Amazon SageMaker では、使用した分のみ料金が発生します。ML モデルの構築、トレーニング、およびデプロイは秒単位で課金され、最低料金や前払いの義務はありません。
Amazon SageMaker の使用を無料で開始する
AWS 無料利用枠の一環として、Amazon SageMaker の使用を無料で開始できます。無料利用枠は、初めて SageMaker リソースを作成した最初の月から始まります。Amazon SageMaker の無料利用枠の詳細は、以下の表でご確認いただけます。
Amazon SageMaker の機能 | 最初の 2 か月間は 1 か月あたりの無料利用枠を利用可能 |
---|---|
Amazon SageMaker Studio ノートブック、オンデマンドノートブックインスタンス | Studio ノートブックで 250 時間の ml.t3.medium インスタンス、またはオンデマンドノートブックインスタンスで 250 時間 の ml.t2 medium インスタンスまたは ml.t3.medium インスタンス |
Amazon SageMaker Data Wrangler | ml.m5.4xlarge インスタンスを 25 時間 |
Amazon SageMaker Feature Store | 10M の書き込みユニット、10M の読み取りユニット、25 GB のストレージ |
トレーニング | 50 時間の m4.xlarge または m5.xlarge インスタンス |
推論 | 125 時間の m4.xlarge または m5.xlarge インスタンス |
Amazon SageMaker Studio は、追加料金なしでご利用いただけます
最初の完全な統合開発環境 (IDE) である Amazon SageMaker Studio に無料でアクセスできるようになりました。SageMaker Studio はモデルの構築、トレーニング、デプロイに必要な各ステップに対し、完全なアクセスおよび可視性をもたらします。SageMaker Studio の使用は無料で、Studio 内で使用する AWS のサービスに対してのみ支払います。
SageMaker Studio 内では、次のような多くのサービスを追加料金なしでご利用いただけます。
- 自動化された ML ワークフローを自動化および管理する SageMaker Pipelines
- 完全な可視性を備えた ML モデルを自動的に作成する SageMaker Autopilot
- トレーニングジョブとバージョンを整理および追跡する SageMaker Experiments
- トレーニング中に異常をデバッグする SageMaker Debugger
- 高品質のモデルを維持する SageMaker Model Monitor
- ML モデルをより適切に説明する SageMaker Clarify
- 多くのユースケースに ML ソリューションを簡単にデプロイする SageMaker JumpStart
使用量に基づいて、SageMaker 内の基盤となるコンピューティングおよびストレージリソースまたは他の AWS のサービスについてのみ料金をお支払いいただきます。
Amazon SageMaker Ground Truth
フルマネージド型のデータラベル付けサービスで、機械学習のための高精度なトレーニングデータセットを簡単に構築することができる Amazon SageMaker Ground Truth の料金について、詳細をご覧ください。
Amazon SageMaker Edge Manager
エッジデバイスのフリートで ML モデルを最適化、実行、およびモニタリングするための Amazon SageMaker Edge Manager の料金設定について、詳細をご覧ください。
Amazon SageMaker で総所有コスト (TCO) を削減
Amazon SageMaker は、他のクラウドベースのセルフマネージドソリューションと比較して、3 年間で総所有コスト (TCO) を少なくとも 54% 削減します。Amazon SageMaker の TCO 分析について、詳細をご覧ください。
Amazon SageMaker の料金計算ツール
SageMaker 料金計算ツールを使用して、Amazon SageMaker の使用における支出額を見積もることができるようになりました。料金計算ツールを使用すると、ユースケースの費用の見積もりを取得し、オフライン分析のために見積もりをエクスポートし、要件に基づいて支出を調整できます。
-
Studio ノートブック
-
オンデマンドノートブックインスタンス
-
処理
-
Data Wrangler
-
Feature Store
-
トレーニング
-
リアルタイム推論
-
バッチ変換
-
Studio ノートブック
-
Amazon SageMaker Studio ノートブック
Amazon SageMaker Studio ノートブックは、ワンクリックですばやくスピンアップができる Jupyter ノートブックです。基盤となるコンピューティングリソースは完全に伸縮自在であり、ノートブックは他の人と簡単に共有できるため、シームレスなコラボレーションが可能になります。使用期間に基づいて、選択したインスタンスタイプについて課金されます。
-
オンデマンドノートブックインスタンス
-
オンデマンドノートブックインスタンス
オンデマンドノートブックインスタンスは、Jupyter ノートブックアプリを実行するコンピューティングインスタンスです。使用期間に基づいて、選択したインスタンスタイプについて課金されます。
