Amazon Web Services ブログ

AWS Graviton4 ベースの Amazon EC2 R8g インスタンス: Amazon EC2 史上最高のコストパフォーマンス

7月9日、re: Invent 2023 からプレビュー版として提供されていた新しい AWS Graviton4 ベースの Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) R8g インスタンスが一般公開されたことをお知らせします。AWS は、150 種類以上の AWS Graviton 搭載の Amazon EC2 インスタンスタイプを世界中で大規模に提供し、200 万個以上の Graviton プロセッサを構築してきました。また、5 万社を超えるお客様が AWS Graviton ベースのインスタンスを使用して、アプリケーションで最高のコストパフォーマンスを実現しています。

AWS Graviton4 は、AWS がこれまで設計した中でも最も強力かつエネルギー効率の高いプロセッサであり、Amazon EC2 で実行される幅広いワークロードにご使用いただけます。他のすべての AWS Graviton プロセッサと同様、AWS Graviton4 は 64 ビットの Arm 命令セットアーキテクチャを採用しています。AWS Graviton4 ベースの Amazon EC2 R8g インスタンスは、AWS Graviton3 ベースの Amazon EC2 R7g インスタンスと比較して、最大 30% 優れたパフォーマンスを提供します。これにより、高性能データベース、インメモリキャッシュ、リアルタイムのビッグデータ分析など、要求の厳しいワークロードのパフォーマンスを向上させることができます。

re: Invent 2023 でのプレビュー版の発表以来、Epic Games、SmugMug、Honeycomb、SAP、ClickHouse を含む 100 社以上のお客様が、AWS Graviton4 ベースの R8g インスタンスでワークロードをテストし、同等のインスタンスと比較してパフォーマンスが大幅に向上していることを確認しました。SmugMug では、画像とデータの圧縮操作において、AWS Graviton4 ベースのインスタンスを使用した場合、AWS Graviton3 ベースのインスタンスと比較してパフォーマンスが 20~40% 向上しました。Epic Games は、AWS Graviton4 インスタンスがこれまでにテストした中で最速の EC2 インスタンスであることを確認しました。Honeycomb.io は、4 年前に使用していた非 Graviton ベースのインスタンスと比較して、vCPU あたりのスループットが2倍以上になったと報告しています。

新しいインスタンスにおける改善点をいくつか見てみましょう。R8g インスタンスは、R7g インスタンスと比較して最大 3 倍の vCPU (最大 48xl)、3 倍のメモリ (最大 1.5 TB)、75% 増のメモリ帯域幅、2 倍の L2 キャッシュを備え、より大きいインスタンスサイズを提供します。これにより、大量のデータの処理、ワークロードのスケールアップ、結果が出るまでの時間の短縮、TCO の削減を実現します。また、Graviton3 ベースのインスタンスが最大 30 Gbps のネットワーク帯域幅と最大 20 Gbps の EBS 帯域幅を提供するのに対して、R8g インスタンスは、最大 50 Gbps のネットワーク帯域幅と最大 40 Gbps の EBS 帯域幅を提供します。

R8g インスタンスは、2 つのベアメタルサイズ (metal-24xl と metal-48xl) を提供する初の Graviton インスタンスです。インスタンスを適切なサイズに設定し、物理リソースへの直接アクセスからメリットを得るワークロードをデプロイできます。R8g インスタンスの仕様は次のとおりです。

インスタンスサイズ vCPU
メモリ
ネットワーク帯域幅
EBS 帯域幅
r8g.medium 1 8 GiB 最大 12.5 Gbps 最大 10 Gbps
r8g.large 2 16 GiB 最大 12.5 Gbps 最大 10 Gbps
r8g.xlarge 4 32 GiB 最大 12.5 Gbps 最大 10 Gbps
r8g.2xlarge 8 64 GiB 最大 15 Gbps 最大 10 Gbps
r8g.4xlarge 16 128 GiB 最大 15 Gbps 最大 10 Gbps
r8g.8xlarge 32 256 GiB 15 Gbps 10 Gbps
r8g.12xlarge 48 384 GiB 22.5 Gbps 15 Gbps
r8g.16xlarge 64 512 GiB 30 Gbps 20 Gbps
r8g.24xlarge 96 768 GiB 40 Gbps 30 Gbps
r8g.48xlarge 192 1,536 GiB 50 Gbps 40 Gbps
r8g.metal-24xl 96 768 GiB 40 Gbps 30 Gbps
r8g.metal-48xl 192 1,536 GiB 50 Gbps 40 Gbps

二酸化炭素排出量の削減と持続可能性の目標達成に役立つ、よりエネルギー効率の高いコンピューティングオプションを探している場合、R8g インスタンスは EC2 のメモリ集約型ワークロードに最適なエネルギー効率を提供します。さらに、これらのインスタンスは AWS Nitro System に構築されており、CPU の仮想化、ストレージ、ネットワーキング機能を専用のハードウェアとソフトウェアにオフロードして、ワークロードのパフォーマンスとセキュリティを強化します。Graviton4 プロセッサは、すべての高速物理ハードウェアインターフェイスを完全に暗号化することにより、セキュリティを強化します。

R8g インスタンスは、Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS)Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS)Amazon Elastic Container Registry (Amazon ECR)、Kubernetes、Docker、および C/C++、Rust、Go、Java、Python、.NET Core、Node.js、Ruby、PHP などの一般的なプログラミング言語で記述されたアプリケーションを使用して構築された、マイクロサービスベースのコンテナ化されたアプリケーションを含む、すべての Linux ベースのワークロードに最適です。AWS Graviton4 プロセッサは、AWS Graviton3 プロセッサと比較した場合、ウェブアプリケーションでは最大 30%、データベースでは 40%、大規模な Java アプリケーションでは 45% 高速です。詳細については、AWS Graviton テクニカルガイドをご覧ください。

アプリケーションを Graviton インスタンスタイプに移行する際に役立つ一連の Graviton リソースをご覧ください。また、AWS Graviton Fast Start プログラムにアクセスして Graviton の導入を開始することもできます。

今すぐご利用いただけます
R8g インスタンスは現在、米国東部 (バージニア北部)、米国東部 (オハイオ)、米国西部 (オレゴン)、欧州 (フランクフルト) の AWS リージョンでご利用いただけます。

R8g インスタンスは、リザーブドインスタンス、オンデマンド、スポットインスタンス、または Savings Plans でご購入いただけます。詳細については、Amazon EC2 の料金をご覧ください。

Graviton ベースのインスタンスの詳細については、AWS Graviton プロセッサまたは Amazon EC2 R8g インスタンスをご覧ください。

– Esra

原文はこちらです。