Amazon Web Services ブログ

週刊AWS – 2026/5/11週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの西村です。
今週も 週刊AWS をお届けします。

AWSが提供するAIエージェント搭載の統合ワークスペース「Amazon Quick」をご存知でしょうか?自然言語で質問・指示するだけで、社内データの検索・分析・業務自動化をひとつの画面で完結できるサービスです。5月26日(火)に東京・赤坂にて、Amazon Quickの導入を検討中の企業向けに、複数のパートナー企業の支援内容を半日で比較検討できるイベント「Amazon Quick で実現するAI業務変革 — 半日で一気見できるパートナーエクスポ」が開催されます。最新機能デモ、業界別ハンズオン、パートナーセッションと盛りだくさんの内容です。定員制のため、ご興味ある方はお早めにご登録ください。

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2026年5月11日週の主要なアップデート

  • 5/11(月)
    • AWS Transform が移行時の自動コンテナ化に対応
      AWS Transform が、AWS への移行時にアプリケーションをコンテナにリプラットフォームする機能を追加しました。エージェンティック AI を活用してソースコードのコンテナ化を自動化し、移行とモダナイゼーションを並行実行できます。GitHub、Bitbucket、GitLab、または zip ファイルからソースコードを取り込み、Dockerfile の生成、Docker イメージのビルド、Amazon ECR への公開、Amazon ECS または Amazon EKS へのデプロイまでを一連のワークフローで実行します。これにより、オンプレミスからクラウドネイティブアーキテクチャへの移行にかかる時間と複雑さを削減できます。
    • Claude Platform on AWS が一般提供開始
      AWS は、Anthropic のネイティブ Claude Platform を AWS アカウント経由で直接利用できる新サービス「Claude Platform on AWS」の一般提供を開始しました。AWS は Claude Platform のネイティブ体験を提供する初のクラウドプロバイダーです。このサービスでは、既存の AWS アカウント、IAM 認証、CloudTrail 監査、統合請求を活用しながら、Anthropic が運用する Claude API、コンソール、ベータ機能に直接アクセスできます。データ処理は Anthropic が管理するインフラ上で行われ、AWS セキュリティ境界外で処理される点が Amazon Bedrock との主な違いとなります。18 のリージョンで利用可能です。
    • ENA Express for Amazon EC2 が Availability Zone 間トラフィックに対応
      Elastic Network Adapter (ENA) Express が、同一リージョン内の異なる Availability Zone (AZ) 間トラフィックに対応しました。これにより、クロス AZ 通信での単一フロー帯域幅が従来の 5 Gbps から最大 25 Gbps に向上します。ENA Express は AWS Scalable Reliable Datagram (SRD) プロトコルを使用し、マルチパス経路選択と高度な輻輳制御により、分散ストレージ、データベース、ファイルシステムなどのマルチ AZ 構成でのネットワーク性能を改善します。追加コストは発生せず、TCP/UDP プロトコルに対応し、アプリケーションの変更は不要です。
  • 5/12(火)
    • Amazon Redshift が AWS Graviton 搭載の RG インスタンスを発表
      Amazon Redshift は、AWS Graviton プロセッサを搭載した新世代のプロビジョンドクラスタノード「RG インスタンス」の一般提供を開始しました。RG インスタンスは、データウェアハウスおよびデータレイクワークロードを前世代の RA3 インスタンスと比較して最大 2.4 倍高速に実行し、vCPU あたりの価格を 30% 削減します。カスタムビルドされたベクトル化データレイククエリエンジンをクラスタノード上で直接実行するため、Redshift Spectrum の別スキャンフリートと スキャンデータ量に応じた TB 単位の課金が不要になります。26 の AWS リージョンで rg.xlarge と rg.4xlarge の 2 つのインスタンスサイズで利用可能です。
    • Amazon CloudFront Premium flat-rate plan で設定可能な使用量上限をサポート
      Amazon CloudFront Premium flat-rate plan が、複数の使用量レベルに対応しました。従来は単一の使用量上限のみでしたが、現在は月間リクエスト数 5 億 ~ 60 億、データ転送量 50 TB ~ 600 TB の範囲で、6 つのレベルから選択できます。CloudFront コンソールで即座に使用量レベルを変更でき、年間コミットメントは不要です。すべての Premium プラン機能は、どの使用量レベルでも利用できます。
    • Karpenter が Amazon Application Recovery Controller の zonal shift をサポート
