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週刊生成AI with AWS – 2026/9/7週

みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの木村です。
9 月も半ばに差し掛かり、朝晩は少しずつ秋の気配を感じられるようになってきました。re:Invent 2026 のセッションカタログも公開され、年末に向けた楽しみが増えてきましたね。

お昼休みの 30 分で最新情報を知れる「もぐもぐAWS」では、AI をテーマにした会が 9 月 / 10 月に予定されていますので是非ご参加ください。

AWS ジャパン生成 AI 実用化推進プログラム」も引き続き募集中ですのでよろしくお願いします。

それでは、9 月 7 日週の生成 AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。

さまざまなニュース

    • AWS生成AI国内事例ブログ「Umios(旧マルハニチロ) が時系列基盤モデル Chronos-2 で実現する販売計画 AI – 作業4,200時間削減への裏側」を公開
      Umios 株式会社様 (旧マルハニチロ) は、創業 146 年の歴史を持つ冷凍食品中心の食品メーカーです。全国の営業担当者が毎月手作業で行う販売計画の入力に、業務用流通事業部全体で年間約 4,200 時間を要するという課題がありました。Amazon SageMaker JumpStart 上の時系列基盤モデル Chronos-2 を中核とした販売計画 AI を構築し、経験と勘に依存していた予測の属人性を排除しました。特徴量エンジニアリングを重ねた結果、定番品の年累計総計ベースで 95% の予測精度を達成し、年間 4,200 時間の作業削減を見込んでいます。今後は Amazon Bedrock AgentCore を用いた予測結果の説明エージェントの構築や、対象商品の拡大を計画しています。
    • AWS生成AI国内事例ブログ「CODAS によるデータ秘匿性を考慮した産業特化型 AI 基盤の研究開発と実装検証に関する取り組み」を公開
      一般社団法人 AI データ主権共創機構 (CODAS) は、データ秘匿性を基盤とした産業特化型 AI の研究開発・実装・実証に取り組む共創組織です。この記事では、金融領域を最優先とした産業特化型 LLM の学習・評価の取り組みと、それを支える p5en.48xlarge 72 台の AWS ParallelCluster ベースの大規模学習基盤の設計を紹介しています。大規模 GPU クラスターを複数チームで安全に共同利用するための実践知が詰まった内容です。
    • ブログ記事「第 8 回 AWS ジャパン 生成 AI Frontier Meetup ~学びと繋がりの場~【開催報告】」を公開
      生成 AI 実用化推進プログラムの参加企業などが一堂に会する「生成 AI Frontier Meetup」の第 8 回が 2026 年 8 月 27 日に開催されました。Weights & Biases 様による LLM 評価のトレンド解説に加え、みずほフィナンシャルグループ様、Sapeet 様、rh labo 様、BTM 様による生成 AI・エージェント活用の取り組みが紹介されています。次回は 11 月 10 日開催予定ですので、興味のある方はぜひプログラムへの参加をご検討ください。
    • ブログ記事「単一のアクションを越えてエージェントの振る舞いとコストを制御する: Amazon Bedrock AgentCore の新機能」を公開
      AI エージェントは自ら実行パスを決めるため、個々のアクションは正当でも全体としては危険な振る舞いになることがあります。この記事では、一連のアクションを評価してポリシー違反をブロックする時系列ポリシー (オープンソースのポリシー言語 Dogwood が基盤) と、ゲートウェイでのレート制限という Amazon Bedrock AgentCore の新機能を紹介しています。エージェントのコードを変えずに、インフラ側で振る舞いとコストの上限を強制できるのがポイントです。
    • ブログ記事「AWS AI セキュリティフレームワーク: レイヤーとフェーズに応じた適切なセキュリティコントロール」を公開
      AI ワークロードのセキュリティを「インフラストラクチャ」「アイデンティティとデータ」「AI アプリケーション」の 3 レイヤーに整理し、Foundational / Enhanced / Advanced の 3 フェーズで段階的に強化する AWS AI Security Framework の解説記事です。プロトタイプから本番、スケールまで、どのフェーズでどのコントロールを適用すべきかが体系的にまとまっています。セキュリティリーダーと開発チームの共通言語として使える内容です。
    • ブログ記事「エージェンティックセキュリティ: マシンスピードでの検出と対応」を公開
      自律型 AI エージェントの台頭は、セキュリティポスチャにとってクラウド移行以来最大の変化と言われています。この記事では、SANS Institute と共同執筆した eBook の章から、エージェントのアイデンティティとガバナンス、振る舞い監視による検出の進化、段階的な自動対応、マルチエージェントエコシステムへの備えという 4 つの基礎領域を紹介しています。エージェント時代のセキュリティ運用を考える出発点になる内容です。
