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Amazon QuickSight の Generative BI 機能を発表

データはビジネスの成長を加速させます。しかし、データ分析に多額の投資を行っているにもかかわらず、組織はデータに基づくインサイトをビジネス上の意思決定に活用していないことが多いです。なぜでしょう?従来の Business Intelligence (BI) ツールでは、インサイトを発見するために時間のかかるプロセスと専門的なトレーニングが必要だからです。インサイトが利用可能な場合、ビジネスユーザーは、BI システムからデータを抽出し、他のツールにインポートして、他のユーザーが情報に基づいた意思決定を行うために必要な説明を作成するために、貴重な時間を費やす必要があります。このような障壁により、インサイトがデータ内に閉じ込められたままになることはよくあります。

AWS は、組織内のすべてのユーザーがインサイトにアクセスできるようにすることを目指しています。当社の統合 BI サービスである Amazon QuickSight を使用すると、組織全体でインサイトを共有できるため、組織内のすべての意思決定がデータに基づいて行われます。QuickSight は、インタラクティブなダッシュボード、Paginated Reports自然言語クエリ分析の埋め込みを提供することで、BI のサイロ化を解消します。また、独自のサーバーをセットアップ、構成、管理しなくても、数万人のユーザー向けにスケールすることができます。

Generative BI (生成系 BI) の紹介

Generative artificial intelligence (AI) と大規模言語モデル (large language models; LLMs) の使用における最新の進歩は、組織に新たな可能性をもたらしました。QuickSight では、2020 年以降、生成モデルを使用して Amazon QuickSight Q を強化してきました。これにより、すべてのユーザーが SQL クエリを記述したり BI ツールを習得したりすることなく、自然言語を使用してデータに関する質問をすることができます。Generative AI モデルがますます強力になるにつれ、データ準備からダッシュボードの作成、データ分析、データストーリーの共有まで、BI のあらゆる側面を再発明できるようになりました。

本日、当社は QuickSight Q の初期のイノベーションをさらに進め、Amazon Bedrock を通じて利用可能になった新しい LLM 機能により、QuickSight に Generative BI 機能を提供することを発表できることを嬉しく思います。QuickSight で間もなく導入されるこれらの機能により、組織はデータを探索し、インサイトを見つけ、共有することが容易になります。

QuickSight の新しい Generative BI 機能により、ビジネスアナリストは自然言語を使用して、以下のような一般的なタスクを簡単に実行できます:

  • QuickSight Q 搭載の新しいビジュアルオーサリング機能を使用して、数秒でビジュアルを作成
  • 自然言語を使用したビジュアルの微調整と書式設定
  • 特定の構文を知らない状態での自然言語を使用した計算の作成

また、ダッシュボードを利用したり、対話したりするビジネスユーザー向けに、ストーリーと呼ばれる全く新しいタイプのコンテンツを発表します。 ストーリーを使用すると、ビジネスユーザーは Generative BI を活用して、自然言語のプロンプトを使用して説得力のあるビジュアル、説明を生成、カスタマイズ、共有できます。

すべてのユーザーのデータ主導の意思決定を加速

ビジネスアナリストが素早くダッシュボードを作成したり、ビジネスユーザーがデータを使用して共有可能な強力な説明を簡単に作成したりするのに役立つこれらの新機能を見てみましょう。

自然言語を使用してビジュアルを作成する

Q による新しい効率的な分析機能により、ビジネスアナリストは必要なビジュアルを自然言語で説明するだけでビジュアルをすばやく生成できるため、ダッシュボードの作成プロセスが加速されます。ワンクリックで分析にビジュアルを追加できます。


ビジネスアナリストは、オーサリングエクスペリエンスウィンドウの上部にある新しい Ask Q オプションを選択し、表示したいデータを自然言語で説明することで、この新しい機能を使用できます。Q はオーサー向けに、「靴」や「トップ顧客」などの曖昧な質問だけでなく、「2020 年のサンアントニオでの月別の靴販売」などの正確な質問にも答えることができます。 また、ビジネスアナリストがデータの複数の部分がクエリと一致するあいまいなケースを確認して対処するのに役立つ、関連する代替質問の推奨事項も提供します。フィルターを適用したり、基準を変更したりするなど、質問用語を調整することで、ビジュアルをダッシュボードに追加する前に簡単に反復処理できます。ポイントアンドクリック形式を使用して、たとえば、ビジュアルタイプを変更したり、予測時間枠を設定したりできます。

自然言語を使用して分析のビジュアルを洗練する

Generative BI を使用すると、ダッシュボードやレポートのビジュアルを自然言語を使用して変更を記述するのと同じくらい簡単に編集できます。ビジュアルの新しい Build for me メニューオプションを使用すると、更新に必要な手順の数を減らすことができます。

この機能の使い方は簡単です。既存の分析を開き、変更したいビジュアルを選択し、Build for me メニューオプションを選択し、変更したい内容を分かりやすく説明します。例えば、「棒グラフに変更」や「日付軸を月単位に変更」など、ビジュアルのフォーマットを素早く変更することができます。

自然言語を使って計算フィールドを作成

新しい計算の作成は、Q にいくつか質問するのと同じくらい簡単です! 計算を記述するだけで、QuickSight が対応する構文を生成します。自然言語を使用して式を生成すると、インターネット上にある式の調査とテストにかかる時間を短縮できます。特に、QuickSight を初めて使用するユーザーや、特定の構文に慣れていないユーザーの役に立ちます。


計算は Build for me ボタンを使用して生成されます。この機能により、人間がプレビューを提供し、生成された式を計算に追加する前に確認する機会があります。また、QuickSight 式構文を使用して、生成された計算を直接編集することもできます。

