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AWS Systems Manager for SAP で SAP システムの運用管理を簡単に

はじめに

2023 年初頭の初回リリース以来、AWS Systems Manager for SAP チームは SAP のお客様が AWS で SAP システムを管理できるように、お客様からのフィードバックに基づいてサービスの強化に取り組んできました。このブログでは、AWS Systems Manager Application Manager でリリースされた次の 2 つの機能強化について説明します。

AWS System Manager Application Manager コンソールによる SAP HANA データベースシステムの登録:AWS Systems Manager Application Manager コンソールが導入される前は、SAP HANA データベースシステムの登録と検出には AWS コマンドラインインターフェイス (CLI) を使用する必要がありました。AWS System Manager Application Manager コンソールを使用して、コマンドラインインターフェイスに加えて SAP HANA データベースへの運用アクティビティの登録と実行が可能になりました。これには、シングルノードと高可用性 SAP HANA データベースシステムの両方のサポートが含まれます。
AWS Systems Manager (SSM) for SAP と SSM アプリケーションレジストリーのアプリケーションタグ付けを統合すると、AWS Systems Manager Application Manager コンソールから SAP HANA アプリケーションのインサイトを確認できます。複雑な SAP ワークロードを実行している AWS のお客様は、SAP 自動化タスクの管理に苦労することがよくあります。多くのお客様が、オンプレミスでのデプロイから引き継いだツールやスクリプトを使用しており、これらのアプリケーションの管理と運用を一元的に管理してほしいという要望がありました。SSM Application Manager には、SAP アプリケーションの管理を容易にするためのこれらの機能が備わっています。AWS Systems Manager (SSM) for SAP と SSM アプリケーションレジストリーのアプリケーションタギングとの統合が開始されたことで、お客様は AWS Systems Manager Application Manager コンソールから登録された SAP HANA アプリケーションのアプリケーション詳細を表示できるようになります。この統合により、特定の SAP アプリケーションのコンテキストにおけるリソース、インスタンス、モニタリング、および推定コストに関する詳細が提供され、カスタマーエクスペリエンスが向上します。

概要

このセクションでは、AWS Systems Manager Application Manager コンソールで SAP HANA データベース (シングルノード及び高可用性) システムを簡単に登録する方法を示します。

前提条件

AWS Systems Manager Application Manager コンソールによる SAP HANA データベースシステムの登録

  1. リンク先の AWS Systems Manager コンソールを開きます。
  2. 左側のナビゲーションペインで Application Manager を選択します。
  3. Create Application を選択し、Enterprise Workload を選択します。
  4. Application name  (例:「HANADBHA」) を入力し、SAP HANA Database High Availability のように Application Description を入力します。
  5. Browse instances を選択し、登録したい SAP HANA データベースのインスタンス ID を選択します。注:高可用性 SAP HANA データベースを登録するには、プライマリノードまたはセカンダリノードのインスタンス ID を選択できます。
  6. 登録する SAP HANA データベースシステムの SAP System identifer (SID)SAP instance number を入力します。
  7. HANA システムデータベースのセキュリティ認証情報を含む AWS Secretes Manager に保存されているシークレットの Secret ID を選択します。
  8. テナントデータベースを追加するには、Add credential を選択します。
  9. テナントデータベース名を入力し、HANA テナントデータベースのセキュリティ認証情報を含む AWS Secretes Manager に保存されているシークレットのシークレット ID を選択します。
  10. Create を選択します。

登録プロセスが完了するまでに約 3 ~ 5 分かかります。
登録が完了すると、登録が完了したことを知らせる緑色のメッセージバーがコンソールの上部に表示されます。
登録が完了すると、アプリケーションマネージャー画面に戻り、登録したアプリケーションが一覧表示されます。

アプリケーションの詳細を表示

登録したアプリケーションの詳細を表示するには、Find Application でアプリケーション名を検索します。登録されたアプリケーションが一覧表示されたら、以下に示すようにリスト内のアプリケーション名を選択します。

Application Manager 画面でアプリケーションを選択すると、次に示すように、Application type, Application ID, Application source など、登録したアプリケーションの詳細が表示されます。Application Manager アプリケーションの操作方法や AWS リソースに関する運用情報の表示方法の詳細については、アプリケーションの使用を参照してください。

システムを構成するコンポーネントを確認するには、Resources タブを選択し、Topology セクションまでスクロールします。

登録したシステムは高可用性システムなので、3 つのコンポーネントが登録されていることがわかります。

  • HDB – HDB00 = 論理データベースを表す親コンポーネント
  • HDB – HDB00-sappridb = プライマリデータベースホストエンティティを表す子コンポーネント
  • HDB – HDB00-sapsecdb = セカンダリデータベースホストエンティティを表す子コンポーネント

*注-登録プロセスでは、プライマリデータベースのインスタンス ID を選択するだけで良く、セカンダリデータベースは AWS Systems Manager for SAP によって自動的に検出され登録されます。

特定のコンポーネントに関する追加情報を表示するには、コンポーネント名の左にあるラジオボタンを選択します。この例では、SAP HANA データベースバージョン、OS バージョン、SAP HANA System Replication モード、SAP ホスト名など、SAP Systems Manager for SAP によって登録されたセカンダリ SAP HANA データベースシステムの詳細を確認します。

