AWS ワークショップシリーズ

AWS Well-Architected Framework 持続可能性の柱を学べるワークショップ

2024-06-04
AWS ワークショップ

Author : 豊原 任、杉本 晋吾、茎沢 信、馬場 享平

ビルダーのみなさま、こんにちは。
AWS が公開している数あるワークショップの中から、ソリューションアーキテクトお勧めのワークショップを紹介する記事です。
今回は、AWS の Well-Archtiected Framework の柱のなかから「持続可能性の柱」を学んでいただける「AWS Well-Architected Sustainability Workshop」をご紹介します。

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近年、企業のサステナビリティ (持続可能性) への取り組みが重視されています。クラウドを活用することで、従来のオンプレミス環境と比較して、エネルギー効率の向上やカーボンフットプリントの削減が期待できます。AWS では、クラウドを活用した企業の持続可能性の取り組みを支援するために、AWS Well-Architected Framework の持続可能性の柱 としてご参考いただけるノウハウを提供しています。

この持続可能性に関わるフレームワークを実践的に学習するためのハンズオンコンテンツが「AWS Well-Architected Sustainability Workshop」です。

本ワークショップでは、持続可能性に配慮したアーキテクチャ設計の原則と、AWS のサービスやツールを使った持続可能性を実現する方法を習得することができます。


ワークショップをお勧めしたい方

このワークショップは持続可能性に関わる設計やシステム開発に関わる方々にお勧めです。

1. クラウドアーキテクト、ソリューションアーキテクト
2. システムエンジニア、インフラエンジニア
3. アプリケーション開発者
4. プロジェクトマネージャー

このワークショップを通じて、環境に配慮した費用対効果の高いシステムを構築するための知見を身に着けることが期待できます。


ワークショップの内容

本ワークショップの内容は、AWS Well-Architected Framework 持続可能性の柱のベストプラクティス領域である以下の 6 つのモジュールで構成されています。それぞれのモジュールで学ぶことができる主な内容を説明いたします。

  1. 地域の選択
    カーボンフットプリントを含む重要業績評価指標 (KPI) に大きな影響を与えるリージョン選択について、AWS Well-Architected Framework 持続可能性のホワイトペーパーを紹介しています。
  2. 需要への調整
    稼働するワークロードに合わせて、 継続的に需要に合わせてインフラストラクチャを拡張し、無駄のないリソースのみを使用し最適化を行うためのベストプラクティスについて学ぶことができます。 AWS Auto Scalingによる需要への調整や、利用状況の低いリソースの検出に関するベストプラクティスが含まれます。
  3. ソフトウェアとアーキテクチャ
    無駄なリソースの削除や、デプロイ済みのリソースの使用率を高く維持し、全体の効率化を行うためのソフトウェアとアーキテクチャにおけるベストプラクティスについて学ぶことができます。ワークロードの非同期化やコード実行の効率化などのベストプラクティスが含まれます。
  4. データ
    ストレージの効率的な利用や、適切なストレージのリソース利用やライフサイクルなどのデータ管理に関わるベストプラクティスを学ぶことができます。AWS GlueやAmazon Redshiftを用いた効率的なデータ分析について扱っています。
  5. ハードウェアとサービス
    必要最低限かつ最適なハードウェア・サービスを選択することで、持続可能性への影響を軽減する方法を学ぶことができます。Amazon RDS の AWS Graviton 移行や、Amazon EC2 のライトサイジング化などを扱っています。
  6. プロセスと文化
    ワークロードの持続可能性を管理する上で重要な Sustainability KPI について、プロキシメトリクスとビジネスメトリクスを用いた算出方法を学びます。AWS Cost & Usage Report からの情報抽出や、Amazon QuickSight を用いたダッシュボード化などを扱っています。

図 AWS Well-Architected Framework 持続可能性の柱における 6 つのベストプラクティス領域

このワークショップを体験いただくことで、AWS における持続可能性の概念を深く理解でき、AWSサービスを使って持続可能性を実現する方法を習得できます。また、持続可能性を意識したアーキテクチャ設計の考え方や設計パターンを学ぶことができます。
環境に配慮したシステム構築を目指す開発者やアーキテクトにとって、とても役立つコンテンツです。


ワークショップを始めるには?

このワークショップを皆さんの手元で実際に試してみたい場合は、AWS アカウントをお持ちであればすぐに始めることができます。ワークショップの中でモジュールごとに手順や参照情報が記載されておりますので、ご興味のあるところからすぐに始めることが可能です。


まとめ

今回は、AWS Well-Architected Framework 持続可能性の柱を学べるワークショップをご紹介しました。
サステナビリティへの関心が高まる中、このような実践的ワークショップのハンズオンを通じてスキルを身につけ、今後のアーキテクチャ設計に役立てていただければ幸いです。

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筆者プロフィール

豊原 任
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
ソリューションアーキテクト

金融業界のお客様をソリューションアーキテクトとして技術面で支援しています。IT とサステナビリティの両方のメリットを提供するソリューションを、お客様と一緒に作っていきたいと考えています。
プライベートでは、地域コミュニティの顧問を 10 年以上続けており、積極的にコミュニティの環境改善と円滑なコミュニケーションを手伝っています。

杉本 晋吾
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
シニアソリューションアーキテクト

個別の IT 課題や様々な問題解決を中心に、AWS サービスや技術/非技術に拘らず、お客様と共に様々な課題に取り組む「伴走者」として活動中です。

茎沢 信
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
シニアパートナーソリューションアーキテクト

AWSパートナー様のソリューション開発等の取り組みに対して技術面からの支援を行っています。

馬場 享平
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
テクニカルアカウントマネージャー

Enterprise Support へご加入のお客様を対象に、AWS を効率よくご利用いただけるサポートをしています。
趣味はドライブ。好きな道は、日光道(日光宇都宮道路)です。

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