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2019 年: Amazon DynamoDB の 1 年を振り返って
Amazon DynamoDB にとって、2019 年も多忙な年でした。AWS では、信頼性、暗号化、速度、スケーリング、および柔軟性の観点から、当サービスでの皆さんのエクスペリエンスをこれまで以上に向上させることに焦点を当てた新しい更新機能をリリースしてきました。
以下は、2019 年のリリースをカテゴリ単位でアルファベット順に分類してから、リリースされた日付け順 (最新リリースが各カテゴリの最上部) に並べたものです。1 年間に及ぶサービスの変更を把握しておくのは困難だと思います。この便利な 1 ページの記事で、2019 年に DynamoDB で起こった事柄を確認、または思い出してください。ご質問等がございましたら、@DynamoDB までお問い合わせください。(注意: この記事は年末前に掲載されるので、2019 年の終わりまでに行われるローンチが他にもあれば、それらで記事を更新していく予定です。)
アダプティブキャパシティー
- 11 月 15 日: 頻繁にアクセスされる項目を自動的に隔離することにより、Amazon DynamoDB アダプティブキャパシティーが不均衡なワークロードをより良く処理できるようになりました
DynamoDB アダプティブキャパシティーは、頻繁にアクセスされる項目を自動的に隔離することによって不均衡なワークロードをより良く処理します。お使いのアプリケーションが、1 つ、または複数の項目に対して過度に高いトラフィックを実行する場合、DynamoDB はパーティション間のバランスを取り直し、頻繁にアクセスされる項目が同じパーティションに格納されないようにします。この最新の拡張機能は、ワークロードに対して中断のないパフォーマンスを維持するために役立ちます。
- 5 月 23 日: Amazon DynamoDB アダプティブキャパシティーが即時利用可能に
DynamoDB は、変化し続けるアプリケーションのトラフィックパターンに対応して、アダプティブキャパシティーをリアルタイムで適用します。これにより、不均衡なワークロードにさえも中断のないパフォーマンスを無期限に維持できます。即時に利用できるアダプティブキャパシティーは、すべての DynamoDB テーブルおよびにグローバルセカンダリインデックスに対してデフォルトで有効になっており、追加の料金はかかりません。
バックアップと復元
- 11 月 13 日: Amazon DynamoDB のバックアップからのテーブルの復元時におけるテーブル設定の実行が可能に
DynamoDB のバックアップからテーブルを復元するときに、テーブルの設定を行うことができます。具体的には、復元されたテーブルと共に作成されないように、ローカルおよびグローバルセカンダリインデックスの一部またはすべてを除外できます。請求モード、およびプロビジョニングされたキャパシティーの設定を変更することも可能です。
- 4 月 4 日: AWS アジアパシフィック (シドニー) および欧州 (フランクフルト) の各リージョンで AWS Backup が利用可能に
AWS Backup は、クラウド内だけでなく、オンプレミスでも AWS のサービス全体のデータのバックアップを簡単に一元化し、自動化することができる完全マネージド型のバックアップサービスです。AWS Backup は現在、AWS のアジアパシフィック (シドニー) および欧州 (フランクフルト) の各リージョンでご利用いただけます。
- 3 月 28 日: AWS GovCloud (米国) で Amazon DynamoDB のバックアップと復元が利用可能に
Amazon DynamoDB のバックアップと復元は、DynamoDB テーブルのオンデマンドかつ連続的なバックアップを作成し、それらのバックアップからテーブルを復元するために使用できます。Amazon DynamoDB のバックアップと復元は現在、AWS GovCloud (米国) リージョンでご利用いただけます。
- 1 月 16 日: バックアップの一元的で自動化された管理のために AWS Backup が Amazon DynamoDB と統合
AWS Backup は、クラウド内だけではなくオンプレミスの AWS のサービス (DynamoDB を含む) 全体におけるデータのバックアップと保持を一元化し、自動化します。AWS Backup コンソールの統合されたビューによって、バックアップの監視、バックアッププランの管理、および監査情報の提供を行うことができ、内部ポリシーと外部規制監査に対するコンプライアンスを確保するためのプロセスがシンプルになります。
CloudWatch Contributor Insights for DynamoDB
- 11 月 26 日: 頻繁にアクセスされるキーとデータベースのトラフィック傾向の特定に役立つ新しい Amazon CloudWatch Contributor Insights for Amazon DynamoDB (プレビュー)
