Amazon Web Services ブログ
週刊生成AI with AWS – 2026/2/24 週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの三厨です。
今年の目標は Kiro にどんどん業務をオフロードしていくことです。今日ご紹介する AWS Observability の Kiro Power を使ってみたのですが、複数の監視/運用に関する MCP とその使い方がパッケージングされていて体感として想定している作業を実現するためのプロンプト入力作業が減ってトラブルシュートが加速しました。
先週は Amazon と OpenAI の Strategic partnership が発表されました。 Stateful Runtime Environment や OpenAI Frontier に関しても言及されているので、気になる人はぜひご一読をお勧めいたします。また、 3 月 26 日(木)には「Amazon Quick Suite で変わる業務の現場 — 活用企業・AWS社員による事例紹介」が開催されます。分析業務や定型業務の効率化に興味がある方はぜひご参加ください!
それでは、2 月 24 日週の生成 AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。
さまざまなニュース
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- AWS 生成 AI 国内事例ブログ: 住信 SBI ネット銀行様、Amazon Bedrock AgentCore を活用した AI 銀行サービス「NEOBANK ai」で顧客体験を革新
住信 SBI ネット銀行様は、デジタル金融における新しい UI/UX の可能性を見据え、ユーザーが「やりたいこと」を伝えるだけで必要な手続きが立ち上がる体験の実現を目指していました。従来のメニュー階層をたどる UI では、ユーザーの意図に沿ったスムーズな体験を提供しにくい場面があったためです。そこで、Amazon Bedrock AgentCore を中核とした AI エージェント機能を活用し、AI 銀行サービス「NEOBANK ai」のベータ版を開発しました。テキスト入力に加え、音声・画像を含むマルチモーダルなインプットを受け取り、AI エージェントが意図を解釈したうえで、照会・分析・手続き案内に必要な“その場で立ち上がる UI”を生成します。AgentCore Runtime による自動スケーリングや、タスクごとに異なる AI モデルを使い分ける柔軟なアーキテクチャ、AgentCore Observability による実行プロセスの可視化も実現しています。今後は ITSM 連携の強化やさらなるサービス高度化を目指すとのことです。 - AWS 生成 AI 国内事例ブログ: ミツイワ株式会社様、Amazon Bedrock と AWS CloudFormation を活用した次世代インフラ自動構築ソリューション
ミツイワ株式会社様は、ICT ライフサイクル全体をサポートするワンストップソリューションを提供する中で、顧客からの問い合わせ内容の整理や要件定義、環境構築に多くの時間がかかり、リードタイムの長期化や品質のばらつき、属人化といった課題を抱えていました。そこで、Amazon Bedrock による問い合わせ内容の自動解析と、AWS CloudFormation によるインフラ構築の自動化を組み合わせた次世代ソリューションを開発しました。AWS Lambda 上で MCP サーバーを起動するサーバーレスな構成により、問い合わせ受付から環境構築・初期設定・完了通知までを一気通貫で自動化し、従来数日から数週間かかっていたプロセスを大幅に短縮することに成功しています。 - ブログ記事「Amazon Q Developer 活用をプロジェクト全体へ拡げた取り組み」を公開
株式会社 NTT ドコモ様の主要な Web サービス提供基盤「POPLAR」における Amazon Q Developer の組織展開事例です。 Software/Middleware のバージョンアップ案件で最大約 50% の効率化を達成し、その成功体験をもとに利用ガイドライン・環境設定マニュアル・プロンプト集などを体系化してプロジェクト全体へ展開しました。さらに生成 AI 開発ガイドラインの標準化や MCP Server 連携環境の整備、利用状況のダッシュボード可視化と個別フォローまで、段階的な取り組みの全体像が紹介されています。 - ブログ記事「Strands Labs の紹介: エージェント開発の最先端実験的アプローチを今すぐ体験」を公開
