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Amazon RDS がミッションクリティカルなデータベースワークロード向けの io2 Block Express ボリュームのサポートを開始
3月7日は、Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) のすべてのデータベースエンジンに使用できるプロビジョンド IOPS (PIOPS) io2 Block Express ストレージボリュームの提供が開始されたことを皆さんにお知らせしたいと思います。Amazon RDS は、データベースワークロードのパフォーマンス要件に応じてさまざまなストレージタイプから選択する柔軟性を提供します。io2 Block Express ボリュームは、低レイテンシーで優れたパフォーマンスとスループットを必要とするミッションクリティカルなデータベースワークロード向けに設計されています。
I/O 集約型ワークロードのための低レイテンシーと高可用性
io2 Block Express ボリュームを使用することで、データベースワークロードは安定したミリ秒未満のレイテンシーと、io1 ボリュームよりも優れた 99.999 パーセントの耐久性からメリットを得るだけでなく、プロビジョニングされたストレージからは、io1 と同じ価格で 20 倍の IOPS (1 GBあたり最大1,000 IOPS) も実現できます。io1 ボリュームから io2 Block Express ボリュームへのアップグレードはダウンタイムなしで実行できるため、アプリケーションのパフォーマンスと信頼性が大幅に向上する一方で、ストレージコストは増加しません。
デジタル製品を設計して構築するチームのための主要プラットフォームである Figma のエンジニアリングディレクターを務める Samir Goel 氏は、このように語っています。「2 週間以内で主な Amazon RDS インスタンスのすべてを io2 Block Express に移行しました。 Io2 Block Express は、Figma のデータベースレイヤーの可用性に大きな影響をもたらしています。私たちは io2 Block Express によるパフォーマンスの一貫性を高く評価しており、当社の観測によると、レイテンシーの変動は 0.1 ミリ秒未満です」。
io2 Block Express ボリュームは、最大 64 TiB のストレージ、最大 256,000 のプロビジョンド IOPS、4,000 MiB/秒の最大スループットをサポートします。io2 Block Express ボリュームのスループットは、プロビジョンド IOPS の量とボリュームストレージのサイズに応じて異なります。各データベースエンジンとストレージサイズの対応範囲は以下のとおりです。
データベースエンジン | ストレージサイズ | プロビジョンド IOPS | 最大スループット |
Db2、MariaDB、MySQL、PostgreSQL | 100 GiB から 65,536 GiB まで | 1,000~256,000 IOPS | 4,000 MiB/秒 |
Oracle | 100 GiB から 199 GiB まで | 1,000~199,000 IOPS | 4,000 MiB/秒 |
Oracle | 200 GiB から 65,536 GiB まで | 1,000~256,000 IOPS | 4,000 MiB/秒 |
SQL Server | 20 GiB から16,384 GiB まで | 1,000~64,000 IOPS | 4,000 MiB/秒 |
io2 Block Express ボリュームの使用開始方法
Amazon RDS コンソールを使用して、io2 Block Express ボリュームを使用して設定された新しい RDS インスタンスを作成するか、io1、gp2、または gp3 ボリュームを使用する既存のインスタンスを変更することができます。
以下は、io2 Block Express ボリュームを使用して Amazon RDS for PostgreSQL インスタンスを作成する方法です。
まず、エンジンやバージョンなどの基本情報から始めます。次に、[ストレージタイプ] オプションから [プロビジョンド IOPS SDD (io2)] を選択します。
以下の AWS CLI コマンドを使用して、io2 Block Express ボリュームを使用する新しい RDS インスタンスを作成します。
aws rds create-db-instance --storage-type io2 --db-instance-identifier new-db-instance --db-instance-class db.t4g.large --engine mysql --master-username masteruser --master-user-password <enter password> --allocated-storage 400 --iops 3000
同様に、io2 Block Express ボリュームを使用するように既存の RDS インスタンスを変更するには、以下のコマンドを実行します。
aws rds modify-db-instance --db-instance-identifier existing-db-instance --storage-type io2 --allocated-storage 500 --iops 3000 --apply-immediately
知っておくべきこと
- io2 Block Express ボリュームは、AWS Nitro System インスタンスを使用するすべての RDS データベースで利用できます。
- io2 Block Express ボリュームがサポートする、IOPS と割り当てられたストレージとの比率は 1000:1 です。例を挙げると、RDS for PostgreSQL インスタンスでは、256 GiB 以上のボリューム で最大 IOPS をプロビジョニングできます(1,000 IOPS × 256 GiB = 256,000 IOPS)。
- AWS Nitro System を基盤としない DB インスタンスでは、IOPS と割り当てられたストレージとの比率は 500:1 です。この場合は、512 GiB のボリュームで最大 IOPS を実現できます (500 IOPS x 512 GiB = 256,000 IOPS)。
今すぐご利用いただけます
Amazon RDS io2 Block Express ストレージボリュームは、すべての RDS データベースエンジンでサポートされており、米国東部 (オハイオ、バージニア北部)、米国西部 (北カリフォルニア、オレゴン)、アジアパシフィック (香港、ムンバイ、大阪、ソウル、シンガポール、シドニー、東京)、カナダ (中部)、欧州 (フランクフルト、アイルランド、ロンドン、ストックホルム)、および中東 (バーレーン) の各リージョンで利用できます。
io1 ボリュームと io2 Block Express ストレージボリュームの料金と請求に関しては、どちらも同じ料金で請求されます。詳細については、Amazon EBS の料金ページを参照してください。
プロビジョンド IOPS SSD ストレージの詳細については、「Amazon RDS ユーザーガイド」をお読みください。
— Abhishek
原文はこちらです。