Amazon Web Services ブログ
Slack などのお客様が、リアルタイムコミュニケーションのために Amazon Chime SDKを選択しています
Amazon Chimeは、ミーティングやビデオ会議を行うためのサービスです。開発者は、Amazon Chime SDKを使うことで、Amazon Chimeと同じコミュニケーションインフラストラクチャを利用して、音声、ビデオ、画面共有などの機能をアプリケーションに直接追加できます。re:Invent 2019でAmazon Chime SDKが発表されて以来、多くのお客様がこのSDKを使用して音声やビデオを自社のビジネスプロセスに組み込んできました。例えば、オンラインコンサルティング、オンライン診療、不動産のオンライン内見会といったユースケースにこのSDKを使用しているお客様がいます。このようなお客様にとって、ビデオ映像は、単にビデオ会議で使われるものではなく、自社のアプリケーションコンテキストに深く組み込まれる重要な機能となっています。最近、Slack社は リアルタイムコミュニケーションを強化するため、Slackコールの機能要素として Amazon Chime SDKを選択し、今週ロールアウトを開始しました。
昨年のre:Inventで 、Slackの従業員の方から「Slackコールを強化するためにAmazon Chime SDKを利用できますか ?」という興味深い質問を頂きました。 そして過去数か月にわたり、Amazon Web ServicesとSlackの両方のチームは、実現に向けて懸命に努力してきました。SlackがAWSとAmazon Chime SDKを選択したのにはいくつかの理由があります。まず、Amazon Chimeはセキュリティを重視しているという点です。Amazon Chime SDKのオーディオとビデオエクスペリエンスはSlackに組み込まれているため、Slackはメディアセッションのセキュリティを制御できる上、完全にカスタマイズされたユーザーエクスペリエンスを実現する柔軟性を持つことができます。Slackは世界中で愛され使用されているアプリケーションであるため、ユーザーの場所に関係なくメディアの最適化を実施するために、Amazon Chimeが世界中をカバーしていることは重要なポイントでした。
他のパートナー各社は 、Slack Directory内でそれぞれMeeting用アドオンを提供していますが、ユーザーが別のアプリケーションを開かなくてもSlack内でネイティブなエクスペリエンスを提供するということが重要でした。Slackユーザーは、ダイレクトメッセージ、グループダイレクトメッセージ、またはチャネルから他のSlackユーザーへの音声通話やビデオ通話を開始できます。それ以外の点において、Slack ユーザーは、直近の変更に気付くことはないでしょう。Slackは今後、革新的な機能をすぐにデプロイして提供するために、Amazon Chime SDKを利用する事ができるでしょう。
ヘルスケアから教育、フィットネスに至る他の業界のお客様 も、Amazon Chime SDKの柔軟な機能を積極的に活用しています。たとえば、Ease Applicationsは、救急室、手術室、集中治療室、医療室から家族にHIPAA準拠のテキストベースの更新情報を送信するサービスを提供しています。COVID-19禍の最中、同社はAmazon Chime SDKを活用して、双方向ビデオ通信をモバイルアプリケーションに組み込みました。COVID-19の患者の家族は、患者および医師と信頼性の高いリモートコミュニケーションを行うことができるようになりました。リモートヘルスモニタリングのプロバイダーであるCareMonitorは、低レベル症状の COVID-19 患者の毎日の健康状態をモニタリングするためにソフトウェア機能を拡張し、患者が自宅でウイルスから回復できるようにしました。同社はこのSDKを使用して、患者がアプリを使用してメッセージを送信し、ビデオ通話でヘルスケアプロバイダーに接続できるようにしました。 ウェルネス業界をリードするテクノロジープラットフォームであるMindbodyは、Amazon Chime SDKを活用して、仮想ウェルネスプラットフォームを導入しました。このプラットフォームは、何万もの世界中のウェルネス事業者が何百万人もの消費者に仮想的にサービスを提供するために使用されています。bSmart Labsは、イタリアにおける、学校、教師、学生、家族向けの教育サービスとコンテンツハブです。bSmartの開発者は、Amazon Chime SDKを使用してビデオ通話機能をアプリケーションに追加し、完全に稼働するプロトタイプを72時間以内に作成しました。数十万人のbSmartクラスルームの教師と生徒にリアルタイムのコミュニケーション機能を提供しており、すでに累計数百万分相当のビデオ会議を実現しています。
Slackや他のお客様は、Amazon Chimeの持つ音声、ビデオ、画面共有などのリアルタイム通信機能を利用するためにAmazon Chime SDKを選択しました。開発者は、Amazon Chimeと同じ通信インフラストラクチャを活用して、アプリケーション内で魅力的なエクスペリエンスを提供できます。機能や料金など、サービスの詳細については、Amazon Chime SDK ページをご覧ください 。
翻訳はConnect Specialist CSM 坂田が担当しました。原文はこちらです。
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著者について
Jennie Tietemaは、Amazon Chimeのプリンシパルプロダクトマネージャーです。Amazon Chimeは、ユーザーがオンライン会議、ビデオ会議、通話、チャットのためにAWSの持つセキュリティ機能を利用して作業できるようにする従量制のコミュニケーションサービスです。Jennieは、アマゾンウェブサービスに これまで 3年半勤務し、2017年に初めてAmazon Chimeを立ち上げる際に製品チームの販売活動をリードしました。Amazonに入社する前は、Jennieは、ユニファイドコミュニケーションの分野でも初期段階のスタートアップであったBibaで働いていました。専門分野は、市場参入、プライシング、コンプライアンス、ローンチ・オペレーションなどです。