Application Manager コンソールで SSM for SAP の設定が完了すると、さまざまなウィジェットが有効になっていることがわかります。まず、Overview タブから特定の SAP アプリケーションのダッシュボードを確認します。詳細については、Register an application with AWS Systems Manager Application Manager を参照してください。

SAP アプリケーションを Amazon CloudWatch Application Insights とコストレポートにオンボードする

アプリケーションのタグ付け機能により、SSM Application Manager は SAP アプリケーションを実行している特定の EC2 インスタンスにタグを適用できます。登録後は、SAP システムのログを SSM コンソールに追加するための追加の手動設定や追加の手順は必要ありません。インサイトを表示するには、SSM Application Manager の Monitoring タブから SAP アプリケーションを CloudWatch Application Insights にオンボードする必要があります。

以下の手順に従って、SAP application with CloudWatch Application Insights for SSM で SAP アプリケーションをオンボーディングします。

  1. Application Manager コンソールで SAP アプリケーションを見つけて選択し、Application Details ビューに移動します。
  2. Components ツリーで、アプリケーション名を選択します。
  3. Monitoring タブの Application Insights セクションに移動し、Add an Application ボタンを選択します。
  4. これにより、CloudWatch Application Insights Add an Application widget ウィジェットが開きます。
  5. Specify application details ページの Select an Application or resource group のドロップダウンリストから、SAP リソースを含む SSM for SAP アプリケーションの名前を選択します。
  6. Monitor EventBridge events で、”integrate Application Insights monitoring with CloudWatch Events” チェックボックスを選択すると、通知や Amazon EBS、Amazon EC2、AWS CodeDeploy、Amazon ECS、AWS Health API, Amazon RDS、Amazon S3、AWS Step Functions から分析情報を取得できます。
  7. Integrate with AWS Systems Manager OpsCenter で、Generate AWS Systems Manager OpsCenter OpsItems for remedial actions の横にあるチェックボックスを選択すると、選択したアプリケーションで問題が検出されたときに通知を表示して受け取ることができます。お客様の AWS リソースに関連する OpSitems と呼ばれる運用上の作業項目を解決するために実行されるオペレーションを追跡するには、SNS トピック ARN を指定します。
  8. Next を選択してモニタリングの設定を続行します。
  9. 表示されている特定の HANA データベースの箇条書きアイコンを選択します。
  10.  Review detected components ページでは、監視対象コンポーネントとそのワークロードが CloudWatch Application Insights によって一覧のように自動的に検出されます。Next を選択します。
  11.  Specify component details ページで、HANA データベースのユーザー名とパスワードを入力します。Next を選択します。
  12. Review and submit でアプリケーション監視設定を確認し、Submit を選択します。
  13. アプリケーション詳細ページが開き、アプリケーションの概要、監視対象コンポーネントとワークロード、および監視対象外のコンポーネントとワークロードのリストを表示できます。設定を送信すると、アカウントが SAP アプリケーションのすべてのメトリクスとアラームをデプロイします。これには最大 2 時間かかることがあります。
  14. Application Manager コンソールに戻り、お使いの SAP アプリケーションを見つけて選択し、アプリケーション詳細ビューの Monitoring タブに移動します。これで、アプリケーションインサイトの監視情報が表示されるはずです。

Monitoring タブでは、SAP アプリケーションからのアプリケーションインサイトとアラームを確認できます。


Instances タブのスクリーンショットをご覧ください。

EC2 インスタンスには、自動的に追加された新しい AWS Application タグが付けられます。これにより、EC2 コンソールにアクセスしなくても EC2 インスタンスの停止などのアクションを実行したり、EC2 インスタンスの詳細を表示したりできます。

Compliance タブでは、コンプライアンス違反項目、保留中のパッチ、修正すべきランブックを確認できます。Runbooks タブでは、選択した Runbook の実行ログとステータスを確認できます。Compliance、Opsitems、Runbooks などの一部のタブは、現在のバージョンでは SAP アプリケーションに対応していません。今後 SSMSAP が SSM AppManager とより緊密に統合されるときに、これらのタブを含める予定です。

Logs タブでは、CloudWatch から SAP アプリケーションのログにアクセスできます。

Cost タブでは、アプリケーションのコスト履歴とコスト傾向を調べたり、それに合ったコスト削減の推奨事項を受け取ったり、リソース支出を最適化したりできます。現在統合されている SSM for SAP 用 Cost Explorer では、HANA (シングルノード、HA) が稼働している基盤となる EC2 インスタンスに基づいてコスト計算を行うことができます。

結論

このブログでは、AWS System Manager Application Manager コンソールを使用して、コマンドラインインターフェイスに加えて SAP ワークロードで運用アクティビティを登録および実行する方法について説明しました。また、AWS Systems Manager (SSM) アプリケーションマネージャーコンソールを使用して、1 つの画面から SAP アプリケーションを管理および運用する方法についても学びました。SSM アプリケーションマネージャーと MyApplications には、SAP アプリケーションの管理を容易にするためのこれらの機能が備わっています。

SAP ワークロードの移行、近代化、革新において、何千ものお客様が AWS を信頼している理由については、SAP on AWS ページをご覧ください。

翻訳は Partner SA 松本が担当しました。原文はこちらです。