    • ブログ記事「AI の投資収益率 (ROI) を算出する」を公開
      AI 投資の効果をどう測ればよいのかは、多くの企業に共通する悩みです。この記事では、AI のユースケースを分類し、TCO を算出してコストを配分し、ビジネス価値指標と対応付けて「成果当たりコスト」を求める実践的な方法論を解説しています。Amazon Bedrock で使えるコスト帰属メカニズムの使い分けも紹介されており、AI の FinOps に取り組む方の出発点になる内容です。
    • ブログ記事「AI を活用したスキャフォールディングで、フルスタックの AWS アプリケーションを数分で構築する」を公開
      AI アシスタントで作ったアプリケーションを本番品質に固めるには、セキュリティや可観測性などのレビューと修正の繰り返しが必要でした。このギャップを埋める Nx Plugin for AWS バージョン 1.0 がリリースされ、AI を活用したスキャフォールディングで本番相当のフルスタック AWS アプリケーションを数分で構築できるようになりました。プロトタイプ止まりに悩んでいる方はぜひ試してみてください。
    • ブログ記事「クラウドでのエージェンティックエンジニアリング:Kiro Web とクラウドセッションが一般提供に」を公開
      Kiro Web とクラウドセッションが 2026 年 9 月 3 日に一般提供 (GA) になりました。ブラウザから作業を依頼してエージェントに任せきりにしたり、Spec で作業を形にして進めたりと、エンジニアリング作業のより多くをクラウドで実行できるようになります。あわせて、構築済みの Steering やカスタムエージェントといった設定をローカルとクラウドの両方のセッションで使える cloud configuration も提供されています。
    • ブログ記事「Kiro が ISO/IEC 27001:2022 のカバレッジに対応」を公開
      Kiro が AWS の ISO/IEC 27001:2022 認証の適用範囲に含まれました。開発ツールはソースコードや社内ドキュメントなどの機密情報とともに使われるため、組織がツールを承認する際には情報セキュリティリスク管理の明確なエビデンスが求められます。調達・セキュリティ・ベンダーリスクの各チームが第三者による独立検証済みのエビデンスを利用できるようになり、企業での Kiro 導入を進めやすくなりました。
    • ブログ記事「1 年間無料の Kiro を、世界中の学生へ」を公開
      Kiro を 1 年間無料で利用できる Kiro Students プログラムが、新たに 16 か国 121 の大学へ拡大されました。対象の学生は毎月 1,000 クレジットが付与され、プレミアムモデルや Kiro Web といった有料機能にもフルアクセスできます。クレジットカードの登録もトライアル期限もなしとのことなので、対象大学の学生の方はこの機会にぜひ触ってみてください。
    • ブログ記事「【開催報告】Girls Meet STEM in AWS 2026 を開催しました」を公開
      2026 年 8 月 21 日、中高生女子向けプログラム「Girls Meet STEM」の一環として、麻布台ヒルズの新オフィスで生成 AI 体験ワークショップやオフィスツアー、パネルディスカッションを開催しました。ワークショップでは 34 名の参加者が Generative AI Use Cases (GenU) のユースケースビルダーを使い、コードを書かずに自分のアイデアを AI アプリとして形にしました。AI を「使う」側から「作る」側への一歩を体験いただいた様子をレポートしています。
    • ブログ記事「AWS Certified AI Business Strategist のご紹介 ~ AI をスケールさせる人々のために ~」を公開
      AI 導入をビジネス側から推進する方向けの新しい AWS 認定、AWS Certified AI Business Strategist (AIB) が発表されました。技術的な実装ではなく、AI 戦略の立案やビジネスケースの構築、ガバナンス整備といったビジネス判断力を検証する試験です。ベータ試験は 2026 年 9 月 29 日から英語と日本語で受験でき、2027 年 2 月 15 日までに取得するとアーリーアドプターバッジも付与されます。
    • ブログ記事「AWS 認定資格 (MLA、SAP、DVA) に関するアップデート: 2026 年 9 月」を公開
      AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate (MLA-C02)、Solutions Architect – Professional (SAP-C03)、Developer – Associate (DVA-C03) の 3 つの認定試験が更新されます。いずれも生成 AI・エージェンティック AI の実装や AI 支援開発といった、今日のクラウドエンジニアに求められるスキルが出題範囲に加わります。MLA-C02 のベータ登録はすでに開始しており、SAP-C03 と DVA-C03 は 2026 年 10 月 27 日に登録開始予定です。

