Amazon Web Services ブログ
週刊生成AI with AWS – 2026/5/4週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの木村です。
GW で連休をとられた方はリフレッシュできましたでしょうか。私はのんびり過ごしていたのですが、その間にも生成 AI 関連のサービスアップデートは止まることを知らず…。今週も盛りだくさんでお届けします!
5 月 4 日週の個人的な注目アップデートは、「Kiro の Claude Opus 4.7 での適応的思考(Adaptive Thinking)」「Kiro Web のプレビュー版」「Amazon Bedrock AgentCore Runtime が Amazon S3 Files および Amazon EFS によるユーザー所有ファイルシステムの利用をサポート」です。ぜひ下記の記事をご覧ください!
5 月 28 日には「第7回 AWS ジャパン 生成 AI Frontier Meetup ~学びと繋がりの場~」というイベントが開催されます。生成 AI の最新トレンド紹介や参加者間での情報交換を目的としたイベントですのでぜひご参加ください。
「AWS ジャパン生成 AI 実用化推進プログラム」も引き続き募集中ですのでよろしくお願いします。
それでは、5 月 4 日週の生成 AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。
さまざまなニュース
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- AWS生成AI国内事例ブログ「KDDI が実践する AWS DevOps Agent 活用:AWS サポートと連携したインシデント対応の効率化」を公開
KDDI 株式会社様が、au PAY や Ponta ポイントなどを支えるサーバーレス基盤のインシデント対応に AWS DevOps Agent を導入し、対応リードタイムを「数週間」から「数日」へ短縮した事例を紹介しています。AWS Lambda と Amazon RDS Proxy にまたがる複雑な事象に対し、DevOps Agent を「答え合わせのパートナー」と位置づけ、運用チーム・AWS サポートと協働した実践的なアプローチが特徴です。「AI に答えを出させるのではなく、AI と一緒に問いを立てる」という活用思想は、運用・SRE チームの方に是非参考にしていただきたい内容です。 - ブログ記事「Kiro Agent で SAP Clean Core ジャーニーを加速する」を公開
SAP システムのカスタムコードの評価・修正作業を自動化する、GitHub でオープンソース公開された Kiro エージェントを紹介しています。ABAP Test Cockpit (ATC) と統合し、未使用コードの排除や修正ガイダンスを提供することで、数週間かかっていたアセスメントを数時間に短縮できます。コスト最適化の考え方や、すぐに試せるステップバイステップの導入手順も解説されていますので、SAP モダナイゼーションをご検討中の方はぜひご覧ください。 - ブログ記事「AWS For SAP Management MCP Server の発表 – SAP アプリケーションを AI で管理」を公開
AWS 上の SAP 環境を AI アシスタントとの自然言語の会話で管理できる MCP サーバーが新たに公開されました。モニタリング、コンプライアンスチェック、ライフサイクル管理(起動・停止)、EventBridge Scheduler を用いたスケジュール運用の 4 領域に対応しており、従来は複数のコンソールや 10 以上の API 呼び出しが必要だった操作を一つのインターフェースに統合します。記事内に 6 つのプロンプト例があるので是非試してみてください。 - ブログ記事「AWS SDK for SAP ABAP ドキュメントでエージェント型 IDE を拡張する」を公開
AWS SDK for SAP ABAP Knowledge MCP Server の一般提供開始に伴い、Amazon Q Developer for Eclipse や Kiro などのエージェント型 IDE が公式 SDK ドキュメントを参照しながら ABAP 開発を支援できるようになりました。認証不要の HTTPS エンドポイントとして提供され、URL 設定のみで利用可能で、毎日更新される 13万 ページ超のドキュメントライブラリにアクセスできます。Amazon Bedrock や Amazon Textract を活用するサンプルプロンプトも紹介されているので、ABAP 開発者の方は是非お試しください。 - ブログ記事「Build with Kiro: コミュニティハブと Kiro Labs のご紹介」を公開
Kiro を利用する開発者向けのプラットフォームとして「Kiro コミュニティハブ」と「Kiro Labs」が新たに公開されました。コミュニティハブはプロジェクトの発見やリソース共有、開発者同士の交流のための拠点となり、Kiro Labs では Amazon 社員によるオープンソースプロジェクト(チーム全体で Kiro 設定を同期する CLI「dotkiro」など)が公開されています。Discord や公式オフィスアワー、ハッカソンなどの情報もまとめられているので、Kiro で開発されている方はぜひご参加ください。
- AWS生成AI国内事例ブログ「KDDI が実践する AWS DevOps Agent 活用:AWS サポートと連携したインシデント対応の効率化」を公開
サービスアップデート
Amazon Quick
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- Amazon Quick が S3 テーブルバケットへの直接クエリをサポート
Amazon Quick で S3 テーブルバケットをデータソースとして直接利用できるようになりました。これまで S3 上の Apache Iceberg テーブルを分析するにはデータウェアハウスなどの中間層が必要でしたが、今回のアップデートによりレイクハウス上のデータをそのままダッシュボードや会話型分析で活用できます。Amazon Quick が利用可能なすべてのAWS リージョンで提供されます。 - Amazon Quick がデータセット Q&A による会話型分析を提供開始
