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【開催報告】AWS メディアセミナー 2022 Q3 ~AWS で実現する顧客 ID 管理・データ活用:CIAM on AWS~

はじめに

2022 年 9 月 29 日にメディア業界のお客様向けに、AWS で実現する顧客 ID 管理・データ活用といったテーマで事例やソリューションを紹介するセミナーを開催いたしました。ユーザーのコンテンツ消費方法の多様化が進みパーソナライズされたコンテンツの提供の重要度が上がっています。またサードパーティー Cookie の廃止などの環境の変化もあり、コンテンツ提供企業各社での顧客 ID 管理の重要度は上がっていっています。本セミナーでは事例を交えて顧客 ID の管理から ID を活用した分析・収益貢献についてご紹介させていただきました。

セミナーのアジェンダ

  • アマゾン ウェブ サービス( AWS ) ジャパン : AWS の Update 、メディア業界の導入事例紹介
  • アマゾン ウェブ サービス( AWS ) ジャパン : ID 基盤とデータ活用
  • 株式会社EVERRISE様 : ユースケースで学ぶ!メディア業界データ活用の基礎
  • 株式会社フライウィール様 : 大規模データの活用で実現する人とAIによる予測
  • 株式会社毎日新聞社様 : 毎日新聞デジタル会員管理システムの変遷

AWSのUpdate、メディア業界の導入事例紹介

AWS ジャパン アカウントマネージャー 渡部 剛人

まず最初に AWS ジャパン渡部より企業における AWS 活用の事例を SoE(System of Engagement) , SoR(System of Record) の2つの観点から紹介させていただきました。SoE の観点からはカナダの新聞社の The Globe and Mail 様、アメリカの新聞社である The New York Times 様、インドで動画メディア提供しているEditorji様の事例を紹介し、 SoR の観点からはワシントン・ポスト様が開発された Arc XP のご紹介、日刊工業新聞社様のクラウドを活用した DX 事例について紹介させていただきました。

AWSのUpdate、メディア業界の導入事例紹介

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ID基盤とデータ活用

AWS ジャパン ソリューションアーキテクト 浦野 紘一

AWS ジャパン浦野より ID 基盤とデータ活用というテーマで ID 基盤の構築のパターンやベストプラクティス、またID基盤構築後そのデータを分析していくかについてお話しさせていただきました。現在のメディア企業様ではデジタルマーケティング環境の変化により自社 ID の重要度が高まっています。そして ID 基盤を構築する際には様々な選択肢がありそれらの中からどのような基準で実装方法を選択するかをセッション内で紹介しております。データ活用についてお話しさせていただいたパートではデータ活用を推進する上で組織における課題やそれを解決するためのアプローチ、 AWS Glue データカタログを用いて一元管理する方法や、 ID データ活用の例として Amazon SageMaker Autopilot , Amazon SageMaker Canvas を利用した離反予測などについて紹介しております。またデータ活用の事例として Amazon のデータレイクプロジェクト、スカパーJSAT 様のデータを活用したマーケティング施策の事例をご紹介させていただきました。

ID基盤とデータ活用

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ユースケースで学ぶ!メディア業界データ活用の基礎

株式会社EVERRISE 取締役 兼 コンサルティング営業 伊藤 孝 様

株式会社 EVERRISE 伊藤様より顧客ID・データ活用でできること、そのために必要な基盤、活用事例、EVERRISE 様が提供されている CDP サービス INTEGRAL CORE について説明していただきました。顧客 ID ・データ活用の目的は売上の向上にありますがそれを実現するためには新規顧客獲得と顧客生涯価値を最大化していくということを考えていく必要があるということをお話しいただきました。また AWS でデータ活用する際のアーキテクチャーのテンプレートも紹介していただき、EVERRISE 様の提供されている CDP もほぼ同様の構成になっており非常に実績のある構成であるとのことです。また事例として顧客 ID ・データ活用の実際の施策についても紹介していただきました。

ユースケースで学ぶ!メディア業界データ活用の基礎

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大規模データの活用で実現する人とAIによる予測

株式会社フライウィール 代表取締役社長 横山 直人 様

株式会社フライウィール 横山様よりフライウィール様が提供されているサービス Conata と導入事例についてご紹介いただきました。 Conata を活用いただくことによってデータ活用を実行する上で発生する、アイディア/戦略/実行力の不足や改修のための費用・時間、プロジェクトの途中での方向性の変更が難しいなどの課題を解決できるとのことです。またカルチュア・コンビニエンス・クラブ様の AI 需要予測による効率化および個店の品揃えの最適化事例と SynaBiz 様の行動データを活用した検索・レコメンド・広告による CTVR の改善の事例をご紹介いただきました。

大規模データの活用で実現する人とAIによる予測

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毎日新聞デジタル会員管理システムの変遷

株式会社毎日新聞社 チーフエンジニア 森 雄司 様

株式会社 毎日新聞社 森様より 毎日新聞デジタル会員管理システムの事例について紹介いただきました。毎日新聞デジタル会員管理システムではマネージドサービス/サーバーレスを活用することによって安定したサービスを提供できるようになり運用・保守工数も削減することができたとのこです。また現在進められている内製化についてもお話しいただきました。エンジニアの採用の際には即戦力かどうかを重視せず採用範囲を広げているそうです。またエンジニアの育成の際にクラウドのマネージドサービスを活用することによってすぐにプログラミングに取り掛かれる環境を作りエンジニアの育成期間を短縮する、自由に使える AWS アカウントを準備して自由に検証・学習をできるようにしているそうです。最後に今後の展望として AWS を活用したデータレイクの構築についてもご紹介いただきました。社内にある様々なデータをデータレイクに集積しそれを活用にすることによってパーソナライズされた情報をお客様に提供することでサービスの向上を図っていきたいとのことです。

毎日新聞デジタル会員管理システムの変遷

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おわりに

本ブログでは、2022 年 9 月 29 日に開催された「 AWS メディアセミナー 2022 Q3 ~AWS で実現する顧客ID管理・データ活用:CIAM on AWS~」の内容をご紹介させていただきました。本セミナーに参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。また登壇にご協力いただいた、株式会社 EVERRISE 様、株式会社フライウィール様、株式会社毎日新聞社様、この場を借りて御礼申し上げます。引き続き皆様に役立つ情報を、セミナーやブログで発信していきます。どうぞよろしくお願い致します。

本ブログはソリューションアーキテクト紙谷が担当しました。