Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2022/10/31週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
11月に入りましたね。日々の運動不足を反省して朝にウオーキングをしているのですが、最近はすっかり肌寒くなってきました。さて11月といえば、AWS最大の年次イベント re:Invent が開催される時期です。今年は11月28日から12月2日まで、米国ラスベガスで開催され、オンラインでも多数のセッションが閲覧可能です。オンラインでは無料で閲覧できますので、ぜひ以下より事前にレジストレーションをしていただければと思います。
また、こちらも毎年恒例で実施している「AWS re:Invent 速報」オンラインセミナーを今年も実施します!これは、re:Inventで発表された主要な新サービスやアップデートをギュッと1時間にまとめて速報でお伝えするというものです。こちらは12月2日(金)のお昼12時~1時のランチタイムでの実施です。ぜひ以下より登録いただいて、ランチを食べながら最新アップデートを確認してください。
– AWS Black Belt Online Seminar 2022 年 AWS re:Invent 速報
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2022年10月31日週の主要なアップデート
- 10/31(月)
- Amazon Virtual Private Cloud (VPC) now supports the transfer of Elastic IP addresses between AWS accounts
Amazon VPC の Elastic IP アドレス (EIP) を、別のアカウントに移管できるようになりました。AWSアカウントのマイグレーション等の際に有用な機能です。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。 - Amazon EMR 6.8 supports Apache Hudi 0.11.1 and Apache Iceberg 0.14.0
Amazon EMR release 6.8 が利用可能になりました。これまで同様、多数のソフトウェアが更新されており、例えば Apache Hudi 0.11.1 や Apache Iceberg 0.14.0 等に更新されています。このリリースはEMR on EC2だけでなく、EMR Serverlessでも利用可能になったため、現在EMR Serverlessではrelease 6.6, 6.7, 6.8の3種類から選択してアプリケーションを実行することが可能になっています。 - Amazon Kinesis Data Streams adds capability to easily inspect data records in AWS Management Console
Amazon Kinesis Data Streams の管理コンソールに、Kinesisにストアされたストリーミングデータを閲覧するData Viewerが追加されました。プログラミングなど無しにデータを確認できるため、デバッグや管理に有用です。ドキュメントにありますように、この機能でデータを閲覧する際にはGetRecords APIが呼び出されますので、シャードごとのリミット(5 transactions per second)に注意して利用いただく必要があります。詳細はこちらのドキュメントを参照してください。 - AWS IoT Core announces Location Action to route location data from IoT devices to Amazon Location Service
AWS IoT Core でLocation Action機能が追加されました。これはIoT Coreのルールエンジンの連携先としてAmazon Location Serviceが追加され、IoTデバイスからのメッセージに含まれる緯度・軽度情報を、Amazon Location Serviceに連携することを可能にする機能です。
- Amazon Virtual Private Cloud (VPC) now supports the transfer of Elastic IP addresses between AWS accounts
- 11/1(火)
- AWS App Runner now supports privately accessible services within Amazon VPC
AWS App Runner 上で動かすサービスをインターネットに公開せず、VPCの中からのみアクセス可能な形(private service)で利用可能になりました。この機能を利用すると、VPCの中にPrivateLink経由でアクセス可能なプライベートエンドポイントが作成されます。概要はこちらのブログを、そして詳細についてはこちらのブログをご覧ください。
- AWS App Runner now supports privately accessible services within Amazon VPC
- 11/2(水)
- AWS WAF Now Supports Granular Geographic Match
AWS WAF のgeographic matchステートメントで、IPアドレスに対して、ISO 3166ベースの国・地域コードのラベルが付与される機能が追加されました。例えば、米国テキサスからのアクセスには、awswaf:clientip:geo:region:US-TXというラベルが付与されます。これにより、より容易に国・地域ベースのWAFルールが設定可能になります。 - AWS ParallelCluster 3.3: multiple instance type allocation and other top requested features
AWS ParallelCluster 3.3 が一般提供開始(GA)になりました。v3.3では、単一ジョブキューで複数のインスタンスタイプの利用、Slurm のジョブ実行記録結果を保存する機能である Slurm accounting の有効化、クラスタアップデートでの Storage 設定の変更といった機能追加が行われています。詳細はこちらのリリースノートをご覧ください。 - Amazon Simple Email Service announces Virtual Deliverability Manager to help enhance email delivery success rate
Amazon Simple Email Service (Amazon SES) で Virtual Deliverability Manager が一般提供開始(GA)になりました。これはemailの到達可能性を高める事を支援するためのUI・機能で、バウンスレートや開封率を一覧できるダッシュボードと、email到達率を上げるための調整を自動化(送信IPアドレスの自動変更など)するアドバイザーから構成されています。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。 - Amazon SageMaker Autopilot experiments are now up to 2x faster in Hyperparameter Optimization training mode
Amazon SageMaker Autopilot で、ハイパーパラメーター最適化時のアルゴリズムが改善され、データセットが100MB、100(以上)のtrailで実行される場合には、新しい手法(multi-fidelity hyperparameter optimization strategy )が利用されるようになり、最大で2倍のスループットが実現できるようになりました。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。
- AWS WAF Now Supports Granular Geographic Match
- 11/3(木)
- Amazon SNS message data protection is now generally available with real-time data redaction and masking
Amazon Simple Notification Service (Amazon SNS) のメッセージデータプロテクション機能が一般提供開始(GA)になりました。東京・大阪リージョンでもご利用いただけます。 メッセージデータプロテクションは、SNSのメッセージを監査し、個人情報(PII)等の保護すべき情報を検出して、ログを記録したり、メッセージの配信を停止したりすることができる機能です。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Announcing data tiering for Amazon MemoryDB for Redis
Amazon MemoryDB for Redis にデータティアリング(Tiering)機能が追加されました。MemoryDBでは通常データをメモリに保存しますが、この機能を有効にすることで、メモリ不足時にはアクセスされていないデータを自動的にSSDに移動することで、レイテンシは増加しますがより多くのデータを保存可能にします。この機能はRedis 6.2.6以降かつR6gdノードを利用の場合に利用可能です。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。
- Amazon SNS message data protection is now generally available with real-time data redaction and masking
- 11/4(金)
- Amazon RDS Multi-AZ option with up to 2x faster transaction commit latency is now available in 12 additional AWS regions
Amazon RDSの、2つの読み取り可能なスタンバイを備えたマルチAZ配置機能が利用可能なリージョンが追加され、大阪リージョンを含む12のリージョンで新しく利用可能になりました(東京リージョンでは以前より利用可能でした)。この機能はプライマリのDBインスタンスの他に、2つの別AZにそれぞれ読み取り可能なスタンバイDBを配置するデプロイメントオプションで、これまでのマルチAZ配置(1つのスタンバイ)よりも高い可用性、より短いフェイルオーバー時間を提供するものです。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- Amazon RDS Multi-AZ option with up to 2x faster transaction commit latency is now available in 12 additional AWS regions
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)