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新サービス – オールインワンの研究環境を備えた Amazon Lightsail for Research
2月28日、AWS から Amazon Lightsail for Research の一般提供が発表されました。これは、研究者や学生がクラウドで、高性能 CPU または GPU 搭載の研究用コンピュータを数回クリックするだけで簡単に作成し、管理できるようにする新しいサービスです。研究用コンピュータでは、プレインストールされた Jupyter、RStudio、Scilab、VSCodium、またはネイティブ Ubuntu オペレーティングシステムといった、目的に沿った統合開発環境 (IDE) を使用できます。
これからは、大規模なデータセットを分析したり、複雑なシミュレーションを実行したりするために、独自の研究用ノートパソコンや学校所有の共有コンピュータを使用する必要がなくなります。独自の研究環境を作成できるとともに、研究用コンピュータで実行されているアプリケーションには、ウェブブラウザを通じてリモートで直接アクセスできます。また、シンプルなウェブインターフェイスを使用して、研究用コンピュータへのデータのアップロードと、研究用コンピュータからのデータのダウンロードも簡単に行えます。
お支払いいただくのは、コンピュータが使用されている時間分の料金のみで、コンピュータはいつでも削除できます。使用時以外はコンピュータを自動的に停止できる、予算管理機能を使用することも可能です。Lightsail for Research の料金には、コンピューティング、ストレージ、およびデータ転送料金のすべてが含まれているため、研究用コンピュータを使用する時間に対して支払う金額も正確に把握できます。
Amazon Lightsail for Research の使用を開始する
使用を開始するには、Lightsail for Research コンソールに移動し、左側のメニューから [Virtual computers] (仮想コンピュータ) を選択します。「channy-jupyter
」または「channy-rstudio
」という名前の研究用コンピュータが既に作成されているのがわかります。
[Create virtual computer] (仮想コンピュータを作成する) を選択して新しい研究用コンピュータを作成し、コンピュータにプレインストールするソフトウェアと、作成する研究用コンピュータのタイプを選択します。
最初のステップでは、コンピュータにインストールするアプリケーションと、コンピュータが配置される AWS リージョンを選択します。Jupyter、RStudio、Scilab、および VSCodium がサポートされます。追加のパッケージと拡張機能は、これらの IDE アプリケーションのインターフェイスを通じてインストールできます。
次に、一定量のコンピューティング (vCPU または GPU)、メモリ (RAM)、SSD ベースのストレージボリューム (ディスク) 容量、および毎月のデータ転送許容量が含まれる、目的の仮想ハードウェアタイプを選択します。バンドルの料金は、時間単位およびオンデマンドベースで請求されます。
Standard タイプはコンピューティングに最適化されており、高性能プロセッサからメリットを得るコンピューティングバウンドなアプリケーションに最適です。
名前 | vCPU | メモリ | ストレージ | 毎月のデータ 転送許容量* |
Standard XL | 4 | 8 GB | 50 GB | 0.5 TB |
Standard 2XL | 8 | 16 GB | 50 GB | 0.5 TB |
Standard 4XL | 16 | 32 GB | 50 GB | 0.5 TB |
GPU タイプは、汎用 GPU コンピューティング用の高性能プラットフォームを提供します。これらのバンドルを使用して、科学、エンジニアリング、およびレンダリングアプリケーションとワークロードを高速化できます。
名前 | GPU | vCPU | メモリ | ストレージ | 毎月のデータ 転送許容量* |
GPU XL | 1 | 4 | 16 GB | 50 GB | 1 TB |
GPU 2XL | 1 | 8 | 32 GB | 50 GB | 1 TB |
GPU 4XL | 1 | 16 | 64 ギガバイト | 50 GB | 1 TB |
* AWS は、データエグレス料金を免除することによって、対象となる研究者と学術機関を支援する Global Data Egress Waiver (GDEW) プログラムを作成しました。詳細については、こちらのブログ記事を参照してください。
これらを選択したら、コンピュータに名前を付け、[Create virtual computer] (仮想コンピュータを作成する) を選択して、研究用コンピュータを作成します。コンピュータが作成され、実行中になったら、[Launch application] (アプリケーションを起動) ボタンを選択して新しいウィンドウを開きます。これには、選択してプレインストールしたアプリケーションが表示されます。
Lightsail for Research の機能
既存の Lightsail インスタンスと同様に、実行中の Lightsail for Research 仮想コンピュータにアタッチできる追加のブロックレベルのストレージボリューム (ディスク) を作成できます。ディスクは、きめ細かな更新を頻繁に行う必要があるデータのプライマリストレージデバイスとして使用できます。独自のストレージを作成するには、[Storage] (ストレージ)、[Create disk] (ディスクを作成) の順に選択します。
データのポイントインタイムコピーであるスナップショットを作成することもできます。Lightsail for Research 仮想コンピュータのスナップショットを作成して、新しいコンピュータの作成、またはデータバックアップ用のベースラインとして使用することが可能です。スナップショットには、スナップショットが作成された時点からコンピュータを復元するために必要なすべてのデータが含まれています。
スナップショットから作成することによってコンピュータを復元すると、スナップショットバックアップを使用して、新しいコンピュータの作成や、より大きなサイズへのコンピュータのアップグレードを簡単に実行できます。スナップショットを頻繁に作成して、破損したアプリケーションやユーザーエラーからデータを保護してください。
ユーザー定義のコスト管理ルールを使用して、Lightsail for Research 仮想コンピュータの使用とコストの管理に役立てることができます。選択した期間に対する CPU の平均使用率が所定のレベルを下回ったときに、コンピュータの実行を停止するルールを作成できます。
例えば、特定のコンピュータの CPU 使用率が 30 分の間 1 パーセント以下になると、コンピュータを自動的に停止するルールを設定できます。ルールを設定すると、Lightsail for Research はコンピュータを自動的に停止するようになるので、コンピュータの実行に対する料金が発生しません。
[Usage] (使用量) メニューでは、指定した期間におけるリソースの推定コストと使用時間を表示できます。
今すぐご利用いただけます
Amazon Lightsail for Research は、米国東部 (オハイオ)、米国西部 (オレゴン)、アジアパシフィック (ムンバイ)、アジアパシフィック (ソウル)、アジアパシフィック (シンガポール)、アジアパシフィック (シドニー)、アジアパシフィック (東京)、カナダ (中部)、欧州 (フランクフルト)、欧州 (アイルランド)、欧州 (ロンドン)、欧州 (パリ)、欧州 (ストックホルム)、および欧州 (スウェーデン) の各リージョンでの利用が可能になりました。
今すぐ使用を開始できます。詳細については、「Amazon Lightsail for Research User Guide」(Amazon Lightsail for Research ユーザーガイド) を参照してください。フィードバックについては、Amazon Lightsail の AWS re:Post に送信するか、AWS サポート担当者までご連絡ください。
– Channy
原文はこちらです。