するのに試行錯誤はつきものでした。
私たちにとっては、一歩下がって自社の状況、現在の状況、ビジネスの方向性、全体的な目的や目標を理解することで、視界が開けました。当社はテクノロジー企業ではありません。エネルギービジネスを運営しており、奉仕するお客様に提供するのに最適なものについての理解、目的、および全体的な最終目標を調整する必要があります。
クラウドのメリットをどのように享受できるか
当社は AWS と提携してプラットフォームを構築しましたが、繰り返しになりますが、自分たちの能力をわきまえて、テクノロジーに対するチームの信頼感を実際に構築し、製品について学ぶ必要がありました。AWS と連携および提携して、プラットフォームの観点から AWS のトレーニングやその他諸々を活用しました。可能性は無限大に広がりました。私たちは、思い切ってリスクを取り、自分たちが夢にも思わなかったようなペースで歩を進めました。この障壁を打ち破ることで、無限の可能性に開眼しました。
クラウドのモダナイゼーションと移行に対する BP のメリット
- コスト削減
- 俊敏性
- 災害対策とビジネスの継続性
- メガデータセンターを廃止することで二酸化炭素排出量を削減
- インフラストラクチャをアップグレードする必要性を排除
- 革新的な作業環境
- コスト削減を活用して、時間、労力、および資金を従業員の育成に投入
BP の明るい未来
何千ものクラウド移行を経験した後、当社は日々成長しています。石油およびガス会社から再生可能エネルギーと環境を念頭に置いたエネルギー会社へと事業を再構築するにつれ、当社は地域のデータセンターを世界中に拡大するというワクワクするようなフェーズに移り始めています。これは BP にとって新たなフロンティアであり、テクノロジーをどのように活用するか、また、ソリューションを提供するためにビジネスとして統合し、協力するためにどのように空間を超えてつながるかについて、新たな難問を確実に突き付けられることでしょう。AI テクノロジーは、物理的にそこにいなくても、デジタルツインソリューション、エッジケーステクノロジー、および問題軽減機能を活用して効率を高めるために多くのことを自動化してくれるため、とてもワクワクするものです。
BP では、何をしていてもクラス最高になるよう努めています。トレーディングの現場で長く働いていると、市場の変化に合わせてよりマージンを重視した方向に物事が進む中で、それを実現するためには、デジタル技術を活用して自動化し、できる限り効率的で無駄のない効果的な行動を心がける他ないことに気づきます。
AWS とのパートナーシップを通じて、私たちの夢はもはや絵に描いた餅ではありません。私たちの夢は今、クラウドの中に横たわっています」
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