Amazon Web Services ブログ

中島 章博

Author: 中島 章博

Security Solutions Architect

AWS WAF を使用した PHP2Shell RCE 脆弱性 (CVE-2026-109618 および CVE-2026-109619) の緩和策

PHP2Shell (CVE-2026-109618 および CVE-2026-109619) は、PHP コアランタイムに存在する認証不要の RCE 脆弱性です。完全な修正は PHP のアップグレードのみですが、本記事ではパッチ適用期間中に AWS WAF で露出を低減する方法を紹介します。セッションアップロード進捗フィールドや multipart リクエストのブロック、本文サイズの上限設定、レートベースのルールについて、AWS WAFv2 の JSON ルール例と Count モードから Block への段階的なデプロイ手順を解説します。また、AWS WAF による保護の限界と、補完するサーバー側の緩和策についても説明します。

Amazon Threat Intelligence が PHP2Shell の脆弱性公開前の悪用を MadPot で特定

Amazon Threat Intelligence は、MadPot のテレメトリから、CVE-2026-109618 と CVE-2026-109619 が公開される 4 日前の 2026 年 10 月 17 日に、PHP2Shell の悪用の試みを特定しました。本記事では、エンバーゴの限界を解説します。また、AI を活用した分析によって、パッチのリリースからエクスプロイト作成までの時間が短くなっている現状も取り上げます。さらに、時間単位でのパッチ適用やシグネチャに依存しない検出など、セキュリティリーダーが見直すべき前提を説明します。併せて、直ちに実施すべき推奨対策と侵害指標 (IOC) も紹介します。

AWS がネットワークスキャンのガイドラインを導入

AWS は、お客様のワークロードを対象としたネットワークスキャンのガイドラインを導入します。ネットワークスキャンは正当なセキュリティ目的にも、脅威アクターによる偵察にも使われ、両者を見分けるのは困難です。本記事では、セキュリティデータに利害を持つさまざまな関係者を整理します。そのうえで、ガイドラインに準拠したスキャナーが従うべき 4 つの原則 (観察のみ、識別可能、協調的、機密保持) と、準拠によって得られるメリットを紹介します。

AWS におけるサイバーレジリエンスと事業継続のためのプロアクティブな戦略

ランサムウェアなどのサイバーセキュリティインシデントや自然災害に備え、公共部門の組織が AWS でワークロードを復旧できるよう準備するためのプロアクティブな戦略を紹介します。NIST CSF 2.0 や AWS Well-Architected フレームワークを踏まえ、マルチアカウント戦略と、Infrastructure as Code (IaC) によるインフラストラクチャ構築の自動化を解説します。さらに、AZ ID やマルチリージョンを活用した復旧用アカウントの準備、AWS Backup によるバックアップ、復旧用アカウントでの自動テストについても説明します。

AWS Security Incident Response: インシデント対応ライフサイクルを加速するためのお客様の取り組み

AWS Security Incident Response がインシデント対応ライフサイクルのあらゆる段階をどのように加速するのかを、ランサムウェアの可能性がある不審なアクティビティへの対応シナリオを通じて紹介します。Amazon GuardDuty や AWS Security Hub と統合した自動トリアージ、AWS Systems Manager による自動封じ込め、AWS Security Incident Response Engineering (SIRE) チームへのエスカレーション、インシデントケース ID を使ったタグ付けなど、検出から解決までの流れを解説します。あわせて、アラート疲れを軽減し、対応時間を短縮する方法も説明します。

AWS Security Incident Response によるセキュリティ運用の最適化

この記事では、AWS Security Incident Response を有効にして概念実証 (POC) を実施し、セキュリティ運用を迅速に強化する方法を説明します。まず、Amazon GuardDuty の検出結果と、AWS Security Hub でサードパーティ製ツールから取り込む一部の検出結果を自動でトリアージする仕組みを紹介します。次に、成功基準の設定、委任管理者やエスカレーションなどの構成の定義、デプロイの準備、コンソールでの有効化手順を順に解説します。さらに、初日からリアクティブ機能を活用し、疑わしいアクティビティがある場合は AWS がサポートするケースを作成して、AWS の専門家の支援を受けながら価値を最大化する方法も紹介します。

Amazon Bedrock と LiteLLM による OpenAI ChatGPT Codex の予算・レート制限管理

OpenAI ChatGPT Codex のモデル推論を Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) 上の LiteLLM ゲートウェイ経由で Amazon Bedrock にルーティングし、生成 AI コーディングエージェントをエンタープライズ向けに一元管理する方法を紹介します。AWS Fargate へのデプロイ手順、スコープ付きキーによる予算とレート制限の適用、Responses API の互換性検証を解説します。AWS IAM Identity Center による直接アクセスや Portkey を使用する代替アクセス経路も取り上げます。

スピードと安全性の両立: AI コーディングエージェントのためのコントロールフレームワーク

Kiro などの AI コーディングエージェントは開発を加速させる一方で、プロンプトインジェクションや過度に緩い設定、サプライチェーンリスク、スコープクリープなどのリスクをもたらします。本記事では、IDE でエージェントの出力を方向付ける作成時のコントロールと、パイプラインで検証するビルド時のコントロールの 2 つの柱からなるアプリケーションセキュリティのフレームワークを紹介します。決定論的な緩和策、非決定論的な緩和策、人間によるレビューの組み合わせ方に加えて、Kiro、AWS CodeBuild、AWS CodePipeline を使用した実装例も解説します。

Amazon Linux で npm と pip のパッケージ更新を安全にする方法

npm や PyPI のパッケージは、公開直後の数時間に最もサプライチェーンのリスクが高くなります。この記事では、Amazon Linux 2023 で npm の min-release-age と pip の uploaded-prior-to を使用して 1 日の依存関係のクールダウンを設定し、予期しないパッケージのインストールを防ぐ方法を紹介します。また、npm audit と pip-audit で特定したパッケージに限ってクールダウンをオーバーライドし、セキュリティ修正を適用する方法も説明します。

AWS Well-Architected フレームワークに基づくソフトウェアサプライチェーンセキュリティのベストプラクティス

2025 年 9 月以降に相次ぐ、npm Registry を悪用した Shai-Hulud などのサプライチェーン攻撃を踏まえ、AWS Well-Architected フレームワークのセキュリティの柱に沿ったパッケージ利用者向けのベストプラクティスを紹介します。一時的な認証情報と最小権限による漏えいリスクの低減、AWS Signer によるアーティファクト署名などの多層防御を取り上げます。さらに、AWS CodeArtifact による依存関係の一元管理、Amazon Inspector による依存関係スキャン、AWS CloudTrail と Amazon GuardDuty によるモニタリングも解説します。