      Amazon EKS で Karpenter を使用する際に、Amazon Application Recovery Controller (ARC) の zonal shift および zonal autoshift がサポートされました。これにより、AZ 障害時にクラスタ内のネットワークトラフィックを自動的に健全な AZ へ転送し、Kubernetes アプリケーションの可用性を維持できます。Karpenter は障害 AZ への新規ノード起動と自発的な中断(voluntary disruption)を一時停止することで、安全なトラフィックシフトを実現します。
    • AWS Security Agent が full repository code review をサポート
      AWS は 2026 年 5 月 12 日、AWS Security Agent の新機能 full repository code review をプレビューとして提供開始しました。この機能はコードベース全体に対して、AI を活用した深いコンテキスト認識型のセキュリティ分析を実行します。従来のパターンマッチング型の静的解析ツールとは異なり、アプリケーションのアーキテクチャ、信頼境界、データフローを理解して、パターンマッチングでは見逃される体系的な脆弱性を検出します。脆弱性が見つかると、具体的なファイルと行番号を指定した修復コードを生成し、チームは従来よりも迅速に脆弱性を特定して修復できます。この機能は、プレビュー期間中、既存の AWS Security Agent 顧客に追加料金なしで提供されます。
    • AWS Lambda が Lambda Managed Instances での関数の scheduled scaling をサポート
      AWS Lambda は、Lambda Managed Instances 上で実行される関数に対して、Amazon EventBridge Scheduler を使用した scheduled scaling をサポートしました。この機能により、予測可能なトラフィックパターンに対して、ワンタイムまたは繰り返しのスケジュールを定義し、関数のキャパシティ制限を事前に調整できます。ピーク時のパフォーマンス目標を達成しながら、アイドル期間のコストを削減することが可能になります。すべての Lambda Managed Instances サポートリージョンで利用できます。
  • 5/13(水)
    • Amazon RDS for Oracle が M8i と R8i インスタンスで Oracle SE2 License Included に対応
      Amazon RDS for Oracle が M8i と R8i インスタンスで Oracle Database Standard Edition 2 (SE2) License Included に対応しました。これらのインスタンスは AWS 専用の Intel Xeon 6 プロセッサを搭載し、前世代の Intel ベースインスタンスと比較して最大 15% のコストパフォーマンス向上と 2.5 倍のメモリ帯域幅を実現します。License Included モデルでは Oracle ライセンスを別途購入する必要がなく、サブスクリプション型の従量課金でソフトウェアライセンス、サポート、コンピューティングリソース、マネージドデータベースサービスをまとめて利用できます。
    • Amazon SageMaker Data Agent が IAM Identity Center ドメインで利用可能に
      Amazon SageMaker Data Agent が、IAM Identity Center で構成された SageMaker Unified Studio ドメインで利用できるようになりました。Data Agent は、データアナリストやデータエンジニアが自然言語で分析目標を記述すると、Python や SQL コードを自動生成する AI 支援機能です。Amazon Athena、Amazon Redshift、Amazon S3、AWS Glue Data Catalog などのデータソースに対応し、複雑な SQL の JOIN や集計、Python コードを手動で記述する必要がなくなります。ノートブックと Query Editor の両方で利用でき、「Fix with AI」機能により実行エラーの自動診断と修正提案も行います。全 15 リージョンで利用可能です。
  • 5/14(木)
    • Amazon RDS for PostgreSQL がマイナーバージョン 18.4、17.10、16.14、15.18、14.23 をサポート
      Amazon RDS for PostgreSQL が 2026年5月14日に最新マイナーバージョン 18.4、17.10、16.14、15.18、14.23 のサポートを開始しました。特に PostgreSQL 18.4 では 11 件の CVE (CVE-2026-6479 など) を含む重要なセキュリティ脆弱性が修正されており、任意コード実行や SQL インジェクションなどの重大な問題に対応しています。また PostgreSQL 18 向けに PostGIS 3.6.3 の postgis_topology サポートが追加され、ネットワーク接続や空間的な隣接関係をデータベース内で直接モデリングできるようになりました。自動マイナーバージョンアップグレードと AWS Organizations Upgrade Rollout Policy を組み合わせることで、数千台規模のデータベースを段階的にアップグレードできます。
    • AWS CloudFormation と CDK でアカウント・リージョン間のスタック出力参照が可能に
