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AWS re:Invent 2024 直前セッションガイド – クラウドガバナンスとコンプライアンス
AWS re:Invent 2024 で皆様をお迎えできることを、私たちは大変楽しみにしています。このイベントは、12 月 2 日から 12 月 6 日までラスベガスで開催されます。AWS re:Invent では、世界中からクラウド愛好家が集まり、互いに協力し学び合う機会があります。AWS の専門家と会談したり、技術セッションに参加したり、コミュニティイベントを探索したりと、様々な経験ができます。
このブログでは、クラウドガバナンスとコンプライアンスに焦点を当てたセッションを紹介します。これらはクラウド運用における 2 つのソリューションの分野で、セキュリティ、運用、コンプライアンス、コスト基準を遵守しながら、組織がより迅速に動けるようにするものです。クラウドガバナンスとコンプライアンスにより、統制の効いたワークロードのプロビジョニングを加速し、動的な規制が適用される状況でも運用を行い、合併・買収を効率化し、開発者の生産性を向上させることができます。
AWS re:Invent では、様々な形式とレベルの学習セッションを提供しており、自分のペースで知識を広げ、スキルを向上させることができます。レベルはセッション ID で示されています。re:Invent のセッションタイプについては、こちらをご覧ください。
お客様のクラウドガバナンスとコンプライアンスがどんなレベルにいるかによって変わるとは思いますが、いくつかの役立ちそうなセッションを紹介いたします。
著者のおすすめ
クラウド環境のコントロールを設定することは、適切に設計されたクラウド基盤を作る上で重要なステップです。著者のおすすめは、COP342 の Chalk Talk です。これは、AWS サービスを活用して堅牢なセキュリティのコントロールを実現し、コンプライアンス目標を達成する方法についての洞察を提供します。ジャーニーのどの段階にいても、適切に設計され、強力なセキュリティ態勢を維持することが最優先事項です。これは、金融サービスやヘルスケアなど、私たちがサポートする高度に規制された業界の顧客と関わる際に重要です。この Chalk Talk では、AWS サービスを使用して環境全体にわたってポリシーを一元的に定義し、適用し、監視する方法について説明します。
COP342 | Top controls for a secure, well-architected environment – Chalk Talk
タイトルの参考和訳「安全で適切に設計された環境に必要なコントロールとは」
あらゆる規模の組織は、リスクを軽減し、適切に設計された環境を運用するために堅牢なコントロールを実装する必要があります。ガバナンス、コンプライアンス、セキュリティの目標達成に役立つ推奨コントロールを見つけましょう。AWS Organizations、AWS Control Tower、AWS Config、AWS Security Hub などの AWS サービスを活用して、環境全体にわたってポリシーを一元的に定義し、適用し、監視する方法を学びます。包括的なアクセスコントロールを確立し、設定ミスを防ぎ、セキュリティ態勢の可視性を獲得するための戦略を探ります。新たな脅威や変化するビジネス要件に対応しながら、環境の進化に合わせてコントロールを適応させる方法を理解します。
参加すべきその他のガバナンスとコンプライアンスのセッション
COP326 | Unlocking business insights with AWS Config ft. Itaú Unibanco – Breakout Session
タイトルの参考和訳「AWS Config を活用したビジネスインサイトの解放 ft. Itaú Unibanco」
AWS 上で複雑かつ多岐にわたる IT 環境を大規模に運用している組織は、何千もの個別のパイプライン、リソース、サービスから設定メタデータ、バージョニング、コンプライアンスを抽出するという課題に直面しています。 AWS Config をリソースメタデータのソースとして使用することで、顧客はアカウントと AWS リージョン全体でコンプライアンス監視、変更追跡、リソース関係の可視性を得ることができます。このセッションでは、Itaú Unibanco が AWS Config を活用して何千ものアカウントの何百万ものリソースのコスト非効率、停止の原因、旧バージョンの技術、コンプライアンスの問題を特定するためのメタデータ一元化を行った方法を紹介します。
COP327 | Accelerating auditing and compliance for generative AI on AWS – Breakout Session
タイトルの参考和訳「AWS 上の生成 AI の監査とコンプライアンスの加速」
生成 AI はエキサイティングな新しいイノベーションをもたらしますが、一方で、責任ある使用とコンプライアンスに関する新たな課題が発生します。このセッションでは、Amazon Bedrock とその他の関連サービスである、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)、AWS Lambda、Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC) に対して、コンプライアンスとガバナンスのベストプラクティスに従っていることを可視化する方法をどのように提供できるかを説明します。AWS Organizations、AWS Audit Manager、AWS CloudTrail などの AWS ガバナンスおよびコンプライアンスサービスを探索し、これらのサービスが生成 AI インフラストラクチャを継続的に監査する際にどのように役立つかを学びます。これらのサービスが証跡の収集を自動化し、コンプライアンスと監査のニーズを満たす監査準備レポートを提供する方法を学びます。
COP383 | Achieving governance at scale – Breakout Session
タイトルの参考和訳「スケールするガバナンスの実現」
企業がクラウド運用をスケールアップするにつれて、ポリシーと標準の一貫した適用を維持することがますます複雑になります。このブレイクアウトセッションでは、 AWS Control Tower 、 AWS Config 、 AWS Organizations の強力な機能を掘り下げ、大規模な状況でもガバナンスを実現する方法についての包括的な理解を参加者に提供します。 AWS サービスを統合してガバナンスプロセスを自動化し、インシデント対応を効率化し、 AWS 環境全体でセキュリティのベストプラクティスを適用する方法を学びます。また、顧客から AWS 上でのガバナンスのジャーニーについて話を聞くこともできます。
