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新しい AWS IoT Events: イベントを大規模に検出、対応
過去 4、5 年間にわたる多くの発表からご存知かもしれませんが、私たちは幅広い一連のモノのインターネット (IoT) サービスと機能の構築に取り組んでいます。以下に要約します。
2015 年 10 月 – AWS IoT Core – コネクテッドデバイス向けのクラウドサービスの基本的なセット。
2017 年 6 月 – AWS Greengrass – コネクテッドデバイス上で AWS Lambda 関数を実行する機能。
2017 年 11 月 – AWS IoT Device Management – コネクテッドデバイスのオンボーディング、編成、モニタリングおよびリモート管理。
2017 年 11 月 – AWS IoT Analytics – IoT デバイス向けの高度なデータ分析。
2017 年 11 月 – Amazon FreeRTOS – マイクロコントローラ向けの IoT オペレーティングシステム。
2018 年 4 月 – Greengrass ML Inference – エッジで機械学習の推論を実行できる機能。
2018 年 8 月 – AWS IoT Device Defender – コネクテッドデバイスを安全に保つのに役立つサービス。
また、昨年 11 月には、4 つの新しい IoT サービスを開始する計画を発表しました。
- 産業機器から大規模にデータを収集、構造化、検索するための AWS IoT SiteWise。
- イベントを大規模に検出して対応するための AWS IoT Events。
- IoT アプリケーションを視覚的に構築するための AWS IoT Things Graph。
- デバイス接続のプロセスを簡素化して高速化するための AWS IoT Greengrass Connectors。
これらのサービスを個別に、または組み合わせて使用することで、さまざまな種類の強力なコネクテッドアプリケーションを構築することができます!
AWS IoT Events が今すぐ利用可能
本日より、4 つの AWS リージョンで AWS IoT Events が本番環境で利用可能になっています。このサービスを使用すると、イベント (機器や設備の変化を識別するデータのパターン) を大規模にモニタリングして対応することができます。位置がずれたロボットアーム、営業時間外にトリガーするモーションセンサー、開いたままの冷凍庫のドア、許容範囲外で動くモーターなどを検出することができます。すべての目的は、より迅速に、より優れた情報に基づく判断を推進することです。
すぐにご覧いただけますが、デバイスやデバイスの状態、移行 (どちらも入力として知られる、センサーとイベントによって駆動) を表す検出器モデルを簡単に作成できます。重要なイベントが検出されたときにモデルがアクションをトリガーできるため、堅牢で高度に自動化されたシステムを構築できます。たとえば、アクションとしてテキストメッセージをサービス技術者に送信したり、AWS Lambda 関数を呼び出したりできます。
AWS IoT Events には、AWS IoT Event コンソールから、または AWS IoT Events API 関数を呼び出すコードを作成してアクセスできます。ここではコンソールを使用します。まず、検出器モデルを作成します。[Create detector model] をクリックして開始します。
3 つのオプションがあります。[Launch demo with inputs] をクリックしてデモを使用します。
このショートカットでは入力とモデルを作成し、モデルにデータを送信するいくつかの「デモ」機能も有効にします。モデルは次のようになります。
モデルを調べる前に、入力を見てみましょう。左側のナビゲーションで [Inputs] をクリックして表示します。
すべての入力を一目で見ることができます。新しく作成した入力をクリックして詳細を見てみます。
この入力値は、ある特定の powerwallId に接続されたデバイスから計測されたバッテリー 電圧 を表します。
では、検知モデルに戻って分析しましょう。 ナビゲーションペインに戻って、[Detector models] をクリックし、自分のモデルを見つけ出して、クリックします。
一番上に 3 種類の [Send] オプションがあり、それぞれのデータ (入力値) を検出モデルに送信します。ここでは、[Send data for Charging] をクリックして開始します。すると、以下のようなメッセージが表示されますので、[Send data] をクリックします。
次に、[Send data for Charged] をクリックすると、バッテリーがフル充電されていることが表示されました。コンソールが検知器の状態を表示しています。
検知器は入力値を受信するたびに処理します。検知器をもっと細かく見ていきましょう。3 種類の状態 ([Charging]、[Charged]、[Discharging]) があります。
検知器は [Charging] 状態で始まり、Full_charge イベントがトリガーされると [Charged ] に遷移します。以下に示すのが、トリガーロジックを含むイベントの定義です。
トリガーロジックは入力値を受信するたびに評価されます (お使いの IoT アプリが BatchPutMessage
を呼び出して、AWS IoT Events に伝える必要があります)。トリガーロジックが真の条件と評価した場合は、モデルは新たな (送信先の) 状態に遷移し、イベントアクションの開始が可能になります。この遷移にはアクションがありませんので、[Add action] をクリックして、1 つ加えます (複数可)。今回は次のようにしました。
- Send MQTT Message – MQTT トピックにメッセージを送信する。
- Send SNS Message – SNS ターゲットにメッセージを送信する (ARN で識別)。
- Set Timer – タイマーをセット、リセット、または破棄します。時刻は秒、分、時間、日、月の単位で表現できます。
- Set Variable – 変数を設定、増加、または減少します。
検知器に (再び) 戻りますが、状態は希望通りに変更できます。例えば LowBattery の状態を追加すると、検知器の Discharging の部分を調整できます。
入力と検知器を作成したら、モデルを公開して、それを IoT デバイスが存分に活用できるようにします。[Publish] をクリックして詳細を入力します。
検知器の作成方法 は 2 通りあります。1 つは 一意のキー値ごとに検知器を作成 する方法 (デバイスがたくさんある場合) 、もう 1 つは 1 つの検知器のみを作成 する方法 (デバイスが 1 つの場合) です。最初の方法を選ぶ場合、1 つのデバイスを別のデバイスから区別するためのキーを選択する必要があります。
検知器を公開すると、AWS IoT Analytics や IoT Core を使って、または Lambda 関数からそこにデータを送信できます。
今すぐ始めましょう
AWS IoT Events は、米国東部 (バージニア北部)、米国東部 (オハイオ)、米国西部 (オレゴン)、欧州 (アイルランド) の各リージョンで提供が開始されました。さっそく使ってみましょう。
— Jeff;