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AWS Storage Gateway が大阪リージョンでご利用可能となりました

みなさん、こんにちは。アマゾン ウェブ サービス ジャパン、シニアエバンジェリストの亀田です。

AWS Storage Gateway が大阪リージョンでご利用可能となりましたのでお知らせいたします。

AWS Storage Gateway

Storage Gateway は、オンプレミスから実質無制限のクラウドストレージへのアクセスを提供するハイブリッドクラウドを実現させるサービスです。Storage Gateway を利用することで、バックアップのクラウドへの移動や、クラウドストレージを利用したオンプレミスのファイル共有の実現、およびオンプレミスアプリケーションに AWS 上のデータへの低レイテンシーアクセスを実現させることができるため、ストレージ管理を簡素化し、ハイブリットクラウドストレージのユースケースでコストを削減することができます。オンプレミス環境で、Storage Gateway ソフトウェアを含む仮想マシンを VMware ESXi、Microsoft Hyper-V、または Linux KVM にデプロイすることでご利用いただけます。

お客様が抱える様々なワークロードに対応するために、Storage Gateway は4つのゲートウェイタイプを備えています。

Amazon S3ファイルゲートウェイ

Network File System (NFS)(バージョン3または4.1)やServer Message Block (SMB) (バージョン2または3)といった標準のストレージプロトコルを介した低レイテンシーのデータアクセスが提供され、オンプレミスアプリケーションがシームレスにクラウドストレージを利用できるようになります。ローカルでは、キャッシュが動作し、最近使用したデータはオンプレミスに保存されるため低レイテンシーのアクセスが可能です。なお、各作業員の端末から仮想ドライブとしてマウントしてオフィス文書を格納する目的のファイルストレージとしてのご検討の場合は、AWS Direct Connect経由でAmazon FSx for Windows File Serverを利用する方が適していますので、ユースケースに応じて使い分けてください。

Amazon FSx ファイルゲートウェイ

Amazon FSxは機能が豊富でパフォーマンスの高いファイルシステムの起動を可能とするAWSのストレージサービスです。Amazon FSx ファイルゲートウェイを使うことで、オンプレミスからフルマネージドのクラウドを利用したバックアップファイル共有へのアクセスをサポートし、データをローカルに保存するコストを削減します。変更されたデータはバックグラウンドで FSx for Windows ファイルサーバーに同期されます。前述のAmazon S3ファイルゲートウェイと異なり、AWS上でさらにAmazon FSxと連携するアプリケーションとデータを介した連携などが必要な場合に最適なアーキテクチャとなります。上記同様定常的にオンプレミスの各作業員の端末からマウントして利用する場合、直接Direct Connect経由でAmazon FSxと連携することも併せてご検討ください。

テープゲートウェイ

テープゲートウェイは、多くの主要なの最新バックアップアプリケーションをサポートしており、既存のバックアップワークフローを変更することなく、オンプレミスの物理テープの使用から AWS の仮想テープに切り替えることができます。テープゲートウェイは、データの安全なやり取りのために、ゲートウェイと AWS の間のデータを暗号化し、さらに、Amazon S3 と Amazon S3 Glacier、または Amazon S3 Glacier Deep Archive の間のデータを圧縮し仮想テープを送信して、ストレージコストの最小化を図ります。仮想テープが保存されるS3は、99.999999999% の耐久性をもつため、物理テープライブラリの運用が不要となり、バックアップ運用を簡素化させることができます。

ボリュームゲートウェイ

オンプレミスアプリケーションにクラウドバックアップ用の iSCSI ブロックストレージボリュームが提供され、ローカルボリュームのスナップショットを取得し、そのスナップショットを Amazon EBS に保存することができます。このボリュームゲートウェイはキャッシュ型モードまたは保管型モードで動作します。キャッシュ型モードでは、プライマリデータは Amazon S3 に保存され、頻繁にアクセスするデータはキャッシュでローカルに保持され、低レイテンシーでのアクセスを実現することができます。保管型モードでは、プライマリデータはローカルに保存され、オンプレミスでデータセット全体が低レイテンシーでアクセスできると同時に、Amazon S3 に非同期でバックアップされます。どちらのモードでも、AWS Backup を使用してボリュームのコピーを作成でき、Amazon EBS スナップショットとして AWS に保存され、データ保護、復元、移行、およびその他のさまざまなニーズに合わせて、スペース効率の良いバージョン付きのコピーをさらに作成することができます。

ローカルネットワークとの統合

ボリュームゲートウェイとテープゲートウェイでは、AWSとの通信で Socket Secure バージョン 5 (SOCKS5) プロキシの設定がサポートされており、ファイルゲートウェイでは、HTTPプロキシの設定がサポートされているため、お客様ネットワーク環境へのスムーズな統合が容易になっています。またAWS PrivateLink に対応しているため、ご利用を想定される環境がプライベートネットワークでも、VPNやDirect ConnectでAWSと接続されていれば、ご利用可能です。帯域幅スロットリングの機能が備わっておりStorage Gatewayの動作により本来必要なアプリケーションの通信が阻害されるということを防ぐことが可能です。

– シニアエバンジェリスト 亀田