Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2020/4/20週
全国のAWSに関係する方・興味をお持ちの方、お待たせいたしました。今週も週刊AWSをお送りいたします。
今週の担当はソリューションアーキテクトの小林です。
ここのところ仕事をする環境の関係で、全身の筋肉が凝り固まっているような感じがしています。やはり体を動かす機会が減ってしまったのが原因だと思うので、ものは試しにラジオ体操をやってみることにしました。実際やってみると、案外全身の筋肉がほぐれてよい感じです。子供の頃、ラジオ体操なんか楽勝だと思っていたのですが、今改めてしっかりとやってみると(第一と第二を通しでやります)結構疲れることに驚いています。それだけ体が衰えているのだなと感じつつ、筋肉のコリが楽になるような気がしますので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。先週はアップデートの数が多かったので超大盛りです。その分説明文をぎゅっと凝縮していますので、気になるトピックは是非とも詳細を確認してください。
2020年4月20日週の主要なアップデート
- 4/20(月)
- Introducing AWS Elemental Link: A Device to Send Live Video to AWS
カメラや映像制作機器などのライブ動画ソースをAWS Elemental MediaLiveに連携してクラウドでエンコードを行う機器であるAWS Elemental Linkを発表しました。この機器は設定済みの状態で出荷されるため、動画ソースに接続すればすぐに利用を始めることができます。 - AWS Elemental MediaStore adds lower cost infrequent access storage tier
AWS Elemental MediaStoreで参照頻度が低いコンテンツの格納に最適な、低頻度アクセスストレージが利用可能になりました。従来のスタンダードと同じURLでアクセスが可能で、ストレージ料金が安価な代わりにデータ取り出し時に従量課金で料金がかかる課金体系となります。 - Amazon RDS for SQL Server now supports SQL Server Analysis Services (SSAS)
Amazon RDS for SQL ServerでSQL Server Analysis Service(SSAS)をDBインスタンスで直接実行できるようになりました。これによりSSASを実行する独立したEC2インスタンスが不要になり、DBインスタンスに同居できるようになっています。SQL Server 2016/2017のStandard/EnterpriseエディションのシングルAZ構成で利用できます。 - Amazon Redshift introduces support for multi-factor authentication
Amazon Redshiftで多要素認証(MFA)が利用可能になりました。これを利用するとRedshiftクラスタへの接続時に追加の認証要素を利用することを要求でき、データへのアクセスのセキュリティ強度をさらに引き上げることが可能です。
- Introducing AWS Elemental Link: A Device to Send Live Video to AWS
- 4/21(火)
- Custom dictionary files now supported on Amazon Elasticsearch Service
Amazon Elasticsearch Serviceでカスタム辞書ファイルの利用がサポートされ、例えばシノニムやストップワードを定義することで検索の精度を改善することが可能になりました。日本語も利用できます。詳細はドキュメントをご覧ください。 - Introducing AWS Cost Categories
組織構造やチーム、コストセンターや地理的な要素などに応じてコストを分類し、コストや使用状況を整理することを容易にするAWS Cost Categoriesが一般利用開始(GA)になりました。詳細についてはこちらをご覧ください。 - Amazon GuardDuty simplifies multi-account threat detection with support for AWS Organizations
AWS GuardDutyがAWS Organizationsをサポートし、複数アカウントにおける脅威検出をシンプルに実行できるようになりました。最大5,000アカウントのGuardDutyを管理することができます。 - Introducing TorchServe: a PyTorch model serving framework
カスタムコードを書くことなく学習済みモデルをスケーラブルにデプロイすることを可能にするPyTorch向けのフレームワークとしてTorchServeを発表しました。TorchServeはPyTorchプロジェクトの一環としてFacebookとコラボレーションしながらAWSが開発・保守を行います。GitHubリポジトリとドキュメントもご覧ください。
- Custom dictionary files now supported on Amazon Elasticsearch Service
- 4/22(水)
- Introducing Amazon AppFlow
新たなマネージドサービスAmazon AppFlowを発表しました。これはSalesforce、Marketo、Slack、ServiceNowをはじめとするSaaSアプリケーションとAmazon S3やAmazon Redshift等の間でデータを安全に転送するサービスです。本ポスト投稿時点でデータソースとしてはS3と13のSaaSをサポート、データ配信先としてはS3、Redshift、Salesforce、Snowflakeに対応しています。費用は実行するデータフローの数と処理データ量に応じた従量課金となっています。詳細については製品ページをご確認ください。 - Amazon SageMaker now supports Inf1 instances providing high performance and cost-effective machine learning inference
