Autodesk Fusion が AWS を活用したジェネレーティブデザイン機能を提供

1982 年に設立された Autodesk のソフトウェアは、世界中で 1 億人を超える人が使用しています。製品設計および製造分野の顧客をターゲットとする Autodesk Fusion は、高度なデータ管理、3D モデリング、機械加工、および電子設計ツールを通じてチームがアイデアを実現できるようにする、製品開発のためのオールインワンツールです。顧客がより迅速かつスマートに作業するのに役立つよう、Autodesk Fusion は 2018 年にジェネレーティブデザイン機能をリリースしました。

「ジェネレーティブデザインは、設計のオートメーションと最適化に関する当社の深い研究に基づいた当社初の商用アプリケーションの 1 つです」と Autodesk の Head of Manufacturing Platform Strategy である Alexander Stern 氏は述べています。「これまで、ジェネレーティブデザインが処理できるタスクの多くは手動で行われ、多くの時間と労力が必要でした。この機能により、お客様はワークフローを自動化し、より良い成果を得ることができます」。

長年にわたる徹底的な調査に基づいて構築されたジェネレーティブデザインは、材料の種類、重量、コスト、製造方法など、ユーザーが選択した制約に基づいて、何百もの異なる設計オプションを生成できます。AWS チームとの長年にわたる協力関係に基づき、Autodesk は、ジェネレーティブデザインの基盤として、および Go-to-Market 戦略をサポートするために、AWS を再び選択しました。

「ジェネレーティブデザインの目標は、製品開発中の設計調査フェーズを加速および拡張するのをサポートすることです」と、Autodesk の Senior Product Manager of Fusion Generative Design である Mike Smell 氏は述べています。「調査スペースは非常に大きくなる可能性があるため、高性能でスケーラブルなコンピューティングインフラストラクチャは、ソリューションを市場に投入する上で重要な要素でした。当社は AWS 上でソリューションを見つけたのです」。

ジェネレーティブデザインは、並列化された高速コンピューティングをサポートするよう設計された共通データモデル基盤の上に構築されます。クラウドベースのコンピューティング環境は、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) インスタンスなどの AWS サービスを利用してこれらのジョブを実行し、事実上あらゆるワークロードのために安全でサイズ変更可能なコンピューティングキャパシティを提供します。Autodesk は、設計シミュレーションのために GPU を搭載したさまざまな Amazon EC2 インスタンスを使用しています。これには、グラフィックスを多用したり、機械学習を使用したりするさまざまなユースケースで使用できる最新世代の NVIDIA GPU ベースインスタンスである Amazon EC2 G5 インスタンスや、他のインスタンスタイプおよび CPU が含まれます。

また、最適なコスト削減とパフォーマンスを実現するために、Autodesk は、AWS のお客様のために最大 90% の割引でフォールトトレラントなワークロードを実行する Amazon EC2 スポットインスタンスと、お客様がコンピューティングキャパシティを時間単位または秒単位で支払うことができる Amazon EC2 オンデマンドインスタンスを組み合わせて採用しました。Autodesk は、シミュレーションに使用するさまざまなタイプのコンピューティングを管理するために、フルマネージドのコンテナオーケストレーションサービスである Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) を利用しています。フルマネージドバッチコンピューティングサービスである AWS Batch は、GPU を搭載した Amazon EC2 インスタンスでシミュレーションジョブを実行するために使用されます。

ユーザーは、統合ウェブベースのダッシュボードで、ジェネレーティブデザインによって生成された結果を調べることができます。「多くの場合、お客様はこの機能を使用して、他の方法では発見できなかったであろうブレークスルーを実現しています」と Stern 氏は述べています。「ジェネレーティブデザインをさまざまな設計上の課題に適用することで、最適化の可能性が多く生まれます」。

自律移動デバイスと車両の設計に強みを持つ企業である PIX Moving は、ジェネレーティブデザインを使用して Robobus を生み出しました。この自律走行車両にはカスタマイズ可能な内装が備わっており、顧客はビジネスニーズに合わせて設計できます。PIX Moving は主に、移動カフェやヨーグルトストアからオンデマンドオフィスまで、カスタマイズされたニーズを持つ小売業者や企業に Robobus を販売しています。

Robobus の設計には独自の課題がありました。すなわち、PIX Moving は、重量と構造強度のバランスを取り、バスの内装を最適化してスペースを最大化する方法を見つける必要があったのです。ジェネレーティブデザインにより、同社はこれらの障害を克服し、わずか 1～2 か月で Robobus の内装を制作しました。この製品は、韓国、スペイン、日本、インド、米国の Robobus で市場に投入されています。

「ジェネレーティブデザインを使用すると、製造プロセスとシームレスに統合する高性能な設計オプションを迅速に特定できます」と PIX Moving の Algorithm Engineer である Vicky Zhang 氏は述べています。「これにより、イノベーションの限界を押し広げ、製品開発を加速し、クラウド上でより効率的に目標を達成できるようになりました」。