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リアルタイム分析ダッシュボードを備えた Innovation sandbox on AWS

本記事は、2026 年 1 月 28 日に公開された “Innovation sandbox on AWS with real-time analytics dashboard” を翻訳したものです。翻訳は Delivery Consultant の 馬庭龍一 が担当しました。

大規模なハッカソンのために数百の AWS アカウントをデプロイするにはどうすればよいでしょうか?経営陣にリアルタイムな可視化を提供するには?アカウント全体の支出を監視しながら、参加者のセルフサービスを可能にするには?

エンタープライズのイノベーションイベントでは、参加者のエンゲージメント、リソース使用状況、成果をリアルタイムで把握できないことがよくあります。リーダーはエンゲージメント指標を確認できず、ビルダーはアカウントや情報にオンデマンドでアクセスできません。オブザーバビリティとガバナンスがなければ、チームが達成できることは限られてしまいます。

このソリューションは、安全なアカウントガバナンスのための Innovation Sandbox on AWS、迅速なプロビジョニングのための AWS Control Tower Automate Account Creation、そして Amazon Q Business 生成 AI アシスタントを活用したカスタム分析ダッシュボードを組み合わせています。エンタープライズコントロールを備えたセルフサービスアカウントにより、参加者は機密データ処理を実験できるようになり、コンプライアンスを維持しながら AI の導入を加速させました。このアプローチは、イノベーションイベントを成果が見えにくい体験から、測定可能な成果を持つデータ駆動型の取り組みへと変革します。

このソリューションは、コアとなる課題を解決しました。それは、エンタープライズデータ、ガバナンス、リアルタイムの可視性を備えた大規模な AI イノベーションを可能にすることです。ビルダーにとっては、4 時間以内に 246 の AWS アカウントをプロビジョニングし、さらにセルフサービスリソース (ナレッジベース、生成 AI アシスタント、エキスパートサポートフォーム) を 213 名の参加者に提供しました。経営陣にとっては、23 のセッション全体でリアルタイムの可視性を実現し、基調講演では最大 153 名、技術ワークショップでは 41 名の参加者を記録しました。

課題

数百万の顧客を持つ欧州の大手通信事業者が、大規模な生成 AI ハッカソンを開催しました。その課題は、100 以上のチームに所属する 500 人以上の参加者が、エンタープライズグレードのセキュリティとガバナンスを維持しながら、AI イノベーションを迅速に開発できるようにすることでした。イベント開始までわずか数週間という状況で、チームは従来のアカウント準備方法では解決できない重大な技術的および運用上のハードルに直面していました。

この取り組みの規模と複雑さには、革新的なソリューションが求められました。

  • 大規模な同時アカウント作成 – 標準プロセスでは通常数週間から数か月かかる 200 以上のセキュアな AWS アカウント作成を数日で実施
  • 包括的なセキュリティ管理 – 各アカウントの適切な分離を維持しながら、組織全体のセキュリティポリシー、支出制限、アクセスコントロールを実装
  • 幅広い技術レベルのサポート – AI 研究者からビジネスアナリストまで、各国から参加する様々なクラウド経験レベルの参加者をサポートするため、直感的なセルフサービス機能が必要
  • リアルタイムでの運用状況の可視化 – 経営陣に対して、参加者のエンゲージメント、リソース使用率、技術採用メトリクスを追跡する AI 支援ダッシュボードを提供するとともに、参加者にアジェンダ、連絡フォーム、ナレッジベースの情報を提供
  • データガバナンス要件 – 内部データを使用した AI 開発では、外部管理環境ではなく、顧客自身のガバナンス下にあるアカウントが必要

重要なのは、このソリューションが数時間以内に本番環境で利用可能な状態であることが求められました。これは、小規模なデプロイメントであっても困難なスケジュールでした。このタイトなスケジュールでは、設計、実装、テストの各フェーズにおいてミスが許されない状況でした。

技術チームは、これらの課題に対処するには、単に既存のプロセスを加速するだけでは不十分であることを認識していました。AWS アカウントガバナンス、自動プロビジョニング、リアルタイム分析を組み合わせた、新しいアプローチが必要でした。