Amazon SageMakerでリアルタイム推論用にInf1インスタンスタイプを利用可能になりました。Inf1インスタンスはAWSが推論用に開発したAWS Inferentiaチップを搭載し、GPUベースのインスタンスと比較して最大45%低いコストで推論処理を実現できます。 - AWS Chatbot Now Generally Available
ChatOpsを実現するためのインタラクティブなエージェントを提供するAWS Chatbotが一般利用開始(GA)になりました。 - Announcing the new AWS Africa (Cape Town) Region
新たにアフリカ(ケープタウン)リージョンが利用可能になりました。このリージョンでは3つのアベイラビリティゾーンを利用でき、これによってAWSのリージョンは23箇所ということになります。 - Amazon EKS managed node groups allow fully private cluster networking
Amazon EKSのマネージドノードグループにおいて、EKSが管理するEC2インスタンスにプライベートIPアドレスのみが割り振られるように設定可能になりました。これによって完全にプライベートなクラスタネットワークグループを構成できるようになりました。この機能は新たに作成したマネージドノードグループでのみ利用できる点には注意してください。
- Introducing Amazon AppFlow
- 4/23(木)
- Introducing the AWS Transfer Family with fully managed support for SFTP, FTPS, and FTP
2018年11月にAWS Transfer for SFTPをローンチしましたが、今回新たにFTPSとFTPをサポートしAWS Transfer Familyという位置づけになりました。FTPがサポートされたことはポイントです。これによって旧来から稼働し続けるシステムからのデータ転送をマネージドサービスで受け取ることができるようになり、管理運用の手間を削減することにつながります。 - Announcing cost controls for Amazon Redshift Spectrum and Concurrency Scaling
新たにRedshift SpectrumおよびRedshiftのConcurrency Scaling機能の使用量とコストを監視・制御できるようになりました。予め日・週・月ごとの使用制限を定義しておき、制限に到達した際の挙動を指定することで予算枠を守ることが容易になります。この機能はクラスタバージョン1.0.14677移行で利用できます。詳細についてはドキュメントをご覧ください。 - Announcing general availability of Amazon Pinpoint Custom Channels
Amazon Pinpointのカスタムチャネル機能が一般利用開始(GA)になりました。カスタムチャネルを利用するとPinpointのターゲティングとキャンペーンの機能を利用して選択したチャネル経由でユーザにリーチすることが可能になります。 - Amazon CloudWatch Synthetics is now generally available
REST APIやURL、Webサイトコンテンツなどのサービス監視を実現するAmazon CloudWatch Syntheticsが一般利用開始(GA)になりました。利用開始にあたってはブログ記事とドキュメントをごらんください。 - Amazon Keyspaces (for Apache Cassandra) is now generally available
プレビュー時点ではAmazon Managed Apache Cassandra Serviceという名称だったサービスがAmazon Keyspaces(for Apache Cassandra)という名前に改称され、一般利用開始になりました。
- Introducing the AWS Transfer Family with fully managed support for SFTP, FTPS, and FTP
- 4/24(金)
- Introducing Amazon Augmented AI (A2I) for human reviews of machine learning predictions
機械学習モデルによる推論の結果を人間がチェックする作業を容易にするAmazon Augmented AI(Amazon A2I)が一般利用開始になりました。詳細については製品ページをご覧ください。 - AWS DataSync enhances monitoring capabilities with file-level logging
オンプレミスのストレージとAmazon S3、Amazon EFS、Amazon FSx for Windows File Serverとでデータ移動を容易にするAWS DataSyncでファイル単位の詳細なロギングが可能になり、転送されたファイル名、サイズ、タイムスタンプなどが記録されます。これによって監視、レポーティング、トラブルシュートをこれまでよりも容易に実行できるようになりました。 - Amazon Aurora with PostgreSQL Compatibility for PostgreSQL 11 is available in all commercial AWS Regions
2019年11月末に東京を含む6つのリージョンでAmazon AuroraのPostgreSQL 11互換バージョンが利用可能になりましたが、今回全ての商用AWSリージョンでも利用可能になりました。
- Introducing Amazon Augmented AI (A2I) for human reviews of machine learning predictions
ゴールデンウィークが目前に迫ってきました。今年はカレンダーの関係であまり大型連休!という感じはしませんが日頃の仕事を離れて気分転換するには良い機会です。私は買ったは良いけど読んでいない本の消化に努めようと思いますが、みなさんはどう過ごされますか?
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 小林 正人(twitter – @maccho_j)