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Amazon Managed Service for Prometheus は、Amazon EKS のエージェントレスメトリックス収集を提供します

11月26日、Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS) から Prometheus のメトリクスを自動的かつエージェントレスに検出して収集する新しい機能、Amazon Managed Service for Prometheus コレクターを発表できることを嬉しく思います。Amazon Managed Service for Prometheus コレクターは、クラスター内でコレクターを実行することなく、Amazon EKS アプリケーションとインフラストラクチャからメトリックスを検出して収集するスクレイパーで構成されています。

この新機能により、Amazon Managed Service for Prometheus によるフルマネージド型の Prometheus 互換のモニタリングとアラートが可能になります。大きな利点の 1 つは、コレクターが完全に管理され、自動的に適切なサイズ設定とスケーリングが行われ、ユースケースに合わせて調整されることです。つまり、コレクターが利用可能なメトリクスを収集するためにコンピューティングを実行する必要がないということです。これにより、EKS上で稼働するアプリケーションやインフラストラクチャを監視するためのメトリック収集コストを最適化できます。

このリリースにより、Amazon Managed Service for Prometheus は Prometheus メトリックス収集の 2 つの主要なモードをサポートするようになりました。AWS マネージドコレクション、フルマネージドでエージェントレスのコレクター、およびカスタマーマネージドコレクションです。

Amazon Managed Service for Prometheus コレクターの開始方法
この新しい機能を使って Amazon Managed Service for Prometheus のワークスペースにメトリクスを取り込めるよう、AWS マネージドコレクターの使用方法を見てみましょう。次に、収集したメトリックスを Grafana の Amazon マネージドサービスで評価します

Amazon EKS コンソールを使用して新しい EKS クラスターを作成するときに、[Prometheus メトリクスを Amazon Managed Service for Prometheus に送信] を選択して、AWS マネージドコレクターを有効にするオプションが追加されました。「デスティネーション」セクションでは、新しいワークスペースを作成するか、既存の Amazon Managed Service for Prometheus ワークスペースを選択することもできます。ワークスペースの作成方法の詳細については、「入門ガイド」をご覧ください。

その後、エディターを使用してスクレイパー構成を柔軟に定義したり、既存の構成をアップロードしたりできます。スクレイパーの設定は、スクレイパーがメトリクスをどのように検出して収集するかを制御します。設定できる値を確認するには、「Prometheus 設定」ページをご覧ください。

EKS クラスターの作成が完了したら、クラスターページの [オブザーバビリティ] タブに移動して、EKS クラスターで実行されているスクレイパーのリストを確認できます。

次のステップは、スクレイパーがメトリクスにアクセスできるようにEKS クラスターを構成することです。Amazon EKS クラスターの設定手順と情報については、「Amazon EKS クラスターの設定」を参照してください。

EKS クラスターが適切に設定されると、コレクターは EKS クラスターとノードからメトリクスを自動的に検出します。メトリクスを視覚化するには、プロメテウスのワークスペースと統合された Amazon Managed Grafana を使用できます。詳細については、「Amazon Managed Service for Prometheus で使用するための Amazon Managed Grafana のセットアップ」ページをご覧ください。

以下は、コレクターによって取り込まれ、Amazon Managed Grafana ワークスペースで視覚化されたメトリックスのスクリーンショットです。ここから、簡単なクエリを実行して必要なメトリクスを取得できます。

AWS CLI と API を使用する
Amazon EKS コンソールを使用するほかに、API または AWS コマンドラインインターフェイス (AWS CLI) を使用して AWS マネージドコレクターを追加することもできます。この方法は、AWS マネージドコレクターを既存の EKS クラスターに追加する場合や、既存のコレクター設定に何らかの変更を加える場合に便利です。

スクレイパーを作成するには、次のコマンドを実行します。

aws amp create-scraper \ 
       --source eksConfiguration="{clusterArn=<EKS-CLUSTER-ARN>,securityGroupIds=[<SG-SECURITY-GROUP-ID>],subnetIds=[<SUBNET-ID>]}" \ 
       --scrape-configuration configurationBlob=<BASE64-CONFIGURATION-BLOB> \ 
       --destination=ampConfiguration={workspaceArn="<WORKSPACE_ARN>"}

パラメータ値のほとんどは、EKS クラスター ARN や Amazon Managed Service for Prometheus ワークスペース ARN など、それぞれの AWS コンソールから取得できます。それ以外に、ConfigurationBlob として定義されているスクレイパー構成を定義する必要もあります。

スクレイパー構成を定義したら、API 呼び出しを渡す前に構成ファイルを base64 エンコーディングにエンコードする必要があります。以下は、Linux 開発マシンで sample-configuration.yml を base64 にエンコードしてクリップボードにコピーするために使用するコマンドです。

$ base64 sample-configuration.yml | pbcopy

今すぐご利用いただけます
Amazon Managed Service for Prometheus コレクター機能は、Amazon Managed Service for Prometheus がサポートされているすべての AWS リージョンで、すべての AWS ユーザー様にご利用いただけるようになりました。

詳細はこちら。

構築がうまくいきますように。
– Donnie

原文はこちらです。