IT チームが重要なアプリケーションを実行している限り、主要なアプリケーションデータのバックアップが必要です。しかし、いまだに多くの組織は数十年前の物理的なバックアップ技術によって、大切な運用時間、資金、柔軟性を無駄にしています。AWS Storage Gateway では、テープや仮想テープライブラリシステムからクラウドにバックアップジョブを移行するシームレスな方法を IT 組織に提供します。一方で、信頼されたバックアップツールおよびプロセスは適切に維持します。
物理テープハードウェアの煩わしさから自由になる
- 手作業で行うテープの管理プロセス
- データの堅牢性と信頼性の懸念事項
- 費用のかかる CapEx ハードウェアの更新
- 価値の低いサービス契約
- 時間がかかるテープの取得
- オフラインデータにアクセスできない
クラウドバックアップのために VTL として AWS Storage Gateway を使用する理由
何千ものお客様はテープバックアップの課題に直面し、クラウドのバックアップアプローチに移行するために必要なことを検討しています。そのようなお客様が既存のテープバックアップからクラウドバックアップに移行する方法として、AWS Storage Gateway の使用を選択していることには、以下の共通する理由があります。
- クラウドバックアップへの従来風の、労力の少ない移行、実績あるバックアップソフトウェアをそのまま配置
- コストのスパイクを避ける OpEx 購入モデル、低コストのアーカイブで長い保持期間
- データセンターの占有面積とアーカイブサービスの契約を削減
- バックアッププロセスを簡素化し、手間を減らし、取得時間を予測可能に
- データの耐久性: 99.999999999% の耐久性を持つよう設計された Amazon S3 と Amazon Glacier クラウドストレージ
仕組み

AWS Storage Gateway サービスは、本番アプリケーションがあるオンプレミス環境から、AWS クラウドの高度にスケーラブルで冗長性と耐久性が高いストレージサービスである Amazon S3 や Amazon Glacier に移行する仮想テープライブラリ (VTL) として機能するように設定できます。
テープゲートウェイでは、Storage Gateway を仮想メディアチェンジャーと仮想テープドライブで構成される業界標準の iSCSI ベース VTL として、既存のバックアップアプリケーションに表示します。大規模にスケーラブルな Amazon S3 に保存される仮想テープの集合体に書き込んでいる間も、既存のバックアップアプリケーションおよびワークフローを継続して使用できます。仮想テープに含まれるデータに即時のアクセスまたは頻繁なアクセスをする必要がなくなった場合は、バックアップアプリケーションによって仮想テープの保管場所を仮想テープライブラリから Amazon Glacier に移動することで、ストレージコストをさらに削減できます。
Storage Gateway は、多数の一般的なバックアプリケーションと互換性があります。VTL インターフェイスにより、テープオートメーションの多額の前払い資本支出、複数年のメンテナンス契約義務、継続的なメディアコストが不要になります。テープに書き込むデータ量に対してのみ料金が発生し、ニーズの拡大に応じてスケールします。オフサイト施設にストレージメディアを輸送することやテープメディアを手作業で取り扱うことは必要なくなり、AWS クラウドプラットフォームの設計と耐久性の利点を活用してアーカイブできます。
主なリソース
AWS プロジェクト: テープバックアップのクラウドストレージへの置き換え
プランが必要ですか? AWS プロジェクトを参照して、AWS のテープゲートウェイの使用を開始するステップを確認してください。信頼されたバックアッププロセスを中断することなく、テープを置き換えることができます。
サポートされているバックアップソフトウェア
AWS Storage Gateway によって、信頼されたバックアップソフトウェアをオンプレミスのストレージゲートウェイに簡単に設定できます。これによって Amazon S3 および Amazon Glacier への接続が可能になり、安全な長期保存に必要なクラウドのスケーラビリティや耐久性を実現できます。既存の投資やプロセスを中断する必要はありません。多くのお客様は、市場で入手できる主要なバックアップソフトウェアツールを使った VTL 設定に AWS Storage Gateway を使用しています。
サポートされているバックアップアプリケーション | リソース |
Arcserve Backup | Arcserve のテストに関する AWS ドキュメント |
Commvault | Commvault のテストに関する AWS ドキュメント |
Quest (旧 Dell) NetVault Backup | NetVault のテストに関する AWS ドキュメント |
Dell EMC NetWorker | NetWorker のテストに関する AWS ドキュメント |
Micro Focus (前 HPE) Data Protector |
Data Protector のテストに関する AWS ドキュメント |
Microsoft System Center Data Protection Manager | MS DPM のテストに関する AWS ドキュメント |
NovaStor DataCenter | NovaStor DataCenter のテストに関する AWS ドキュメント |
Veeam Backup & Replication | |
Veritas Backup Exec |
|
Veritas NetBackup | NetBackup のテストに関する AWS ドキュメント |
実行方法の概要
- AWS マネジメントコンソールから AWS Storage Gateway の仮想マシン (VM) をダウンロードし、VMware ESXi、Microsoft Hyper-V、さらに Amazon EC2 でバックアップサーバーがある場所にデプロイします。
- ゲートウェイをインストールし、テープゲートウェイに対してローカルにストレージ (DAS、NAS、SAN) をプロビジョニングします。このストレージは、AWS にアップロードされているデータの耐久性のある "アップロードバッファ" として、または最近読み込んだ仮想テープデータのキャッシュとして機能します。このキャッシュストレージのスペースは、迅速なローカルリカバリ用に最新のバックアップを保持するために使用できます。
- AWS マネジメントコンソールを使用している VTL としてローカルゲートウェイを設定し、その IP アドレスを AWS アカウントに関連付けてから、ゲートウェイの AWS リージョンを選択して、アップロードしたデータを保存します。
- AWS Storage Gateway の仮想テープドライブと仮想メディアチェンジャーを既存のバックアップサーバーにマウントし、バックアップソフトウェアで仮想テープライブラリと仮想テープを検出できるようにします。
- バックアップジョブをゲートウェイに切り替えると、データは最初ゲートウェイに対してローカルに書き込まれ、S3 に保存されている VTL へのアップロードのためにキャッシュおよびバッファされます。テープオートメーションシステムと同様に、仮想テープを低コストの保管に適している Amazon Glacier にアーカイブし、オンラインの VTL から削除できます。
- AWS マネジメントコンソールを使用して Amazon Glacier のアーカイブからテープを取得し、バックアップソフトウェアによって復旧プロセスを管理します。
- 他のサイトや EC2 にも追加のゲートウェイをデプロイし、それらの場所からデータをバックアップできます。他のサイトの遠隔復旧にも使用できます。
開始方法の詳細については、「こちら」を参照してください。
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