Amazon Web Services ブログ

AWSストレージアップデート – Amazon S3 Transfer Accelerationとより大きなSnowballをより多くのリージョンに展開

いくつかのAWSチームは、オンプレミスのデータをクラウドへ移動する処理を簡素化し、高速化することにフォーカスしています。当初はとてもベーシックなPUTのオペレーションとマルチパートアップロード機能のご提供から始めて、ディスクを送付する方法をご提供し、昨年のAWS re:Inventで、AWS Import/Export Snowballをローンチすることでそのプロセスはより簡素化されました。(AWS Import/Export Snowball – Amazon所有のストレージアプライアンスを利用して1週間あたり1ペタバイトのデータ転送を実現を参照下さい。)

本日、S3とSnowballに関する重要な改善についてお伝えします。この改善はどちらもデータ移行プロセスをよりシンプルに、より加速させるようデザインされています。以下が新しい機能になります。:

Amazon S3 Transfer Acceleration – この新機能はAWSのエッジロケーションとネットワークプロトコルの最適化を利用し、S3へのデータ転送を高速化します。大きなオブジェクトを国を跨いで転送する場合、50%から500%の改善、もしくは特定の環境下ではそれ以上の高速化を見込むことができます。

より大きなSnowballをより多くのリージョンで – より大きなキャパシティ(80TB)のSnobwballが利用可能となりました。加えて、新たに2つのUSリージョン、および2つのインターナショナルリージョンでご利用頂くことができるようになりました。

Amazon S3 Transfer Acceleration

現在AWSは50箇所以上ののエッジネットワークを提供しています。今までは、Amazon CloudFrontによるコンテンツの配信やAmzon Route53による高速なDNSクエリの応答に利用されてきました。本日のアナウンスにより、S3へ、もしくはS3からのデータ転送の高速化にエッジネットワークが活用されます。もしあなたが、高速なインターネット回線を持ち、大容量のオブジェクトもしくは、大量のコンテンツを地域間で転送する際に、その恩恵を受けることが可能となります。

エッジネットワークを、あなたのアップロード場所(デスクトップもしくはオンプレミスのデータセンター)とターゲットのS3 Bucket間のブリッジとして利用いただけます。Bucketにてこの機能を有効にする(AWSマネージメントコンソールのチェックボックスをチェックする)ことで、簡単にBucketのエンドポイントをBUCKET_NAME.s3-accelerate.amazonaws.comのように変更することができます。それ以外の設定は不要です。設定後は、TCPのコネクションが自動的に最寄りのAWSのエッジロケーションにルーティングされます。S3 Transfer AccelerationによりAWSが管理するバックボーンネットワークと効率化されたネットワークプロトコル、エッジとオリジン間のパーシステント接続、最大化された転送ウィンドウなどを活用し、S3へのアップロード転送を行います。

下記が、自分のBucketに対してTransfer Accelerationを有効化する方法になります。(jbarr-public):

私のBucketのエンドポイントはhttps://jbarr-public.s3.amazonaws.com/でしたが、ツールやコードのエンドポイントをhttps://jbarr-public.s3-accelerate.amazonaws.com/に変更するだけです。これだけで、アップロードを行うとS3 Transfer Accelerationの恩恵をうけることができます。また同じルールで構成されたURLを利用することで、ダウンロードも高速化することが可能です。

ネットワーク設定や環境は日々もしくは場所により常に変動することから、Transfer Acceleration によりアップロードパフォーマンスが改善する可能性がある転送の場合のみ費用をお支払いいただきます。高速化転送は、GBアップロードあたり$0.04から課金されます。またS3の他の機能同様、初期費用および長期的なコミットメントは不要です。

新たに提供するAmazon S3 Transfer Acceleration Speed Comparisonを利用することで、Transfer Accelerationの効果を確認いただくことができます。私のUS West(Oregon)リージョンにあるAmazon WorkSpacesで実行した結果が下記となります:

距離に応じた、自分のリージョンからターゲットへの高速化の割合が確認いただけるかと思います。

本機能に関してより詳細を確認したい場合は、S3 開発者ガイドGetting Started with Amazon S3 Transfer Accelerationを参照してください。本日より北京(中国)リージョンおよびAWS GovCloud(US)以外の全てのリージョンでご利用いただけます。

より大きなSnowballをより多くのリージョンで
AWS Import/Export SnowballはAWSクラウドへの大量データの持ち込み/搬出用途として、既に多くのAWSのお客様にご利用頂いています。例えば、こちらはGE Oil & Gas様でのオンサイトのSnowballの様子です。
Ben Wilson (CTO of GE Oil & Gas)氏は、この写真を次の注釈付きで LinkedInに投稿されています。:

“ピグとSnowball- 最高のカップル!25TBのパイプラインピグデータはAWS Snowball でAWSへと送られます。こちらは私達がデータを取り出すGEピグです。私たちはAWSの新しい機能を試し、今までのやり方を変えていくことをいつも楽しんでいます。”

本日より、Snowballは4つの新しいリージョン: AWS GovCloud (US), 米国西部(北カリフォルニア), EU(アイルランド),アジアパシフィック(シドニー)でご利用可能となりました。来年には、残りのAWSリージョンでもご利用いただけるようになることを期待しています。

オリジナルのSnowballアプライアンスは50TBの容量でしたが、本日、80TBの容量を持つ新しいアプライアンスを発表します。米国東部 (北バージニア), 米国西部 (オレゴン), 米国西部(北カリフォルニア), AWS GovCloud (US)リージョンにデータを出し入れする場合には、どちらかのキャパシティを選択出来ます。EU(アイルランド),アジアパシフィック(シドニー)リージョンの場合は、80TBのアプライアンスをご利用頂きます。こちらは、インポートジョブを作成するときの容量選択の方法を示しています。

Snowballについてより詳しく知りたい方は、Snowball FAQと、開発者ガイドをご参照下さい。

Jeff;(翻訳はSA北迫、布目が担当しました。原文はこちら)