サービスアップデート

    • OpenAI GPT-6 Astra が Amazon Bedrock で一般提供開始
      OpenAI 社の最新かつ最高性能のモデル GPT-6 Astra が Amazon Bedrock で一般提供開始されました。より深い推論と判断力、プロフェッショナル品質の文章作成・デザイン、高度なコンピュータ・ブラウザ操作能力を備え、最大 100 万トークンの入力コンテキストウィンドウをサポートします。Amazon Bedrock の API から直接呼び出せるほか、ChatGPT Work や Codex から Bedrock 上のモデルを使う構成も可能です。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。
    • Amazon Bedrock Managed Knowledge Base が TwelveLabs Marengo 3.0 による動画・音声・画像のマルチモーダル埋め込みをサポート
      Amazon Bedrock Managed Knowledge Base の埋め込みモデルとして TwelveLabs Marengo 3.0 が利用可能になりました。従来の文字起こしベースのメディア検索と異なり、映像シーンや音声、映像上の手がかりを直接埋め込みに変換するため、文字起こしでは捉えられない意味まで自然言語で検索できます。検索結果にはセグメントの開始・終了時刻が含まれるため、動画内の該当シーンへ直接ジャンプするアプリケーションを構築できます。スポーツ映像の分析やメディア、教育などでの活用が期待できます。
    • Amazon Bedrock Managed Knowledge Base が Confluence Data Center をネイティブデータソースコネクタとしてサポート
      フルマネージド RAG サービスである Amazon Bedrock Managed Knowledge Base で、セルフホスト型の Confluence Data Center をデータソースとして利用できるようになりました。これまで独自のインジェストパイプラインの構築が必要でしたが、認証情報を設定するだけでクロール、メタデータ抽出、増分同期まで自動で行われます。Confluence 上のエンジニアリングドキュメントやランブックに根ざした社内アシスタントを構築しやすくなります。
    • Amazon Bedrock Managed Knowledge Base がドキュメントレベルアクセス制御のデバッグ用 API とコンソール機能を追加
      Amazon Bedrock Managed Knowledge Base に、ドキュメントレベルのアクセス制御をデバッグするための CheckIngestedDocumentAcl / GetIngestedDocumentAcl API とコンソール機能が追加されました。特定ユーザーがドキュメントにアクセスできるかの確認や、ドキュメントに付与された ACL 全体の監査ができ、検索結果に期待するドキュメントが出てこない原因をサポートケースを起票せずに自己解決できます。
    • Amazon Bedrock AgentCore Memory が長期記憶への直接取り込みをサポート
      Amazon Bedrock AgentCore Memory に、コンテンツを短期記憶イベントとして保存せずに長期記憶へ直接取り込める IngestData API が追加されました。これまで長期記憶への抽出には短期記憶イベントとしての保存が必須でしたが、今回のアップデートで長期記憶だけを独立して利用できます。会話形式のペイロードに加えて行動ログなどの JSON ペイロードにも対応しており、取り込んだ記憶は既存の検索 API からそのまま利用できます。AgentCore Memory が利用可能な全リージョンで提供されています。
    • Amazon SageMaker HyperPod が推論の高速なオートスケーリングを実現するモデルキャッシュをサポート
      Amazon SageMaker HyperPod で、モデルの重みとコンテナイメージをクラスターノードに事前ロードしておくモデルキャッシュがサポートされました。大規模 LLM の推論ではスケールアウト時のモデルダウンロードがボトルネックでしたが、ローカル NVMe からの読み込みとイメージの事前取得により、ポッドを数分ではなく数秒で起動できます。57〜145 GB のモデルを使ったベンチマークでは約 60% 高速なスケールアウトを実現しています。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。
    • Amazon Quick デスクトップアプリが macOS と Windows で一般提供開始
      Amazon Quick のデスクトップアプリが macOS と Windows で一般提供開始されました。ローカルファイルを直接扱いながらカレンダーやメール、ビジネスアプリとバックグラウンドで連携し、会話・コンテキスト・エージェントはデスクトップとモバイルの間で同期されます。エージェントは PC を閉じた後もクラウドで動き続けるため、退社前に開始した長時間タスクの結果を帰宅後にレビューする、といった使い方ができます。東京リージョンを含む 7 リージョンで利用可能です。
    • Amazon Quick が常時稼働エージェント、強化されたフィード、エンタープライズ管理機能を追加
