Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2020/11/23週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
いよいよAWS re:Invent 2020が開催しました!初のオンライン開催、しかも3週間にわたっての開催ということで、日本語独自のコンテンツや日本の時間に合わせてのキーノート再放送等も予定されていますので、ぜひ以下よりご参加いただければと思います。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/events/2020/reinvent/
また、re:Inventの大量の新発表を追いきれないという方向けに、新発表をまとめて日本語でご説明するオンラインセミナーを毎年開催しているのですが、今回は3週間ありますので、セミナーも3回実施予定です。毎週月曜18時の”AWS re:Invent 速報”シリーズをぜひご利用ください。セミナー視聴の登録はこちらから可能です。
re:invent前ですが、先週も多くの新発表が行われました。さっそく先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2020年11月23日週の主要なアップデート
- 11/23(月)
- Announcing Code Signing, a trust and integrity control for AWS Lambda
AWS Signerという新しいサービスが発表され、Lambdaから利用可能になりました。Signerはフルマネージド型のコード署名サービスで、今回の発表によりLambda関数作成時にサイン済のものしか利用できないような設定が可能になりました。SignerへのアクセスはIAMでコントロールが可能です。詳しくはこちらのBlogをご覧ください。 - AWS Single Sign-On enables administrators to require users to set up MFA devices during sign-in
AWS Single Sign-On (SSO) で多要素認証としてFIDOセキュリティキーや、タッチID等が利用可能になりました。これにより、セキュリティを維持しつつ利便性を高めることが可能になります。詳細はこちらのBlogをご覧ください。 - AWS Copilot CLI is now Generally Available
これまでプレビューで提供してきたAWS Copilot CLI for Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) が一般提供開始(GA)になりました。その名前の通り、ECSの各種操作を簡単に行うことが可能なコマンドライン環境です。GitHubのレポジトリはこちらにあります。Copilotに関連する情報をあつめたBlog記事が用意されていますので、こちらもぜひご覧ください。 - Amazon SageMaker Studio is now expanded to AWS regions worldwide
Amazon SageMaker Studio が利用可能なリージョンが追加され、東京リージョンでもご利用いただけるようになりました。SageMaker Studioは、WEBベースのIDE(統合開発環境)で、機械学習の開発・ビルド・デプロイに必要となる機能をまとめて提供します。 - You now can use a SQL-compatible query language to query, insert, update, and delete table data in Amazon DynamoDB
Amazon DynamoDBで、PartiQL言語でのデータ操作が可能になりました。PartiQLはSQLに似たデータ操作言語で、SELCTやUPDATEでデータを操作します。詳細はこちらをご覧ください。AWSでは他にもQLDBがこのPartiQLに対応しています。DynamoDBでのPartiQL利用についてはこちらのドキュメントを参照してください。
- Announcing Code Signing, a trust and integrity control for AWS Lambda
- 11/24(火)
- AWS Single Sign-On enables attribute-based access control for workforce users to simplify permissions in AWS
AWS Single Sign-On (SSO)でアトリビュートベースのアクセスコントロール(attribute-based access control : ABAC)が利用可能になりました。IDプロバイダ側からAWSに送られてきたアトリビュート(属性)をもとに、権限を設定可能です。従来からあるロールベースのコントロールに加えてABACを利用することでより柔軟な権限制御が可能になります。詳細はこちらのBlogをご覧ください。 - Introducing Amazon Managed Workflows for Apache Airflow (MWAA)
Amazon Managed Workflows for Apache Airflow (MWAA) がリリースされました。名前の通りApache Airflowをマネージドサービスとして提供するもので、運用管理の負担を少なくワークフローを利用することが可能です。東京リージョンでも利用可能になっています。解説のBlog記事が日本語で用意されていますので、ぜひご覧ください。 - Amazon Transcribe now supports Brazilian Portuguese, Japanese and Korean and 3 corresponding AWS regions for streaming transcription
Amazon Transcribeは音声を自動認識(書き起こし)するサービスです。今回、HTTP/2、WebSocketストリーミングを受けて翻訳を実行するTranscribe streamingに対応言語が追加され、日本語も利用可能になりました。詳細はこちらのBlogをご覧ください。 - Amazon Elasticsearch Service announces support for Elasticsearch version 7.9
Amazon Elasticsearch Service (Amazon ES) は、AWS上でElasticsearchクラスターを簡単にデプロイ、運用できるするマネージドサービスです。この日Amazon ESに計6つの新機能が発表されています。全体はAWS What’s newページで確認いただくことにしてここでは2つを紹介します。1つ目がこのElasticsearch 7.9のサポートです。write thread poolのqueue sizeが10,000に増加(以前は200)等、多数の機能改善が行われた新バージョンです。既存のAmazon ESクラスターもインプレースバージョンアップグレードの機能で簡単にバージョンアップが可能です。 - Amazon Elasticsearch Service announces support for Remote Reindex
もう一つ紹介するのがAmazon ESのRemote Reindexです。これはAWS上の別ElasitSearchドメインやAWS外部のElasitSearchクラスターに対してReindex (インデックスのコピー)をサポートするものです。外部からの移行や、別バージョンのドメインへのインデックス移行などにご利用いただけます。
- AWS Single Sign-On enables attribute-based access control for workforce users to simplify permissions in AWS
- 11/25(水)
- Amazon Neptune releases graph notebook as an open-source project
グラフDBに格納されたデータを分析する際に、クエリを書きやすくしたり、り可視化したりするためのJupiter notebook用のPythonパッケージ “Graph Notebook” をOSSとして公開しました。Graph NotebookはRDF/SPARQLにもApache TinkerPopにも対応しておりり、その両方が使えるAWSのグラフDBサービス Amazon Neptune でも利用可能です。使い方ガイドはこちらから参照できます。
- Amazon Neptune releases graph notebook as an open-source project
- 11/26(木)
- (この日は米国サンクスギビングデーのため、新発表はほとんどありませんでした)
- 11/27(金)
- PostgreSQL 13 now available in Amazon RDS Database preview environment
Amazon RDS Databaseのプレビュー環境で PostgreSQL 13 が利用可能になりました。プレビュー環境での利用なので本番用途には適しませんが、最新のPostgreSQLをRDSで評価いただけます。現在オハイオリージョンのみでの提供です。また、プレビュー環境のインスタンスは最大60日間しか保持できない、取得したSnapshotはプレビュー環境内でしか利用できない等の制限があります。また、通常のRDSと同じ料金が発生します。詳細はこちらをご覧ください。 - Amazon ECS Capacity Providers Now Support Update Functionality
Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) にはCapacity Providerという概念があり、これを定義することでタスクが利用するリソースが不足した時、どのような戦略でオートスケーリングするかとうことがコントロールできます。今回UpdateCapacityProvider APIが追加され、capacity providerを直接更新可能になりました(これまではcapacity providerを作り直す必要がありました)。管理コンソール(GUI)からも利用可能になっています。
- PostgreSQL 13 now available in Amazon RDS Database preview environment
これからAWS re:Invent 2020で盛り上がる三週間になりそうですが、その他にも色々なイベントを予定しています。例えば12/9には「Amazon QuickSight事例祭り ~クラウドBIを使ったデータビジネス~」を開催します。BIサービスのQuickSightをアプリケーションに埋め込んで利用されている先行事例の紹介と、QuickSightの直近のアップデートをご説明する予定ですので、ご興味があればこちらからお申込みください。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)