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新機能 – Graviton2 プロセッサでの Amazon RDS
Amazon Elastic Compute Cloud (EC2) で M6g、R6g、C6g インスタンスファミリーをご利用いただけるようになったことを、最近ブログでお知らせしました。これらのインスタンスは、x86 対応のインスタンスよりも優れたコストパフォーマンスを提供します。これらは AWS が設計した AWS Graviton2 プロセッサをベースとし、64-bit Arm Neoverse N1 コアを使用しています。
加えて本日のローンチで、RDS 向け AWS Graviton2 プロセッサによって以前の M5 および R5 世代のデータベースインスタンスタイプと比較して向上した、Amazon Relational Database Service (RDS) データベースのコストパフォーマンスのメリットも得られます。M6g および R6g のインスタンスファミリーと、3 つのデータベースエンジン(MySQL 8.0.17以降、MariaDB 10.4.13 以降、 PostgreSQL 12.3 以降)の中から選択できます。
M6g インスタンスは、汎用ワークロードに最適です。R6g インスタンスは、M6g 対応のものより 50% 多いメモリ容量を提供するため、ビッグデータ分析などのメモリ集約型のワークロードに向いています。
コンピューティングとメモリ要件に関するさまざまな特性を持つワークロードの社内テストによると、Graviton2 インスタンスでは、RDS オープンソースデータベースでのパフォーマンスが最大 35% 向上し、コストパフォーマンスは最大 52% 向上しています。
Graviton2 インスタンスファミリーには、コアあたりでの L1 キャッシュと L2 キャッシュの拡張、同等の x86 インスタンスよりも高い Amazon Elastic Block Store (EBS) スループット、完全に暗号化された RAM など、いくつかの新しいパフォーマンスの最適化が含まれています。詳しくは、こちらのページに解説があります。今すぐ RDS インスタンスをプロビジョニングまたは移行すると、最小限の労力で、こうした最適化の恩恵を受けることができます。
RDS インスタンスは、2 つの vCPU から始まり、M6g 用の 8 GiB メモリ、最大 10 Gbps のネットワーク帯域幅を備えた R6g 用の 16 GiB メモリまで、複数の設定でご利用いただけます。このため、新しいエントリーレベルの汎用およびメモリ最適化インスタンスを提供できます。次のテーブルは、使用可能なインスタンスサイズの一覧を示しています。
インスタンスサイズ | vCPU | メモリ (GiB) | 専用 EBS 帯域幅 (Mbps) | ネットワーク帯域幅 (Gbps) |
|
M6g | R6g | ||||
large | 2 | 8 | 16 | 最大 4750 | 最大 10 |
xlarge | 4 | 16 | 32 | 最大 4750 | 最大 10 |
2xlarge | 8 | 32 | 64 | 最大 4750 | 最大 10 |
4xlarge | 16 | 64 | 128 | 4750 | 最大 10 |
8xlarge | 32 | 128 | 256 | 9000 | 12 |
12xlarge | 48 | 192 | 384 | 13500 | 20 |
16xlarge | 64 | 256 | 512 | 19000 | 25 |
最初の Graviton2 ベースのインスタンスを開始しましょう
新しい RDS インスタンスを開始するには、いつものように AWS マネジメントコンソールまたは AWS コマンドラインインターフェイス (CLI) を使って、db.m6g
または db.r6g
インスタンスタイプ(こちらのドキュメントのこのページに、詳細がすべて記載されています)のいずれかを選択します。
CLIを使用すると、次のようになります。
aws rds create-db-instance
--region us-west-2 \
--db-instance-identifier $DB_INSTANCE_NAME \
--db-instance-class db.m6g.large \
--engine postgres \
--engine-version 12.3 \
--allocated-storage 20 \
--master-username $MASTER_USER \
--master-user-password $MASTER_PASSWORD
CLI が次の内容を確認します。
{
"DBInstance": {
"DBInstanceIdentifier": "newsblog",
"DBInstanceClass": "db.m6g.large",
"Engine": "postgres",
"DBInstanceStatus": "creating",
...
}
Graviton2 インスタンスへの移行は簡単です。 AWS マネジメントコンソールでデータベースを選択し、[Modify] をクリックします。
次に、新しい DB インスタンスクラスを選択します。
あるいは、CLI を利用して、modify-db-instance API 呼び出しを使うことができます。
インスタンスタイプを切り替える際に、サービスが短時間中断されます。ApplyImmediately
オプションを有効にしない限り、デフォルトでは次回のメンテナンス期間中に変更が行われます。
EC2 M6g および R6g をご利用いただける次のすべてのリージョンで、新規にプロビジョニング、あるいは Graviton2 Amazon Relational Database Service (RDS) インスタンスに移行できます。米国東部 (バージニア北部)、米国東部 (オハイオ)、米国西部 (オレゴン)、アジアパシフィック (ムンバイ) 、アジアパシフィック (シンガポール)、アジアパシフィック (シドニー)、アジアパシフィック (東京)、欧州 (アイルランド)、欧州 (フランクフルト) の AWS リージョン。
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