      AWS CloudFormation に新しい組み込み関数 Fn::GetStackOutput が追加されました。この関数により、異なる AWS アカウントや異なるリージョンにあるスタックの出力値を直接参照できるようになりました。従来の Fn::ImportValue が同一アカウント・同一リージョンに限定され、明示的な Export が必要だったのに対し、Fn::GetStackOutput は Export 不要で、IAM ロールを使用したクロスアカウント参照に対応します。CDK では、クロス参照時に自動的にこの関数を使用するため、以前必要だった Custom Resources や SSM Parameters が不要になり、デプロイデッドロックの問題も解消されます。全 CloudFormation 対応リージョンで利用可能です。
    • AWS Transform agents が Kiro、Claude、Cursor、Codex で利用可能に
      AWS は、AI エージェント型のモダナイゼーションサービス AWS Transform を、Kiro power、agent plugins、MCP server を通じて複数の開発環境から利用できるようにしました。開発者は Kiro、Claude Code、Cursor、Codex といった 開発エージェントツールから直接、.NET、VMware、メインフレーム、カスタムコードの変換作業を実行できます。同じ変換ジョブに対して IDE、Web コンソール、MCP 経由でアクセスでき、状態が一貫して管理されます。また IAM ロール認証に対応したことで、既存の AWS 認証情報を使用して Transform 環境、ワークスペース、変換ジョブを作成できるようになりました。
    • Amazon CloudFront で mutual TLS (Viewer) のパススルーモードを発表
      Amazon CloudFront は、viewer mutual TLS (mTLS) 認証のパススルーモードをサポートしました。このモードでは、CloudFront が証明書検証を行わず、クライアント証明書をオリジンに転送してオリジン側で検証を実施します。オリジンで既に mTLS 実装を運用している顧客は、エッジでの検証ロジックを再実装することなく CloudFront を導入できます。パススルーモードは追加料金なしで利用できます。
  • 5/15(金)
    • AWS Interconnect – multicloud with Oracle Cloud Infrastructure (OCI) のパブリックプレビューを発表
      AWS Interconnect – multicloud with Oracle Cloud Infrastructure (OCI) のパブリックプレビューを発表しました。このサービスは、クラウドサービスプロバイダー (CSP) 間の専用プライベート接続を数分でプロビジョニングできるサービスです。従来の DIY マルチクラウドアプローチで発生していた、グローバルな多層ネットワークの構築・管理の複雑さを解消します。プレビュー版は us-east-1 リージョンで利用可能で、AWS マネージメントコンソール、CLI、API から作成できます。
    • Amazon RDS for PostgreSQL Extended Support マイナーバージョン 11.22-rds.20260224、12.22-rds.20260224、13.23-rds.20260224 を発表
      Amazon RDS for PostgreSQL は、Extended Support 対象の PostgreSQL 11.22-rds.20260224、12.22-rds.20260224、13.23-rds.20260224 マイナーバージョンをリリースしました。これらのバージョンは、4 つのセキュリティ脆弱性 (CVE-2026-2003、CVE-2026-2004、CVE-2026-2005、CVE-2026-2006) を修正します。標準サポート終了後も PostgreSQL の旧バージョンを実行する必要があるお客様は、これらのバージョンへのアップグレードを推奨します。
    • Amazon CloudWatch Logs が Logs Insights クエリ結果の上限を 100,000 件に拡大
      Amazon CloudWatch Logs が Logs Insights クエリ言語 (QL) で取得できる結果の上限を、従来の 10,000 件から 100,000 件に拡大しました。これにより、大量のログイベントを分析する際に、時間範囲を分割してクエリを実行する必要がなくなります。GetQueryResults API もページネーションに対応し、1 回の呼び出しで最大 10,000 件の結果と次のページを取得するためのトークンを返します。この機能は全ての商用 AWS リージョンで利用できます。

それでは、また来週!

著者について

Tadami Nishimura

西村 忠己(Tadami Nishimura) / @tdmnishi

AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、小売・消費財業種のお客様を担当しています。データガバナンスの観点から、お客様がデータ活用を効果的に行えるようなデモンストレーションなども多く行っています。好きなサービスは Amazon Aurora と Amazon DataZone です。趣味は筋トレで、自宅に徒歩0分のトレーニングルームを構築して、日々励んでいます。