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AWS CodeCommit の今後について

本記事は 2025 年 11 月 24 日に公開された Anthony Hayes による “The Future of AWS CodeCommit” を翻訳したものです。

2024年7月、私たちは採用状況やお客様のニーズに関する評価に基づき、AWS CodeCommit の段階的に廃止する方針を発表しました。しかし、私たちはデータの分析やお客様の声を聞くことを止めていませんでした。そして、お客様が示してくださったことは明確でした。コードリポジトリには AWS が管理するソリューションが必要だということです。このフィードバックを受け、CodeCommit は本日より改めて、完全な一般提供(GA)に戻ります。

私たちはお客様の声をお聞きしました

昨年の段階的廃止の発表後、多くのお客様からご意見をいただきました。フィードバックは率直で、多くのことを明らかにしてくれました。皆様が教えてくださったのは、CodeCommit は単なるコードリポジトリではなく、インフラストラクチャの重要な要素だということです。IAM との深い統合、VPC エンドポイントのサポート、CloudTrail ログ記録、そして CodePipeline や CodeBuild とのシームレスな連携は、とくに規制業界で運用しているチームや、すべての開発インフラストラクチャを AWS 内に配置したいチームにとって大きな価値があります。要するに、CodeCommit は多くのお客様にとって不可欠なものであることを学びました。そのため、私たちは CodeCommit のサービス提供を再開いたします。

今回の段階的廃止の発表により、不確実性を生んでしまったことは認識しています。CodeCommit からの移行を計画または実行するために時間とリソースを投資された皆様には、お詫び申し上げます。私たちはこの経験から学び、今後より良いサービスを提供することをお約束します。

今日から変わること

以下が本日からの変更点です。

CodeCommit は新規のお客様にも再び開放されます – 本日より新規のお客様のサインアップが可能になります。新しいアカウントのオンボーディングやリポジトリの作成をお待ちいただいていた場合は、AWS コンソール、CLI、または API を通じて今すぐ実行できます。

現在または過去にご利用いただいていたお客様へ – すでに移行を完了し、GitHub、GitLab、Bitbucket、またはその他のプロバイダーへの移行を完了している場合もあるかと思います。これらは優れたプラットフォームであり、それらを使用するという決定を全面的にサポートします。もし CodeCommit への復帰をご検討の場合は、サポートチームやアカウントチームがお手伝いします。

移行の途中にある場合は、計画を一時停止または取り消すことができます。AWS サポートまたはアカウントチームに連絡して、具体的な状況を話し合い、最適な進め方を決定してください。

CodeCommit を使い続けてくださった方々には、この期間中のご辛抱に感謝します。私たちは蓄積された機能リクエストとサポートチケットのバックログに取り組んでおり、お客様のニーズに応じて優先順位をつけています。今後も、サービス改善やワークフロー(人間、機械、エージェントを含む)支援のご意見を引き続きお聞かせください。

今後の予定

私たちは CodeCommit を維持するだけでなく、投資を進めていきます。ロードマップは次のとおりです。

Git LFS サポート(2026 年第 1 四半期)– これはもっとも多くリクエストされた機能です。Git Large File Storage により、画像、動画、デザインアセット、コンパイル済みバイナリなどの大きなバイナリファイルを、リポジトリを肥大化させることなく効率的に管理できるようになります。大きなアセットに対して、より高速なクローン、より良いパフォーマンス、よりクリーンなバージョン履歴を実現します。

リージョン拡張(2026 年第 3 四半期開始)– CodeCommit は eu-south-2 と ca-west-1 の追加の AWS リージョンに拡張され、アプリケーションを構築およびデプロイしている場所により近くなります。

これらの機能と追加のロードマップ項目については、今後数か月のうちに更に詳細をお知らせします。最新の AWS リリースについては、What’s New フィードをご確認ください。

料金、SLA、および開始方法

料金に変更はありません。現在の料金体系は CodeCommit 料金ページで確認できます。また、サービス規約で定義されている 99.9% の稼働時間 SLA を引き続き維持します。

CodeCommit を初めて使用する場合、または移行後に戻る場合は、開始ガイドでステップバイステップの手順を確認してください。移行のサポートや特定のセットアップに関する質問については、AWS サポートまたはアカウントチームにお問い合わせください。
今すぐご利用いただけます
AWS CodeCommit は現在 29 のリージョンで利用できます。新規のお客様は今すぐリポジトリの作成を開始できます。CodeCommit コンソールにアクセスして開始してください。

皆様の AWS へのフィードバック、ご辛抱、そして変わらぬご信頼に感謝いたします。私たちは CodeCommit を AWS 開発にもっとも統合された Git リポジトリサービスにしていくことをお約束します。

詳細情報:

翻訳は AppDev Consultant の宇賀神が担当しました。