ソリューションのアーキテクチャ

私たちのソリューションは、Innovation Sandbox on AWS を基盤として活用し、カスタム自動化とリアルタイム分析機能で強化しました。Innovation Sandbox on AWS はアーキテクチャパターンとセキュリティコントロールを提供し、追加コンポーネントが迅速なアカウント作成と経営層への可視性を処理しました。このアーキテクチャは、自動化されたアカウントプロビジョニング、セルフサービスアクセスポータル、経営層向け分析ダッシュボードという 3 つのコアコンポーネントで構成されていました。

このソリューションは、プロンプトエンジニアリングと人間によるレビューを使用して、Kiro CLI で実装しました。この記事では実際に使用したプロンプトの例を掲載しています。従来のコードスニペットを共有するのではなく、Kiro CLI で使用した実際のプロンプトを提供しています。これらのプロンプトは、ソリューションに必要なダッシュボードコンポーネント、API 統合、インフラストラクチャコードを生成しました。

Architecture diagram showing self-service dashboard with Amazon Q Business integration: executives and participants access CloudFront-hosted dashboard with S3 static assets, API Gateway and Lambda generate Q Business URLs, while Innovation Sandbox on AWS in the management account provisions accounts via AWS Control Tower and Organizations into Entry OU. Kiro CLI generates dashboard code deployed via AWS CDK with data sync scripts.

ソリューションのアーキテクチャ

1. 基盤としての Innovation Sandbox on AWS

一時的な AWS アカウントを大規模に管理するための重要なインフラストラクチャを提供するため、Innovation Sandbox on AWS をデプロイしました。このソリューションは、Entry と呼ばれる特定の組織単位 (OU) をデプロイし、アカウントをソリューションにオンボーディングできるようにします。事前定義されたセキュリティポリシー、支出管理、自動クリーンアップメカニズムを備えた組織単位を構成しました。サンドボックス環境には、機密性の高いサービスへのアクセスを制限するサービスコントロールポリシーが含まれており、オプションで利用期間(リース期間)と予算の管理が可能です。同時に、Amazon BedrockAmazon SageMaker、その他の AI/ML サービスを使用した生成 AI の実験を可能にしています。

2. アカウントの自動作成

AWS Control Tower Automate Account Creation を並行して使用し、数百のアカウントを迅速にデプロイしました。これにより、エンタープライズコントロールを備えたアカウントの一括プロビジョニングが可能になりました。この CloudFormation ベースのソリューションは、AWS Service Catalog API を使用して複数のアカウントを同時に作成し、プロビジョニング時間をアカウントあたり数時間から数秒に短縮しました。

3. カスタム分析ダッシュボード

Amazon Q Business 統合を活用して、リアルタイムのインサイト、アジェンダ、ナレッジベース、お問い合わせフォームを提供するカスタムダッシュボードを構築しました。このカスタム分析ダッシュボードは、データ収集と Amazon Q Business 統合を組み合わせて、インテリジェントなインサイトを提供します。使用したアーキテクチャは以下のとおりです:

AWS Well-Architected Framework との整合性

このソリューションは、AWS Well-Architected Framework の原則に従っています。

  • 運用上の優秀性: 自動化されたプロビジョニングとリアルタイムモニタリングにより、手動作業を削減しました。
  • セキュリティ: 事前設定されたポリシーと分離されたサンドボックスアカウントにより、リソースを保護しました。
  • コスト最適化: 自動化されたクリーンアップと支出管理により、無駄を最小限に抑えました。
  • パフォーマンス効率: 並列化されたアカウント作成により、デプロイを高速化しました。
  • 持続可能性: 自動化されたクリーンアップにより、アイドル状態のリソース消費を削減しました。

ウォークスルー

お客様のクラウドチームと AI チームと緊密に連携し、お客様固有のセキュリティとガバナンス要件を満たすアカウントプロビジョニング戦略を、わずか 3 日間で迅速に改善を重ねました。

サンドボックス環境のセットアップ

私たちは、Innovation Sandbox on AWS 実装ガイドに従い、クロスアカウント共有のための Resource Access Manager (RAM) と参加者への通知のための Amazon Simple Email Service (Amazon SES) の前提条件を含めて設定しました。AppConfig の設定値をお客様の要件に合わせて変更し、参加者が使用するための 1 つのリースを作成しました。1 人が、管理者(アカウントプールと設定管理用)と マネージャー(リーステンプレートと承認用)の両方の役割を管理し、運用を効率化しました。

アカウントのプロビジョニング

管理アカウントに AWS Control Tower Automate Account Creation スタックをデプロイし、Innovation Sandbox on AWS によってデプロイされた専用の Entry 組織単位 (OU) にアカウントをプロビジョニングするように設定しました。

