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AWS パートナーネットワーク (APN) – 10 年、そして未来へ強く進む
10 年前、当社はパートナーとお客様のために AWS パートナーネットワーク (APN) をベータ版で立ち上げました。当時同僚だった Jinesh Varia は、ベータ版のリリースに関する投稿で、次のように言及しています。
パートナーは、お客様によるビジネスのグローバルな拡大の実現をサポートする点で、AWS エコシステムに欠かせない要素です。特にエンタープライズとの間で成し遂げた大きな成功のいくつかは、パートナーのサポートがあったから実現できたと言えるでしょう。
10 年が経ち、お客様がデジタルトランスフォーメーションに向けての取り組みを進めるにつれて、お客様のニーズは複雑化の一途を辿っています。変革の一環として、お客様は、イノベーションと、差別化を図るソリューションを模索しています。そして、AWS のサービスを最大限に活用するために役立つ適切なスキルと専門能力を備えたパートナーを紹介してほしいという依頼がお客様から頻繁に寄せられています。
そのような依頼を受けたパートナーは、この課題に取り組み、複数の業界を変革する方法で、お客様に代わってイノベーションを推進しています。これには、ワークロードの移行、既存のコードとアーキテクチャのモダナイゼーション、クラウドネイティブアプリケーションの開発が含まれます。
パートナー各社に感謝します
世界中の AWS パートナーが素晴らしい仕事をしています。 米国の Presidio、日本の NEC、オーストラリアの Versent、ドイツの T-Systems International、中南米の Compasso UOL などのインテグレーターは、AWS でのトランスフォーメーションについて、いくつかの模範的な成果を生み出しています。製品面では、Megazone Cloud (アジア/パシフィック) などの企業が Databricks、Datadog、New Relic などのグローバルな ISV と提携して、市場投入をサポートしています。他の多くの ISV パートナーは、特定の AWS のサービスや機能を活用するために、自社製品の再構築に取り組んでいます。そのようなパートナーは数多く、Infor、VTEX、Iron Mountain はほんの一例です。
2021 年には、AWS とパートナーが協力して、数十万ものお客様の機会に対応しました。Snowflake、logz.io、Confluent などのパートナーからは、ISV Accelerate や AWS Global Startup Program などの AWS パートナープログラムが自社のビジネスに有意な影響をもたらしていると聞いています。
これらはほんの一例ですが (他にも多くの成功事例があります)、全体的な傾向はかなり明確に示されているはずです。すなわち、変革は不可欠であり、AWS パートナーはそれを実現する準備ができており、意欲にあふれていて、それを実現することができるということです。
この重要な記念日のお祝いの一環として、APN ブログでは、パートナーが主導したお客様による変革に焦点を当てた一連の成功事例をお伝えします。
パートナー主導のイノベーションと進化の 10 年
2012 年、当社は数百のパートナーとともに APN を立ち上げました。現在、AWS のお客様は 150 を超える国々の 100,000 社を超えるパートナーからのサービスを選択することができます。
この成長の多くは、最初のリーダーシッププリンシプルである「Customer Obsession」に起点を有するものです。当社のサービスと主な機能のほとんどはお客様のご要望に端を発しており、APN も例外ではありません。私たちは、お客様の明確な特定のニーズを満たすように設計されたプログラムを構築しています。現在も、パートナーのフィードバックを求め、耳を傾け、そのフィードバックを革新と実験に役立てて、できるだけ早く市場に投入しています。
簡単に歴史を振り返って、過去 10 年間で最も興味深い APN のマイルストーンをいくつか見てみましょう。
2012 年、APN が誕生したとき、最初にパートナータイプ (コンサルティングおよびテクノロジー) モデルを発表しました。パートナーは、各パートナータイプで、3 つの階層 (セレクト、アドバンスト、プレミア) のいずれかとなり、自社の階層に応じた特典を受けることができます。
2013 年、AWS パートナーから、業界で飛躍したい旨を伝えられました。パートナーがお客様に提供するサービスを差別化し、ソリューションの構築における専門知識を示すために、最初の 2 つのコンピテンシーを導入しました。現在では、非常に多くのコンピテンシーが導入されています。
