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Amazon EKS Auto Mode ワークショップの紹介
この記事は Introducing the Amazon EKS Auto Mode workshop (記事公開日: 2025 年 4 月 15 日) を翻訳したものです。
本日、Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS) Auto Mode のハンズオンワークショップを紹介できることを嬉しく思います。このワークショップは、お客様自身の AWS アカウントで実行することも、AWS が主催するイベントに登録して参加することも可能です。(訳注: ハンズオンワークショップの日本語訳を 2025 年 8 月に公開しました。)
AWS での Kubernetes 運用を効率化する新機能である EKS Auto Mode は、re:Invent 2024 で一般提供が開始されました。EKS Auto Mode により、本番環境レベルの Kubernetes アプリケーションを大規模に実行するために必要なクラスターインフラストラクチャの管理に伴う運用オーバーヘッドを排除することで、組織のイノベーションを推進するアプリケーションの構築に集中できるようになります。本日紹介するワークショップは、EKS Auto Mode を使用して Kubernetes アプリケーションを迅速に起動するために必要な実践的な知識とスキルを提供することを目的としています。EKS Auto Mode の詳細については、提供開始の記事ならびに入門と詳解の記事をお読みください。
EKS Auto Mode ワークショップとは?
EKS Auto Mode ワークショップでは、Auto Mode を使用して Amazon EKS にワークロードをデプロイするために必要な知識を提供し、Kubernetes アプリケーションの実行に伴う運用オーバーヘッドをどのように効率化できるかを理解していただけます。ワークショップは一連の高レベルな学習モジュールに抽象化されており、各モジュールは前に習得した知識の上に構築されています。また、EKS Auto Mode への移行方法を扱う独立したラボもあり、オプションで完了することができます。ワークショップの完了には約 2 時間かかります。
ワークショップでは、以下の手順を実行します:
- EKS Auto Mode を有効にする方法を学ぶ: AWS Command Line Interface (CLI)、Terraform、EKS CLI (eksctl)、またはコンソールなど、お好みのクラスター管理方法を使用して、既存のクラスターで EKS Auto Mode を有効にします。
- アプリケーションのデプロイを習得する: Auto Mode を有効にすると、単一のコマンドだけで、追加の設定を必要とせずにアプリケーションをデプロイできます。EKS Auto Mode はアプリケーションの要件を評価して最適なコンピューティングインスタンスを選択・起動し、リソースを動的にスケーリングし、コストを継続的に最適化します。
- EKS Auto Mode の組み込み機能を発見する: すでにデプロイされた Retail Store アプリの異なるコンポーネントを段階的に変更します。これにより、コンピューティング、オートスケーリング、ネットワーキング、ストレージで利用可能な様々な機能と設定オプションを深く理解できます。このモジュールの終了時には、ステートフルとステートレスの両方のコンポーネントを持つ、高可用性、自動スケーリング、ロードバランシング、外部アクセス可能なアプリケーションのセットをデプロイしたことになります。これらは完全に機能する Retail Store サンプルアプリケーションを形成します。
- 効率化されたクラスターアップグレードを体験する: EKS Auto Mode がクラスターアップグレードを完了させるプロセスをどのように効率化するかを理解し、次の Kubernetes バージョンへのアップグレードを実行する実践的な経験を積むことができます。
- 既存ワークロードの移行方法を理解する: クラスターにすでにデプロイされているアプリケーションを EKS Auto Mode に移行する方法を学ぶことができます。このモジュールは、必要ない場合はオプションです。
このワークショップの終了時には、EKS Auto Mode により AWS がどのように運用責任を拡大するかを理解できるようになります。これにより、AWS で Kubernetes アプリケーションを起動することがはるかに明確になり、今日から始めるために必要なすべての知識を得ることができます。
ワークショップの対象者は?
このワークショップは L300 レベルで、Kubernetes と Amazon EKS の基本的な理解を持つユーザー向けに設計されています。
お客様自身のアカウントで実行するための前提条件
AWS アカウントで EKS Auto Mode ワークショップを開始するには、まずワークショップで使用するベースラインインフラストラクチャをプロビジョニングします。これらの手順を自動化するために、ワークショップでは AWS CloudFormation を使用します。内部的には、CloudFormation テンプレートが 2 つのクラスターをプロビジョニングします: 1 つは EKS Auto Mode の開始用、もう 1 つは Amazon EKS から EKS Auto Mode への移行パターンのデモンストレーション用です。CloudFormation を使用してワークショップ環境をデプロイする方法については、お客様自身の AWS アカウントでの開始方法の手順を参照してください。
ワークショップのナビゲーション方法は?
ワークショップ環境がデプロイされると、CLI コマンドを通じて手順が完了します。ワークショップのすべてのコマンドについて、手順内の任意の場所を左クリックしてコマンドをコピーするか、次の図に示すように右上角のクリップボードアイコンを選択してすべてのコマンドをコピーできます。

図 1: ワークショップのコマンド例
ワークショップの作業を開始するためのセットアップ時間を短縮するため、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) 上に Visual Studio Code Server IDE がプロビジョニングされ、ワークショップに必要なすべてのバイナリと設定が事前に読み込まれています。これには、kubectl、aws、eksctl などの CLI ツールが含まれます。IDE へのアクセス方法については、この開始ガイドで確認できます。
リソースのクリーンアップ
ワークショップが完了したら、プロビジョニングしたリソースをクリーンアップする必要があります。リソースをクリーンアップする手順は、ワークショップの最後に記載されています。
まとめ
Amazon EKS Auto Mode ワークショップにより、お客様は新しい EKS Auto Mode 運用モデルの使用方法について実践的な知識を得ることができます。ワークショップ環境をデプロイしてセルフガイドの体験を今日から始め、ワークショップモジュールのステップバイステップの手順に従ってください。
EKS Auto Mode ワークショップの AWS が主催するイベントに参加するには、お客様に適した日時に登録してください。
また、Amazon EKS コンソールで EKS Auto Mode を試すか、Amazon EKS ユーザーガイドのドキュメントをご確認ください。
コントリビューター
著者は、Amazon EKS Auto Mode のこの新しいワークショップの開発において貴重な支援をいただいた以下の方々に感謝いたします:
Ahmed Azzam、Alexander Pinsker、Borja Perez Guasch、Chakkree Tipsupa、Dmitry Nutels、Erez Zarum、Estefany Kuong Montalvan、Karan Thanvi、Mike Rizzo、Niall Thomson、Raymond Zhou、Robert Northard、Sai Vennam、Sebastien Allamand、Sheetal Joshi、Tsahi Duek、Vicky Whittingham。
訳者は、このワークショップを日本語に翻訳いただいた以下の方々に感謝いたします:
Niall Thomson、Tsahi Duek、落水 恭介、林 政利。
翻訳はシニアパートナーソリューションアーキテクトの市川が担当しました。原文はこちらです。