エージェンティック AI 開発のための実験的なアプローチを試せる新しい Strands GitHub 組織「Strands Labs」が発表されました。ローンチ時には 3 つのプロジェクトが公開されています。Robots は AI エージェントが物理ロボットを制御するフィジカル AI、Robots Sim はシミュレーション環境での迅速なプロトタイピング、AI Functions はコードの代わりに自然言語仕様で関数を定義する実験的アプローチです。Strands Agents SDK を活用したエージェント開発に興味のある方はぜひチェックしてみてください。 - ブログ記事「AWS Elemental Inference でライブ動画をモバイルオーディエンス向けに変換」を公開
新サービス AWS Elemental Inference が発表されました。ライブ動画やオンデマンド動画を AI で自動的に分析し、TikTok や Instagram Reels などのモバイルプラットフォーム向けに縦型形式へリアルタイム変換するフルマネージド AI サービスです。エージェンティック AI アプリケーションを使用しており、人間の介入なしにコンテンツを自律的に最適化します。ベータテストでは、複数のポイントソリューションを使用する場合と比較して 34% 以上のコスト削減を達成しています。 - ブログ記事「カスタム Amazon Nova モデル用の Amazon SageMaker Inference の発表」を公開
Amazon SageMaker Inference でカスタム Nova モデルのサポートが一般提供開始されました。Nova Micro、Nova Lite、Nova 2 Lite のカスタマイズモデルを、G5 や G6 インスタンスを使用してコスト効率よくデプロイできます。SageMaker Training Jobs や HyperPod でトレーニングしたモデルをシームレスにデプロイする、エンドツーエンドのカスタマイズジャーニーが実現しています。 - ブログ記事「Agentic AI でサプライチェーン ロジスティクスを変革」を公開
この記事では、AWS プロフェッショナルサービスがシンガポールの科学技術研究庁(A*STAR)と共同で開発した物流エージェントの事例を紹介しています。Amazon Bedrock を活用し、ERP・TMS・WMS などの複数データソースからリアルタイムにデータを集約・統合することで、自然言語での問い合わせに対して即時かつ正確な回答を提供します。手動での検索・照合作業を最大 50% 削減し、緊急配送コストを物流費用の 3〜5% 削減する効果が見込まれています。 - ブログ記事「AI コーディングに潜む非効率性とその発見方法」を公開
AI コーディングエージェントは合格率やトークン数といったベンチマークで評価されることが一般的ですが、タスクが「合格」していても、エージェントが非効率な経路をたどっているケースがあります。この記事では、Kiro の AI エージェントが取った一連のアクション全体を軌跡ベースで分析し、ベンチマークでは見逃される非効率性を発見・改善する仕組み「CORAL」を紹介しています。具体例として、検索ツールの説明に 1 行追加するだけで誤った grep パターンを約 99% 削減した事例や、cd コマンドの誤用を検知して自動的に正しいパラメータに変換する仕組みが解説されています。
- AWS 生成 AI 国内事例ブログ: 住信 SBI ネット銀行様、Amazon Bedrock AgentCore を活用した AI 銀行サービス「NEOBANK ai」で顧客体験を革新
サービスアップデート
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- Amazon Bedrock の Responses API にて AgentCore Gateway 連携によるサーバーサイドツール実行をサポート
Amazon Bedrock の Responses API にて、Amazon Bedrock AgentCore Gateway を通じたサーバーサイドツール実行がサポートされました。AgentCore Gateway の ARN をツールコネクタとして指定すると、Amazon Bedrock がゲートウェイから利用可能なツールを自動検出し、モデルがツールを選択した際にサーバーサイドで実行します。これにより、クライアントサイドのツールオーケストレーションループを構築・維持する必要がなくなり、エージェンティックワークフローのアプリケーション複雑性とレイテンシーが削減されます。Responses API と AgentCore Gateway の両方が利用可能なすべてのリージョンで利用できます。 - Amazon Bedrock バッチ推論にて Converse API フォーマットをサポート
Amazon Bedrock のバッチ推論にて、モデル呼び出しタイプとして Converse API がサポートされました。従来はモデル固有のリクエストフォーマットが必要でしたが、リアルタイム推論とバッチ推論で同じ統一リクエストフォーマットを使用できるようになり、プロンプト管理の簡素化とモデル切り替えの手間が削減されます。Amazon Bedrock バッチ推論がサポートされているすべてのリージョンで利用可能です。 - Amazon Bedrock にて OpenAI 互換 Projects API を発表