-
処理
-
Amazon SageMaker Processing
Amazon SageMaker Processing を使用すると、フルマネージド型のインフラストラクチャで前処理、後処理、およびモデル評価のワークロードを簡単に実行できます。使用期間に基づいて、選択したインスタンスタイプについて課金されます。
-
Data Wrangler
-
Amazon SageMaker Data Wrangler
Amazon SageMaker Data Wrangler は、機械学習用のデータを集約して準備するのにかかる時間を数週間から数分に短縮します。データのクレンジング、探索、および視覚化に使用した時間について料金をお支払いいただきます。SageMaker Data Wrangler は、インスタンスタイプごとに秒単位で料金設定されています。*
-
Feature Store
-
Amazon SageMaker Feature Store
Amazon SageMaker Feature Store は、機械学習のために特徴を取り込み、保存し、提供するための一元的なリポジトリです。お客様は、SageMaker Feature Store での書き込み、読み取り、およびデータストレージについて課金されます。書き込みは KB ごとに書き込みリクエストユニットとして課金され、読み取りは 4 KB ごとに読み取りリクエストユニットとして課金され、データストレージは GB あたり月額料金に基づいて課金されます。
-
トレーニング
-
Amazon SageMaker トレーニング
Amazon SageMaker は、モデルのトレーニング、調整、およびデバッグに必要なすべてを提供することで、機械学習 (ML) モデルのトレーニングを容易にします。選択したインスタンスタイプの使用料金が請求されます。Amazon SageMaker Debugger を使用してトレーニング中に問題をデバッグし、リソースをモニタリングする場合、組み込みルールを使用してトレーニングジョブをデバッグしたり、独自のカスタムルールを記述したりできます。組み込みルールを使用したトレーニングジョブのデバッグには、追加料金はかかりません。カスタムルールについては、使用期間に基づいて、選択したインスタンスタイプについて課金されます。
-
リアルタイム推論
-
Amazon SageMaker ホスティング: リアルタイム推論
Amazon SageMaker は、リアルタイムの予測が必要なユースケースにリアルタイムの推論を提供します。選択したインスタンスタイプの使用料金が請求されます。Amazon SageMaker Model Monitor を使用して、リアルタイムの推論を提供する高精度のモデルを維持する場合、組み込みルールを使用してモデルをモニタリングしたり、独自のカスタムルールを記述したりできます。組み込みルールについては、最長 30 時間のモニタリングを無料でご利用いただけます。追加料金は使用期間に基づきます。独自のカスタムルールを使用する場合は、別途料金が発生します。
-
バッチ変換
-
Amazon SageMaker バッチ変換
Amazon SageMaker バッチ変換を使用すると、データセットを複数のチャンクに分けたりリアルタイムのエンドポイントを管理したりする必要はありません。SageMaker バッチ変換により、大小のバッチデータセットに対する予測を実行できます。使用期間に基づいて、選択したインスタンスタイプについて課金されます。
料金の例 #1: Studio ノートブック
データサイエンティストは、Amazon SageMaker Studio ノートブックを使用しながら次の一連のアクションを実行します。
- ml.c5.xlarge インスタンスの TensorFlow カーネルでノートブック 1 を開き、このノートブックで 1 時間作業を行います。
- ml.c5.xlarge インスタンスでノートブック 2 を開きます。ノートブック 1 を実行しているインスタンスと同じ ml.c5.xlarge インスタンスで自動的に開きます。
- ノートブック 1 とノートブック 2 で同時に 1 時間動作します。
- データサイエンティストには、ml.c5.xlarge を使用した合計 2 時間分の料金が請求されます。ノートブック 1 とノートブック 2 で同時に行った重複作業時間の場合、各カーネルアプリケーションは 0.5 時間として計測され、1 時間分が請求されます。
カーネルアプリケーション | ノートブックインスタンス | 時間数 | 1 時間あたりの小計費用 | 合計 |
---|---|---|---|---|
TensorFlow | ml.c5.xlarge | 1 | 0.24 USD | |
TensorFlow | ml.c5.xlarge | 0.5 | 0.12 USD | |
データサイエンス | ml.c5.xlarge | 0.5 | 0.12 USD | |
0.48 USD |
料金の例 #2: 処理
Amazon SageMaker 処理は、ジョブが実行されている間に使用されたインスタンスのみ料金がかかります。Amazon S3 の処理向けにインプットデータを提供する場合、Amazon SageMakerは、ジョブの処理開始時にAmazon S3からローカルファイルストレージにデータをダウンロードします。
