Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2026/2/23週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの戸塚です。今週も 週刊AWS をお届けします。
先日、Developer Summit に AWS として出展をしてきたのですが、私は Physical AI デモとしてロボットの自然言語で動作するロボットの展示をしておりました。昨今やはり Physical AI というワードにはみなさん敏感で、デモについても面白いといって足を止めていただける人が非常に多く大変好評でした。普段 Web サービスの開発をされている方でロボット開発に縁がないという方も、Amazon Bedrock と AWS IoT Core 等を使って、クラウドとデバイスを連動させた仕組みに可能性を感じていただけました。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2026年2月23日週の主要なアップデート
- 2/23(月)
- Automated Reasoning ポリシーにソースドキュメントへの参照が含まれるようになりました
Amazon Bedrock の Automated Reasoning policies に、元の文書への参照機能が追加されました。これまでは HR ポリシーや財務承認ガイドラインなどの文書をアップロードして形式論理ルールに変換する際、生成されたポリシーの内容を確認するのが困難でした。今回のアップデートにより、元の文書内容を参照しながらポリシールールをレビューできるようになり、AI の回答精度向上や幻覚 (hallucination) 検出に活用できます。バージニア北部リージョンなど 6 リージョンで利用可能です。詳細はこちらの Blog 記事をご参照ください。 - Amazon Redshift Serverless が 3 年間のサーバーレス予約を導入
Amazon Redshift Serverless で、新しい 3 年間の Serverless Reservations が提供開始されました。従来の 1 年間のコミットメントから期間が延長され、最大 45% のコスト削減を実現できます。特定数の RPU (Redshift Processing Units) を 3 年間コミットし、前払いなしの支払いオプションを選択できます。AWS の支払いアカウントレベルで管理されるため、複数の AWS アカウント間で共有可能です。時間単位で請求され、秒単位で計測される柔軟な料金体系を維持しながら、長期的なコスト予測が可能になります。コミットした RPU を超過した使用量は、通常のオンデマンド料金で課金されます。Amazon Redshift コンソールまたは API 経由で購入でき、Redshift Serverless が利用可能な全リージョンで提供されています。 - AWS IAM Policy Autopilot が Kiro Power として利用可能になりました
AWS IAM Policy Autopilot が Kiro Power として利用可能になりました。このツールは開発者が手動で IAM ポリシーを作成する手間を省き、アプリケーションの進化に合わせて調整可能なベースラインポリシーを素早く生成できます。Kiro IDE からワンクリックでインストールでき、AI 支援開発環境にシームレスに統合されます。AWS アプリケーションのプロトタイピングや新プロジェクトでのベースラインポリシー作成に最適で、開発ワークフローを離れることなくポリシー生成が可能になります。
- Automated Reasoning ポリシーにソースドキュメントへの参照が含まれるようになりました
- 2/24(火)
- AWS WAF が AI アクティビティダッシュボードを発表、AI ボットとエージェントトラフィックの可視性を提供
AWS WAF が AI activity dashboard を発表し、AI ボットやエージェントのトラフィックを一元的に可視化できるようになりました。これまで見えなかった AI トラフィックのパターンや傾向を把握し、インフラコストの削減やアプリケーションパフォーマンスの改善が可能です。650 以上のユニークなボット検出に対応し、AI 検索クローラーやデータ収集ボットなどを識別してルール設定できます。 - AWS AppConfig が New Relic と統合し、自動ロールバック機能を提供
AWS AppConfig が New Relic と連携し、フィーチャーフラグのデプロイ時に問題を自動検知してロールバックする機能を提供開始しました。従来は手動でロールバック作業が必要でしたが、エラー率上昇や遅延増加を検出すると数秒で自動的に前の状態に戻します。アプリケーションの段階的デプロイ中に障害が発生した場合の影響を最小限に抑えられるため、安全なリリース運用が実現できます。 - AWS Observability が Kiro Powerとして利用可能に
AWS が開発者向け AI ツール Kiro で AWS Observability power の提供を開始しました。CloudWatch や Application Signals などの観測機能を IDE 内で直接利用でき、アラーム対応や異常検知を AI エージェントが支援します。従来は複数のコンソールを行き来していたトラブルシューティングが、一つの環境で完結するため開発者の作業効率が大幅に向上します。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。 - Amazon Bedrock が AgentCore Gateway によるサーバーサイドツール実行をサポート開始
Amazon Bedrock で AgentCore Gateway を使ったサーバーサイドツール実行機能が提供開始されました。これまでクライアント側で複雑なツールの実行管理が必要でしたが、今回のアップデートで Amazon Bedrock が自動でツールを発見し、モデルが選択したツールをサーバー側で実行してくれます。1 回の API 呼び出しで完結するため、アプリケーションの複雑さと遅延を大幅に削減できます。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。