Amazon Quick に「データセット Q&A」機能が追加され、エンタープライズデータに自然言語で直接質問できる会話型分析が可能になりました。Text-to-SQL エージェントが SPICE や Amazon Redshift、Amazon Athena などに最適化された SQL を生成し、行・列レベルのセキュリティを保ったまま探索できます。Amazon Quick が提供されているすべての AWS リージョンで利用可能です。 - Amazon Quick が自然言語プロンプトからの分析生成をサポート
Amazon Quick で自然言語プロンプトから分析を生成できる機能が追加されました。「収益トレンドを含む販売ダッシュボードを作成して」と入力するだけで、最大 3 つのデータセットを組み合わせたダッシュボードを自動生成し、従来は数時間かかっていた構築作業がわずか数分に短縮されます。Amazon Quick が利用可能なすべての AWS リージョンでご利用いただけます。 - Amazon Quick for Microsoft Outlook 拡張機能がプレビュー提供開始
Amazon Quick の Microsoft Outlook 向け拡張機能がプレビュー版として登場しました。生成 AI による未読メッセージの要約、受信トレイ整理、会話形式での会議スケジュール調整、インラインでの返信下書き作成などをメールやカレンダーのワークフロー内で直接利用できます。米国東部 (バージニア北部)、アジアパシフィック (東京)など複数リージョンで提供されます。 - Amazon Quick が New Relic AI エージェントとの統合を発表
Amazon Quick が New Relic の AI エージェントと統合され、オンコールエンジニアや SRE のインシデント調査を効率化できるようになりました。リモート MCP サーバー経由で New Relic のアラートやログ分析にアクセスし、エビデンスリンク付きの RCA ドキュメントを自動生成できます。Amazon Quick が利用可能なすべての AWS リージョンで利用できます。
- Amazon Quick が S3 テーブルバケットへの直接クエリをサポート
Kiro
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- Kiro の Claude Opus 4.7 での適応的思考が利用可能に
Kiro IDE および CLI で Anthropic 社の Claude Opus 4.7 が利用可能になりました。タスクの難易度に応じて推論時間を自動調整する「適応的思考(Adaptive Thinking)」機能を備え、複雑な問題には時間をかけ、シンプルな問題には迅速に対応します。Pro、Pro+、Power サブスクライバーおよび IAM Identity Center ユーザーが対象で、Kiro IDE 0.11.133 以上、CLI 2.2.0 以上での利用が推奨されます。 - Kiro Web のプレビュー版が提供開始
Kiro のブラウザ版「Kiro Web」のプレビューが app.kiro.dev で公開されました。ユーザー主導でエージェントと共同作業する「協調型」と、質問・計画・実行・PR 作成までを独立して進める「自律型」の 2 つのモードを備えます。GitHub イシューの kiro ラベルや /kiro コメントから自動割り当てが可能で、.kiro/steering/ でのチーム標準の継続適用や、各タスクを独立環境で実行する隔離サンドボックスにも対応します。Pro 以上のユーザーが利用できます。 - Kiro IDE 0.12 が並列タスク実行とクイックプランをサポート
Kiro IDE バージョン 0.12.155 がリリースされ、Kiro Specs の起動・完了時間と要件定義の精度が向上しました。依存関係を分析して独立タスクを同時実行する「並列タスク実行」では最大 4 倍の時短が可能となり、要件・設計・タスクを単一パスで生成する「クイックプラン」、論理矛盾や曖昧さ・制約衝突を自動検出する「要件分析機能」も追加されています。
- Kiro の Claude Opus 4.7 での適応的思考が利用可能に
Amazon Bedrock AgentCore
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- Amazon Bedrock AgentCore Memory が長期メモリにメタデータをサポート
Amazon Bedrock AgentCore Memory の長期メモリレコードでメタデータがサポートされました。タグ付けやフィルタリング、構造化属性での検索を意味論的検索と組み合わせて利用でき、メモリリソースあたり最大 10 個のインデックス化キーを定義できます。不要なコンテキストを排除して応答精度を向上できます。 - Amazon Bedrock AgentCore Payments がプレビュー提供開始
Amazon Bedrock AgentCore に AI エージェント向けの統合支払いプラットフォーム「AgentCore Payments」が追加されました。Coinbase、Stripe とのパートナーシップで構築され、API や MCP サーバーへの自律的な支払いが可能で、HTTP 402 応答からの x402 プロトコル交渉・決済・証明配信を自動処理します。米国東部 (バージニア北部) など 4 リージョンで利用できます。 - Amazon Bedrock AgentCore Runtime が Amazon S3 Files および Amazon EFS によるユーザー所有ファイルシステムの利用をサポート