3 日間という期限を満たすため、複数の CloudFormation スタックを同時にデプロイすることでプロビジョニングを並列化しました。各スタックはアカウントのサブセットを処理します。このアプローチにより、プロビジョニングのスループットが 2 倍になり、213 名の確定参加者向けに 246 個の AWS アカウントを 4 時間未満で作成できました。これは、直列処理に比べて大幅に短縮されています。

400 のダミーアカウントの情報を含む複数の CSV ファイルを生成しました。各アカウントには、一意のアカウント名、アカウント用のメールアドレスと IAM Identity Center ログイン用メールアドレス、アクセス用のユーザー名、およびアカウント用の特定の組織単位が含まれています。自動化処理がアクセスできるように、CSV ファイルを S3 バケットに配置しました。次に、各 CSV ファイルに対して BatchAccountCreation.yaml CloudFormation スタックをデプロイしました。これにより、対応するアカウントファイルが処理され、各アカウントがそれぞれ作成されました。このシステムにより、アカウントの作成中に他のタスクに集中できるようになりました。

モニタリングダッシュボードの構築

ダッシュボードは Web ベースのインターフェースを提供し、参加者が以下のことを行えるようにしました:

  • クイックスタートガイドとチュートリアルを表示
  • 主要なメトリクスと参加者情報を可視化
  • アジェンダとデモを表示
  • 追加サポートをリクエストするためにユースケースを提出
  • 組み込まれた Amazon Q Business を通じて AI を活用した支援を受ける

ダッシュボードを迅速に提供するために、Kiro CLI を使用しました。このガイドでは、同様のソリューションを構築するために使用するプロンプトを提供します。

AWS CDK のコードを生成するプロンプトの例:

[ 役割 ]
あなたは AWS CDK (Cloud Development Kit) とサーバーレスダッシュボードアーキテクチャの専門家である AWS ソリューションアーキテクトです。

[ タスク ]
Q Business API 統合と CloudFront ディストリビューションを備えた、安全なダッシュボードホスティングをプロビジョニングする完全な AWS CDK アプリケーションを TypeScript で生成してください。

[ コード出力形式 ]
- 適切なコンストラクト依存関係を持つ TypeScript CDK スタック
- 最小権限の原則に従った最小限の IAM 権限
- デプロイ自動化統合のためのスタック出力

[ 要件 ]
- S3: バージョニング、BucketDeployment を使用したパブリックアクセスのブロックを備えたプライベートバケット
- CloudFront: Origin Access Identity、API Gateway 統合を備えたディストリビューション
- Lambda 関数: boto3 を使用した Q Business URL 生成のための Python 関数コンストラクト
- API Gateway: /qbusiness-url エンドポイント用の CORS 設定を備えた LambdaRestApi
- セキュリティ: 最小限の qbusiness:CreateAnonymousWebExperienceUrl 権限を持つロールコンストラクト

[ 手順 ]
1. S3-CloudFront セキュリティには OriginAccessIdentity コンストラクトを必ず使用すること
2. BehaviorOptions を実装すること: 静的ファイルには S3、/api/* パスには API Gateway
3. ブラウザ API リクエスト用に CorsOptions を設定すること
4. バケット名、CloudFront URL、ディストリビューション ID の CfnOutput をエクスポートすること
5. 過度に許可的な PolicyStatement は使用しないこと - 特定の Q Business アプリケーション ARN にスコープを限定すること

[ 成功基準 ]
- CDK スタックが任意の AWS リージョンで cdk deploy により正常にデプロイされること
- S3 バケットが OAI 経由の CloudFront のみのアクセスでプライベートのままであること
- API Gateway が適切な CORS ヘッダーを持つ有効な Q Business URL を返すこと
- デプロイ自動化スクリプト用にすべてのスタック出力が利用可能であること

データ収集

データの更新には GitOps アプローチを採用しました。単一の JSON ファイルを信頼できる情報源として使用し、データポイントを自動的にクロスチェックして早期に障害を検出しました。ダッシュボードはこの集約されたデータを使用して Amazon Q Business ドキュメントを更新し、静的ウェブサイトからリアルタイムの計算や表示を提供しました。データはハッカソン中、継続的に更新されました。

