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生成 AI 時代におけるセキュリティ強化: re:Invent 2024 必見のセッション

AWS re:Invent 2024、2024 年 12 月 2 日~6 日 | ラスベガス、ネバダ州

本ブログは 2024 年 10 月 10 日に公開されたBlog ”Strengthening security in the era of generative AI: Must-attend sessions at re:Invent 2024” を翻訳したものです。

生成 AI は日々新たな、革新的な方法で産業を変革しています。Amazon Web Services (AWS) では、セキュリティを最優先事項としており、イノベーションを目指す組織にとって重要な要素と考えています。AWS re:Invent 2024 に向けて準備する際は、セキュリティがどのように組織の生成 AI ソリューションを迅速かつ安全に革新するのに役立つかを学ぶため、これらの重要なセッションをスケジュールに組み込むことをお勧めします。業界をリードする専門家が、データを保護するため、あるいは、ガバナンス、リスク、コンプライアンスに対処するために、生成 AI ワークロードをどのように保護できるかについて深い洞察を共有します。

このブログでは、セキュリティリーダーや担当者、技術的な意思決定者、人工知能と機械学習 (AI/ML) の開発者向けに、必見のセッションやお気に入りのアクティビティをいくつかハイライトしました。この楽しさを共有するには、こちらから登録してください。ラスベガスでお待ちしています!

基調講演とイノベーショントーク

AWS re:Invent 2024 の基調講演イノベーショントークは、AWS のシニアリーダーから直接、革新的な洞察を得る機会となります。これらのセッションでは、生成 AI、クラウドセキュリティ、そしてアプリケーション開発と AWS クラウドの未来に新たな方向性を示す革新的なアーキテクチャにおける最新のブレークスルーを深く掘り下げます。

  • KEY002 – CEO Keynote with Matt Garman (Matt Garman による CEO 基調講演)。基幹サービスの刷新から新しい体験の創造まで、AWS がクラウド全体でどのようにイノベーションを起こし、お客様とパートナーが安全で豊かな未来を構築できるようにしているかをご覧ください。
  • SEC203-INT – Security insights and innovation from AWS with Chris Betz (Chris Betz による AWS のセキュリティに関する洞察とイノベーション)AWS の CISO である Chris Betz が、セキュリティを統合・自動化し、チームが重要な取り組みに集中できるようにする変革的な戦略を明らかにする中で、革新的なセキュリティ技術と生成 AI が、組織のセキュアなイノベーションの加速をどのように支援するかをご覧ください。
  • ARC203-INT – Architectural methods & breakthroughs in innovative apps in the cloud with Shaown Nandi and Ben Cabanas (Shaown Nandi と Ben Cabanas によるクラウドにおける革新的なアプリケーションのアーキテクチャの方法論とブレイクスルー)このトークでは、生成 AI と最先端のアーキテクチャの進歩がアプリケーション設計をどのように変革し、AWS のお客様がシステムを近代化し、堅牢なデータ戦略を開発し、変化し続けるクラウド環境を安全に活用できるようにしているかを紹介します。
  • イノベーショントークの全リストをご覧ください。今年、現地に参加できない方も、基調講演とすべてのイノベーショントークはライブストリーミングされます。

セッション

生成 AI のセキュリティに関する専門知識を深めるために設計された、さまざまな学習機会をご覧ください。今年のセッションでは、AI ワークロードとそれを支えるデータを保護するための、実際の環境で有効な具体的な対策をお客様に提供することに重点を置いています。講義形式のブレイクアウトセッション、インタラクティブなチョークトーク、ハンズオンワークショップ、ライブコーディングやコードサンプルを使ったインタラクティブなディスカッションなど、あなたのニーズに合わせたセッションがあります。以下のオプションをご覧いただき、参加を申し込んで、この急速に発展する分野での理解と実践的なスキルを向上させてください。

セッションレベル (100400) とセッションタイプの詳細や説明については、re:Invent のウェブサイトでご確認いただけます。

ブレイクアウトセッション

ブレイクアウトセッションは、AWS のエキスパート、お客様、パートナーが提供する 1 時間の講義形式のセッションです。重要なトピックに関する知識を深め、実用的な洞察を得て、業界のリーダーとネットワークを築くのに最適です。