Amazon CloudWatch Contributor Insights for Amazon DynamoDB (プレビュー) は、DynamoDB テーブルのトラフィック傾向を一目で確認できるビューを提供し、最も頻繁にアクセスされているキーの特定に役立つ新しい診断ツールです。今後は、テーブルの項目アクセスパターンを継続的にモニタリングすると共に、CloudWatch Contributor Insights を使用してテーブルのアクティビティをグラフ化および可視化することも可能になります。この情報は、アプリケーションのトラフィック量を増やしている要因をより良く理解し、失敗したリクエストに適切に対応するために使用できます。
DynamoDB Accelerator (DAX)
- 11 月 13 日: Amazon DynamoDB Accelerator (DAX) が NWCD 運営の中国 (寧夏) リージョンで利用可能に
DAX が NWCD 運営の AWS 中国 (寧夏) リージョンで利用可能になりました。この AWS リージョンで、マイクロ秒の応答時間を必要とする DynamoDB アプリケーションのための DAX クラスターを作成することができます。
- 11 月 11 日: Amazon DynamoDB Accelerator (DAX) が欧州 (ロンドン) と欧州 (パリ) リージョンで利用可能に
DAX が欧州 (ロンドン) および欧州 (パリ) の各リージョンで利用可能になりました。これらの AWS リージョンで、マイクロ秒のレイテンシーを必要とするアプリケーションのための DAX クラスターを Amazon EC2 R4 および T2 インスタンスタイプを用いて作成することができます。
- 2 月 20 日: Amazon DynamoDB Accelerator (DAX) が欧州 (フランクフルト) リージョンに拡大され、米国西部 (北カリフォルニア) リージョンに R4 インスタンスタイプのサポートを追加
DAX が欧州 (フランクフルト) リージョンで利用可能になりました。このリージョンで、マイクロ秒のレイテンシーを必要とするアプリケーションのための DAX クラスターを Amazon EC2 R4 および T2 インスタンスタイプを用いて作成することができます。
- 2 月 14 日: Amazon DynamoDB Accelerator (DAX) が Python および .NET 向けの DynamoDB Transactions のサポートを追加
DAX には、Python および .NET 向けの DynamoDB Transactions SDK との API 互換性があります。このため、Python および .NET で記述された DynamoDB アプリケーションは、既存のアプリケーションロジックに変更を加えることなく DAX と統合できます。
DynamoDB エンドポイント
- 5 月 28 日: Amazon DynamoDB がカナダ (中部) リージョンで FIPS 140-2 検証済みエンドポイントをサポート
Amazon DynamoDB は、カナダ (中部) リージョンで連邦情報処理規格 (FIPS) 140-2 検証済みのエンドポイントをサポートし、規制対象のワークロードに対する DynamoDB の使用を容易にしてくれます。これらのエンドポイントは、FIPS 140-2 検証済みの暗号化ソフトウェアモジュールを使用して TLS セッションを終了します。
- 4 月 25 日: AWS が Amazon DynamoDB エンドポイントの IP アドレス範囲を指定
AWS は、Amazon DynamoDB エンドポイントに対して IP アドレス範囲を指定します。ルーティングポリシーおよびファイアウォールポリシーでこれらの IP アドレス範囲を使用して、アウトバウンドのアプリケーショントラフィックを制御することができます。DynamoDB を使用するアプリケーションがあり、DynamoDB エンドポイントへのアウトバウンドアクセスをロックダウンする必要がある場合は、これらの IP アドレス範囲を使用できます。
DynamoDB ローカル
- 2 月 3 日: Amazon DynamoDB ローカルが、トランザクション API、オンデマンドキャパシティーモード、および 20 GSI のサポートを追加
DynamoDB ローカルは DynamoDB のダウウンロード可能なバージョンで、トランザクション API、オンデマンドキャパシティーモード、およびテーブルごとに最大 20 個のグローバルセカンダリインデックスをサポートします。さらに DynamoDB ローカルでは、クエリによって消費されたキャパシティーユニットを追跡し、返すことができるようになりました。
暗号化
- 11 月 26 日: 独自の暗号化キーを使用した Amazon DynamoDB データの暗号化
お客様管理の CMK を使用することができ、これは DynamoDB データを暗号化し、そのセキュリティを管理する方法を完全に制御できることを意味します。
- 9 月 6 日: 保管時の Amazon DynamoDB 暗号化が Sinnet 運営の AWS 中国 (北京) リージョンと NWCD 運営の AWS 中国 (寧夏) リージョンで利用可能に
