Amazon Web Services ブログ

クラウドの調達と、その導入。両面に特化した新資格の普及をAWSは支援。

今回のブログでは、 AWSジャパン・パブリックセクターより、「クラウドの調達にフォーカスした新しい知識体系と認定資格」について紹介します。ご不明の点、「Contact Us」までお問合せください。(以下、AWS Public Sector Blog に掲載の「New Axelos ITIL® 4 Extension Module develops cloud procurement and technology integration skills」と題された投稿の翻訳となります。)

調達と導入は、クラウドの両輪

クラウド テクノロジーの導入を検討する公共機関が増えています。その際には、クラウドの「調達」と「テクノロジーそのもの」の両方からメリットを最大限引き出すことができるように、蓄積されてきたベスト プラクティス ガイダンスを参照することが重要です。アマゾン ウェブ サービス (AWS) が、 ITIL® 4: Acquiring and Managing Cloud Services と呼ばれる、新しいベンダーニュートラルな 「ITIL 4 Extension Module」 の立ち上げにおいて、グローバル ベスト プラクティスの世界で最も定評のあるプロバイダーである Axelos をサポートするのは、この目的を達成するためです。
 ITIL は 30 年以上にわたって、包括的・実用的かつ実績豊富なガイダンスを多くの機関と専門家に向けてグローバルに提供しています。このフレームワークは、サービスプロバイダーが 、IT 対応の製品とサービスから最適な価値を得ることを可能にし、プロバイダー各社に組織の戦略と顧客のニーズに即した明確な能力モデルを提供します。 ITIL 4 Extension Module は、ITIL 4 の主要フレームワークを拡張し、組織のオペレーションに多大な影響を及ぼしうるエマージング・テクノロジーがもたらす「課題」と「機会」の両方に対応しながら、それを活用していくための指針を各組織に提供することで、個人が ITIL の概念について学び、関連する ITIL 4 ガイダンスに対する理解を深め、キャリアを形成していくことを可能にします。
 ITIL 4 は、各組織と専門家が、IT 対応の製品とサービスの作成・設計、および管理に対するより柔軟なエンドツーエンドの運用モデルを使用し、そのビジネスとキャリアを追求していく上で役立つものです。認定モジュールは、実世界のベストプラクティスの概念・演習、およびガイダンスで構成されています。これらは、他のフレームワークと業務方法を補完し、これまで以上に VUCA (Volatile (不安定)、Uncertain (不確実)、Complex (複雑)、Ambiguous (曖昧))── な環境で成功を収め続けるために採用し適用していくことが可能となります。

Caption: 学習者は通常、ITIL® 4 Foundation 認定から始め、その後、左側にある ITIL Extension Modules に進みます。

Extension Module で
信頼の置ける知識体系に習熟。

ITIL® 4: Acquiring and Managing Cloud Services Extension Module は、クラウドリソースの購買と管理分野における重要なスキルの習得に関心のある人を対象としています。ITIL 4 Extension Module においては、クラウド業界を形成しているベンダー、コンサルタント、トレーナー、デベロッパー、ビジネスリーダー、およびプラクティショナーの知識、研究、および実世界の専門知識の組み合わせが生かされています。学習者は、競争的な「調達の演習」の一環としてクラウド フレンドリーな RFP [Request for Proposal(提案依頼書)]のドラフトを作成し、さまざまなクラウド サービス プロバイダー(CSP)を評価する方法から、CSP のオンボーディングと管理、そしてクラウド環境の最適化まで、クラウドサービスの購買と管理に関するさまざまなトピックについて、信頼の置ける情報を得ることができます。

ITIL 4 Extension Module の、「その他」のコア・トピックには以下が含まれます。

  • クラウドサービスの調達と、インテグレーションを成功させるための ITIL フレームワークの適用
  • クラウド サービス プロバイダーに対する客観的でベンダーニュートラルな「評価」の実施
  • 最適化されたクラウド サービスの特定と選択、および実装
  • 実装中および実装後におけるクラウドと ITIL ナレッジの共有と、組織内部への知識定着

ITIL® 4 フレームワークに関連する主要概念はシラバスの一部としてモジュールの対象として含まれているため、ITIL® 4: Acquiring and Managing Cloud Services Extension Module に、受講のための前提条件はありません。この ITIL 4 Extention Module には、包括的なコア・ガイダンス文書が付属しています。ITIL 4 Extention Module を修了した学習者は、 ITpreneursPurple Griffon、および BEYOND20 などの認定トレーニング提供機関からの世界的に認められた「プロフェッショナル認定」を、最短 3日で取得できます。ITIL® 4 Foundation Framework と Extension Module、コア・ガイダンスの購入、トレーニングの検索、または試験の予約に関する詳細情報を、ぜひハイパーリンク先からご確認ください。また、クラウドの調達に向けた準備クラウドの調達・購買、および政府機関向けのクラウドに関する詳細も、併せてお読みください。

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日本の公共部門の皆様へのご案内

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このブログは英文での原文ブログを参照し、アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 パブリックセクター 統括本部長補佐(公共調達渉外担当)の小木郁夫が翻訳・執筆しました。

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小木 郁夫
AWSジャパン パブリックセクター
統括本部長 補佐(公共調達渉外)
BD Capture Manager
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#AWSCultureChamp (2021年7月~)