Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2022/1/31週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
あっという間に2月に入りましたね。さて、2月のイベントとしては AWS Innovate – AI/ML Edition が2/24(木)に予定されています。名前の通り、AI/MLに特化した技術セッションが盛りだくさんの内容で準備をしています。当日はライブQ & Aで質問をすることもできますので、ご興味がある方はぜひご登録ください。
– AWS Innovate – AI/ML Edition
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2022年1月31日週の主要なアップデート
- 1/31(月)
- Amazon MSK でブローカーごとに最大 1,000 MiB/s までストレージスループットを拡大することが可能に
Amazon Managed Streaming for Apache Kafka (Amazon MSK) にストレージのスループットをプロビジョンするためのオプションが加わりました。これまではブローカーあたり最大 250 MiB/s まででしたが、今回の新機能で 1,000 MiB/s までプロビジョニングできるようになり、ブローカーの数を増やさずにI/O性能を向上させることが可能になりました。 - イベントソースとしてのAmazon MSKと自己管理型Apache KafkaのAWS Lambda自動スケーリングの改善
AWS Lambda のイベントソースとして、Amazon MSK もしくはユーザ管理の Apache Kafka を利用した際、トピックの量に応じて自動的に Lambda のスケールアップが行われます。以前は15分間隔で OffsetLag をチェックしていましたが、これが改善され、1分間隔でチェックし、最短3分間隔でスケールアップ・スケールダウンが実行されるようになりました。 - AWS Step Functions Local でモックを使ったテストが可能に
AWS Step Functions はサーバーレスのワークフローサービスであり、AWS Step Functions Local は開発用にローカルPC上に Step Functions の環境を構築するダウンロード可能なソフトウェアです。今回この Step Functions Local にモック機能が追加され、実際のAPIを呼び出すことなく、モックから模擬的なレスポンスを返すよう構成できるようになりました。これによって呼び出し先を構築せずに開発を進めたり、任意のエラーをモックから返すことでエラー処理のテストを行うことが可能になります。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- Amazon MSK でブローカーごとに最大 1,000 MiB/s までストレージスループットを拡大することが可能に
- 2/1(火)
- Amazon FSx for Lustre と Amazon FSx for Windows File Server がFedRAMPに準拠
Amazon FSx for Lustre がFedRAMPに準拠しました。同時に Amazon FSx for Windows File Server もFedRAMPに準拠したことがアナウンスされています。
- Amazon FSx for Lustre と Amazon FSx for Windows File Server がFedRAMPに準拠
- 2/2(水)
- Prepare JSON and ORC data, balance and encode data sets, and launch data processing jobs in one click with Amazon SageMaker Data Wrangler
機械学習用のデータを準備(クレンジング等)を支援するサービス Amazon SageMaker Data Wrangler で対象データとして JSON, JSONL, ORC ファイルフォーマットがサポートされました。SageMaker Data Wrangler についてはこちらの日本語ブログをご覧ください。 - Amazon Redshift default IAM role is now available in additional AWS regions
Amazon Redshift では COPY, UNLOAD もしくは CREATE EXTERNAL TABLE 等を実行する際には Redshift 外部のリソースにアクセスする必要がありますが、それにはクラスターに設定された IAM ロールを使用します。この用途に適した Redshift 用 デフォルト IAM ロールが、今回大阪リージョンを含む3つのリージョンで追加利用可能になりました。 - AWS Secrets Manager now supports rotation windows
AWS Secrets Manager で、特定の時間枠内(ウィンドウ)でシークレットローテーションをスケジュールする機能が利用可能になりました。、特定の日の特定の時間の間にシークレットがローテーションされるよう指定できるようになり、いままで以上に柔軟にスケジュールが調整できるようになりました。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - AWS IoT Core now supports per-device level logging capability for fine-grained diagnostic of IoT devices
AWS IoT のデバイスロギング機能には、特定のモノのグループ (thing group、複数のデバイスを分類して管理する括り)単位でログ出力内容を調整する機能がありますが、今回拡張され、モノのグループだけでなく、 デバイスの IP アドレスやクライアント ID 等をもとにロギングを調整できるようになりました。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。
- Prepare JSON and ORC data, balance and encode data sets, and launch data processing jobs in one click with Amazon SageMaker Data Wrangler
- 2/3(木)
- Amazon FSx for OpenZFS now supports full-copy volumes to make it easier to clone and experiment with your data
Amazon FSx for OpenZFS はOpenZFSをフルマネージドで提供するストレージサービスです。今回、フルコピー機能が利用可能になりました。これまでも瞬間的なボリュームクローン提供されていましたが、クローンしたボリュームを利用している限り元のボリュームを消すことはできなくなります。今回のフルコピーはボリュームに依存関係のない完全なコピーを実現する機能です。 - Amazon AppFlow が Custom Connector SDK の提供を開始
Amazon AppFlow は簡単に SaaS 等のサービスから Amazon S3 や Amazon Redshift にデータのコピーを実現するサービスです。今回 Custom Connector ソフトウェア開発キット (SDK) が提供されました。これを利用すると AppFlow 側で用意されていないサービスへの接続が実現可能になります。SDK は Java と Python で提供されています。詳細はこちらをご覧ください。 - Amazon ElastiCache now supports AWS PrivateLink
Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC) から Amazon ElastiCache へのアクセスに AWS PrivateLink が利用可能になりました。 PrivateLink はインターネットゲートウェイを持っていない VPC 内から AWS のサービスに接続するプライベートな経路を提供するサービスです。同時に、 Amazon MemoryDB for Redis の PrivateLink サポートも発表されています。 PrivateLink をサポートする AWS サービスの一覧はこちらのドキュメントをご覧ください。
- Amazon FSx for OpenZFS now supports full-copy volumes to make it easier to clone and experiment with your data
- 2/4(金)
- Amazon RDS Custom for Oracle Now Supports Oracle Database 12.1
Amazon RDS Custom for Oracle は、ホストOSをカスタマイズしたり特別なパッチをあてるといった RDS をカスタマイズ可能にする機能です。今回Oracle Database 12.1 が利用可能になりました。
- Amazon RDS Custom for Oracle Now Supports Oracle Database 12.1
最後に1つお知らせを。Amazon Aurora PostgreSQL 互換のバージョン10.xのサポート終了の発表がされています。2023年1月31日までです。現在10.xを利用の方はぜひ以下をご覧ください。
– Announcement: Amazon Aurora PostgreSQL 10.x end of support is January 31, 2023
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)