保管時の DynamoDB 暗号化が、Sinnet 運営の AWS 中国 (北京) リージョン、および NWCD 運営の AWS 中国 (寧夏) リージョンで利用可能になりました。DynamoDB は、デフォルトの AWS 所有のカスタマーマスターキー (CMK) を使用して、まだ暗号化されていなかった既存テーブルのすべてを暗号化していました。今後は、新しいテーブルを作成するときに、デフォルトの AWS 所有の CMK または AWS 管理の CMK のいずれかを使用できるようになります。
- 3 月 29 日: 保管時における Amazon DynamoDB 暗号化が AWS GovCloud (米国) リージョンで利用可能に
柔軟な DynamoDB データモデル、エンタープライズ対応機能、および業界トップのサービスレベルアグリーメントを理由に、お客様はますます多くの機密ワークロード (コンプライアンス規則によってデータ暗号化が義務付けられている財務およびヘルスケアデータなど) を DynamoDB に移動させておられます。保管時の DynamoDB 暗号化は、AWS GovCloud (米国) リージョンでご利用いただけます。
- 2 月 28 日: Amazon DynamoDB が保管時のデータを暗号化するための暗号化キーの切り替えに対するサポートを追加
DynamoDB では、デフォルトの暗号化、AWS 所有のカスタマーマスターキー (CMK)、または AWS 管理の CMK を使用してすべてのデータを暗号化できます。DynamoDB は、AWS 所有の CMK と AWS 管理の CMK 間で暗号化キーを切り替えることを可能にするサポートをさらに追加し、データの暗号化にコードまたはアプリケーションの変更を行う必要はありません。
グローバルセカンダリインデックス
- 11 月 13 日: AWS GovCloud (米国) 内で Amazon DynamoDB テーブルごとに 20 個のグローバルセカンダリインデックスを作成し、100 個の射影インデックス属性を持つことができるようになりました
AWS GovCloud (米国) リージョンでは、DynamoDB テーブルごとに 20 個のグローバルセカンダリインデックスを作成できます。さらに、INCLUDE の ProjectionType を指定することで、グローバルセカンダリインデックスとローカルセカンダリインデックスの両方に 100 個の射影インデックス属性を持つこともできます。テーブルに 100 個を超える属性がある場合でも、引き続き ALL の ProjectionType を指定してソーステーブルからすべての属性を射影することができます。
- 7 月 2 日: Amazon DynamoDB で構築終了前におけるグローバルセカンダリインデックス削除のサポートを開始
グローバルセカンダリインデックスは、それが作成中の場合でも、DynamoDB コンソールまたは UpdateTable API/CLI を使用して削除できます。これは、グローバルセカンダリインデックスが必要なくなった、または異なる属性射影を持つ新しいグローバルセカンダリインデックスが必要な場合における時間の節約に役立ちます。
グローバルテーブル
- 11 月 21 日: グローバルレプリカを追加することで既存 Amazon DynamoDB テーブルの可用性の拡張が可能に
DynamoDB コンソールからの数クリックで既存のシングルリージョンテーブルにグローバルテーブルレプリカを追加することによって、99.999% の DynamoDB 可用性 SLA のメリットをより簡単に活かすことができます。
- 4 月 1 日: Amazon DynamoDB が DynamoDB ストリームに対する関連料金を排除することでグローバルテーブルの価格を値下げ
DynamoDB が、DynamoDB ストリームに対する関連料金を排除することによってグローバルテーブルの価格を値下げしました。1 つのレプリカテーブルからその他すべてのレプリカへの変更のレプリケートのためにグローバルテーブルによって使用されていたストリームリソースに対する料金は、今後請求されません。
モニタリング
- 8 月 5 日: Amazon DynamoDB が上限に近づいたアカウントのモニタリングの支援を開始
DynamoDB が、アカウントの上限に照らしてキャパシティーの消費量をモニタリングするために役立つアカウントメトリクスを発行するようになりました。今後は、キャパシティーがアカウントの上限に近づくとアラームを発行して制限緩和を事前に要請することができるようになり、DynamoDB テーブルが常に利用可能であることを確実にするために役立ちます。
NoSQL Workbench
- 11 月 12 日: NoSQL Workbench for Amazon DynamoDB が DynamoDB ローカルのサポートを追加
NoSQL Workbench for Amazon DynamoDB は、開発者がスケーラブルで高性能なデータモデルを構築し、クエリの開発とテストをシンプル化するために役立つクライアント側のアプリケーションです。ダウンロード可能なバージョンの DynamoDB である DynamoDB ローカルインスタンスに NoSQL Workbench から直接接続できるようになります。
- 9 月 16 日: NoSQL Workbench for Amazon DynamoDB のプレビュー版の発表
