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AWS、AWS Contact Center Intelligence ソリューションを発表
発表内容
AWS Contact Center Intelligence (CCI) ソリューション がご利用いただけるようになったことを発表します。これは、お客様が AI をコンタクトセンターに簡単に統合できるようにするサービスの組み合わせで、AWS パートナーネットワーク(APN)パートナーを通じて提供します。
AWS CCI には、セルフサービス、ライブコール分析、エージェントアシスト、コール後分析のソリューションがあり、既存のワークフローに AI をすばやくデプロイしたり、まったく新しいワークフローを構築したりできます。
料金とリージョンごとにご利用いただけるかどうかについては、使われている基本サービス (Amazon Comprehend、Amazon Kendra、Amazon Lex、Amazon Transcribe、Amazon Translate、および Amazon Polly) に応じて異なります。
AWS Contact Center Intelligence とは?
AWS CCI は、顧客とのやり取りの前、最中、後に、AI を活用したソリューションをコンタクトセンターに提供することを以前申し上げました。
同僚の Swami Sivasubramanian (AWS の Amazon Machine Learning 担当副社長) は、次のように述べています。 「コンタクトセンターのお客様が、機械学習の専門知識がなくても、機械学習機能の恩恵を簡単に受けられるようにしたいと考えています。APN テクノロジーおよびコンサルティングパートナーと提携して AWS Contact Center Intelligence ソリューションを市場に投入することにより、お客様は、クラウドベースの機械学習サービスのメリットをより簡単に実現すると同時に、専門的なデベロッパーを雇って既存のコンタクトセンターへ ML 機能を統合する手間と必要性を省くことができます」
しかし、そのことは何を意味するのでしょうか?
AWS CCI ソリューションを使用すると、テキスト読み上げ、翻訳、エンタープライズ検索、チャットボット、ビジネスインテリジェンス、言語理解などの機械学習 (ML) 機能を現在のコンタクトセンター環境に活用できます。これにより、お客様はコンタクトセンターインテリジェンス ML ソリューションを実装して、セルフサービス、ライブコール分析、エージェントアシスト、コール後分析を支援できるようになりました。現在、AWS CCI ソリューションは、Genesys、Vonage、UiPath などのパートナーを通じて、既存のエンタープライズコンタクトセンターシステムに簡単に統合できます。
「Genesys のお客様は、AWS Contact Center Intelligence ソリューションの既製の機械学習機能をいち早く活用できることを誇りに思っています。検索、テキスト読み上げ、自然言語理解などの AWS の AI 機能と Genesys Cloud の高度なコンタクトセンター機能を組み合わせることは、組織にとってよりシンプルでコスト効率が高い方法です。これにより、お客様に卓越したセルフサービスエクスペリエンスを提供することができます」Olivier Jouve 氏 (Genesys Cloud のエグゼクティブバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー)
「ますます多くの消費者が、特にオンラインショッピングが最前線に立っている今日の小売環境においては、ブランドと対話するための自動化された方法を利用するようになってきています。Genesys Cloud とアマゾン ウェブ サービス (AWS) の統合により、会話型 AI を活用しやすくなり、お客様により効果的なセルフサービスエクスペリエンスを提供できるようになります」Aarde Cosseboom 氏 (TechStyle Fashion Group のグローバルメンバーサービステクノロジー、アナリティクスおよびプロダクト担当シニアディレクター)
仕組みと対象者…
AWS Contact Center Intelligence ソリューションは、組織が AWS の事前トレーニング済み AI サービスを介して、機械学習ベースのインテリジェンスを迅速かつコスト効率よくコンタクトセンターに追加できるさまざまな方法を提供します。AWS CCI は現在、参加する APN パートナーを通じてご利用いただけ、セルフサービス、ライブコール分析およびエージェントアシスト、コール後分析という、コンタクトセンターのワークフローの 3 つの段階に重点を置いています。 以下、これらをそれぞれ詳しく見ていきましょう。
セルフサービスソリューションは、チャットボットと ML 駆動型 IVR (対話型音声応答) の作成を支援し、コンタクトセンターのスタッフが頻繁に受ける最も一般的な質問に対処します。これにより、コールセンターに現に務める従業員はより価値の高い仕事に集中できます。このソリューションを実装するには、Amazon Lex または Amazon Kendra、あるいはその両方を使用する必要があります。 このソリューションの目新しさは、Amazon Lex と Amazon Kendra がトランザクションクエリ (つまり、ホテルの部屋を予約する、パスワードをリセットする) に対処することだけでなく、企業のナレッジシステムにその答えが存在する、顧客から頻繁に寄せられる質問にも対応できることにもあります。以前は、このような質疑応答は Lex でハードコーディングする必要があり、実装と保守が難しくなっていました。現在、このソリューションは、Genesys などの AWS CCI パートナーとの既存のコンタクトセンタープラットフォームから直接実装できます。
