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アマゾンプライムデー 2022 – AWSによる勝利への貢献

AWS がどのようにしてプライムデーを実現したかをお伝えする毎年の行事の一環として、幾つかの重要な指標をご紹介できることを嬉しく思います (2016 年、2017 年、2019 年、2020 年、2021 年の過去のブログ記事もぜひご覧ください)。

今年のプライムデーで、私はファーストエイドキット3D プリンタ用の木目調フィラメントノンスティック加工のフライパンなどを購入しました。公式のニュースリリースによると、プライムデー期間中、全世界のプライム会員が 1 分あたり 10 万点以上の商品を購入し、Amazon デバイスや家電製品などが最も売れたカテゴリーであったと報告されています。

Powered by AWS
AWS は例年通り、プライムデーの成功に重要な役割を果たしました。多数のツー・ピザ・チーム (2 枚のピザで足りる小規模なチーム) が協力し、システム基盤のあらゆる部分をスケールし、テストし、お客様が利用する準備が整っていることを確かめました。以下に、いくつかの例を挙げます。

Amazon Aurora – プライムデーでは、5,326 におよぶ PostgreSQL 互換版 / MySQL 互換版の Amazon Aurora データベースインスタンスが稼働し、2,880 億件のトランザクションを処理し、1,849 テラバイトのデータを格納し、749 テラバイトのデータを転送しました。

Amazon EC2 – 2022 年のプライムデーに向けて、アマゾンは Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) のインスタンス数を 12% 増加させました。その一方で、AWS Graviton2 プロセッサの採用が増えたため、サーバ全体の設置面積は 2021 年のサイバーマンデーと比較してわずか 7% のみの増加にとどまりました。

Amazon EBS – アマゾンのチームは、プライムデーに向けて EBS ストレージを 152 ペタバイト追加しました。その結果、この一群のストレージは一日あたり 11 兆 4,000 億回のリクエストを処理し、532 ペタバイトのデータを転送することができました。興味深いことに、プライムデーの運営に活用されたアマゾンの内部サービスの一部が効率化されたため、前年度のプライムデーと比較して、EBS の使用量が 4%、データ転送量が 13% 減少しました。以下の図は、今回のプライムデー期間中のデータ転送量の推移を示しています。

Amazon SES – プライムデー期間中、Amazon Simple Email Service (SES) はお買い得情報のお知らせや注文確認の配信のために、ピーク時には毎秒 3 万 3,000 通のプライムデー関連の E メールを送信しました。

Amazon SQS – プライムデー期間中、SQS は最高で毎秒 7,050 万件のメッセージを処理し、トラフィックの新記録を樹立しました。

Amazon DynamoDB – DynamoDB は、Alexa、Amazon.com サイト、アマゾンの配送センターといったトラフィックの多い施設やシステムを支えています。プライムデー期間中、これらのソースから DynamoDB API へ数兆回におよぶ呼び出しが行なわれました。DynamoDB は、一桁ミリ秒の応答を返し、ピーク時には秒間 1 億 520万回に達するリクエストを処理しながら、高い可用性を維持しました。

Amazon SageMaker – Amazon Robotics Pick Time Estimator は、Amazon SageMaker を使って機械学習モデルのトレーニングを行ない、配送センターでの商品のピックアップにかかる時間を予測するために使用されます。2022 年のプライムデーでは、100 億件以上のトランザクションが処理されました。

Amazon QuickSight – アマゾン社全体で何十万人もの社員 (24 カ国にまたがる 1,000 人以上のアマゾンプライムデーチームを含みます) が、Amazon QuickSight を使って、プライムデーのさまざまな指標をダッシュボードで視覚化して監視し、Amazon QuickSight Q を利用して問い合わせしました。プライムデー期間を通して、QuickSight は数百万の BI クエリを処理し、ピーク時にはデータセット毎に毎分 500 件のクエリを実行しました。

パッケージプランニング – 北米において、2022 年のプライムデーで最もトラフィックが集中した日には、パッケージプランニングシステムは AWS Lambda を 6,000 万回実行し、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) で 17 テラバイトの圧縮データを処理し、Amazon DynamoDB と Amazon ElastiCache に 6,400 万件以上のアイテムを保存し、Amazon Kinesis 経由で 2 億回のイベントを処理し、Amazon Simple Queue Service のイベントを 5,000 万件処理しました。

毎年同じようなメッセージを繰り返しますが、プライムデーのような大規模なイベントを成功に導く鍵は綿密な準備にあります。同様の規模の大きなイベントの準備をしているのでしたら、AWS インフラストラクチャイベント管理 (IEM) の利用を強くお薦めします。IEM 契約の一環として、アーキテクチャ改善支援や運営ガイダンスの提供をして、お客様が安心してイベントを実施できるようにお手伝いします。

Jeff;

この記事は 2022 年 7 月 25 日に投稿された「Amazon Prime Day 2022 – AWS for the Win!」をソリューションアーキテクトの小野が翻訳したものです。