Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2024/4/8週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
最近暖かくなってきたと思ったら、最近はウォーキングで少し汗ばむぐらいになってきましたね。お昼のウォーキングも快適で、個人的には1年中これぐらいの気温だと良いのですが。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2024年4月8日週の主要なアップデート
- 4/8(月)
- Amazon OpenSearch Service now lets you update node count without blue/green
Amazon OpenSearch Service で、専用のクラスター管理ノード(クラスターマネージャーノード)を持たないクラスターにおいて、Blue/Greenデプロイメント無しでデータノードの数を更新する機能が拡張されました(専用のクラスター管理ノードがある環境では以前より可能でした)。これにより、Blue/Greenデプロイメント実行中の一時的なノード数の増加をが不要になり、迅速にノード数変更が可能になりました。 - Amazon CloudWatch RUM is generally available in 11 additional AWS Regions
Amazon CloudWatch RUM を利用可能なリージョンが追加され、新たに大阪を含む11のリージョンで使えるようになりました。CloudWatch RUMはクライアント側からのリアルユーザーモニタリング (RUM)を支援するサービスです。追加されたリージョンは以下の通りです。Africa (Cape Town), Asia Pacific (Jakarta), Asia Pacific (Mumbai), Asia Pacific (Osaka), Asia Pacific (Seoul), Canada (Central), Europe (Milan), Europe (Paris), Middle East (Bahrain), South America (Sao Paulo), US West (N. California)
- Amazon OpenSearch Service now lets you update node count without blue/green
- 4/9(火)
- Amazon Route 53 adds support for 18 additional Top-Level Domains
Amazon Route 53 は権威DNSサーバーの機能だけでなく、ドメインのレジストレーションサービスも提供しています。今回新たに18のトップレベルドメイン(TLD)が追加され、合計351のTLDが利用可能になりました。追加されたTLDは以下の通りです。.beer, .bid, .bio, .christmas, .contact, .design, .fan, .fun, .law, .llc, .ltd, .pw, .shopping, .ski, .software, .stream, .vote, .work - Amazon RDS for MySQL supports rds_superuser_role for easier implementation of role based privileges
Amazon RDS for MySQL v8.0.36 以降で rds_superuser_role というロールが追加されました。v8.0.36 以降で管理者ユーザーが直接DB内の表への変更を行うことが非推奨になり、新しいロールベース権限モデルに移行したのですが、これを支援するためのロールです。このロールは、DB内の表を操作する多くの権限を持っており、デフォルトの管理者に付与される形でこれまでとの互換性を維持しています。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。 - Knowledge Bases for Amazon Bedrock now supports Claude 3 Haiku
Amazon Bedrock の Knowledge Bases は、基盤モデル(FM)を社内のデータソースに安全に接続して検索拡張生成(RAG)を行い、より適切で正確な回答を提供することを支援する仕組みです。今回の改善で Anthropic の Claude 3 Haiku 基盤モデルをサポートしました(Claude 3 Sonnet はすでにサポート済です)。 - AWS AppSync forwards application request headers to AWS Lambda custom authorizer functions
AWS AppSync はサーバーレスで高性能な GraphQL サービスです。今回の改善で GraphQL リクエストを承認する際に、アプリケーションリクエストヘッダーを AWS Lambda カスタムオーソライザー関数に渡すことができるようになりました。カスタムオーソライザーでは認証ヘッダーの値に基づいて認証を実行できるようになります。
- Amazon Route 53 adds support for 18 additional Top-Level Domains
- 4/10(水)
- AWS Clean Rooms Differential Privacy is now generally available
AWS Clean Rooms Differential Privacy (差分プライバシー) が一般提供開始(GA)になりました。Differential Privacyは、共有されたデータを分析する際に、統計的な影響を生まない範囲でのノイズ(エラー)を追加することでより匿名性を高めたり、プライバシーバジェット(予算)という仕組みの導入で、クエリの量のコントロールを実現する機能です。詳細はこちらのプレビュー時のブログをご覧ください。
- AWS Clean Rooms Differential Privacy is now generally available
- 4/11(木)
- Amazon CloudWatch Container Insights announces observability for Windows containers on Amazon EKS
Amazon CloudWatch Container Insights で、Amazon Elastic Kubernetes Service (EKS) で稼働する Windows コンテナに対応しました。CloudWatch Container Insights はコンテナ化されたアプリケーションやマイクロサービスからメトリクスとログを収集、集計、要約するオブザーバビリティのサービスです。 - Introducing workflow monitor for AWS Media Services
AWS Elemental MediaConnect, Elemental MediaLive, Elemental Media Packageといった、AWSのメディアサービスのワークフローを管理するためのworkflowmonitor for live videoが利用可能になりました。Elemental MediaLive console から利用可能です。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Amazon Braket adds experimental capabilities for QuEra device via Braket Direct
フルマネージド量子コンピューティングサービスである Amazon Braket の Braket Direct で、QuEra の Aquila がサポートされました。 Braket Direct はリソースの予約といった機能に加えて、実験的な機能も利用可能にするものです。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。 - Amazon CloudFront now supports Origin Access Control (OAC) for Lambda function URL origins
Amazon CloudFront が Lambda Function URL をオリジンとする際にOrigin Access Control (OAC)でのアクセスを可能にしました。これによりLambda Functionを公開する際に、LambdaへのアクセスはCloudFrontからのリクエストに限るという設定が容易に可能になります。
- Amazon CloudWatch Container Insights announces observability for Windows containers on Amazon EKS
- 4/12(金)
- AWS Step Functions Announces Optimized Integration for AWS Elemental MediaConvert
AWS Step Functions で AWS Elemental MediaConvert との連携がより容易に行えるようになりました。例えば、MediaConvert CreateJob API 用の Run a Job (.sync) という統合パターンを利用すると、非同期の MediaConvert トランスコーディングジョブが完了するのを待ってから次のステップに進むといったワークフローを記載することが可能になるなど、より複雑なメディア処理のパイプラインが構築可能になります。 - AWS KMS announces more flexible automatic key rotation
AWS Key Management Service (AWS KMS) で、自動キーローテーションについて複数のアナウンスがありました。ローテーション期間の頻度が 90 日から 最大 7年 (2560 日) まで延ばすことが可能になり、過去のすべてのローテーションの履歴を確認できるようになりました。また、 価格についても変更があり、キーローテーションの最初の2回は1ドル/月の費用がかかりますが、3回目以降にはローテーションの費用がかからなくなりました。この変更は2024年5月の支払いサイクルから適用されます。詳細はこちらのホームぺージをご覧ください。
- AWS Step Functions Announces Optimized Integration for AWS Elemental MediaConvert
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (X/twitter – @simosako)