Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2021/3/1週
みなさん、こんにちは。AWSソリューションアーキテクトの小林です。
日本時間の3/2に大阪リージョンがローンチし、全てのお客様にご利用いただけるようになりました。従来はローカルリージョンという扱いで、東京リージョンを補完するDR用途でご利用くださいという位置づけになっていましたが、今回のローンチによりシステムを稼働させるメインのリージョンとしてもご利用いただけることになります。大阪リージョンに関するeBookをダウンロードいただけますので、ご興味がありましたらぜひご一読くださいね。また、3/2は東京リージョンの10周年記念日でした。
先週のアップデートを振り返ってみましょう。
2021年3月1日週の主要なアップデート(米国時間ベースで書いているので日付にズレがありますがご容赦ください)
- 3/1(月)
- AWS Asia Pacific(大阪)リージョンがオープンしました
米国太平洋標準時の3/1に、大阪ローカルリージョンが通常リージョンに拡張されました。大阪リージョンは3つのAvailability Zone(AZ)によって構成され、全てのお客様にご利用いただけます。利用可能なサービスについてはこちらをご確認ください。 - AWS Gateway Load Balancerが東京リージョンをはじめ複数のリージョンで利用可能に
AWS Gateway Load Balancerが東京、オハイオ、フランクフルト、ストックホルムのリージョンで利用可能になりました。Gateway Load BalancerはファイアウォールやIPS/IDS、分析、トラフィック可視化などを提供するサードパーティの仮想ネットワークアプライアンスのデプロイ、スケール、管理を支援するサービスです。詳細についてはwebページをご確認ください。 - Amazon Connectの履歴メトリクスレポートで15分間隔のレポートをサポート
Amazon Connectではコンタクトセンターの稼働に関する過去データや、完了したアクティビティに関するデータ、パフォーマンスに関するデータが利用できます。今回のアップデートで、履歴に関する情報を15分単位でレポートできるようになりました。これによって需要予測やそれに伴う人員配置計画の精度向上などが可能になります。
- AWS Asia Pacific(大阪)リージョンがオープンしました
- 3/2(火)
- AWS Lambda コンソールに新しいナビゲーションデザインを追加
AWS Lambdaのコンソール機能が再編成されました。設定タブが追加され、一般的な設定作業を行う際に必要なスクロール量が削減されています。また、新しい機能が追加された際にそれを発見しやすくすることも目的のひとつです。新しいコンソールを是非試してみてください。 - Ethereum on Amazon Managed Blockchain の一般提供を発表
Amazon Managed BlockchainのEthereumサポートが一般利用開始になりました。Amazon Managed Blockchainを利用すると、ノードの状態を監視したり、障害発生時にノードを置き換えたり、Ethereumソフトウェアのアップグレードを自動的に行うことでインフラストラクチャの可用性を維持することが容易になります。この機能は東京リージョンをはじめ複数のリージョンでご利用いただけます。 - FreeRTOS Long Term Support で、AWS IoT over-the-air update、AWS IoT Device Defender、および AWS IoT Jobs ライブラリが利用可能に
FreeRTO LTS リリース202012.01が公開され、OTA(無線アップデート)、AWS IoT Device Defenderと、AWS IoT Jobsライブラリ(これはFreeRTOS 202012.00 LTSにもありました)が含まれるようになりました。開発者の方々は、これらの2年間にわたってセキュリティパッチや重大なバグの修正が提供されるライブラリを利用して、ファームウェアの更新やデバイスの管理、メトリクスのモニタリングを実装することができます。
- AWS Lambda コンソールに新しいナビゲーションデザインを追加
- 3/3(水)
- AWS Certificate Manager が Amazon CloudWatch を介した証明書の有効期限の監視の提供を開始
AWS Certificate Manager(ACM)がAmazon CloudWatchとAmazon EventBridgeを介して、証明書に関するメトリクスとイベント情報を出力できるようになりました。これらを利用すると、管理者が証明書の有効期限をトラッキングして、証明書の差し替えを実施するのを忘れないようにしたり、自動更新を有効にすることで証明書失効のリスクを軽減できます。 - 大阪リージョンでAmazon Elastic File System(EFS)が利用可能に
完全マネージド型のNFSファイルシステムを提供するAmazon Elastic File System(EFS)が大阪リージョンでもご利用いただけるようになりました。
- AWS Certificate Manager が Amazon CloudWatch を介した証明書の有効期限の監視の提供を開始
- 3/4(木)
- AWS Step Functionsでステートマシン定義にYAMLを利用可能に
AWS Step Functionsにおいて、AWS Toolkit for Visual StudioCodeとAWS CloudFormationでYAMLを利用したステートマシン定義に対応しました。これによって、インフラストラクチャと同じ言語を利用してワークフローをコードで定義することができるようになりました。 - AWS Network Firewallが東京リージョンをはじめ複数のリージョンで利用可能に
AWS Network Firewallが東京リージョンをはじめ、オハイオ、フランクフルト、ストックホルムのリージョンで利用可能になりました。AWS Network Firewallについてはこちらをご覧ください。 - Amazon EC2 P4dインスタンスが東京とオハイオリージョンで利用可能に
NVIDIA A100 Tensor Core GPUを搭載し、Elastic Fabric Adaptoer(EFA)とNVIDIA GPUDirect RDMAをサポートする400Gbpsネットワーキング機能を備えたAmazon EC2 P4dインスタンスが東京とオハイオのリージョンでご利用いただけるようになりました。機械学習のトレーニング処理をマルチノードで実行したり、HPCワークロードの実行に最適なインスタンスタイプです。 - Amazon EMR on EKSが東京をはじめ複数のリージョンで利用可能に
Amazon EMR on EKSが東京をはじめ複数のリージョンで利用可能になりました。Amazon EMR on EKSを利用するとEKSクラスタ上の他のワークロードと一緒にSparkアプリケーションを実行して、リソース利用効率を高めることが可能です。また、インフラストラクチャの管理も一本化できるので管理運用の手間を削減することができます。 - AWS Secrets Managerで管理するシークレットのリージョン間レプリケーションをサポート
AWS Secrets Managerで複数のAWSリージョン間でシークレットをレプリケーションできるようになりました。この機能を利用すると複数のリージョンにまたがったアプリケーションで利用する情報を管理する複雑さを排除し、シークレット情報の管理や利用が容易になります。
- AWS Step Functionsでステートマシン定義にYAMLを利用可能に
- 3/5(金)
- Amazon EC2 D3インスタンスが東京リージョン他で利用可能に
最大48TBのHDDベースのインスタンスストレージを備えたD3インスタンスが東京リージョンをはじめとして、シンガポール、シドニー、フランクフルトリージョンで利用可能になりました。このインスタンスは分散・クラスタ化されたファイルシステムやビッグデータ処理、大容量データレイクなどのワークロードに適しています。 - AWS Glue DataBrewでビニング、歪度、2値化、転置の処理をサポート
AWS Glue DataBrewで新たに4つの変換処理がサポートされました。新たに利用できるようになったのは、歪度、2値化、転置の4つの処理で、コードを記述せずにこれらの変換処理を実行できます。
- Amazon EC2 D3インスタンスが東京リージョン他で利用可能に
先週のアップデートで重要なのは、やはり大阪リージョンのローンチですね。東京・大阪の双方でスタンダードなリージョンが利用できるようになったことで、大規模な災害が発生した後にもシステムを止めないためのデザインの幅が広がります。マルチリージョン構成による高可用性構成の組み方、特にAmazon Auroraにフォーカスしたセミナーが3/11に開催されますので,ご興味のある方はぜひご参加ください。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)