リッチなデータストーリーを作成して共有する

ビジネスユーザーは、ステークホルダー向けのプレゼンテーションを作成するために、ダッシュボードからデータやインサイトを抽出するのに多くの時間を費やしています。そのため、BI システムの外部で共有される様々なドキュメントにビジュアルをコピー&ペーストすることになりがちですが、そこではもはやガバナンスが適用されず、インサイトはすぐに古い情報となってしまいます。

QuickSight の新しいストーリー機能により、ビジネスユーザーは説得力のあるストーリーを通じてデータを解釈し、インサイトを共有できます。ストーリーは、データ主導のインサイト、現実世界の専門知識、人工知能を結集し、そのすべてが魅力的なデザインにまとめられています。説得力のあるデータストーリーは、チームが結論を導き、ビジネス上の意思決定を迅速化するのに役立ちます。

ビジネスユーザーは、必要なストーリーの説明を自然言語で入力するだけで、QuickSight で数秒でストーリーを生成できます。QuickSight のストーリーには、関連するダッシュボードのビジュアルに加えて、テキストベースの説明やデータの分析が組み込まれています。これには、新規顧客の獲得や顧客離れの削減など、一般的なビジネス上の問題にデータがどのように関連しているかが含まれます。また、ストーリーを最初から作成したり、簡単なポイントアンドクリックオプションでストーリーを変更したりできる柔軟性も備わっています。

ストーリーの作成を開始するには、ダッシュボードまたはピンボードで Create Story を選択し、視覚的なリストを調整するオプションを備えたスクロール可能なウェブページまたはスライド形式のいずれかを選択します。QuickSight は、アウトラインの作成、テキストの入力、ビジュアルの組み込みを自動的に行い、データと LLM に関する幅広い知識を結び付けて、全体的なストーリーの構成を作成します。ストーリーを作成したら、完全にカスタマイズ可能で、ビジュアルの入れ替え、デスクトップからの画像の追加、書式の変更、個々のテキスト行の追加など、臨機応変な変更を加えることができます。ジェネレーティブエディターを使用して、ストーリーのトーンを変えたり、セクションを短くしたり長くしたり、段落を箇条書き形式に変換したりするなど、より幅広い変更を加えることもできます。データストーリーは他の QuickSight ユーザーと共有でき、レポート、ダッシュボード、または Q 内で確立されたデータガバナンスルールはそのまま適用されるため、アクセス権を持つユーザーだけが機密データを見ることができます。

エンタープライズ対応:ガバナンス、セキュリティ、拡張性

QuickSight の Generative BI 機能はフルマネージド型の安全なソリューションであるため、そのまますぐに使用でき、すべてのユーザーがデータ主導型のアクションを迅速に行えるようになります。Amazon QuickSight で Generative BI を使用するメリットは以下のとおりです:

  • 説明文に表示される計算は QuickSight によって実行され、Q で長年実績のあるテクノロジーを使用して構築されるため、大規模な言語モデルで発生する可能性のあるデータハルシネーションのリスクが軽減されます。
  • Q トピックを使用すると、ビジネスアナリストは、組織固有の略語やその他の用語を追加することで、特定のコンテキストでの言語理解を深めることができます。
  • AI が生成するデータストーリーは完全にカスタマイズ可能なため、ビジネスユーザーは、専門分野や独自の視点を制限することなく、洗練された最終成果の構築にかかる時間を短縮できます。
  • Q はデータ準備を自動化し、自然言語クエリをサポートするためのデータ準備を迅速に行えるようにします。自動データ準備では、機械学習 (machine learning; ML) を利用してデータに関するセマンティック情報を推測し、それを列 (フィールド) に関するメタデータとしてデータセットに追加します。

現在の Q と同様に、Generative BI はすべてのデータを AWS アカウント内に保持し、AWS のクラウドのセキュリティとコンプライアンスのメリットを享受できます。QuickSight は、Generative BI 機能の基礎となる LLM のトレーニングに顧客データを使用しません。

QuickSight における継続的なイノベーション

QuickSight は、クラウドネイティブなサーバーレス BI サービスとしてスタートした当初から、ML インサイト、Q、包括的で簡単な埋め込みオプション、Paginated Reports の提供など、驚異的なペースで革新を続けてきました。これらはすべて、1 つの統合エクスペリエンスで実現されています。QuickSightは現在、Nasdaq, NFL、Volvo,、Capital One、および Siemens を含む世界中の何千もの顧客のビジネスインテリジェンスと組み込み分析を強化しています。Generative BI により、QuickSight は、組織がデータをより迅速にインパクトに変える方法を見直すという点で新たな飛躍を遂げました。

QuickSight の Generative BI 機能は間もなく登場する予定です。最新の更新情報やプレビュー日の発表については、AWS Business Intelligence BlogQuickSight Community にご注目ください。

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著者について

Zac Woodall は Amazon QuickSight の AIML プリンシパルプロダクトマネージャーです。Amazon QuickSight の AIML 機能のプロダクトリーダーとして、Zac は AI を適用して製品体験を簡素化し、データをより便利でアクセスしやすくしている。スタートアップ企業、Tableau、Microsoft での勤務を経て AWS に入社。

 

 

 

 

 

Shruthi Panicker は、AWS の Amazon QuickSight のシニアプロダクトマーケティングマネージャーです。エンジニアからプロダクトマーケターに転身した Shruthi は、テクノロジーとビジネスの交点で働き、顧客価値を促進する素晴らしいプロダクトストーリーを伝えることに情熱を注いでいる。テクノロジー業界で 15 年以上、ソフトウェアエンジニアリング、ソリューションアーキテクト、コンサルティング、プロダクトマーケティングなどの職務を経験。

翻訳はソリューションアーキテクトの高橋が担当しました。原文はこちらです。