リフトアンドシフト移行のために新しい AWS Application Migration Service を使用する方法

2019 年に AWS が CloudEndure を買収して以降、当社の新しい同僚たちは CloudEndure Migration と CloudEndure Disaster Recovery を提供してきました。CloudEndure Migration では、あらゆる物理ベース、仮想ベース、またはクラウドベースのインフラストラクチャから AWS に無料でアプリケーションを移行できます。これは、オンプレミスのワークロードを AWS に移行するためのエージェントレスサービスである AWS Server Migration Service (AWS SMS) を補完します。CloudEndure Disaster Recovery は、ダウンタイムとデータ損失を最小限に抑えるのに役立つように設計された、独立したビジネス継続性サービスです。オンプレミス、バーチャル、およびクラウドベースシステムのコンテンツは、対象の AWS アカウントやご希望の AWS リージョン内の低コストのステージング領域に継続的にレプリケートされます。このオファーは、すべての AWS のお客様とパートナーがご利用いただけます。

当社では、最近、AWS Application Migration Service (AWS MGN) の提供を開始し、現在、AWS へのリフトアンドシフト移行のための主要な移行サービスとして推奨しています。現在 CloudEndure Migration または AWS SMS を使用しているお客様には、将来の移行のために AWS MGN に切り替えることをお勧めします。AWS MGN を使用すると、組織は、アプリケーション、アーキテクチャ、または移行されるサーバーに変更を加えることなく、アプリケーションを AWS に移行できます。

AWS MGN を使用すると、サーバー全体を自動的にレプリケートし、ソースサーバーを物理インフラストラクチャ、仮想インフラストラクチャ、またはクラウドインフラストラクチャから変換して AWS でネイティブに実行することで、時間がかかり、かつ、エラーの発生しやすい手動プロセスを最小限に抑えることができます。このサービスでは、さまざまなアプリケーションについて同じ自動化されたプロセスを使用できるため、移行が簡素化されます。移行前に無停止テストを開始することで、SAP、Oracle、SQL Server などの最も重要なアプリケーションが AWS でシームレスに動作することを確認できます。

AWS MGN では、複数の移行ソリューション、特化したクラウド開発、またはアプリケーション固有のスキルへの投資は不要であり、全体的な移行コストが削減されます。これは、AWS MGN を使用して、サポートされているオペレーティングシステムを実行する任意のソースインフラストラクチャからアプリケーションを移行できるためです。

AWS MGN の仕組み
AWS に移行するには、ソースサーバーに AWS MGN Replication Agent をインストールし、AWS MGN コンソールでレプリケーション設定を表示および定義します。AWS MGN は、これらの設定を使用して、軽量な Amazon Elastic Compute Cloud (EC2) インスタンスでステージング領域サブネットを作成および管理します。これは、ソースサーバーと AWS の間でデータをレプリケートするために使用されるレプリケーションサーバーとして機能します。

レプリケーションサーバーは、ソースサーバーで実行されているエージェントからデータを受信し、Amazon Elastic Block Store (EBS) ボリュームにこのデータを書き込みます。レプリケートされたデータは、転送中および保存時に EBS 暗号化を使用して圧縮および暗号化されます。AWS MGN は、ブロックレベルの継続的なデータレプリケーションを使用して、AWS 上でソースサーバーを最新の状態に保ちます。無停止テストやカットオーバーの実行時に、定義した起動設定を使用してインスタンスを起動します。

テストインスタンスまたはカットオーバーインスタンスを起動すると、AWS MGN は、AWS で起動し、ネイティブに実行されるようにソースサーバーを変換します。起動したインスタンスが AWS で正常に動作していることを確認したら、ソースサーバーの使用を停止できます。その後、AWS のサービスと機能を使用してアプリケーションを最新化できます。

AWS MGN – 開始方法
使用を開始するには、AWS MGN コンソールでレプリケーション設定テンプレートを作成します。このテンプレートは、新しく追加された各ソースサーバーでデータレプリケーションがどのように機能するかを決定します。テンプレートを設定する前に、AWS MGN を実行するためのネットワーク要件が確実に満たされているようにしてください。

AWS MGN コンソールで、[Get started] (今すぐ始める) を選択してテンプレートを作成します。

このテンプレートで設定されたレプリケーション設定は、新しく追加された各ソースサーバーに適用されます。個々のソースサーバーまたはソースサーバーのグループについては、いつでも設定を変更できます。

レプリケーションサーバーは、ソースサーバーと AWS 間でデータをレプリケートするために使用される軽量な EC2 インスタンスです。必要に応じて自動的に起動および終了します。データのルーティングとスロットリング設定を使用して、ソースサーバーからレプリケーションサーバーへのデータのルーティング方法を制御できます。

テンプレートを作成したら、ソースサーバーを追加できます。テンプレートを編集するには、左側のナビゲーションウィンドウで [Settings] (設定) を選択します。ソースサーバーを追加した後で、個々のサーバーレプリケーション設定を編集できます。

AWS MGN にソースサーバーを追加するには、AWS MGN Replication Agent をそれらのソースサーバーにインストールします。エージェントは、Linux および Windows を実行しているサーバにインストールできます。詳細については、ドキュメントのソースサーバーの追加を参照してください。