NoSQL Workbench for DynamoDB は、開発者がスケーラブルで高性能なデータモデルを構築し、クエリの開発とテストをシンプル化するために役立ちます。NoSQL Workbench は、Windows および macOS のために利用できる無料のクライアント側アプリケーションです。
タグ付け
- 6 月 11 日: Amazon DynamoDB が AWS GovCloud (米国) リージョンでテーブル作成時のタグ付けのサポートを開始
AWS は、タグ付けサポートを AWS GovCloud (米国) リージョンに拡大しました。タグは、テーブルをその目的、所有者、環境、およびその他基準に基づいて分類するために使用できます。
- 4 月 26 日: Amazon DynamoDB テーブルを作成時にタグ付けできるようになりました
DynamoDB テーブルを作成時にタグ付けできるようになりました。タグとは、AWS のリソースを管理、検索、およびフィルタリングしやすくするためにアタッチできるラベルです。
トレーニング
- 6 月 6 日: Amazon DynamoDB を使用するアプリケーションを構築するための edX での新しいデジタルコース
AWS トレーニングと認定が、自分のペースで進める新しい edX 限定のデジタルコース、Amazon DynamoDB: Building NoSQL Database–Driven Applications をローンチしました。AWS のエキスパートによって設計されたこのコースは、DynamoDB を使用するアプリケーションの構築に必要なスキルの育成に役立ちます。
トランザクション
- 11 月 21 日: AWS AppSync が、GraphQL API のためのサーバー側キャッシングと DynamoDB Transactions のサポートを追加
AWS AppSync は、DynamoDB のデータソースとリゾルバのための TransactGetItems および TransactWriteItems オペレーションを使用したトランザクションをサポートします。DynamoDB Transactions は、テーブル内およびテーブル間にまたがる複数の項目に対して調整されたオールオアナッシング変更を行う開発者のエクスペリエンスをシンプル化します。Transactions は、DynamoDB に原子性、一貫性、独立性、および耐久性 (ACID) を提供するため、アプリケーションにおけるデータの正確性を維持するために役立ちます。
- 10 月 1 日: DynamoDBMapper が Amazon DynamoDB トランザクション API コールの楽観的ロックのサポートを開始
DynamoDB 向けの高レベル Java インターフェイスである DynamoDBMapper は、楽観的ロックを使用することによって、トランザクション書き込みが項目の最新バージョンで実行されていることを開発者が確実にできるようにします。
- 7 月 1 日: Amazon DynamoDB が Sinnet 運営の AWS 中国 (北京) リージョンと、NWCD 運営の AWS 中国 (寧夏) リージョンで 1 トランザクションリクエストあたり 最大 25 個のユニーク項目と 4 MB のデータのサポートを開始
DynamoDB は、Sinnet 運営の AWS 中国 (北京) リージョンと、NWCD 運営の AWS 中国 (寧夏) リージョンで 1 トランザクションリクエストあたり 最大 25 個のユニーク項目と 4 MB のデータをサポートします。
- 6 月 24 日: Amazon DynamoDB が 1 トランザクションリクエストあたり最大 25 のユニーク項目と 4 MB のデータのサポートを開始
DynamoDB は、1 トランザクションリクエストあたり 最大 25 個のユニーク項目と 4 MB のデータをサポートします。
- 6 月 11 日: Amazon DynamoDB Tranasctions とオンデマンドが AWS GovCloud (米国) リージョンで利用可能に
AWS GovCloud (米国) リージョンで DynamoDB のオンデマンドキャパシティーモードと Transactions をご利用いただけます。
- 5 月 14 日: Amazon DynamoDB Transactions がアジアパシフィック (大阪ローカル) リージョンで利用可能に
アジアパシフィック (大阪ローカル) リージョンで DynamoDB Transactions をご利用いただけます。
- 4 月 26 日: DynamoDBMapper が Amazon DynamoDB トランザクション API コールのサポートを開始
DynamoDBMapper は DynamoDB トランザクション API コールをサポートし、DynamoDBMapper を使用する開発者が、DynamoDB テーブル内およびテーブル間にまたがる複数の項目に対して調整されたオールオアナッシング変更を行うときのコードをシンプル化できるようにします。
著者について
クレイグ・リーベンドルファーはアマゾン ウェブ サービスのシニアテクニカルエディターです。 クレイグは Twitter の @DynamoDB アカウントも管理しています。