Waters は Kinexon と AWS IoT ソリューションを利用して、パンデミック中も重要なサイトを 100% 稼働
エグゼクティブサマリー
Waters Corporation (Waters) は、創薬、医薬品開発、食品と水の安全性などに使用される製品を提供しており、エッセンシャルビジネスと言えます。2020 年、Waters は 2 つの課題を抱えていました。世界 19 か所の拠点に勤務する 1,700 人の従業員を新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) から守ることと、重要な製品を顧客に届けることです。Waters は NBA や NFL をお手本にして、ドイツのテクノロジー企業 Kinexon が製造し、Amazon Web Services (AWS) がサポートするデバイスを使ってフィジカルディスタンスを保ち、コンタクトトレーシングを行いました。その結果、同社は最も重要なサイトを閉ざすことなく、オンサイトでの新型コロナウイルスの感染症例をゼロに抑えることができました。
重要な製品の流れを維持しながら労働者を新型コロナウイルス感染症から守る
2020 年 3 月に世界の主要な保健機関が世界的大流行を宣言した後、Waters は健康と安全に関する積極的な対策を確立する先駆者になりたいと考えました。当然のことながら、世界中の従業員を保護することが事業継続よりも優先されましたが、新型コロナウイルス感染症との闘いで自社が果たす役割にも重きを置いていました。最も重要な 19 か所のサイトを運営し続けるために、マスキング、プレキシガラスの仕切り、現場での検査、ソーシャルディスタンス、コンタクトトレーシングなど、ウイルス感染を減らすために設計された複数の科学的なソリューションを導入しました。コンタクトトレーシング機能を強化し、従業員がフィジカルディスタンスのルールを確実に守るようにしたいと考えたとき、役立つテクノロジーソリューションを探しました。
「SafeZone ソリューションが有効であると確信が持てると、全身全霊で取り組み、今日までプログラムを拡大し続けています」。
- Waters Corporation のワークプレースソリューション担当シニアディレクター、Thomas Wesley 氏
SafeTag: IoT タグにより継続的な業務が可能に
Waters が事業所でフィジカルディスタンスを実施する方法を検討しているとき、ドイツに拠点を置く Kinexon が NBA や NFL などのアスリートに提供しているモノのインターネット (IoT) とタグテクノロジーを採用して、企業が接触警告や追跡を行えるようにしているというニュースが広まりました。Waters は、感染の拡大を防ぐために Kinexon SafeZone を使用できないか Kinexon に打診しました。Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) と Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) が SafeZone テクノロジーを支えているため、Kinexon はこの課題に迅速に対処することができました。試運転後、Kinexon は Waters がタグと IoT テクノロジーを 19 のサイトと 1,700 人の従業員に展開するのを支援しました。
警告音と点灯により、重要なサイトのシャットダウンなし
Kinexon は、アスリート向けにデザインされたタグを Waters などの企業の感染防止に役立てるため、ハードウェアを変更して、同僚が近過ぎる位置に立っていることを知らせられるようにしました。Kinexon SafeTag は設定可能なので、Waters は 2 人の作業者が 6 フィート未満の間隔で数秒間一緒にいると、タグが点滅してビープ音が鳴るように設定しました。Waters のサイトに来るすべての人は、タグを着用する必要があります。この設定可能な IoT テクノロジーとソフトウェアにより、Waters はほぼフル稼働の生産能力を維持できただけでなく、Waters にとって最も重要な 19 か所のサイトの操業停止をゼロにするのにも役立ちました。
「AWS のおかげで、エッジや工場のオンプレミス、クラウドの 1 つのインスタンスへのアクセスなど、迅速に拡張できるようになりました。また、既に実施されているセキュリティ対策の恩恵も受けました」。
-Kinexon の共同創設者兼 CEO、Alexander Huettenbrink 博士
タグとソフトウェアによる接触者追跡により、14 か月間サイトで感染なし
Kinexon SafeZone を使用すると、Waters は接触の頻度と期間を即座に判断し、Kinexon ソフトウェアを使用して、匿名データを数分でデコードできます。使用後にタグを充電ステーションに戻すと、作業者のプライバシーを保ちながら、センサー ID、時間、期間、距離など、関連する接触イベントデータのみを保存します。この測定値は接触位置とは独立しており、完全に匿名化されています。 Kinexon ソフトウェアがデータを分析し、統計と視覚化を行うため、Waters は感染の可能性を特定できます。この技術により、Waters は、感染者と接触した場合に、ワークスペースの周りにいる同僚の安全を確保するための隔離ガイドラインを導入することができました。その結果、14 か月以上にわたって現場でのウイルス感染の症例をゼロに抑えられました。
「Kinexon のテクノロジーは、不確かな取り組みに驚異的な精度をもたらしました。Kinexon SafeZone のコンタクトトレーシングの陰性判定により、確信が持てるようになりました」。
- Waters Corporation のワークプレースソリューション担当シニアディレクター、Thomas Wesley 氏
安全衛生ミッションの達成: 19 のサイトで 280,000 回以上の訪問
Kinexon IoT テクノロジーは、Waters 施設の近くでのテストの実施やワクチン接種場所の設置など、他の対策と組み合わせることで、Waters は従業員のために安全でプロアクティブな環境を作り出すことができました。Waters のサイトへは、2021 年に 28 万回以上の出入りがあり、インシデントはゼロでした。2020 年 3 月以降事業を継続できたおかげで、Waters は新型コロナウイルスとの闘いに有意義な貢献をすることができました。
「Kinexon と AWS は、当社が公衆衛生上の使命を果たすのに大いに役立ちました」と、Waters のワークプレイスソリューション担当シニアディレクター、Thomas Wesley 氏は述べています。
Waters Corporation について
マサチューセッツ州ミルフォードに拠点を置く Waters Corporation は、規制の厳しい業界で事業を展開する組織がラボを利用できるよう、特殊な科学測定機器やソフトウェアを提供しています。
Kinexon について
AWS のパートナーである Kinexon は、スポーツチームやリーグ向けのパフォーマンスおよび分析ソリューションを提供しているほか、インダストリー 4.0 向けに専門のリアルタイム IoT ソリューションも提供しています。同社は、新型コロナウイルス感染症パンデミックの中、接触警告と追跡のための IoT ソリューションを立ち上げ、ドイツと米国にオフィスを構えています。
公開日: 2022 年 8 月