- AWS WAF が AI アクティビティダッシュボードを発表、AI ボットとエージェントトラフィックの可視性を提供
- 2/25(水)
- Amazon WorkSpaces Applications が 4K 解像度のサポートを拡張
Amazon WorkSpaces Applications が 4K 解像度 (4096 x 2160) に対応しました。これまでは高解像度表示にはグラフィックス加速インスタンスが必要でしたが、今回のアップデートで通常のインスタンスでも 4K 表示が可能になりました。ウルトラワイドモニター (21:9) での作業や、高精細な画像・動画編集などで威力を発揮します。追加料金なしで利用でき、すべての接続モードに対応しています。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。 - Amazon Location Service が AI パフォーマンス向上のため Kiro パワーおよび Claude Code プラグインとして LLM コンテキストを導入
Amazon Location Service で AI 開発支援コンテキストの提供が開始されました。Kiro や Claude Code などの AI ツールと組み合わせることで、地図機能の実装精度向上と開発時間短縮が可能になります。配送アプリの住所入力フォームや地図表示、最寄り店舗検索、ルート可視化といった位置情報を活用したアプリ開発が格段に効率化されます。詳細は こちらの GitHub リポジトリをご参照ください。 - AWS Security Agent が AWS アカウント間での共有 VPC でのペネトレーションテストのサポートを追加
AWS Security Agent で、他の AWS アカウントから共有された VPC リソースに対してペネトレーションテストが実行できるようになりました。従来は各アカウント内でのテストに限定されていましたが、AWS Resource Access Manager (RAM) を活用することで、複数アカウントにまたがるセキュリティ評価が可能になります。例えば、サブアカウントの VPC リソースを中央アカウントに共有し、統合的にセキュリティテストを実施できます。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。
- Amazon WorkSpaces Applications が 4K 解像度のサポートを拡張
- 2/26(木)
- AWS Marketplace が SaaS およびプロフェッショナルサービス製品の複数購入をサポート
AWS Marketplace で SaaS や Professional Services 製品の複数購入が可能になりました。以前は 1 つの AWS アカウントで同じ製品につき 1 つの契約しか結べませんでしたが、新しい Concurrent Agreements により複数の契約を同時に保持できます。これにより異なる部署が独立して調達したり、契約更新を待たずに拡張案件を進められるようになりました。Professional Services は自動有効で、SaaS は統合作業が必要です。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。 - Amazon Bedrock が OpenAI 互換 Projects API を発表
Amazon Bedrock で OpenAI 互換の Projects API が利用可能になりました。この機能により、複数のアプリケーションやチーム、環境を管理する際に、プロジェクト単位で分離して管理できるようになります。各プロジェクトに異なる IAM アクセス制御を設定でき、タグ付けによるコスト可視化も実現します。従来は全体で一括管理していた AI アプリケーションを、組織やチーム別に整理して運用できるため、セキュリティとコスト管理が大幅に向上します。追加料金は不要で、モデル推論分のみ課金されます。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。
- AWS Marketplace が SaaS およびプロフェッショナルサービス製品の複数購入をサポート
- 2/27(金)
- Amazon Bedrock バッチ推論が Converse API 形式をサポート
Amazon Bedrock のバッチ推論で Converse API 形式がサポートされました。これまではモデルごとに異なるリクエスト形式が必要でしたが、今回のアップデートで統一された形式を使用できます。リアルタイム推論とバッチ推論で同じ Converse API 形式が利用でき、プロンプト管理が簡素化されモデル間の切り替えも容易になります。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。 - Amazon Lightsail が新しい WordPress ブループリントでブループリント選択肢を拡張
Amazon Lightsail で新しい WordPress blueprint の提供が開始されました。数回のクリックで WordPress がプリインストールされた仮想プライベートサーバー (VPS) を作成でき、ガイド付きセットアップウィザードで数分でサイトを構築できます。カスタムドメインの接続、DNS 設定、静的 IP アドレスの割り当て、無料の Let’s Encrypt SSL/TLS 証明書による HTTPS 暗号化まで、すべて Lightsail コンソール内で完結します。WordPress サイトの立ち上げが格段に簡単になり、初心者でも本格的な Web サイトを素早く構築可能です。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。
- Amazon Bedrock バッチ推論が Converse API 形式をサポート
今回のアップデートの中で、個人的に良いと感じたのは、AWS Marketplace が SaaS およびプロフェッショナルサービス製品の複数購入をサポートしはじめたところで、よりパートナーサービスが活発に使われるようになり、AWS を通じて世の中がよくなっていくような流れができそうだと思いました。
それでは、また来週お会いしましょう!