基幹用途から小規模な情報管理まで、商用データベースは企業情報システムで幅広く活用されています。しかし、ハードウェアの保守満了に伴うリプレース、日々増加するデータに対するパフォーマンスやスケーラビリティーの担保、運用・維持管理コストなどが課題となる場合もあります。AWS クラウドでは、Oracle や SQL Server などの商用データベースにおけるこうした課題を解決し、クラウド化を容易に実現するためのサービスとソリューションが提供されています。


オンプレミスのハードウェアを自社で運用する際、保守期間の満了とそれに伴うリプレースは必ず直面する課題です。自社でハードウェアを購入・運用するには、サーバーやストレージだけでなく、データセンター、ネットワーク、電源、人件費など多くのコストが必要となります。クラウドであれば、ハードウェアのプランニング、購入、維持に伴うコストや手間から解放され、高額な固定費用となりがちな運用コストもより安価な変動費に抑えることができます。

日々増加するデータをビジネスに必要なスピードで処理することはとても重要です。Amazon RDS には用途に応じて様々なインスタンスが用意されており、大量のメモリを必要とするデータベース処理にも対応するデータベースインスタンスをご提供しています。また、ストレージも汎用 SSDか ら高パフォーマンスのプロビジョンド IOPS SSD まで、幅広くご提供しています。

オンプレミスでデータベースを運用する場合、繁忙期だけ処理性能を向上させたい場合や、ビジネスの急速な成長に合わせ必要な時に必要なリソースを迅速に確保したい場合に、迅速にリソースを確保することは困難です。クラウドであれば、こうした課題も解決することができます。AWS 上でデータベースを稼働させることにより、処理能力を柔軟にスケールさせることが可能となり、弾力性のある基盤を構築することができます。

データベースの移行先としてクラウドを検討した場合に、AWS であればそれまで利用していたソフトウェアライセンスが無駄になることはありません。Oracle や SQL Server のライセンスを BYOL(Bring Your Own License)として持ち込み、AWS 上で活用することができます。また、業務の繁忙期など一時的に利用を増やしたい場合でも、ソフトウェアライセンス料金が含まれる「ライセンス込みモデル(*)」を使うことで、ライセンス調達することなくすぐに追加のインスタンスを起動することができます。

* Amazon RDS Oracle (Standard Edition 2)、SQL Server (Standard Edition, Web Edition, Express Edition)は東京リージョンを含む全リージョンで提供しています。SQL Server (Enterprise Edition)は US-East(Virginia), US-West (Oregon), EU(Ireland)で提供しています。


クラウドインフラストラクチャに移行すれば、データベースの可用性、信頼性、およびパフォーマンスが高まります。AWS は、新しいデータベースや既存のデータベースをデプロイしてお客様自ら管理したり、フルマネージド型の Amazon Relational Database Service(RDS) を活用して管理タスクを削減したりするための最適なプラットフォームを提供します。また、データベースを AWS に移行することで、データベースの総所有コスト (TCO) を大幅に下げることができます。

Oracle や SQL Server のクラウド化を行う際、AWS であれば AWS Database Migration Service(DMS)を使うことで、オンプレミスから AWS へのデータ移行を簡単に、かつ低コストで行うことができます。移行の検証期間中にオンプレミスと AWS の環境を並行稼動させるようなケースでも、DMS が継続的にデータのレプリケーションを行ってくれます。

また、データベースの種類を変更する場合は、AWS Schema Conversion Tool (SCT)が力を発揮。異なるデータベース間の移行難易度をツールが自動的に評価し、必要な作業の指針を示してくれます。スキーマやデータ型の変換、SQL 文の書き換えなど、手作業では大変なこれらの作業も、SCT を活用することで大幅に手間を削減することができます。


このホワイトペーパーでは、AWS へのデータベース移行のベストプラクティスをご紹介します。また、既存の商用データベースの 5 倍のパフォーマンスを備え、1/10 の費用で使用できる新しいクラウドネイティブな MySQL 互換データベースである、Amazon Aurora に既存のデータベースを移行するための手順も掲載しています。

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この無料のセルフペースラボでは、AWS Database Migration Service を使った実習を行います。このラボでは、ライブデータベースの移行を実行する手順について実践演習で習得することができます。

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AWS でのデータベース活用に関する疑問や、お客様環境に関する無料アセスメントのご相談を承っております。AWS 日本担当チームまでお気軽にお問い合わせください。

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Amazon RDS を使用すると、クラウド上で簡単にリレーショナルデータベースを構築、運用できます。Amazon RDS は完全マネージド型のため、バックアップやパッチ適用など手間のかかる日常的なデータベース管理タスクをお客様の代わりに自動で行います。また、ワークロードの増減に合わせてスケールさせたり、物理的に離れたデータセンター間での高可用性構成を取ることも自由自在です。お客様は、アプリケーション開発や本来のビジネスに集中できます。Amazon RDS では、Amazon Aurora、Oracle、Microsoft SQL Server、PostgreSQL、MySQL、MariaDB という 6 つのデータベースエンジンからお選びいただけます。

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Amazon Aurora は、商用データベースの持つ可用性とパフォーマンス、そしてオープンソースデータベースの持つコストパフォーマンスと使いやすさをあわせ持つデータベースエンジンです。MySQL 5.6 と完全な互換性を持ち、アプリケーションや SQL、ドライバー、ツール類をそのまま使うことが可能なため、MySQL からの移行がとても容易なことはもちろん、他のデータベースエンジンからの移行でも MySQL 向けのスキル・ノウハウをそのまま活かすことができます。Amazon Aurora は、標準の MySQL を同じハードウェアで実行した場合と比較して、最大 5 倍のスループットを実現します。また商用データベースと同等のセキュリティ、可用性、および信頼性を 10 分の 1 のコストで提供します。

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AWS Database Migration Service は、データベースを簡単かつ安全に AWS に移行するお手伝いをします。移行中でもソースデータベースは完全に利用可能な状態に保たれ、アプリケーションのダウンタイムを最小限に抑えます。AWS Database Migration Service は、広く普及しているほとんどの商用データベースとオープンソースデータベース間のデータ移行にご利用いただけます。このサービスでは、Oracle から Oracle のような同種間の移行も、Oracle から Amazon Aurora、または Microsoft SQL Server から MySQL のような異なるデータベースプラットフォーム間の移行もサポートされます。AWS Database Migration Service は、高い可用性が求められる継続的なデータレプリケーション用途にも活用することができます。

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AWS Schema Conversion Tool は、ソースデータベースのスキーマ、ビュー、ストアドプロシージャといったオブジェクトを、ターゲットデータベース向けに変換することにより、異種データベース間の移行を容易にします。また、移行に際しての技術的な難易度を評価し、具体的な移行方針を記載したレポートを生成することができます。ツールで自動的に変換できないすべてのコードは明示され、手動で行う必要のある作業の指針が示されます。

AWS Schema Conversion Tool の詳細はこちら »