ライブコール分析およびエージェントアシストソリューションは、リアルタイムの ML 機能を作成して、スタッフの生産性とエンゲージメントを向上させることができます。ここでは、Amazon Transcribe を使用してリアルタイムの音声文字起こしを実行できる一方、Amazon Comprehend は対話を分析し、発信者の感情を検出し、会話内の重要な単語やフレーズを識別することができます。Amazon Translate を追加して、会話を好みの言語に翻訳することもできます。 これで、SuccessKPI のような AWS CCI パートナーとの主要なコンタクトセンタープラットフォームから直接、このソリューションを実装できます。
コール後分析ソリューションでは、製品とサービスのフィードバックループに実用的なデータを残してしまいがちなコンタクトセンターの会話を自動的に分析します。ライブコール分析と同様に、このソリューションは、Amazon Transcribe を組み合わせて音声認識を実行し、各通話の高品質なテキスト文字起こしを作成して、Amazon Comprehend がやり取りを分析します。Amazon Translate を追加すると、会話を好みの言語に翻訳することができます。また、Amazon Kendra を文脈に基づく自然言語クエリに使用できます。現在、このソリューションは、Acqueon などの AWS CCI パートナーとの主要なコンタクトセンタープラットフォームから直接実装できます。
AWS は、パートナーがこのようなソリューションを製品に統合するのを支援しています。一部のソリューションには、CloudFormation テンプレートとデプロイガイドを含む Quick Start もあり、デプロイを自動化します。AWS パートナーのランディングページには、自社製品固有の追加の実装情報も提供されているので、ご安心ください。?
デモを見てみましょう…
今日の記事では、セルフサービスとコール後分析 ソリューションの詳細に焦点を当てていきます。では、セルフサービス から見ていきましょう。
セルフサービス
完全なクイックスタートテンプレートと、アーキテクチャ図を含む詳細な導入ガイドを備えたパブリック GitHub リポジトリがあります。(APN パートナーのランディングページからもこのリポジトリを参照できます)。
この GitHub リポジトリでは、Amazon Lex チャットボットと Amazon Kendra の統合について説明しています。要点は、Amazon Kendra を通じて独自のドキュメントリポジトリを提供できる点にあります。このリポジトリは、お客様が Amazon Lex チャットボットとやり取りしているときに、Amazon Lex から調達できます。
このアーキテクチャで注目したいのは、お客様が既存のドキュメントを持ってきて、誰かがチャットボットと対話するたびにチャットボットがそのドキュメントを検索できることです。以下のアーキテクチャでは、ドキュメントが S3 バケット内にあると想定していますが、Amazon Kendra が複数の種類のデータソースと統合できることは注目に値します。S3 バケットを使用する場合は、ドキュメントリポジトリを持つ独自の S3 バケット名を指定する必要があります。これは、デプロイの前提条件です。
リポジトリのデプロイ手順の説明に従って、ステップ #2、「デプロイをクリックして CloudFormation テンプレートを起動する」に進んでください。
これはクイックスタートテンプレートなので、すべてがすでにどのように記入されているかを見ることができます。[次へ] をクリックして、「ステップ 2、スタックの詳細の指定」に進みます。
S3 バケットセクションが空白になっていることに気づくことでしょう。これを独自のドキュメントでテストする場合は、独自の S3 バケット名を指定できます。今日は、GitHub ドキュメントで提供された S3 バケット名を使用します。
次に設定する部分は、[クロスアカウントロールの設定] セクションです。このデモでは、[アカウント ID を仮定] の下に自分の AWS アカウント ID を追加します。
[次へ] をクリックして、「ステップ 3、スタックオのプションの設定」に進みます。
ここで設定するものは何もないので、もう一度 [次へ] をクリックして、「ステップ 4、レビュー」に進みます。最終確認を受け入れるボタンをクリックし、[スタックの作成] をクリックします。
デプロイされた AWS CloudFormation スタックに移動する場合は、このスタックの [出力] に移動して、Kendra インデックス名と Lex ボット名を確認できます。
これで、Amazon Lex にアクセスすると、チャットボットを簡単に見つけることができるはずです。
これをクリックすると、チャットボットの準備ができていることがわかります。これで、操作を開始できます。
たとえば、「こんにちは」のような返答ができます。
最終的には、返信ソースを詳述した応答も得られます。つまり、これが Amazon Lex からのものか、Amazon Kendra からのものか、S3 バケットに保存したドキュメントからのものかがわかるということです。
ライブコール分析とエージェントアシスト
このソリューションにも 2 つのパブリック GitHub リポジトリがあり、どちらにもアーキテクチャ図を含む詳細なデプロイガイドがあります。
この GitHub リポジトリは、コード例と完全に機能する AWS Lambda 関数を提供していて、Amazon Kinesis Video Streams と Amazon Transcribe を使用して、Amazon Chime Voice Connector のコールのキャプチャと文字起こしを開始できます。このソリューションにより、AI および ML サービスを使用してお客様の既存の環境と対話し、エージェントの支援や分析を促進する方法を確認できます。リアルタイムの音声フィードを取得し、その情報を書き起こしてから、Amazon Comprehend を使用してその情報を引き出し、主要なアクションと感情を提供できます。
