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【開催報告 & 資料公開】AWS 秋のオブザーバビリティ祭り 2025

こんにちは。ソリューションアーキテクトの大南です。

2025 年 11 月 6 日に「AWS 秋のオブザーバビリティ祭り 2025 〜最新アップデートと生成 AI × オブザーバビリティ〜」と題したイベントを開催しました。AWS オブザーバビリティ祭りはこれまで半年ごとの春と秋に継続して実施しており今回で 5 回目のイベントとなります。ご参加いただきました皆様には、改めて御礼申し上げます。今までの開催報告ブログはこちら(2023秋2024春2024秋2025春)。

本ブログでは、その内容を簡単にご紹介しつつ、発表資料を公開いたします。今回のイベントでは、前回のオブザーバビリティ祭り以降のアップデートのご紹介、また AWS オブザーバビリティサービスに組み込まれた生成 AI エージェントの活用や運用のユースケースを想定した MCP Server の活用、Amazon CloudWatch GenAI Observability を活用した AI エージェントのためのオブザーバビリティ、クロスアカウントやクロスリージョン環境での CloudWatch 機能の活用、X-Ray SDK と Daemon のサポート終了に伴う移行方法のガイド、という実際の運用ですぐ活用できる内容を中心にご紹介しました。日々の運用にすぐ活かせる内容となっておりますので、ぜひご活用ください!

セッションの紹介

AWS オブザーバビリティサービスアップデート

アマゾン ウェブ サービス ジャパン 合同会社 スペシャリストソリューションアーキテクト 加藤 正樹

セッション資料

セミナー開始は、Specialist SA 加藤より、AWS オブザーバビリティアップデートと題して、モニタリングとオブザーバビリティの違いや、オブザーバビリティで必要となるデータ、AWS の提供するオブザーバビリティサービスについておさらいをし、春のオブザーバビリティ祭り以降の最新機能アップデートについてご紹介しました。Amazon CloudWatch Logs のログイベントサイズの増加や、Amazon CloudWatch Metrics Insights のメトリクスデータのクエリ可能な期間が3時間から2週間へ拡大されたアップデートなど運用業務で嬉しいアップデートについて解説しました。Database Performance Insights のサポート終了に伴う CloudWatch Database Insights への移行ガイドなども確認しておきたいポイントです。機能アップデートをまとめておさらいしたい方は、ぜひご確認ください。

生成 AI で進化する AWS オブザーバビリティ

アマゾン ウェブ サービス ジャパン 合同会社 ソリューションアーキテクト 梅津 寛子
アマゾン ウェブ サービス ジャパン 合同会社 ソリューションアーキテクト 大石 美緒

セッション資料

次に、SA 梅津よりオブザーバビリティにおける運用課題への解決手段として AIOps を活用するアプローチをご紹介しました。Amazon CloudWatch へ組み込まれた AI 機能(CloudWatch Investigations、Query Generator、CloudWatch Logs Anomaly Detection、CloudWatch Anomaly Detection)を活用してこれまでのインシデント調査および対応をより効率化できることを示しました。加えて SA 大石より、CloudWatch に関する MCP Server(Amazon CloudWatch MCP Server、Amazon CloudWatch Application Signals MCP Server)を Amazon Q Developer CLI を利用してインシデント調査からレポーティングを行うデモをご紹介しました。CloudWatch Investigations と MCP Server の使い分けが気になる方は必見です。

Amazon Bedrock AgentCore で実現!お手軽 AI エージェントオブザーバビリティ

アマゾン ウェブ サービス ジャパン 合同会社 ソリューションアーキテクト 大西 朔

セッション資料

SA 大西より、AI エージェントの開発・運用を楽にするための Amazon Bedrock AgentCore を活用した AI エージェントのオブザーバビリティについてご紹介しました。2025 年 10 月 13 日に GA となった Amazon Bedrock AgentCore の全体像に触れた後、AgentCore Observability にフォーカスし、AI エージェントを扱う際に必要な観点を解説しました。CloudWatch GenAI Observability 機能を通して AgentCore におけるトレースのデータ構造をはじめとして取得可能な情報について共有いたしました。既に AI エージェントを開発・運用中の方やこれから導入を検討される方におすすめです!

クロスアカウント/クロスリージョンのオブザーバビリティ

アマゾン ウェブ サービス ジャパン 合同会社 ソリューションアーキテクト 大南 賢亮

セッション資料

次に SA 大南より、クロスアカウントやクロスリージョン環境で活用できる CloudWatch の機能についてご紹介しました。これまで CloudWatch クロスアカウントオブザーバビリティと、クロスアカウントクロスリージョン CloudWatch コンソールという2つの機能がありましたが、2025年9月のアップデートにより、クロスアカウントクロスリージョン環境化でログデータを一元化する機能が追加されました。それぞれの機能について特徴と適したユースケースを解説し、実装パターンを提示しました。クロスアカウントやクロスリージョンでの CloudWatch を活用したオブザーバビリティについてご興味がある方はぜひご確認ください。

X-Ray SDK と Daemon のサポート終了と移行ガイド

アマゾン ウェブ サービス ジャパン 合同会社 ソリューションアーキテクト 津和崎 美希

セッション資料

最後は SA 津和崎より、サポート終了がアナウンスされた AWS X-Ray SDK と Daemon の移行方法についてご説明しました。X-Ray の中でも API やコンソールは従来通り利用でき、今回のサポート終了の対象は SDK と Daemon が対象であることやサービス上変更のない部分、それを踏まえて X-Ray の概念を OpenTelemetry に置き換える必要があることを詳細にご紹介しました。移行に関する具体的なアプローチにも触れ、すぐ作業にとりかかれる内容を網羅しています。現在 AWS X-Ray と Daemon をご利用の方には必見の内容となっていますので、こちらのAWS X-Ray SDK /Daemon サポート終了に関するブログとともにご確認ください。

まとめ

今回は、「最新アップデートと生成 AI × オブザーバビリティ」というテーマで様々な立場の方がすぐ活用できる実践的な内容を中心に様々な機能やユースケースをご紹介しました。本イベントをきっかけにより皆様の業務が効率化でき、より高度な取り組みにつながるよう貢献できましたら幸いです。今後も、お客様のシステム運用を少しでも効率化できるように、このようなイベントを企画し、情報発信を継続していきます。AWS のサービスを利用することをご検討いただいているお客様がいらっしゃいましたら、無料で個別相談会を開催しておりますので、こちらのリンクからぜひお申し込みください。

アマゾン ウェブ サービス ジャパン 合同会社 ソリューションアーキテクト 大南 賢亮