ダッシュボードは、複数のソースからデータを集約し、イベント全体を可視化しました。セッションの出席状況は、仮想会議プラットフォームを通じて追跡されました。リアルタイムのエンゲージメントは、セッションへの参加状況から算出されました。お客様のリードクラウドアーキテクトと協力して、アカウントが存在する組織単位 (OU) から AWS アカウントのコストメトリクスを収集し、Kiro ダッシュボードから Kiro Pro サブスクリプション数を収集しました。Innovation Sandbox on AWS は、専用の組織単位(OU) を作成しアカウントプールとして利用します。そのため、OU 単位でコストを追跡することでハッカソン全体のコスト算出が容易でした。

リアルタイムデータ処理エンジンのプロンプト例:

[ 役割 ]
あなたはトレンド分析を備えたエグゼクティブダッシュボード向けのリアルタイム分析エンジンを作成するデータ処理スペシャリストです。

[ タスク ]
ハッカソンのセッションデータを処理し、KPI を計算し、統計分析を備えた動的な UI コンポーネントを生成する JavaScript モジュールを構築してください。

[ コード出力形式 ]
- データ計算用のモジュール化された JavaScript 関数
- 単一の信頼できる情報源としての JSON データ構造
- リアルタイム更新のための動的な DOM 操作

[ 要件 ]
- ピーク計算: セッションデータからの技術セッションピーク、非技術セッションピーク
- トレンド分析: 方向指標付きの前日比変化率
- KPI 生成: エンゲージメント率 (53%)、AWS 採用率 (21%)、Kiro Pro コンバージョン率 (7%)
- 動的レンダリング: 参加者数とクリックハンドラーを持つセッションカード
- データ構造: セッション、アカウント、統計情報を含む包括的な data.json

[ 指示 ]
1. すべての統計は data.json から計算すること - ハードコーディングされた値は使用しないこと
2. null 値の処理を含む変化率計算を実装すること
3. モーダル統合を備えたセッションカードを動的に生成すること
4. すべての計算においてデータの整合性を検証すること
5. データを重複させないこと - JSON 構造内で単一の信頼できる情報源を維持すること

[ 成功基準 ]
- すべての KPI がソースデータから正しく計算される
- 変化率のトレンドが適切な方向指標 (↑↓) で表示される
- セッションカードが正確な参加者数で動的にレンダリングされる
- データ検証により計算エラーが防止され、エッジケースが処理される

これらのメトリクスにより、以下の KPI を設定し、それらを通じてハッカソンのヘルスを監視することができました。

  • ピーク時のセッション参加者数 (技術トラックとビジネストラック)
  • 日別のエンゲージメント動向
  • AWS サービスの採用率
  • Kiro のサブスクリプション指標
  • アカウントの利用状況と支出パターン

Day 1 hackathon dashboard showing session cards with participant counts: business sessions including Introduction (353), Re:Invent with GenAI (280), Generative AI for Telco (234); technical sessions including Getting Started with AWS (24), Kiro CLI Workshop (23), Ask an Architect (29); plus account metrics showing 3 Kiro Pro subscriptions, 38 active AWS accounts, and $10 total spending

Day 1 を示すリアルタイムダッシュボード

生成 AI に焦点を当てたハッカソンであることから、主要な生産性指標として Kiro のサブスクリプションを特に追跡しました。技術ワークショップ後に Kiro Pro を有効化した参加者は、開発サイクルの加速とエンタープライズグレードの AI 開発スキルの構築への意欲を示しました。これらは、イベント後に生成 AI の取り組みを拡大するために不可欠な能力です。生成 AI の採用を支援するため、ダッシュボード内に Kiro のインストールガイドを提供し、お客様の AI 研究チームがダッシュボードリソースに統合された追加ドキュメントを作成しました。

重要な成功要因は、技術的なメトリクスをビジネス関係者にとって意味のあるものにすることでした。ダッシュボードには、各メトリクスに対する文脈に応じた説明が含まれていました。

  • AWS 支出の増加: 「高度なサービスを使用するより複雑なソリューション」として説明されており、「ソリューションの複雑さとイノベーションの深さを示す」ことを示しています。
  • Kiro Pro サブスクリプション: 「参加者による高度な開発ツールの採用」として説明されており、「開発サイクルを加速し、エンタープライズグレードの AI スキルを構築する」ことを示しています。
  • アカウント使用量の増加: 「より多くの参加者がハンズオン開発に参加している」として明確化されており、「実践的なクラウド開発経験」を提供します。

