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週刊生成AI with AWS – 2025/8/4週

みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの三厨です。

2025年も8月に入り、生成AIの分野では引き続き活発な開発と新機能のリリースが続いています。特に、Amazon Bedrock における先端的なモデル選択肢の拡充(Claude Opus4.1 及び gpt-oss)や昨今関心が高まっている AI 駆動開発ライフサイクルについてのブログがとても興味深かったのでぜひご一読ください。

先日 2つの新しいプランを追加した「AWS ジャパン生成 AI 実用化推進プログラム」も非常に多くの申し込みをいただいています。引き続き募集中ですのでよろしくお願いします。

それでは、8 月 11 日週の生成 AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。

さまざまなニュース

    • ブログ記事「AI 駆動開発ライフサイクル:ソフトウェアエンジニアリングの再構築」を公開
      AI技術を活用した新しいソフトウェア開発ライフサイクルについて、従来の開発プロセスとの比較、AI統合による各フェーズの変革、具体的なメリットを包括的に解説しています。特に、要件定義から設計、実装、テスト、デプロイメント、運用に至る各段階をコンテキスト情報を介してシームレスに継続させる、アイデアから実際にお客様が利用するまでのソフトウェア開発全般を再考するための新しい考え方について詳しく説明しています。
    • ブログ記事「Amazon Q Developer CLI カスタムエージェントで開発の混乱を乗り越えよう」を公開
      Amazon Q Developer CLIのカスタムエージェント機能を活用して、複雑な開発環境での混乱を解決する方法について詳しく解説しています。特に、マルチプロジェクト環境での依存関係管理、コード品質の一貫性確保、チーム間のワークフロー統一といった課題を題材に、複数のカスタムエージェントを使い分けることによってツールや権限設定といったエージェント管理上のオーバーヘッドを削減する方法を提示しています。
    • ブログ記事「Kiro の価格設定を理解する:Spec、Vibe、使用量のトラッキング」を公開
      Kiroの包括的な理解を深めるため、お客様から特に多数のお問い合わせをいただいた価格体系の詳細、技術仕様、ユーザーエクスペリエンス、そして利用状況の効果的な追跡方法について詳しく解説しています。特に、コスト最適化のための料金プランの選択方法、パフォーマンス要件に応じた設定調整、実際の使用感やユーザビリティの評価ポイントに焦点を当てています。
    • ブログ記事「OpenAI オープンウェイトモデルが AWS で利用可能に」を公開
      OpenAIのオープンウェイトモデル(gpt-oss-120b、gpt-oss-20b)がAWS上で利用可能になったことについて、モデルの特徴、性能ベンチマーク、具体的な活用シナリオを詳しく紹介しています。特に、コーディング支援、科学的分析、数学的推論における優れた性能、128Kコンテキストウィンドウの活用方法、調整可能な推論レベルの設定について実例を交えて説明しています。企業が独自のAIソリューションを構築する際に、高性能なオープンソースモデルを活用してコストを抑制しながらカスタマイズ性と制御性を確保できる、 AWS における新たな基盤モデルの選択肢に関する情報を提供しています。
    • ブログ記事「自動推論チェックを使用して、AI のハルシネーションを最小限に抑え、最大 99% の検証精度を実現: 今すぐご利用いただけます」を公開
      Amazon Bedrock Guardrailsの自動推論チェック機能の一般提供について詳しく解説しています。基盤モデルによって生成されたコンテンツのハルシネーションを、ドメイン知識と照らし合わせて効果的に検出・防止し、高い検証精度を実現する仕組みと活用方法を紹介しています。
    • ブログ記事「Amazon S3 Vectors の紹介: 大規模なネイティブベクトルサポートを備えた初のクラウドストレージ(プレビュー)」を公開
      Amazon S3 Vectorsのプレビュー提供について、ベクトルデータの効率的な保存・検索メカニズム、従来のソリューションとの性能比較、実装の簡素化について詳しく解説しています。特に、RAGアプリケーションでの活用方法、大規模ベクトル検索の最適化技術、既存のS3エコシステムとのシームレスな統合について具体的な事例を交えて説明しています。ベクトル検索を必要とするAIアプリケーションの開発者にとって、インフラストラクチャの複雑性を大幅に軽減し、開発速度を向上させるソリューションとして紹介されています。
    • ブログ記事「Amazon DocumentDB サーバーレスが利用可能になりました」を公開
      Amazon DocumentDB サーバーレスの一般提供開始について、サーバーレスアーキテクチャの利点、従来のプロビジョニング型との違い、コスト最適化の仕組みについて詳しく紹介しています。特に、変動するワークロードへの自動スケーリング、使用量ベースの課金モデル、生成AIアプリケーションでのドキュメントストレージとしての活用方法について具体的に説明しています。RAGシステムやコンテンツ管理システムなど、ドキュメント指向のAIアプリケーションを構築する開発者にとって、運用負荷を軽減しながらコスト効率を向上させるデータベースソリューションとなります。
    • ブログ記事「AWS Summit Japan 2025:  生成 AI を用いた教育業界向けソリューションデモのご紹介」を公開
      AWS Summit Japan 2025における生成AI教育に関する取り組みについて紹介しています。生成AI技術の普及と教育を通じて、より多くの人々がAI技術を活用できるようになることを目指した内容となっています。