      Amazon Quick に、業務の整理・組織的なガバナンス・回答の信頼性を高める一連の新機能が追加されました。スケジュールタスクや監視エージェントがクラウド上で実行され、PC を閉じていても結果がフィードに届くようになったほか、アクティビティフィードのフィルターや 1 日 3 回更新のデイリーブリーフィングも加わりました。管理者向けにはモバイルデバイス管理、ユーザーごとのカスタム権限、Microsoft Purview の DLP 統合が提供されます。また、月あたりのエージェント時間が Professional で 4 時間から 8 時間、Enterprise で 8 時間から 18 時間に拡大されています。
    • Amazon Quick のアクティビティフィードが iOS と Android のモバイルデバイスで利用可能に
      Amazon Quick のアクティビティフィードが iOS / Android のモバイルアプリでも利用可能になりました。社内のコミュニケーションやツールを横断して対応が必要な項目を 1 つの優先度付きビューで確認でき、アプリを切り替えずにその場でアクションを実行できます。デスクトップとモバイルでコンテキストが引き継がれるため、外出先でも作業の続きをそのまま進められます。
    • AWS DevOps Agent が Slack との双方向コミュニケーションをサポート
      AWS DevOps Agent のインシデント調査を Slack 上で完結できるようになりました。接続したプライベートチャンネルで AWS DevOps Agent をメンションするだけで調査を開始・誘導でき、チームが提供したコンテキスト、エージェントの調査結果、推奨アクションが 1 つのスレッドに集約されます。障害対応時にコミュニケーションツールと調査ツールを行き来する必要がなくなり、オンコール対応の負荷を軽減できます。
    • AWS Transform の .NET モダナイゼーションが CLI で一般提供開始
      AWS Transform custom の AWS マネージド変換として、.NET モダナイゼーションを 1 行の CLI コマンドで実行できるようになりました。対話的に実行できるほか、既存のパイプラインやワークフローに組み込んで自律的に実行することも可能です。東京リージョンを含む 8 リージョンで利用でき、無料のエージェント実行時間が毎月 50,000 分が含まれます。
    • AWS Transform for .NET がモダナイズしたコードのユニットテストを生成可能に
      AWS Transform for .NET が、モダナイズ後のコードに対するユニットテストを自動生成できるようになりました。これまで .NET Framework から最新 .NET への移行後のテスト整備は手作業でしたが、移行と同じジョブの中でテスト対象クラスの分析からテストコード生成までが行われ、テストが揃った状態で移行を完了できます。Visual Studio 向け AWS Toolkit 拡張でオプトインして利用できます。
    • AWS Lambda durable functions が Pydantic AI と統合
      AWS Lambda durable functions が、Python 製の AI エージェントフレームワーク Pydantic AI と統合されました。エージェントのモデル呼び出しやツール呼び出しが耐久性のある実行ステップとして保存されるため、タイムアウトなどで中断しても完了済みのステップを繰り返さずに再開できます。チェックポイントやリトライのロジックを自分で書くことなく、トークンの二重消費や顧客への二重請求といった副作用を防げます。
    • Amazon OpenSearch Serverless が v0 by Vercel で利用可能に
      AI アプリ開発プラットフォームの v0 by Vercel で、Amazon OpenSearch Serverless が利用可能になりました。自然言語のプロンプトで作りたいものを記述するだけで、v0 がフルスタックアプリケーションを生成し、OpenSearch Serverless コレクションのプロビジョニングからデータのインデックス作成まで自動で行います。全文検索や RAG 向けのベクトル検索を備えたアプリを数分で立ち上げられ、東京・大阪リージョンにも対応しています。
    • Kiro CLI 2.21.4 がセッション検索の対象範囲設定と V2 ハーネスフラグを追加
      Kiro CLI 2.21.4 がリリースされました。/sessions のセッション検索の対象を「プロンプトのみ」と「プロンプトとエージェントの応答」から選べるようになり、自分が聞いた内容だけでなく Kiro が答えた内容からも過去のセッションを探せます。また、–v2 フラグでデフォルト設定を変えずにその 1 回だけ V2 エージェントハーネスで実行できるようになりました。
  • 今週は以上です。それでは、また来週お会いしましょう!

著者について

Naoto Kimura

木村 直登(Naoto Kimura)

AWS Japan のソリューションアーキテクトとして、製造業のお客様に対しクラウド活用の技術支援を行なっています。最近は AI Agent と毎日戯れており、AI Agent 無しでは生きていけなくなっています。好きなうどんは’かけ’です。