また、Chime SIP req コネクタ (IP 互換環境で音声を Amazon 音声サービスに接続できるチャイムコンポーネント) も提供し、Amazon Transcribe で事実上あらゆるコンタクトセンターから音声をストリーミングできるようになりました。当社のパートナーである Vonage は、ウェブソケットを通じて同じことを行うことができます。
?? 以下の GitHub デベロッパー向けドキュメントをご覧ください。
また、前述のように、今日の記事では、セルフサービスとコール後分析ソリューションの詳細に焦点を当てることにしました。それでは、コール後分析の例を見てみましょう。
コール後分析
このソリューションのパブリック GitHub リポジトリもあります。これには、別の完全なクイックスタートテンプレートとアーキテクチャ図付きの詳細なデプロイガイドが含まれています。このソリューションは通話が終了した後に使用されるため、お客様は通話の分析結果を確認できます。
この GitHub リポジトリでは、すでに発生した通話に関する洞察と情報を探す方法について説明しています。これを品質管理と呼んでいます。Amazon Transcribe と Amazon Comprehend を使用して、キーワード、情報、データを引き出し、コンタクトセンターの通話で発生している物事をより適切に扱う方法を知ることができます。その後、Amazon QuickSight でこれらの洞察を確認できます。
このソリューションのアーキテクチャ図も見てみましょう。通話の録音は S3 バケットに保存され、Lambda 関数でピックアップして Amazon Transcribe で文字起こしを行います。結果は別のバケットに入れられ、その呼び出しのメタデータは DynamoDB に格納されます。これで、Amazon Comprehend は呼び出しのメタデータに対してテキスト分析を実行し、その結果をテキスト分析の出力バケットに保存できます。最終的に、QuickSight は、結果のコール分析を示すダッシュボードを示すために使用します。
前の例と同様に、「デプロイステップ」セクションに移動します。上記と同じ様に、既製の CloudFormation テンプレートがあり、デプロイする準備ができています。
「ステップ 1、テンプレートの指定」は準備ができているので、[次へ] をクリックします。
「ステップ 2、スタックの詳細を指定」で注意する必要があるのは、[ユーザープールドメイン名] が グローバルに一意である必要があることです。
[次へ] をクリックして、「ステップ 3、スタックオのプションの設定」に進みます。ここで追加設定するものは何もないので、もう一度 [次へ] をクリックして、「ステップ 4、レビュー」に進みます。
最終確認を受け入れるボタンをクリックし、[スタックの作成] をクリックします。
また、デプロイされた AWS CloudFormation スタックに再度移動する場合は、このスタックの [出力] に移動して、PortalEndpoint キーを確認できます。スタックの作成が正常に完了すると、ポータルウェブサイトが CloudFront ディストリビューションエンドポイントで利用できるようになります。このキーは、ポータルの URL を見つけるためのキーです。
次の手順を実行するには、Amazon Cognito でユーザーを作成する必要があります。(作成したことがない場合は、この ハウツーガイドをご覧ください)。
⚠️注: ポータルは実際のロールに干渉する可能性のある QuickSight ユーザーロールをアタッチするため、ポータル URL エンドポイントを必ず別のシークレットウィンドウで開いてください。
ポータルの URL に移動し、作成した Cognito ユーザーでログインします。一時的なパスワードを変更するように求められ、最終的に QuickSight ホームページに移動します。
次に、通話の音声ファイルをアップロードします。[アップロード] ボタンを使用してアップロードできます。
音声ファイルを正常にアップロードした後、音声処理で文字起こしとテキスト分析を実行します。この時点で、ナビゲーションバーの左上にあるコール分析ロゴをクリックして、ホームページに戻ることができます。
これで、通話をドリルダウンして、Amazon Comprehend のコール分類とターンバイターンの感情の結果を確認できます。
? 最後に…
AWS Contact Center Intelligence (CCI) ソリューションが利用できるリージョンは、使われている基本サービス (Amazon Comprehend、Amazon Kendra、Amazon Lex、Amazon Transcribe、Amazon Translate) に応じて異なります。
AWS CCI がご利用いただける 12 の APN パートナーを以下発表します。Genesys、UiPath、Vonage、Acqueon、SuccessKPI、Inference Solutions (テクノロジーパートナー)、Slalom、Onica/Rackspace、TensorIoT、Quantiphi、Accenture、HGS Digital (コンサルティングパートナー) です。
始める準備はできていますか? AWS CCI ウェブページに記載されている AWS CCI 起動パートナーのいずれかにご連絡ください。
よろしければ、以下もご覧ください…
??AWS クイックスタートリンクの記事:
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