投稿日: May 12, 2021
re:Invent 2020 において、AWS は AWS SaaS Boost のプレビューを発表しました。これは、ソフトウェアデベロッパーが既存のソリューションを Software-as-a-Service (SaaS) 配信モデルに移行するのに役立つオープンソースツールです。SaaS Boost は、アプリケーションの SaaS への変換を加速することで開発作業を大幅にオフロードし、ソフトウェアデベロッパーが製品を差別化する機能に注力できるようにします。本日、GitHub で公開されました。本日の公開に至るまでに、プロジェクトにおいて何百人ものデベロッパーから関心を集めました。すべての SaaS 製品には、ユーザーのオンボーディング、テナントのインフラストラクチャのプロビジョニング、消費傾向のモニタリング、テナントプロファイルの設定、請求システムとの統合、主要なメトリクスの表示を行うための基本的な機能が必要です。これらの機能は、SaaS プロバイダーのスケールをサポートするために重要です。すべての SaaS 企業が実際のアプリケーションを構築する前にこれらの機能を構築するためにリソースを費やした場合、有限の資本が消費されるとともに、市場投入までにより長い時間がかかります。
AWS SaaS Boost は、移行および運用プロセスを通じてソフトウェアビルダーをガイドすることにより、SaaS サービスの立ち上げにおける困難な作業をサポートし、SaaS に移行する際の障害を可能な限り取り除きます。デプロイの自動化、分析とダッシュボード、請求、メータリングなど、すぐに使用できるコア要素を提供します。SaaS ビルダーとの何百もの協働を通じて、当社は、テナントの分離、データのパーティション化、監視、メータリング、請求などの機能が基本となることを学び、有用なアーキテクチャパターンを開発しました。SaaS アプリケーションは、高度に分散された統合ソフトウェアであり、絶えず進化しています。それらの多くは、OAuth を認証のために、Open Policy Agent を制御のために、OpenTelemetry を可観測性のためにそれぞれ使用するなど、業界標準のプロトコルとオープンソーステクノロジーを使用しています。Apache-2.0 ライセンスの下でリリースされた AWS SaaS Boost を使用すると、急速に変化するビジネス要件を満たすようにコードをカスタマイズし、必要に応じて再配布できます。
AWS SaaS Boost の目的は、できるだけ多くのデベロッパーや企業に高品質のソフトウェアを提供することにあります。SaaS Boost はオープンソースソフトウェアであるため、誰でもそれを改善することができます。SaaS Boost の活気に満ちたコミュニティを通じて、当社は、機能をより迅速に開発し、お客様に高品質のソリューションを提供することを希望しています。これらの理由から、当社では SaaS Boost の憲章と一連の指針を提案しています。私たちは AWS における SaaS の将来を楽しみにしています。そして、SaaS Boost オープンソースプロジェクトは、お客様とパートナーが SaaS への移行を加速するのに役立ちます。皆様からのフィードバックをお待ちしております。共通の目的意識を維持することにより、最高のオープンソースの SaaS ソフトウェアを開発したいと考えています。
SaaS Boost の使用を開始するには、SaaS Boost GitHub リポジトリでプロジェクトを探してください。