Amazon Bedrock の分散推論エンジン Mantle にて、OpenAI 互換の Projects API がサポートされました。複数のアプリケーション、環境、チームを持つお客様は、個別のプロジェクトを作成して分離を実現できます。各プロジェクトに異なる IAM ベースのアクセス制御を割り当てたり、タグを追加してコスト可視性を向上させることが可能です。追加料金なしで利用できます。 - Amazon Bedrock Guardrails の Automated Reasoning ポリシーにてソースドキュメント参照を追加
Amazon Bedrock Guardrails の Automated Reasoning ポリシーにて、ソースドキュメント参照機能が追加されました。Automated Reasoning checks は形式検証技術を使用して、基盤モデルが生成したコンテンツがポリシーに準拠しているかを検証する機能で、AI ハルシネーション検出において最大 99% の精度を実現します。今回の更新により、生成されたポリシールールや変数を元のドキュメントの内容と照らし合わせてレビューできるようになり、ポリシーの確認・改善が容易になりました。 - Amazon Q Developer にて生成 AI ベースのアーティファクト機能を一般提供開始
AWS マネジメントコンソールにて、Amazon Q Developer アーティファクト機能が一般提供開始されました。リソースデータをテーブル形式で、コストデータをチャート形式で可視化できる生成 AI ベースのユーザー体験です。例えば「タグ値が production の S3 バケットを一覧表示」と質問すると表形式で表示され、「過去 6 か月の RDS コストをインスタンスタイプ別に表示」と質問するとチャートで表示されます。Q アイコンがナビゲーションバーに移動し、コンソールのどこからでもアクセスしやすくなりました。 - AWS Elemental Inference を一般提供開始
ライブ動画やオンデマンド動画を AI で自動的に変換するフルマネージドサービス AWS Elemental Inference が一般提供開始されました。エージェンティック AI を使用して、横型配信を TikTok や YouTube Shorts などのモバイルプラットフォーム向けの縦型形式にリアルタイムで変換する機能と、ライブコンテンツからハイライトクリップを自動生成する機能を提供します。米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン)、アジアパシフィック(ムンバイ)、欧州(アイルランド)で利用可能です。 - AWS IAM Policy Autopilot が Kiro Power として利用可能に
re:Invent 2025 で発表されたオープンソースの静的コード分析ツール AWS IAM Policy Autopilot が、Kiro Power として利用可能になりました。Kiro IDE からワンクリックでインストールでき、手動での MCP サーバー設定が不要です。AWS アプリケーションの迅速なプロトタイピングや新規プロジェクトのベースラインポリシー作成に活用できます。 - AWS Observability が Kiro Power として利用可能に
AWS Observability が Kiro Power として利用可能になりました。CloudWatch、Application Signals、CloudTrail、AWS Documentation の 4 つの MCP サーバーをパッケージ化し、アラーム対応、異常検知、分散トレーシング、SLO コンプライアンス監視、セキュリティ調査などの包括的なワークフローを IDE 上で実現します。自動ギャップ分析機能により、コード内の不足しているインストルメンテーションパターンの特定と改善提案も行います。 - Amazon Location Service が Kiro Power として LLM コンテキストを提供
Amazon Location Service が、Kiro Power および Claude Code プラグインとして AI エージェントコンテキストを提供開始しました。住所入力フォーム、地図表示、最寄り店舗検索、ルート可視化などの一般的な位置情報ソリューション開発を加速する、事前検証済みの実装パターンとステップバイステップの手順が含まれています。東京リージョン含む複数のリージョンで利用可能です。
- Amazon Bedrock の Responses API にて AgentCore Gateway 連携によるサーバーサイドツール実行をサポート
今週は以上です。それでは、また来週お会いしましょう!