  • SEC214 – Elevating client experiences with secure AI: Rocket Mortgage’s approach (安全な AI によるクライアント体験の向上: Rocket Mortgage のアプローチ) Rocket Mortgage が AWS の生成 AI サービスを実装して、セキュリティの課題に対処しながら顧客体験を向上させた方法をご覧ください。セッションの登録
  • SEC315 – Bring your workforce identities to AWS for generative AI and analytics (生成 AI と分析のために従業員のアイデンティティを AWS に持ち込む) このセッションでは、従業員のアイデンティティプロバイダーを統合して、生成 AI アプリケーションやツールへのアクセスを容易にする力を実演します。AWS と NVIDIA が、アイデンティティを意識したエンドツーエンドの体験をデモンストレーションします。セッションの登録
  • SEC323 – The AWS approach to secure generative AI (生成 AI をセキュアにする AWS のアプローチ) AWS がインフラストラクチャ、モデル、アプリケーションの各層で生成 AI をどのように保護し、組み込みのセキュリティ機能でお客様にデータの制御を提供しているかを学びます。セッションの登録
  • SEC403 – Generative AI for security in the real world (現実世界におけるセキュリティのための生成 AI) セキュリティチームのための実用的な生成 AI アプリケーションを探索し、インシデント対応、レッドチーム/ブルーチームの強化、セキュリティオペレーションセンター (SOC) のユースケースを含め、セキュリティ運用を強化します。セッションの登録

チョークトーク

チョークトーク( Chalk talk )は、少人数の参加者を対象とした 1 時間の双方向性の高いセッションです。このフォーマットは、特定のトピックを深く掘り下げ、AWS のエキスパートと直接対話し、その場で質問に答えてもらえるのに理想的です。

  • SEC303 – Protecting data within your generative AI architectures (生成 AI アーキテクチャ内のデータ保護) 機密データを用いた大規模言語モデル (LLM) のトレーニングにおけるリスクを軽減します。サニタイゼーション、匿名化、差分プライバシーなどの技術を探ります。このトークに登録する
  • SEC327 – Building secure network designs for gen AI applications (生成 AI アプリケーションのためのセキュアなネットワーク設計の構築) AWS 上でのイノベーションを加速し、より安全に変革的な生成 AI アプリケーションを実現するため、クラウドネットワーク設計を最適化します。実証済みのベストプラクティス、先制的な制御、および回復力のある多層防御アーキテクチャを構築するためのリファレンスアーキテクチャを共有します。このトークに登録する
  • SEC335 – Harness generative AI for business growth amidst the regulatory landscape (規制環境の中で生成 AI を活用してビジネス成長を促進) AWS AI/ML ソリューションがどのように責任あるプラクティスに沿いながらビジネス成長を促進できるかを探ります。欧州連合の一般データ保護規則 (GDPR) から業界固有の規制まで、進化する規制環境をナビゲートするための戦略について、お客様事例から学びます。このトークに登録する
  • SEC336 – Security and compliance considerations using Amazon Q Business (Amazon Q Business 使用時のセキュリティとコンプライアンスの考慮事項) Amazon Q Business アプリケーションを安全に保つためのベストプラクティスを探ります。アクセス制御、データ保護、コンプライアンスの考慮事項に焦点を当て、AI アシスタントを安全かつコンプライアンスに準拠した状態に保つ方法を学びます。このトークに登録する
  • SEC338 – Safeguard your generative AI apps from prompt injections. (プロンプトインジェクションから生成 AI アプリを保護) 入力検証、セキュアなプロンプトエンジニアリング、コンテンツモデレーションを理解することで、生成 AI アプリケーションをプロンプトインジェクション攻撃 (AI システムを操作して意図しない出力を生成させる攻撃) から保護する方法を学びます。このトークに登録する
  • PEX308 – Securing generative AI on AWS (AWS 上の生成 AI のセキュリティ確保) パートナーの視点から生成 AI のセキュリティ考慮事項を探ります。パートナーがどのようにデータセキュリティを強化できるか、またお客様の生成 AI ワークロードにパートナーがもたらす付加価値について学びます。このトークに登録する
  • AIM344 – Understanding the deep security controls within Amazon Q Business (Amazon Q Business 内の深層セキュリティ制御の理解) Amazon Q 内のセキュリティ関連の機能と制御について学び、ビジネスデータを安全に自信を持って使用できるようにします。このトークに登録する
  • AIM407 – Understand the deep security controls within Amazon Bedrock (Amazon Bedrock 内の深層セキュリティ制御の理解)Amazon Bedrock のセキュリティの詳細に深く踏み込みます。ガードレール、エージェント、ナレッジベースなどの複雑な機能のアーキテクチャ、データフロー、ライフサイクル管理を解説し、データのプライバシーと制御を妥協することなくこの生成 AI サービスを使用できるようにします。このトークに登録する
  • DEV323 – OWASP Top 10 for LLMs (LLM のための OWASP トップ 10) 大規模言語モデル (LLM) に対する OWASP トップ 10 リスクの実際の脆弱性と実証済みの緩和戦略を、インタラクティブなデモと実践的な演習を通じて探ることで、生成 AI アプリケーションのセキュリティ確保スキルを強化します。このトークに登録する