2014 年、お客様が AWS クラウドへの移行をサポートできるパートナーを探せるようにするための AWS Managed Service Provider Program と、お客様に代わって SaaS (Software as a Service) ソリューションの構築と提供の加速を求めるパートナーをサポートする AWS SaaS Factory プログラムを立ち上げました。また、AWS とお客様とともにパートナーが成功事例を実現できるように、APN ブログチャネルも立ち上げました。現在、APN ブログは AWS で最も人気のあるブログの 1 つです。
2016 年には、AWS でのワークロードの設計、移行、管理、最適化をサポートできるパートナーや、目標の達成をサポートできるパートナーが構築したツールを探す際に、どこにアクセスすればよいのかという質問がお客様から寄せられました。お客様が特定のビジネスニーズに適したパートナーとソリューションをより簡単に見つけられるように、AWS Partner Solutions Finder を立ち上げました。これは、お客様が AWS パートナーを検索して見つけ、これらのパートナーとつながることができる新しいウェブサイトです。
2017 年、パートナーが獲得した AWS 認定をお客様に示すことができるように、Badge Manager を導入しました。この動的なツールにより、パートナーは AWS パートナーブランドのバッジをカスタマイズして作成し、お客様に AWS での成功を示すことができます。
2018 年には、パートナーが AWS の専門知識を習得し、お客様にサービスを宣伝するためのサポートを強化するために、いくつかの新しいプログラムと機能を立ち上げました。これには、AWS Device Qualification プログラム、AWS Well-Architected Partner Program、いくつかのコンピテンシーなどが含まれます。
2019 年、製品開発、市場開拓、および共同販売のサポートを求める中期から後期のスタートアップ向けに、AWS Global Startup プログラムの提供を開始しました。また、お客様が AWS のサービスと連携する検証済みのパートナー製品を見つけやすくなるよう、AWS サービスレディプログラムも立ち上げました。
次に、2020 年には、組織による共同販売、新規ビジネスの推進、販売サイクルの加速をサポートするために、AWS ISV Accelerate プログラムを立ち上げました。
2021 年、当社のパートナーから、増大し続けるお客様のニーズに対応できるよう、AWS と連携するためのより多くの (かつより迅速な) 方法が必要であると伝えられました。AWS とのパートナーエンゲージメントを加速するため、AWS パートナーパスを立ち上げました。
パートナーパスは、テクノロジーおよびコンサルティングのパートナータイプモデルに代わるもので、オファリングタイプモデルへと進化します。現在、ソフトウェアパス、ハードウェアパス、トレーニングパス、ディストリビューションパス、サービスパスという 5 つのパートナーパスが提供されています。これらのパスは、コンサルティング、プロフェッショナル、マネージド、または付加価値のある再販サービスを表しています。この新しいフレームワークでは、パートナーのリソース、特典、プログラムを通じて、厳選されたジャーニーが提供されます。
将来に向けて
先ほど言及したように、Customer Obsession は AWS で行うすべての活動の中心です。当社はパートナーをお客様と捉えており、パートナーが当社とより簡単かつ効率的に連携できるようにする方法にこだわり続けます。例えば、パートナーがその専門性を深めることに継続的に注力しており、どのような点にお客様が価値を見出すのかについて深い理解を深めてきました。
当社の目標は、数々のイネーブルメントリソース、特典、およびプログラムを簡単にナビゲートしたり、自社の専門知識をお客様に示し、AWS を利用してこれまで以上に迅速に市場に投入するのに役立つこれらのリソースなどを見つけたりするのを容易にするためのツールをパートナーに提供して、その能力を強化してもらうことにあります。今年の初めに立ち上げた新しい AWS Partner Central (ログインが必要) と AWS Partner Marketing Central のエクスペリエンスは、この集中的な取り組みの一環です。
最後に、パートナーコミュニティのすべてのサポートとフィードバックに改めて感謝します。当社はこれからも耳を傾け、学び、革新し、皆さんとともに未来を創造していきます!
– Jeff;
原文はこちらです。