Amazon Bedrock AgentCore Runtime で、Amazon S3 Files または Amazon EFS のアクセスポイントをエージェントランタイムに直接接続できるようになりました。ファイルシステムはセッションパスに自動マウントされ、長時間ワークフローでの中間結果の永続化や複数エージェント間でのデータ共有に対応します。東京リージョン含む 15 の AWS リージョンで提供されています。
- Amazon Bedrock AgentCore Memory が長期メモリにメタデータをサポート
Amazon SageMaker HyperPod / SageMaker AI
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- Amazon SageMaker AI が モデルのカスタマイズに関する AI エージェントエクスペリエンスを発表
Amazon SageMaker AI に、モデルカスタマイズを数か月から数日・数時間に短縮する AI エージェントエクスペリエンスが導入されました。自然言語でコーディングエージェントと対話しながら、ユースケース定義から本番デプロイまでを一気通貫で進められます。米国東部 (バージニア北部)、アジアパシフィック (東京) などで利用できます。 - Amazon SageMaker AI でインスタンスの自動フォールバックによる容量を考慮した推論のサポートを開始
Amazon SageMaker AI の推論エンドポイントが、優先順位付けされたインスタンスタイプリストに基づく柔軟なプロビジョニングに対応しました。優先度の高いインスタンスで容量不足が発生すると自動的に次のインスタンスへフォールバックし、手動介入なしにエンドポイントの作成・更新・自動スケーリングを継続できます。東京リージョン含む 16 リージョンで利用可能です。 - Qwen の新モデル 4 種類が Amazon SageMaker JumpStart で利用可能に
Amazon SageMaker JumpStart で 4 つの新しい Qwen モデルが利用可能になりました。最大 100 万トークン対応の「Qwen3.5-27B-FP8」、MoE 方式の「Qwen3.6-35B-A3B」、エッジ向け「Qwen3.5-0.8B」、軽量マルチモーダル「Qwen3.5-2B」と用途別に選択でき、Amazon SageMaker Studio から数クリックでデプロイ可能です。 - Amazon SageMaker HyperPod が Slurm クラスター向けの AMI ベースのノードライフサイクル設定をサポート
Amazon SageMaker HyperPod の Slurm クラスターノードのプロビジョニングで、AMI ベースの設定がサポートされました。事前構成済み AMI の利用によりライフサイクルスクリプトの実行が削減され、クラスター作成時間が大幅に短縮されます。SageMaker HyperPod が利用可能なすべての AWS リージョンで提供されます。 - Amazon EC2 P6-B300 インスタンスが米国東部 (バージニア北部) で利用可能に
Amazon EC2 P6-B300 インスタンスが米国東部 (バージニア北部) でも利用可能になりました。NVIDIA Blackwell Ultra GPU を 8 基、GPU メモリ 2.1 TB を備え、先代の P6-B200 と比較してネットワーク帯域幅が 2 倍、GPU メモリと FP4 演算性能が 1.5 倍に向上しています。提供サイズは p6-b300.48xlarge のみです。
- Amazon SageMaker AI が モデルのカスタマイズに関する AI エージェントエクスペリエンスを発表
MCP サーバー / Tools / その他
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- AWS for SAP MCP サーバーが Amazon Bedrock AgentCore で一般提供開始
Amazon Bedrock AgentCore 上の AWS for SAP MCP サーバーが一般提供を開始しました。AI エージェントを SAP ERP に安全に直接接続でき、販売注文や購買発注などの SAP ビジネスオブジェクトの作成・読取・更新・削除に対応します。SAP S/4 HANA と SAP ECC の両方をサポートし、CloudFormation テンプレートで数分でデプロイ可能です。 - Agent Toolkit for AWS が一般提供を開始
AI コーディングエージェントが AWS 上で本番品質のソリューションを構築するための「Agent Toolkit for AWS」が一般提供を開始しました。40 以上のエージェントスキル、フルマネージドの AWS MCP サーバー、3 種類のプラグインで構成され、IAM ベースのガードレールや CloudWatch / CloudTrail での可視化を提供します。米国東部 (バージニア北部) と欧州 (フランクフルト) で利用可能です。 - AWS MCP サーバーが一般提供を開始
AI コーディングエージェントに AWS サービスへの安全で監査可能なアクセスを提供する「AWS MCP サーバー」が一般提供を開始しました。Agent Toolkit for AWS の中核として、IAM ベースのガードレールや CloudWatch / CloudTrail による監査、サンドボックス型 Python 実行環境などを備えます。米国東部 (バージニア北部) と欧州 (フランクフルト) で利用可能で、追加料金は発生しません。 - Amazon WorkSpaces が AI エージェントによるデスクトップ操作をサポート
Amazon WorkSpaces が AI エージェントによるデスクトップアプリケーションの操作に対応しました。任意のフレームワークで構築されたエージェントを MCP 経由で業務アプリに接続でき、モダンな API を持たないメインフレームや ERP などの「ラストマイル課題」を解消し、クレーム処理や決済などの自動化に活用できます。
- AWS for SAP MCP サーバーが Amazon Bedrock AgentCore で一般提供開始
今週は以上です。それでは、また来週お会いしましょう!