コードトーク

コードトークは、人気のあるチョークトーク形式に似ていますが、ホワイトボードでの説明ではなく、ライブコーディングやコードサンプルに焦点を当てています。これらのセッションでは、ソリューションの構築に使用される実際のコードを詳しく見ていき、参加者がアプローチの「理由」を理解し、エラーも含めた開発プロセスを観察できます。参加者は質問をしたり、実際に手を動かしながら学んだりすることが推奨され、より深い実践的な学習体験を得ることができます。

  • SEC401 – Inspect and secure your application with generative AI (生成 AI を活用したアプリケーションの検査とセキュリティの確保) 生成 AI の力を活用してアプリケーションのセキュリティを強化します。AI 駆動型ツールが脆弱性を迅速に検出し、修復戦略を推奨する方法を紹介しながら、より安全なソフトウェアを容易に構築する方法を解説します。このセッションに登録
  • SEC405 – Consolidated data protection insights with generative AI (生成 AI を用いたデータ保護の包括的な洞察) Amazon Q in QuickSight を使用して、アカウント全体の AWS KMS キーを迅速かつ実用的な洞察で保護する方法を学びます。このセッションに登録

ビルダーズセッション

AWS のエキスパートが主導する少人数のグループに参加し、AWS 上での構築方法についてインタラクティブに学習します。各ビルダーズセッションは、これから構築するものについての簡単な説明やデモンストレーションから始まり、その後はみなさんの番です!エキスパートがこの一連のハンズオン体験をガイドします。

注意: これらのセッションに参加するには、必ずご自身のラップトップを持参してください。

  • DOP302 – Creating secure code with Amazon Q Developer (Amazon Q Developer を使用したセキュアなコードの作成) Amazon Q Developer の AI を活用した機能を使用して、よりセキュアで最適化されたコードを書き、脆弱性を検出し、即座に修正を実装する実践的な経験を積むことで、開発ワークフローを変革し、コーディング能力を飛躍的に向上させます。このセッションに登録する
  • SMB302 – Empower your business with defense-in-depth architecture (多層防御アーキテクチャによるビジネスの強化) 実用的でコスト効率の高い多層防御戦略、階層化されたセキュリティアーキテクチャ、AI 特有の保護策を探求することで、中小企業が生成 AI を使ってより安全にイノベーションを起こせるようにし、AWS クラウド上でレジリエントで信頼性の高い AI を活用したソリューションを構築します。このセッションに登録する

ワークショップ

ワークショップは 2 時間のインタラクティブなセッションで、チームで協力するか個人で取り組み、AWS サービスを使用して現実世界の課題を解決します。これはハンズオン学習に最適です。各ワークショップは短い講義から始まり、その後、問題に取り組むための時間が確保されています。