Dashboard modal explaining Kiro Pro Subscriptions metric tracking participant adoption of advanced development tools after technical workshops, with trend analysis and benefits for accelerating development cycles

Kiro Pro メトリックの説明

Dashboard modal explaining AWS Accounts metric with trend analysis showing increase means more participants joining development, decrease means account cleanup, and why it matters for cloud development experience

AWS Accounts メトリックの説明

Dashboard modal explaining AWS Spending metric showing total resource consumption across participant accounts, with trend analysis indicating increases mean more complex solutions and decreases mean optimization phases

AWS Spending メトリックの説明

ナレッジベースとセルフサービスリソース

メトリクスの追跡に加えて、ダッシュボードエコシステムには 3 つの重要なセルフサービスコンポーネントが含まれており、管理負荷を削減しながら参加者の体験を向上させました。

この Wiki は、重要なツール、セットアップガイド、よくある質問へのクイックリンクを備えたナレッジベースとして機能し、セッション中の参加者間での情報共有の第一の手段となりました。

インタラクティブなアジェンダにより、ユーザーは技術トラックとビジネストラックにまたがる複雑な 5 日間のスケジュールをスムーズに確認できました。Amazon Q Business の統合により、参加者の役割や興味に基づいてパーソナライズされたおすすめのセッションが提供されました。

ユースケース送信フォームにより、チームは追加の AWS エキスパートサポートを直接リクエストできるようになり、有望なプロジェクトと専門的な技術ガイダンスをつなぐことができました。

リアルタイム KPI を含むエグゼクティブダッシュボードのプロンプト例:

[ 役割 ]
あなたは AWS テーマのエグゼクティブダッシュボードとリアルタイムデータビジュアライゼーションを専門とするシニアフルスタック開発者です。

[ タスク ]
インタラクティブな KPI カード、日別のセッショントラッキング、モーダル機能を備えた、ハッカソンの指標を表示する包括的なエグゼクティブダッシュボード HTML ページを作成してください。

[ コード出力形式 ]
- CSS と JavaScript が埋め込まれた単一の HTML ファイル
- データ処理と UI 更新のためのモジュール関数
- エグゼクティブ向けに最適化されたレスポンシブデザイン

[ 要件 ]
- AWS デザインシステム: #232F3E ダークブルー、#FF9900 オレンジ、Amazon Ember フォントを使用
- KPI カード: 技術セッションのピーク (82)、非技術セッションのピーク (353)、エンゲージメント率 (73%)、AWS 採用率 (41%)、Kiro Pro 採用率 (70%)
- 日別トラッキング: 参加者数を表示するセッションカード付きの 5 日間のセクション
- インタラクティブ要素: 詳細モーダルを開くクリック可能なセッションカード
- データソース: すべての指標を data.json から単一の信頼できる情報源として読み込む

[ 指示 ]
- ホバー効果とスムーズなトランジションを持つ CSS Grid レイアウトを実装すること
- トレンド指標 (↑↓) 付きの前日比変化率を計算すること
- セッション詳細 (時間、トラック、形式、説明) を含むモーダルシステムを作成すること
- null の参加者値を適切に処理すること
- 指標をハードコーディングしないこと - 集中管理された JSON データから計算すること

[ 成功基準 ]
- すべての KPI が正しいトレンド計算で表示される
- セッションモーダルが完全な情報とともにスムーズに開く
- モバイルレスポンシブデザインが 320px 以上の画面で動作する
- data.json が変更されたときにリアルタイムで更新される

GenAI Hackathon dashboard showing Submit AI Use Case form with email address field and use case description textarea, allowing participants to share ideas with the AWS team for review

ユースケースの提出

Hackathon agenda for Monday September 1 showing two keynote sessions: Introduction, goals and mechanics (09:00-09:30, 353 participants) and Re:Invent with GenAI (09:30-10:00, 280 participants), with Ask Q about Hackathon button in bottom right

アジェンダ

GenAI Hackathon dashboard showing Submit AI Use Case form with email address field and use case description textarea, allowing participants to share ideas with the AWS team for review

Wiki ページ

Amazon Q Business の統合

ダッシュボードには、チャットボットとしてインテリジェントなイベント支援機能を提供する Amazon Q Business が組み込まれていました。これは、クライアントが画面右下に「Talk to Dashboard」アイコンを表示することで機能しました。