データ分析は、10分のジョブ時間にて2 ml.m5.4xlargeで処理ジョブを実行してデータを処理、有効します。処理ジョブのインプットとしてS3の100 GBのデータセットをアップロードします。また、約同様のサイズのアウトプットデータがS3に戻されて保存されます。
時間数 | 処理インスタンス | 1 時間あたりの費用 | 合計 |
---|---|---|---|
1 * 2 * 0.167 = 0.334 | ml.m5.4xlarge | 1.075 USD | 0.359 USD |
汎用 (SSD) ストレージ (GB) |
1 時間あたりの費用 | 合計 |
---|---|---|
100 GB * 2 = 200 |
0.14 USD | 0.0032 USD |
Amazon SageMaker 処理ジョブの小計 = 0.359 USD。
200 GB 汎用 SSD ストレージの小計 = 0.0032 USD。
この例の総額は 0.3622 USD です
料金の例 #3: Data Wrangler
データサイエンティストとして、3 日間にわたり、Amazon SageMaker Data Wrangler を使用してデータを 1 日 6 時間クレンジング、探索、および視覚化します。その後、データ準備パイプラインを実行するために、毎週実行するようにスケジュールされている SageMaker Data Wrangler ジョブを開始します。
以下の表は、その月の合計使用量と、Amazon SageMaker Data Wrangler の使用に関連して発生する料金をまとめたものです。
アプリケーション | SageMaker Studio インスタンス | 日数 | 期間 | 合計期間 | 1 時間あたりの費用 |
費用小計 |
---|---|---|---|---|---|---|
SageMaker Data Wrangler | ml.m5.4xlarge | 3 | 6 時間 | 18 時間 | 0.96 USD | 17.28 USD |
SageMaker Data Wrangler ジョブ | ml.m5.4xlarge | - | 40 分 | 2.67 時間 | 0.96 USD |
2.56 USD |
表に基づくと、データを準備するために、Amazon SageMaker Data Wrangler を 3 日間にわたって合計 18 時間使用します。さらに、SageMaker Data Wrangler ジョブを作成して、更新されたデータを毎週準備します。各ジョブは 40 分続き、ジョブは 1 か月間毎週実行されます。
Data Wrangler の使用にかかる合計月額料金 = 17.28 USD + 2.56 USD = 19.84 USD
料金の例 #4: Feature Store
Amazon SageMaker Feature Store に対してそれぞれ 25 KB の読み取りと書き込みを発行するウェブアプリケーションがあります。月の最初の 10 日間は、アプリケーションへのトラフィックがほとんどなく、SageMaker Feature Store への書き込みと読み取りは毎日それぞれ 10,000 回発生します。その月の 11 日にアプリケーションがソーシャルメディアで注目を集めたため、その日の書き込みと読み取りはそれぞれ 200,000 回となり、アプリケーションのトラフィックが跳ね上がりました。その後、アプリケーションは通常のトラフィックのパターンに落ち着き、月末まで 1 日平均の書き込みと読み取りはそれぞれ 80,000 回となりました。
以下の表は、その月の合計使用量と、Amazon SageMaker Feature Store の使用に関連して発生する料金をまとめたものです。
その月における日 |
書き込み総数 |
合計書き込みユニット |
読み込み総数 |
合計読み取りユニット |
1~10 日 |
100,000 回の書き込み |
2,500,000 |
100,000 |
700,000++ |
11 日 |
200,000 回の書き込み |
5,000,000 |
200,000 回の読み取り |
1,400,000++ |
12~30 日 |
1,520,000 回の書き込み |
38,000,000 |
1,520,000 書き込み (80,000 * 19 日間) |
10,640,000++ (1,520,000 * 25/4KB) |
合計請求対象ユニット |
|
45,500,000 書き込みユニット |
|
12,740,000 読み取りユニット |
書き込みと読み取りの月額料金 |
|
56.875 USD |
|
3.185 USD |
++ すべての小数の読み取り単位は次の整数に丸められます
データストレージ
保存されたデータの合計 = 31.5 GB
データストレージの月額料金 = 31.5 GB * 0.45 USD = 14.175 USD
Amazon SageMaker Feature Store の月額合計料金 = 56.875 USD + 3.185 USD + 14.175 USD = 74.235 USD
料金の例 #5: トレーニング