注意: AWS エキスパートと一緒に構築作業を行うため、ノートパソコンの持参をお忘れなく。

  • SEC305 – Generative AI-based code remediations and patch management at scale (生成 AI を活用したスケーラブルなコード修復とパッチ管理) AWS Lambda、コンテナ、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) 全体で、生成 AI を使用して脆弱性の検出と修復を自動化する方法を実践的に体験します。これにより、チームはアプリケーションを積極的に保護することができます。このワークショップに登録する
  • SEC306 – Securing your generative AI applications on AWS (AWS 上の生成 AI アプリケーションのセキュリティ確保) AWS のサービスと機能を使用して、生成 AI アプリケーションのセキュリティを確保する実践的な経験を得ることができます。脆弱性のあるサンプル AI アプリをデプロイし、その後、問題を保護、検出、対応するための階層的なセキュリティ制御を実装します。これらのベストプラクティスを活用して、帰国後に自身の AI アプリケーションのセキュリティを確保できます。このワークショップに登録する
  • SEC309 – AWS IAM Identity Center: Secure access to generative AI applications (AWS IAM Identity Center: 生成 AI アプリケーションへの安全なアクセス) アイデンティティを認識するチャットエクスペリエンスの構築方法、サンプルデータセットでのトレーニング方法、そして Amazon Q Business と AWS IAM Identity Center 間のネイティブ統合を使用して外部ワークフォース ID プロバイダーに接続する方法を学びます。このワークショップに登録する
  • SEC310 – Persona-based access to enterprise data for generative AI applications (生成 AI アプリケーションのための企業データへのペルソナに基づいたアクセス) このインタラクティブなワークショップでは、検索拡張生成 (RAG)、メタデータフィルタリング、Amazon Cognito を使用して、生成 AI アプリケーションでのドキュメントアクセスを保護する方法を学びます。このワークショップに登録する

Expo の概要

生成 AI のセキュリティや、その他さまざまなセキュリティトピックについて AWS のセキュリティエキスパートと直接話したいですか?その場合は、展示会場のセキュリティアクティベーションエリアで AWS の主要なセキュリティエキスパートと 1 対 1 で会話できます。この機会をお見逃しなく。組織のセキュリティ態勢を強化するお手伝いをします。

以下のような主要なセキュリティ領域について詳しく説明します:

  • 検出と対応: 大規模なワークロードを保護するために、セキュリティリスクの検出と対応のテクニックを探ります。
  • ネットワークとインフラストラクチャのセキュリティ: AWS サービスを使用して、安全なグローバルネットワークを構築および管理する方法を学びます。
  • アプリケーションセキュリティ: セキュアなソフトウェアを提供し、アプリケーションセキュリティの課題に対処するための戦略を探ります。
  • アイデンティティとアクセス管理: 最新のクラウドネイティブなアイデンティティソリューションを採用し、最小権限のアクセス制御を適用します。
  • デジタル主権とデータ保護: データの制御を維持し、AWS クラウドでデータをセキュアに保護し管理する方法を選択できます。

楽しい時間はまだ続きます!

革新的な洞察と深い学習に満ちた刺激的な 1 週間の後、世界的に有名な re:Play パーティー にご参加ください。これは re:Invent のフィナーレを飾るパーティーです!ヘッドライナーアーティストによるライブエンターテイメント、絶品の料理、たっぷりの飲み物に囲まれながら、リラックスし、交流を深め、無限の可能性に満ちた未来に乾杯しましょう。

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re:Invent 2024 は素晴らしいイベントになることは間違いありません。みなさまにお会いできることを楽しみにしています! 今すぐ登録して、席を確保してください。

このブログに関する質問がある場合は、AWS サポートにお問い合わせください。

Anna Montalat
Anna Montalat

Anna は、AWS 生成 AI セキュリティのシニアプロダクトマーケティングマネージャーで、お客様が Amazon Bedrock、Amazon SageMaker、Amazon Q、その他の AI/ML ソリューションを安全にデプロイできるよう支援しています。新興技術を市場に投入することに情熱を注ぎ、サービスチームやエンタープライズのお客様と緊密に連携しています。仕事以外では、冬はスキー、夏はセーリングを楽しんでいます。
Matt Saner
Matt Saner

AWS のシニアマネージャーとして、Matt は世界で最も複雑な組織が重要なセキュリティ課題に取り組むのを支援するセキュリティスペシャリストのチームを率いています。Matt とそのチームはセキュリティ組織を戦略的なビジネスイネーブラーに変革するよう取り組んでいます。AWS に入社する前は、金融サービス業界で約 20 年間のキャリアを積みました。仕事以外では、パイロットとして一般航空機を操縦することに喜びを見出しています。

本ブログは Security Solutions Architect の 中島 章博 が翻訳しました