クリックされると、クライアントは API (Lambda) にリクエストを送信して一時的な Amazon Q Business URL を作成し、クライアントが URL を受信すると、Amazon Q Business インターフェースを表示する iframe を動的に作成します。

ビジネス AI チャット統合のプロンプト例:

[ 役割 ]
あなたは Amazon Q Business とレスポンシブな iframe 実装の専門家であるフロントエンド統合スペシャリストです。

[ タスク ]
動的な URL 取得、レスポンシブ UI、セッション管理を備えた Amazon Q Business チャットを統合する JavaScript モジュールを作成してください。

[ コード出力形式 ]
- CSS スタイリングを含むスタンドアロン JavaScript モジュール
- Q Business URL 生成のための API 統合
- エラーハンドリングを備えたモバイルレスポンシブ iframe

[ 要件 ]
- トグルボタン: AWS オレンジスタイリングの「Ask Q about Hackathon ????」を右下に配置
- 動的 URL: 有効期限切れを避けるため /api/qbusiness-url から新しい Q Business URL を取得
- レスポンシブデザイン: モバイル (<480px) では全幅 iframe、デスクトップでは固定位置
- 状態管理: 「Ask Q」と「Close Chat」ボタン状態の切り替え
- エラーハンドリング: ローディングインジケーター、API 失敗メッセージ、セッション回復

[ 指示 ]
1. チャットセッションを開くたびに新しい Q Business URL を取得すること
2. レスポンシブ iframe を実装すること: デスクトップでは最大幅 450px、モバイルでは全幅
3. URL 生成 API 呼び出し中にローディングインジケーターを表示すること
4. API 失敗時にユーザーフレンドリーなエラーメッセージを処理すること
5. Q Business URL をキャッシュしないこと - セキュリティのため常に新しい URL をリクエストすること

[ 成功基準 ]
- チャットが開閉状態間でスムーズに切り替わる
- モバイルデバイスでオーバーフローなくチャットインターフェースが適切に表示される
- API 失敗時に機能が壊れるのではなく、有用なメッセージが表示される
- Q Business iframe がダッシュボードコンテキストで正常に読み込まれる

Amazon Q Business chat interface overlaying the hackathon agenda, showing a participant asking which Tuesday session to attend as a data scientist, with Q recommending the Getting Started with AWS Environments session based on their role

Amazon Q Business との統合

クリーンアップとコスト管理

アカウントの廃止

ハッカソン後、Innovation Sandbox on AWS の自動クリーンアップメカニズムがアカウントのライフサイクル管理を実行しました。

  • アカウント凍結機能: Innovation Sandbox は 14 日後に AWS アカウントへのユーザーアクセスを自動的に取り消しましたが、管理者は評価のためにアクセスを保持し続けました
  • 自動クリーンアップ: Innovation Sandbox は、明示的に保存されない限り、21 日後にアカウントリソースを自動的に削除しました。
  • アカウントの移行: 有望なプロジェクトを本番アカウントに移行し、すべてのリソースを保持しました。

コスト最適化の考慮事項

  • Innovation Sandbox の予算アラートを 50 米ドルと 100 米ドルのしきい値で設定しました。
  • Innovation Sandbox on AWS の事前設定されたサービスコントロールポリシーを使用して、高額なリソースタイプの作成を防止しました。
  • コスト配分のために自動リソースタグ付けを使用しました。
  • 支出状況の可視化のために分析ダッシュボードを使用しました。

イベント全体のインフラストラクチャコストは 2,000 米ドル未満に抑えられ、アカウントの 89% が 100 米ドルの予算制限内に収まりました。

結果と結論

このソリューションは、すべての側面で測定可能な結果をもたらし、Innovation Sandbox on AWS がカスタム分析によって強化され、企業のイノベーションイベントを変革できることを実証しました。基調講演セッションには最大 153 名が参加し、ハンズオン技術ワークショップには 41 名が参加しました。これは 53% の技術的エンゲージメント率を示しています。

主要なメトリクスと成果

インフラストラクチャのパフォーマンス:

  • 4 時間以内に 246 個の AWS アカウントをプロビジョニングしました
  • セキュリティインシデントやポリシー違反はありませんでした
  • 平均アカウントセットアップ時間が 2 時間以上から数秒に短縮されました
  • 総インフラストラクチャコストは 2,000 米ドル未満で、89% のアカウントが 100 米ドルの予算制限内に収まりました
  • 内部データガバナンスを維持 – すべてのアカウントが顧客のエンタープライズ管理下に留まり、内部データを使用した AI 開発を可能にしました

