Amazon Neptune グローバルデータベース

Amazon Neptune グローバルデータベースはグローバルに分散したアプリケーション向けに設計されており、単一の Amazon Neptune データベースを複数の AWS リージョンにまたがって運用できます。データベースのパフォーマンスにほとんど影響を与えずにデータをレプリケートし、各リージョンでレイテンシーを低減してローカル読み取りを高速化し、リージョン規模の停止があった場合にディザスタリカバリを実現します。Neptune グローバルデータベースを使用すると、1 つの AWS リージョンにプライマリ Neptune データベースクラスターをデプロイできるようになります。また、そのデータを異なる AWS リージョンの最大 5 つのセカンダリ読み取り専用データベースクラスター (それぞれ最大 16 のリードレプリカ) にレプリケートできます。

グローバルデータベースは、アプリケーションワークロードに対応するためにデータベースを完全に利用可能にする専用インフラストラクチャを使用しながら、通常 1 秒未満のレイテンシーでストレージベースのレプリケーションを使用します。万が一、AWS リージョンの規模縮小や障害が発生した場合でも、グローバルデータベースで読み取り/書き込みを実行するようセカンダリ AWS リージョンの 1 つを昇格させることができます。

Neptune グローバルデータベースのメリット

どのリージョンでも秒未満でデータにアクセス

Neptune グローバルデータベースでは、データベースの読み取りを AWS リージョン全体でスケーリングしたり、ユーザーに近い場所にアプリケーションを配置したりといったことが容易にできます。セカンダリリージョンの数や位置にかかわらず、アプリケーションから迅速にデータにアクセスでき、クロスリージョンレプリケーションのレイテンシーは通常 1 秒程度です。各 AWS リージョンに最大 16 のデータベースインスタンスを作成し、すべてのインスタンスを常に最新の状態に保つことで、さらなるスケーラビリティを実現できます。追加のリージョンにデータベースを拡張してもパフォーマンスへの影響はありません。クロスリージョンレプリケーションでは、ストレージレイヤー内の専用インフラストラクチャを使用し、プライマリリージョンでもセカンダリリージョンでも、データベースのリソースがアプリケーションのニーズに完全に応えられる状態を維持します。

クロスリージョンの災害対策

プライマリリージョンでパフォーマンス低下または停止が発生した場合、セカンダリリージョンのどれかを昇格させて読み取り/書き込みを代行させることができます。完全なリージョン停止が発生した場合でも、1 分以内に Neptune クラスターを復旧できます。これによって、目標復旧時点 (RPO) 1 秒と目標復旧時間 (RTO) 1 分未満がアプリケーションで達成可能になり、グローバルな事業継続計画のための強固な基礎を得ることができます。

料金

Neptune グローバルデータベースでは、オンデマンド Neptune インスタンスに基づいて Neptune クラスターが存在する AWS リージョンで使用されるリソースの料金と、そのリージョンのストレージ料金を支払います。さらに、プライマリクラスタと各セカンダリクラスタ間の書き込み、挿入、削除をキャプチャするレプリケートされた書き込み I/O にも料金が発生します。 料金の詳細と利用できるリージョンについては、Amazon Neptune の料金を参照してください。

開始方法

フルマネージド型のグラフデータベースである Amazon Neptune を使い始めましょう

Amazon Neptune は高速かつ信頼性の高いフルマネージドのグラフデータベースサービスです。このサービスは、高度に接続されたデータセットと連携するアプリケーションの構築と実行を容易にします。Amazon Neptune の核となるのは、数十億のリレーションシップの保存とミリ秒台のレイテンシーでのグラフのクエリに最適化された、専用の高パフォーマンスグラフデータベースエンジンです。Amazon Neptune では、一般的なグラフモデルである Property Graph と W3C の RDF、それぞれのクエリ言語である openCypher、Apache TinkerPop Gremlin と SPARQL がサポートされており、高度に接続されたデータセットを効率的にナビゲートするクエリをより簡単に構築できます。Neptune では、レコメンデーションエンジン、不正検出、知識グラフ、創薬、IT セキュリティなどのグラフのユースケースを強化します。