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クラウド人材育成のため、AWSはアジア太平洋地域と日本での支援を強化
今回のブログでは、 AWSジャパン・パブリックセクターより、「アジア太平洋・日本(APJ)地域におけるデジタル人材育成の取り組み」について紹介します。ご不明の点、「Contact Us」までお問合せください。(以下、AWS Public Sector Blog へ掲載された投稿の翻訳となります。)
デジタル技術に長けた人材に対する需要の高まりに応えていくためには、アジア太平洋・日本(APJ)地域の現在の労働力は今後5年間で「進化」する必要があります。AWSが戦略・経済コンサルティング会社のAlphaBeta社に委託して行った調査「Unlocking APAC’s Digital Potential: Changing Digital Skill Needs and Policy Approaches」によると、2025年までに”限定”した場合の需要を満たすだけでも、APJの6カ国でデジタルスキルを持つ労働者の数を「5倍」に増やす必要があるとしています。世界中の公的機関や民間企業は、再教育(reskilling)が緊急に必要であると認識してはいますが、スキル開発プログラムの推進には、まだ多くの課題があります。
生涯現役のデジタル学習の文化を作る
AWSは、教育機関や公共部門と協力して、誰もがクラウドコンピューティングやデジタルスキルを身につけられる環境を提供することで、現在および将来の労働力のための生涯学習の文化を創造することができると信じています。クラウドのトレーニングは、技術系”以外”の分野のプロフェッショナル(professionals in non-tech fields )が新しいスキルを使って、世界をより良い場所にする活動に役立ちます。
AWSが観測している最近の明瞭なトレンドとして、教育機関が学位取得の要件としてデジタルスキルを取り入れるべく力を入れていること──が挙げられます。例えば、韓国のソウルにある淑明女子大学(Sookmyung Women’s University; SMU)のYujin Lim教授は、AWSクラウドのカリキュラムをエンジニアリングスクールに統合することに貢献しました。SMUでは現在、エンジニアと非エンジニアの両方、そして大学の全スタッフに対して、AWSのリソースを使ったクラウドコンピューティング教育を提供しています。
また、テクノロジーに興味を持ってもらうために、高校生を対象とした活動も行っています。「Laptops for Builders」は、インドネシアで行われている無料のプログラムで、高校生や職業訓練生にクラウドの基礎知識を教え、実践のためのテクノロジーへのアクセスを提供しています。ジョグジャカルタの教師であるSri Mintarsih Fatimah氏は、生徒たちに独自のプラットフォームの開発、ウェブサイトの作成、オンラインゲームの構築を教えました。
ローカルな課題には、ローカルな解決策を
デジタルスキルの不足という社会課題を解決するためには、ローカルなアプローチでインパクトを創出することが必要です。例えば、「AWS re/Startプログラム」では、社会的地位に恵まれてこなかった人々(people from underrepresented backgrounds)がテクノロジー分野でキャリアを築くことを、地域に密着した形で支援しています。AWSは本日、AWS re/Startプログラムが利用可能な都市の数を3倍以上に増やしたことを発表しました。2020年には12カ国の25都市だったものが、オーストラリア、ニュージーランド、インドを含む38カ国の95都市に拡大しました。
AWS re/Startでは、平均して90%以上の卒業生が就職面接の機会を得ています。インドでは、パンデミックの際にアラブ首長国連邦で働いていた機械エンジニアの仕事に戻ることができなかったダダ・ゴアさんがこのプログラムに助けられました。彼女は、クラウドコンピューティングについて学ぶために数多くのオンラインコースを受講した後、AWS re/Startプログラムにも登録して更に深く学び、IT業界でのキャリアをスタートさせるための強固な基盤を築きました。
デジタルスキルを一定程度既にお持ちの方も、専門知識をより深く身につけることができます。「Build On」は、東南アジアでコーディングスキルを持つ学生やクラウド愛好家を対象とした年1回のハッカソンで、毎年数千人の登録者が参加しています。ハッカソンでは、参加スポンサーが直面している課題を解決するために、参加者が技術的な取り組みやソリューションを生み出します。このイベントは、私たちの地域の8カ国で開催され、参加者はトレーニングワークショップやメンターシップを受けます。シンガポールでは、医師や看護師がロボットに指示を出して薬を拾い、患者に届けることができるバーチャルロボットを設計したチームもありました。
デジタル技術に興味を持つには、ちょっとしたきっかけ(small nudge)が必要です。AWSジャパンは、学生がロボット工学やクラウド技術に興味を持つきっかけとなるような、魅力的な方法を提供しています。「Robot Delivery Challenge」は、学生が自律走行車をプログラミングして、ミニチュア化された都市の中で荷物を配達することに挑戦する、魅力的なロボット工学スキルコンテストです。
また、技術分野での男女格差をなくすために、AWSは、12~13歳の女子生徒に技術分野でのキャリアを考えてもらうための取り組みである「GetIT」をデザインしました。「GetIT」では、さまざまな学校からチームを募り、学校やコミュニティが抱える実際の問題を解決するためのアプリ開発コンテストを開催しています。10月には、このプログラムをアジアで初めてシンガポールで試験的に実施しました。このプログラムは現在、AWSの女性リーダーのサポートのもと、Cedar Girls’ Secondary Schoolを対象にオンラインで実施されています。
コラボレーションがデジタル経済を前進させる
教育者、政府、産業界、そしてより広いコミュニティなど、エコシステムのすべての構成要素の強みを結集することで、組織が迅速な適応を可能にするために必要なスキルへのアクセスを確保し、未来の経済のために回復力のあるビジネスを再構築するという壮大な課題に取り組むことのできる、唯一の方法です。
私たちは、日常のビジネスの在り方(BAU)を超えて、”数時間”でスキルを習得し、”数日”で資格を取得できるような「成功の条件」を整える必要があります。イノベーションの目標を達成し、労働力(workforce)をUpskillし続けるためには、政府、雇用者、労働者が「生涯学習のカルチャーを発展させていく」という目標へコミットする必要があります。非技術系の労働者がデジタルスキルを身につけ、現在の経験やスキルと合わせてコミュニティや社会に変革をもたらす努力は、未だ誰も活用し切れていない大きな可能性を秘めているのです。
日本の公共部門の皆様へのご案内
AWSでは、政府・公共部門、パブリックセクターの皆さまの各組織におけるミッション達成が早期に実現するよう、継続して支援して参ります。
今後ともAWS 公共部門ブログで AWS の最新ニュース・公共事例をフォローいただき、併せまして、国内外の公共部門の皆さまとの取り組みを多数紹介した過去のブログ投稿に関しても、ぜひご覧いただければ幸いです。「クラウド×公共調達」の各フェーズでお悩みの際には、お客様・パートナー各社様向けの相談の時間帯を随時設けておりますので、ぜひAWSまでご相談ください(Contact Us)。
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このブログは英文での原文ブログを参照し、アマゾンウェブサービスジャパン株式会社 パブリックセクター 統括本部長補佐(公共調達渉外担当)の小木郁夫が翻訳・執筆しました。
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