サービスアップデート

    • Amazon DynamoDB が Console-to-Code 機能をサポート
      DynamoDBでAmazon Q Developerを活用したConsole-to-Code機能がサポートされました。コンソール操作を記録し、生成AIでInfrastructure as Codeを自動生成できます。この機能は、Amazon Q Developerが利用可能な全ての商用リージョンで提供されています。
    • Anthropic の Claude Opus 4.1 が Amazon Bedrock で利用可能に
      AnthropicのClaude Opus 4.1がAmazon Bedrockで利用可能になりました。コーディングとエージェント機能において業界最高レベルの性能を提供し、複雑な開発タスクの自動化を実現します。現在、米国西部(オレゴン)、米国東部(バージニア北部)、米国東部(オハイオ)リージョンで利用可能です。
    • Amazon Bedrock と Amazon SageMaker JumpStart で OpenAI のオープンウェイトモデルが利用可能に
      OpenAIのオープンウェイトモデル(gpt-oss-120b、gpt-oss-20b)がAmazon BedrockとSageMaker JumpStartで利用可能になりました。コーディング、科学的分析、数学的推論に優れた性能を発揮します。Amazon Bedrockでは米国西部(オレゴン)リージョンで、SageMaker JumpStartでは米国東部(オハイオ、バージニア北部)およびアジア太平洋(ムンバイ、東京)リージョンで利用可能です。
    • Amazon Bedrockがアジア太平洋(メルボルン)リージョンで利用可能に
      Amazon Bedrockがアジア太平洋(メルボルン)リージョンで利用可能になりました。オーストラリアのお客様がより低いレイテンシーで基盤モデルを利用できるようになり、生成AIアプリケーションの構築が効率化されます。
    • Amazon Bedrock Guardrailsで自動推論チェック機能が一般提供開始
      Amazon Bedrock Guardrailsで自動推論チェック機能が一般提供開始されました。形式検証技術により最大99%の精度でAIハルシネーションを検出し、規制業界での生成AI活用を支援します。この機能は、米国東部(バージニア北部)、米国東部(オハイオ)、米国西部(オレゴン)、欧州(フランクフルト)、欧州(アイルランド)、欧州(パリ)リージョンで利用可能です。
    • Amazon SageMaker HyperPodで継続的プロビジョニング機能がサポート
      SageMaker HyperPodで継続的プロビジョニング機能がサポートされました。利用可能なインスタンスでトレーニングを即座に開始しながら、バックグラウンドで残りの容量を自動プロビジョニングできます。この機能は、Amazon SageMaker HyperPodが利用可能な全てのAWSリージョンで提供されています。
    • Amazon OpenSearch Serverlessで自動セマンティック強化機能が導入
      OpenSearch Serverlessで自動セマンティック強化機能が導入されました。複雑な設定なしでセマンティック検索を実装でき、英語専用と15言語対応の多言語バリアントが提供されています。この機能は、現在米国東部(バージニア北部、オハイオ)、米国西部(オレゴン)、アジア太平洋(ムンバイ、シンガポール、シドニー、東京)、欧州(フランクフルト、アイルランド、スペイン、ストックホルム)リージョンで利用可能です。
    • Amazon OpenSearch ServerlessでHybrid Search、AIコネクタ、自動化機能がサポート
      OpenSearch ServerlessでHybrid Search、AIコネクタ、自動化機能がサポートされました。RAGやセマンティック検索のユースケースが促進され、Amazon SageMaker、Bedrockとの統合が簡素化されます。これらの機能は、米国東部(バージニア北部、オハイオ)、米国西部(オレゴン)、アジア太平洋(ムンバイ、シンガポール、シドニー、東京)、欧州(フランクフルト、アイルランド、スペイン、ストックホルム)リージョンで利用可能です。
    • Amazon OpenSearch UIでSAML属性による Fine Grained Access Control がサポート
      OpenSearch UIでSAML属性による Fine Grained Access Control がサポートされました。IdPのユーザー属性に基づく動的で詳細なデータアクセス制御により、マルチテナント環境での運用が強化されます。この機能は、OpenSearch UIが利用可能な全てのリージョンで提供されています。

著者について

Wataru Mikuriya

三厨 航  (Wataru MIKURIYA)

AWS Japan のソリューションアーキテクト (SA) として、ヘルスケア・ハイテク製造業のお客様のクラウド活用を技術的な側面・ビジネス的な側面の双方から支援しています。クラウドガバナンスや IaC 分野に興味があり、最近はそれらの分野の生成 AI 応用にも興味があります。最近読んだ本は「PACHINCO」です。