Capital One が AWS Step Functions Distributed Map を使用して、小切手の処理を最大 80% 高速化

1994 年に設立された Capital One は、クレジットカード、当座預金口座、普通預金口座、自動車ローンなどを提供しています。同社はファイナンシャルインクルージョンに取り組んでおり、さまざまな事業で 1 億人以上の顧客にサービスを提供しています。

Capital One は小切手決済アプリケーションを AWS でホストし、AWS Step Functions を使用してサーバーレスコンピューティングサービスである AWS Lambda によるワークロードの処理方法を調整しています。同社は毎日何千もの小切手を処理し、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) が提供するデジタルファイルストレージ容量を使用しています。Amazon S3 は、どこからでも事実上あらゆる量のデータを取得できるように構築されたオブジェクトストレージサービスです。

小切手決済アプリケーションを調整するために、Capital One は AWS Step Functions をインラインマップ状態で使用することに成功しました。インラインマップ状態では、データセット内の複数のエントリに対して同じ処理ステップが最大で 40 回まで並列イテレーションされます。ほとんどの小切手は自動で決済されますが、アナリストは各営業日の終了前に、少量ながら一定量の小切手を手動で確認する必要があります。AWS が最大 10,000 の並列ワークフローを起動してデータを処理できる AWS Step Functions Distributed Map を使用するオプションをリリースするとすぐに、Capital One は並列処理を使用してワークフローをさらに合理化し、手動によるレビューが必要な小切手をより迅速に特定する機会をつかみました。10 週間かけて計画とテストを行い、概念実証を成功させた後、同社はアーキテクチャに大きな変更やダウンタイムを発生させることなく、本番環境で AWS Step Functions Distributed Map を使用するように切り替えました。

リリース後すぐに AWS Step Functions Distributed Map を採用したことに加えて、Capital One は AWS のチームと緊密に連携して、今後リリースされる他の機能のプレビュー、テスト、フィードバックの提供も行ってきました。Capital One の著名なエンジニア、Sushma Onkar 氏は次のように述べています。「私たちは常に AWS チームと協力して、ロードマップの内容とその使用方法を見極めています。「これにより、イノベーションをより迅速に進めることができます。

Capital One は AWS Step Functions Distributed Map を使用することで、ワークフローの起動と終了にかかる全体的な処理時間を 75～80% 短縮しました。同社では、40 個のワークフローをバッチ処理する代わりに、25 倍の数の同時実行ワークフローを起動して処理できるようになりました。Capital One では、AWS Step Functions Distributed Map を使用することで、何千ものワークロードを並行してクローズできるため、全体的な小切手処理時間が大幅に短縮されます。「プロセスを起動して終了するまでの時間が大幅に短縮されました」と Onkar 氏は言います。「アナリストは、以前よりも早くキューの更新を確認できるようになりました」。 小切手の量は週を通して変動しますが、AWS Lambda を使用すれば、アプリケーションは並列ワークフローの需要に合わせてスケールできます。「AWS Step Functions Distributed Map を実装すると、AWS Lambda のサーバーレススケーリング機能の恩恵を受け、大量の小切手をより迅速に処理できるようになりました」と Onkar 氏は言います。

ワークフローは並行して行われるため、アプリケーションの処理はより早く完了し、アナリストは手動レビューをより早く開始できます。これらの生産性の向上により、アナリストは他のタスクを完了する時間を確保できます。「AWS Step Functions Distributed Map を使用するように変更されたことに、チームは大変満足しています」と Onkar 氏は言います。

以前は、小切手決済アプリケーションで大量の API コールが同時に発生した場合、スロットリング例外が発生することがありました。AWS Step Functions の自動再試行機能を使用することで、Capital One はこのような例外を回避し、生産性をさらに向上しています。