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Amazon FSx が大阪リージョンでご利用いただけるようになりました
みなさん、こんにちは、アマゾン ウェブ サービス ジャパン、シニアエバンジェリストの亀田です。
Amazon FSx が大阪リージョンでご利用いただけるようになりましたのでお知らせいたします。
Amazon FSx
Amazon FSx はフルマネージドで、簡単かつ優れたコスト効率が良い一般的なファイルシステムを数クリックで起動して実行することができるサービスです。ハードウェアプロビジョニング、ソフトウェア設定、パッチ適用、バックアップなどの時間のかかる管理タスクを回避しながら、広く使用されているオープンソースと商用ライセンスファイルシステムの豊富な機能セットと高速パフォーマンスを活用できます。
現在2つのファイルシステムをサポートしており、それぞれビジネスアプリケーション向けの Amazon FSx for Windowsと ファイルサーバーと、コンピューティング集約型ワークロード向けのAmazon FSx for Lustre です。
Amazon FSx for Windows File Server
Amazon FSx for Windows ファイルサーバーは、業界標準のサーバーメッセージブロック (SMB) プロトコルを介してアクセスできる、信頼性が高くスケーラブルな完全マネージド型のファイルストレージを提供します。Windows Server 上に構築され、ユーザークォータ、エンドユーザーファイルの復元、Microsoft Active Directory (AD) 統合などの幅広い管理機能が提供されます。
シングル AZ とマルチ AZ 配置オプション、完全マネージド型のバックアップ、および保管中と転送中のデータ暗号化を提供します。AWS Backupと連携させることで、Amazon EC2やAmazon RDS 等その他サービスとのBackup一元管理も実現可能です。SSD および HDD ストレージオプションが用意されており、ワークロードのニーズに合わせてコストとパフォーマンスを最適化できます。ストレージを拡張し、ファイルシステムのスループットパフォーマンスをいつでも変更できます。Amazon FSx ファイルストレージには、Windows、Linux、MacOS のコンピューティングインスタンスと、AWS またはオンプレミスで実行されているデバイスからアクセスできます。
FSx for Windows はネイティブなSMB 2.0 – 3.1.1をサポートしており Amazon EC2、Amazon ECS、VMware Cloud on AWS、Amazon WorkSpaces、Amazon AppStream 2.0 インスタンスに接続でき、Windows Server 2008 と Windows 7 以降のすべての Windows バージョン、および Linux の最新バージョン (cifs-utils ツールを使用) がサポートされています。
既存のファイルシステムを 移行する場合は、AWS ストレージサービスとの間で大量のデータのコピーを簡素化、自動化、高速化するように設計されたオンラインデータ転送サービスであるAWS DataSync の利用をお勧めいたします。
Amazon FSx for Lustre
オープンソースの Lustre ファイルシステムは、ストレージがコンピューティングの速度に対応できるよう、高速ストレージを必要とするアプリケーション向けに設計されています。Luster は、増え続ける世界のデータセットを迅速かつ安価に処理する問題を解決するために構築されたもので、世界で最も高速な 500 のHPC環境で最も広く使用されているファイルシステムです。
Amazon FSx for Lustre は、コンピューティングワークロードに、コスト効率の高い高性能でスケーラブルなストレージを提供するフルマネージドサービスです。機械学習、高性能コンピューティング (HPC)、ビデオレンダリング、金融シミュレーションといった多くのワークロード向けに設計され、同じデータセットにアクセスするコンピューティングインスタンス向けの高性能共有ストレージが提供され、ミリ秒未満のレイテンシー、1 秒間に最大で数百ギガバイトのスループット、百万単位の IOPS を実現できます。
FSx for Lustre はシングルAZで動作する毎が前提のサービスであり、ファイルシステムの可用性、データ耐久性などに留意する必要があります。したがってデータの長期保存場所として Amazon S3と連携さることが前提となります。通常EC2などからAmazon S3と連携させる場合は、AWS CLI等を用いてファイルのやり取りを行うことが一般的ですが、FSx for Lustre は起動設定の段階で、Amazon S3 バケットとリンクさせることができます。
FSx for Windows 同様に、2種類のストレージタイプが準備されており、SSD ストレージは、レイテンシーの影響を受けやすいワークロード向けに最適化されており、HDD ストレージは、スループット重視のワークロード向けに最適化されています。FSx for Lustre は POSIX 互換インターフェースのため、現在の Linux ベースのアプリケーションに変更を加えることなくご利用いただけます。FSx for Lustre はネイティブファイルシステムインターフェイスを提供し、Linux オペレーティングシステムで他のファイルシステムと同様に機能します。
FSx for Lustre は通常のLinux環境向け共有ストレージというよりは、コンピュートリソースを大量に消費する環境向けのストレージであり、AWS上でHPC環境の構築を行う各種サービス、AWS ParallelCluster 及び AWS Batch と統合されており、数千のノードからそのデータに同時にアクセス可能なファイルシステムをより簡単に構築を行うことが可能です。
Lustre クライアントは Amazon Linux 2 と Amazon Linux に含まれています。Red Hat Enterprise Linux、CentOS、Ubuntu では、これらのオペレーティングシステムと互換性のあるクライアントを提供する Lustre クライアント用の AWS リポジトリがサポートされており、詳細については、FSx for Lustre ドキュメントをご参照ください。
– シニアエバンジェリスト 亀田