COP402 | Dive deep on AWS Cloud Governance – Breakout Session
タイトルの参考和訳「AWS クラウドガバナンス Dive Deep」
組織が急速にクラウドコンピューティングを採用する中で、効果的なガバナンスはますます重要になっています。この Dive Deep セッションでは、 AWS 上で堅牢なクラウドガバナンスを実装するための高度な戦略と基盤となる AWS サービスを探ります。アカウント設計、セキュリティコントロール、監査レポート、自動化に焦点を当てて、環境にガバナンスを適用するための AWS サービスと戦略について学びます。
COP338 | Architecting AWS Accounts for Scale – Chalk Talk
タイトルの参考和訳「スケールに向けた AWS アカウントの設計」
このセッションでは、アカウント構成やドメインのコントロールに加え、AWS アカウント、AWS Organizations、AWS Control Tower を通じたセキュリティ境界の確立など、アカウント管理のベストプラクティスに焦点を当てます。これにより、ビジネスアプリケーションとデータをより簡単に管理し、コストを最適化しながら運用の優位性、セキュリティ、信頼性を達成できます。
COP343 | Best practices for cloud governance – Chalk Talk
タイトルの参考和訳「クラウドガバナンスのベストプラクティス」
企業のクラウド導入が進むにつれ、クラウドガバナンスがますます重要かつ複雑な課題として浮上してきています。クラウドの利用を始めたばかりの企業でも、すでに十分な経験を持つ企業でも、俊敏性と統制のトレードオフをナビゲートすることは困難な場合があります。この Chalk Talk では、 AWS の専門家が、権限管理、セキュアなワークロードのデプロイメント、ガバナンスの戦略を含む、効果的でスケーラブルなクラウドガバナンス基盤を構築するための戦略を共有します。 AWS や他の参加者と共に、クラウドを成功裏に採用した組織からの洞察を共有し学びましょう。
COP346 | Centralize audit data for hybrid and multicloud environments – Chalk Talk
タイトルの参考和訳「ハイブリッドおよびマルチクラウド環境の監査データの一元化」
顧客がクラウドへの移行を加速しビジネスを変革する中で、ハイブリッド環境で IT 運用を管理しなければならない状況に直面する場合があります。これはあなたにも当てはまりますか?この Chalk Talk では、 AWS CloudTrail Lake の有効化、過去の CloudTrail ログのインポート、パートナー統合、カスタムソリューション、多くの AWS リソースからの監査ログの集約方法をご紹介します。また、調査分析やセキュリティ目的でこのデータをクエリする方法についても説明します。
COP349 | Implement controls faster with generative AI – Chalk Talk
タイトルの参考和訳「生成 AI を活用したコントロールの迅速な実装」
コンプライアンスの管理は面倒なプロセスですが、監査の準備には必要不可欠です。イノベーションのためのリソースを解放するために、 AWS Config や AWS CloudTrail などのサービスを Amazon Q と組み合わせて、カスタムコンプライアンスルールを迅速に構築できます。監査の時期が来たら、生成 AI を使用して CloudTrail の証跡や AWS Config での AWS リソースの現在の構成状態をクエリすることもできます。この Chalk Talk に参加して、 AWS 上の生成 AI がコンプライアンスと監査プロセスをより迅速かつ効率的にする方法を学びましょう。
COP405 | Coding for account customizations with AWS Control Tower – Code Talk
タイトルの参考和訳「AWS Control Tower を使用したアカウントのカスタマイズのコーディング」
ライブコーディングとインタラクティブなディスカッションを通じて、マルチアカウント AWS 環境全体にベースライン構成とアカウントのカスタマイズを大規模に適用する方法をデモンストレーションします。このセッションでは、いくつかの実際の例を深く掘り下げ、数百から数千にわたるアカウントを安全にカスタマイズする方法を探ります。さらに、Amazon Q が Instrastructure as Code を可能にし、カスタマイズを迅速に実装するのに役立つ方法もお見せします。
COP311 | Simplify and automate continuous compliance with AWS – Workshop
タイトルの参考和訳「AWS を使用した継続的なコンプライアンスの簡素化と自動化」
このハンズオンワークショップに参加して、 AWS サービスを使用して AWS リージョンとアカウント全体で継続的な監査とコンプライアンスプロセスを効率化する方法を学びましょう。 AWS Config と AWS Systems Manager Explorer を使用して、複数のリージョンならびに複数のアカウントからコンプライアンスデータを集約し可視化します。 AWS Config 適合パックと AWS Systems Manager Automation ドキュメントを使用して、非準拠リソースの修復を自動化する方法を探ります。また、 AWS Config の生成 AI を活用した自然言語クエリ生成を使用して、 AWS リソース構成とコンプライアンスメタデータの調査と検索を簡素化する方法も学びます。参加にはラップトップを持参する必要があります。
まとめ
このブログでは、参加をお勧めするいくつかのクラウドガバナンスとコンプライアンスセッションを紹介しました!これらのセッションでお会いできることを楽しみにしています。さらに質問がある場合や、より深く掘り下げたい場合は、ベネチアンの Expo にある AWS Village のクラウドガバナンスとコンプライアンスのキオスクにお立ち寄りください。セッションについて詳しく知りたい場合は、 re:Invent イベントセッションページをご覧ください。
著者
このブログの翻訳はソリューションアーキテクトの桂井が担当しました。原文はこちらです。