参加者のエンゲージメント:

  • 21% が新しい AWS AI サービスを採用しました
  • 7% が Kiro の使用を開始しました
  • Amazon Bedrock は AWS ベースのプロジェクトの 71% で使用されました
  • ビジネストラック参加者の 34% が動作するプロトタイプを作成しました

イノベーションの成果:

このハッカソンでは、技術的な卓越性が評価された 7 つの AI を活用した AWS ベースのソリューションが生まれました。数百万人の顧客にサービスを提供する AI を活用したコールセンターエージェントから、自律的なネットワーク管理システムまで、多岐にわたります。顧客体験ソリューションが平均スコア 7.7 で最も高いパフォーマンスを示しました。企業管理アカウントにより、86% のソリューションが社内データのユースケースをターゲットにすることができました。

ダッシュボードの影響と導入

分析ダッシュボードは、3 つの重要なフェーズに対応しました。イベント前のロジスティクスとアカウントアクセスのコミュニケーション、イベント中のリアルタイムモニタリング、そしてイベント後の ROI 分析のためのエグゼクティブレポートです。あるディレクターは次のように述べています。「ダッシュボードは素晴らしく、私は個人的に 1 日に 20 回更新していました。」この可視性により、経営陣はリソース配分と将来の革新的な取り組みについて、データに基づいた意思決定を行うことができました。

成功要因と再利用性

主な成功要因には、既存の AWS ソリューションを基盤として活用すること、再利用可能なモジュール式の分析を構築すること、そしてインテリジェントなアシスタンスのために Amazon Q Business を統合することが含まれていました。セルフサービスアプローチにより、管理オーバーヘッドを削減しながら、参加者がイベント終了後も学習を継続できるようになりました。

ここで示されたパターンは、あらゆる規模のハッカソン、トレーニングプログラム、イノベーションラボで再利用可能です。Innovation Sandbox on AWS は安全な基盤を提供し、カスタム分析により可視化とエンゲージメントの測定を変革します。

イノベーションイベントの実施準備はできましたか?

チームのスキルアップを図り、可能性の限界に挑戦する準備はできていますか?オンデマンドで数分以内に安全な AWS アカウントを提供し、必要な情報へのセルフサービスアクセスを提供することで、チームのイノベーションを可能にしましょう。リーダー層にリアルタイムで成果を確認してもらい、支援を受けましょう。次のイノベーションイベントを、本番環境に対応したソリューションの出発点に変えましょう。

Innovation Sandbox on AWS から始めて、組織のニーズに合わせたカスタム分析機能で強化しましょう。自動プロビジョニング、リアルタイム分析、AI を活用した支援を組み合わせることで、参加者がインフラストラクチャではなくイノベーションに集中できる、スムーズに進められる環境を実現します。

次のステップ:

謝辞: このプロジェクト期間中にサポートしていただいた Innovation Sandbox チームの Shu Jackson、Rakshana Balakrishnan、Todd Gruet、Kevin Hargita の各氏に感謝します。

Erkin Ekici

Erkin Ekici

Erkin Ekici は AWS のシニアソリューションアーキテクトであり、セキュリティアーキテクチャとクラウドセキュリティを専門とする認定セキュリティプロフェッショナルです。スタートアップから銀行、Fortune 500 企業まで幅広い組織のセキュリティを担当してきました。サイバーセキュリティカンファレンスでの講演や業界セキュリティイベントのモデレーターを務める傍ら、数百万ドルの運用コスト削減を実現する AI ソリューションやクラウドトランスフォーメーションの設計に携わっています。仕事以外では、オープンソースのセキュリティツールの開発や、サイバーセキュリティをより身近にするプロジェクトに取り組んでいます。

Adolfo Pica

Adolfo Pica

Adolfo Pica は、20 年以上にわたり複雑な IT システムとアーキテクチャの設計、実装、最適化に携わってきたクラウドコンピューティングのエキスパートです。急速に進化する生成 AI と基盤モデルの分野にも強い関心を持ち、実践的な経験を積んでいます。AWS クラウドサービス、DevOps プラクティス、セキュリティ、データ分析、生成 AI に精通しています。プライベートでは、テコンドーとサッカーに励む 2 人の息子たちのスポーツ活動を応援することを楽しんでいます。