例えば、wget コマンドを使用して aws-replication-installet-init.py エージェントインストーラをダウンロードし、Linux ソースサーバーでインストールスクリプトを実行します。

AWS Replication Agent をインストールすると、サーバーが AWS MGN コンソールに追加され、最初の同期プロセスが実行されます。

[Source Servers] (ソースサーバー) ページには、ソースサーバーのリストが表示されます。リストの各行は、単一のサーバーを表します。[migration lifecycle] (移行ライフサイクル) 列には、各ソースサーバーの現在の状態が表示されます。最初の同期プロセスが正常に完了すると、データのレプリケーションが自動的に開始されます。

ソースサーバーを追加したら、各サーバーの起動設定を行う必要があります。起動設定は、AWS の各ソースサーバー用にテストインスタンスまたはカットオーバーインスタンスを起動する方法を決定する一連の指示です。

テストインスタンスまたはカットオーバーインスタンスを起動する前に、起動設定を行う必要があります。起動設定にアクセスするには、ソースサーバーのホスト名を選択し、[Launch settings] (起動設定) タブに移動します。

ソースサーバーを追加し、起動設定を構成すると、テストインスタンスを起動する準備が整います。カットオーバーを開始する前に、ソースサーバーの AWS への移行をテストし、ソースサーバーが AWS 環境で適切に機能することを検証する必要があります。

単一または複数のソースサーバーのテストインスタンスまたはカットオーバーインスタンスを起動するには、[Source Servers] (ソースサーバー) のページで、テストインスタンスを起動する各サーバーのチェックボックスをオンにします。

一度に 1 つのソースサーバーをテストすることも、複数のソースサーバーを同時にテストすることもできます。各ソースサーバーについて、テストの成功または失敗が通知されます。テストを開始するために [Launch test instances] (テストインスタンスを起動) を選択して、[Launch] (起動) を選択します。

テストが開始されると、コンソールに [Launch job started] (起動ジョブが開始されました) というメッセージが表示されます。テスト起動の特定のジョブを表示するには、[View job details] (ジョブの詳細を表示) を選択します。

[Migration dashboard ] (移行ダッシュボード) タブを使用して、移行ライフサイクルに関する進行状況をモニタリングします。

ベストプラクティスとして、移行元サーバーの移行を計画する少なくとも 1 週間前にテストを実行してください。これにより、カットオーバーが行われる前に問題を特定して解決することができます。テストインスタンスを起動したら、SSH (Linux) または RDP (Windows) を使用してインスタンスに接続し、確実にすべてが正しく動作しているようにします。

ソースサーバーのテストを完了したら、カットオーバーの準備が整います。カットオーバー時間を事前にスケジュールするのがベストプラクティスです。カットオーバーアクションが実行されると、サーバーが移行されたものとみなされ、元のソースサーバーから移行されたサーバーにユーザーをリダイレクトする必要があります。

移行が完全に完了し、カットオーバーが正常に実行された場合は、カットオーバーを完了できます。これにより、ソースサーバーの移行ライフサイクルステータスが [Cutover complete] (カットオーバー完了) に変更されます。これは、カットオーバーが完了し、移行が正常に実行されたことを示します。

モニタリングとトラブルシューティング
Amazon CloudWatch、Amazon EventBridge、および AWS CloudTrail を使用して AWS MGN をモニタリングできます。これは、生データを収集し、読み取り可能なほぼリアルタイムのメトリクスに処理します。詳細については、ドキュメントの Application Migration Service のモニタリングを参照してください。

問題が発生し、新しいテストインスタンスまたはカットオーバーインスタンスを起動する場合は、テストまたはカットオーバーアクションを元に戻すことができます。これにより、ソースサーバのライフサイクルステータスが前のステージに戻り、これらのサーバーがカットオーバーされていないことが示されます。元に戻している最中に、コストを節約するために、テストインスタンスまたはカットオーバーインスタンスを削除することもできます。詳細については、ドキュメントのトラブルシューティングを参照してください。

今すぐご利用いただけます
AWS Application Migration Service (AWS MGN) は、現在、米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (オレゴン)、米国東部 (オハイオ)、アジアパシフィック (東京)、アジアパシフィック (シドニー)、アジアパシフィック (シンガポール)、欧州 (アイルランド)、欧州 (フランクフルト)、および欧州 (ストックホルム) で利用可能です。ご希望の AWS リージョンが AWS MGN でサポートされていない場合は、CloudEndure Migration の使用をご検討ください。サーバーにエージェントをインストールできない場合は、AWS Server Migration Service (AWS SMS) の使用をご検討ください。

AWS MGN の使用は 90 日間無料ですが、移行中およびカットオーバー後にプロビジョニングされた AWS インフラストラクチャについては料金が発生します。詳細については、AWS MGN の料金のページを参照してください。

AWS Application Migration Service の使用を今すぐ開始しましょう。 AWS サポートの連絡先担当者を通じて、フィードバックをお寄せください。

– Channy

AWS MGN のメリット、サービス、ネットワークアーキテクチャの詳細については、動画をご覧ください。