データサイエンティストが新しい考えに対するモデルについて 1 週間仕事をしたとします。彼女は、作成した2つのビルトインルールと1つのカスタムルールを使用してAmazon SageMakerデバッガーを有効にして、トレーニング実行ごとに30分間、ml.m4.4xlargeでモデルを4回トレーニングします。カスタムルールでは、ml.m5.xlarge インスタンスを特定しました。Amazon S3の3 GBトレーニングデータを使用してトレーニングを行い、1 GB モデルアウトプットをAmazon S3 に押し込めます。SageMaker は、各トレーニングインスタンス用に、汎用 SSD (gp2) ボリュームを作成します。SageMaker はまた、特定された各ルール用にも汎用 SSD (gp2) ボリュームを作成します。この例では、合計で 4 つの汎用 SSD (gp2) ボリュームが作成されます。SageMaker デバッガ―は、お客様の Amazon S3 バケットに1 GB のデバッグデータを放出します。
時間数 | トレーニングインスタンス | デバッグインスタンス | 1 時間あたりの費用 |
小計 |
---|---|---|---|---|
4 * 0.5 = 2.00 |
ml.m4.4xlarge |
該当なし | 1.12 USD | 2.24 USD |
4 * 0.5 * 2 = 4 |
該当なし |
ビルトインインスタンスに追加料金は発生しません | 0 USD |
0 USD |
4 * 0.5 = 2 |
ml.m5.xlarge | 該当なし | 0.27 USD | 0.54 USD |
------- | ||||
2.78 USD |
トレーニング用汎用 (SSD) ストレージ |
デバッガ―ビルトインルール用汎用 (SSD) ストレージ (GB) | デバッガ―カスタムルール用汎用 (SSD) ストレージ (GB) | GB あたりの月額料金 | 小計 | |
---|---|---|---|---|---|
使用容量 | 3 | 2 | 1 | ||
料金 | 0.00083 USD | ビルトインストレージボリュームに追加料金は発生しません'. |
0.00028 USD | 0.10000 USD | 0.0011 USD |
この例でのデバッグおよびトレーニングの総額は、2.7811 USD です。 コンピューティングと、Amazon SageMaker Debugger 組み込みルールで使用される汎用ストレージボリュームについては、追加料金は発生しません。
料金の例 #6: リアルタイム推論
その後、例 #3 のモデルは、信頼性の高いマルチ AZ ホスティングのために、2 つの ml.c5.xlarge インスタンスに本番としてデプロイされます。Amazon SageMaker Model Monitor は、1 つの ml.m5.4xlarge インスタンスで有効化され、1 日 1 回、ジョブがモニタリングされます。各ジョブのモニタリングは完了するまで5分かかります。このモデルはデータを毎日 100 MB 受け入れ、インファレンスは入力データのサイズの 10 分の 1 でした。
1 か月あたり 時間 | ホスティングインスタンス | モデルモニターインスタンス |
1 時間あたりの費用 | 合計 |
---|---|---|---|---|
24 * 31 * 2 = 1488 | ml.c5.xlarge | 0.238 USD | 354.144 USD | |
31*0.08 = 2.5 | ml.m5.4xlarge | 1.075 USD | 2.688 USD |
月あたりデータ入力 – ホスティング | 月あたりデータ出力 – ホスティング | 入力または出力 GB あたり料金 | 合計 |
---|---|---|---|
100 MB * 31 = 3100 MB |
0.02 USD | 0.050 USD | |
10 MB * 31 = 310 MB | 0.02 USD | 0.006 USD |
トレーニング、ホスティング、およびモニタリングの小計 = 356.832 USD。毎月のホスティングのための入力データ処理量 3100 MB と出力データ処理量 310 MB の小計 = 0.056 USD。この例の合計料金は、月額 356.887 USD になります。
ml.m5.xlarge インスタンスのビルトインルールでは、毎月すべてのエンドポイントで集計モニタリング時間が最大 30 時間無料になります。
料金の例 #7: バッチ変換
Amazon SageMaker バッチ変換では、ジョブの実行中に使用されたインスタンスに対してのみ料金が発生します。データがすでに Amazon S3 にある場合、S3 からの入力データの読み取りや S3 への出力データの書き込みに料金は発生しません。
例 #1 のモデルを使用して SageMaker バッチ変換を実行します。データサイエンティストは、3 個の ml.m4.4xlarge 上で 4 つの別々の SageMaker バッチ変換ジョブを、1 回のジョブ実行につき 15 分間実行します。実行ごとに 1 GB の評価データセットを S3 にアップロードし、推論のサイズは S3 に再度保存される入力データの 1/10 です。
時間数 | トレーニングインスタンス | 1 時間あたりの費用 | 合計 |
---|---|---|---|
3 * 0.25 * 4 = 3 時間 | ml.m4.xlarge | 1.12 USD | 3.36 USD |
入力データ GB – バッチ変換 |
出力データ GB – バッチ変換 | 入力または出力 GB あたり料金 | 合計 |
---|---|---|---|
0 | 0 | 0.02 USD | 0 USD |
SageMaker バッチ変換ジョブの小計 = 3.36 USD、4.4 GB の Amazon S3 への移動の小計 = 0 USD。 この例の合計請求額は 3.36 USD です。
Amazon SageMaker の詳細