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Amazon CloudFront 定額料金プラン:新機能と対応機能の拡大
本記事は 2026 年 3 月 24 日に公開された Cristian Graziano の「 Amazon CloudFront flat-rate pricing plans: new features and expanded capabilities 」を翻訳したものです。
2025 年 11 月、Amazon CloudFront の定額料金プランをリリースしました。リリース以降、お客様からいただいたフィードバックをもとに新しい機能を追加してきました。この記事では、 Lambda@Edge のサポート、 CAPTCHA 、相互 TLS (mTLS) 、そして AI ボットやエージェントのトラフィックを可視化する AI アクティビティダッシュボードなど、最新の追加機能をご紹介します。また、使用量の上限を超えたトラフィックの扱いについても明確化しています。
定額料金プランとは
定額料金プランは、トラフィックのスパイクや攻撃に関係なく、月額固定料金で Web サイトやアプリケーションの配信と保護に必要なすべてを提供します。超過料金は発生しません。 CloudFront CDN 、 AWS WAF 、分散型サービス拒否 (DDoS) 対策、ボット管理、 Amazon Route 53 DNS 、 Amazon CloudWatch Logs へのログ取り込み、サーバーレスエッジコンピューティング、 Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) のストレージクレジットを、選択したプランティアに応じた月額料金で提供します。
プランは Free ($0/ 月 ) 、 Pro ($15/ 月 ) 、 Business ($200/ 月 ) 、 Premium ($1,000/ 月 )の 4 つのティアで提供されています。各ティアで利用できる機能が異なり、想定されるトラフィック量も異なります。いつでもアップグレードでき、年間契約は不要です。
新機能と対応機能の拡大
プランのリリースから 4 か月で、数十万のお客様がこれらのプランを利用して、予測可能な料金で Web サイトのセキュリティ強化と高速化を実現しています。 AWS のあらゆる機能やサービスと同様に、お客様の声に耳を傾け、新しい機能強化を導入しています。たとえば、定額料金プランに期待しているものの、プランがまだサポートしていない機能を既存の設定で使用しているため導入できないというお客様の声がありました。アプリケーションの動作を変更することなく、予測可能な月額料金を利用したいというご要望です。こうしたお客様のニーズに応えるため、新しい機能を追加しました。
AI アクティビティダッシュボード。 AWS WAF の新しい AI アクティビティダッシュボードは、アプリケーションに到達する AI ボットやエージェントのトラフィックを可視化します。トラフィックの推移を時系列で確認したり、もっともアクティブなボットや頻繁にアクセスされるパスを特定したり、ボットのカテゴリや検証ステータスごとにリクエストを分析したりできます。このダッシュボードは、 Pro ティア以上のすべての有料プランに含まれています。 AI ボットのトラフィックに対してアクションを実行できるボット管理コントロールは、 Business ティア以上で AWS WAF Bot Control を通じて利用できます。
Lambda@Edge と CAPTCHA のサポート。 Lambda@Edge や AWS WAF ルールで CAPTCHA を使用しているお客様も、定額料金プランを利用できるようになりました。以前は、これらの機能を使用しているディストリビューションはプランに加入できず、プランに加入しているディストリビューションでこれらの機能を有効にすることができませんでした。 AWS WAF ルールで設定した CAPTCHA レスポンスはプラン料金に含まれます。 Lambda@Edge はすべてのプランティアでサポートされるようになり、呼び出しはプラン料金に加えて標準の従量課金制で請求されます。
相互 TLS(mTLS)。定額料金プランに mTLS のサポートを追加しました。 Business ティア以上で利用できるオリジン mTLS は、許可された CloudFront ディストリビューションのみがアプリケーションに接続できるようにします。これは、署名検証によりアプリケーションへのアクセスを制限する オリジンアクセスコントロール (OAC) や、アプリケーションをプライベートサブネットに配置して CloudFront 経由でのみアクセス可能にしパブリックインターネットに公開しない VPC オリジン といった既存のセキュリティオプションに加わるものです。これらの機能を組み合わせることで、すべてのトラフィックが CloudFront と AWS WAF のセキュリティルールを経由してからアプリケーションに到達するようにできます。 Premium ティアで利用できるビューワー mTLS では、クライアントがアプリケーションに接続する前に有効な証明書の提示を要求できます。
使用量の上限を超えたトラフィックの扱い
定額料金プランは、超過料金のない月額固定料金を提供します。トラフィックのスパイクが発生しても追加料金は発生せず、コンテンツが拡散した瞬間に請求の心配をする必要もなく、サービスのローンチが成功しても課金のペナルティはありません。各プランには、そのティアで最適なパフォーマンスを発揮するための使用量の上限が設定されています。使用上限はハード制限ではありません。予測可能な料金と安定したパフォーマンスが得られます。使用量が上限の 50% 、80% 、100% に近づくと通知が届き、コンソールからいつでも使用状況を確認できます。
リリース後、月間の使用量の上限を超えたトラフィックがどのように扱われるのか、より明確な説明を求めるお客様の声がありました。上限を超えたトラフィックの扱いについて、以下のように明確化しました。
月間使用量の上限を初めて超えた場合、上限の最大 3 倍までのトラフィックはその月内において問題なく処理されます。それを超える場合には、超過使用量は複数月にわたって評価されます。使用量の上限を大幅かつ長期間にわたって超過した場合にのみ、トラフィックの配信方法が調整される場合があります。ほとんどのお客様はパフォーマンスの調整を経験することはありませんし、いずれの場合においても超過料金は発生しません。また、いつでも上位ティアにアップグレードできます。
既存のディストリビューションを定額料金プランに変更する場合やプランティアを変更する場合、 CloudFront コンソールに各プランティアの使用量の上限に対する過去の使用状況が表示されるため、プランの選択が容易になります。
詳細は毎月の使用上限をご覧ください。
はじめ方
新しいアプリケーションを構築する場合でも、すでに Amazon Web Services (AWS) 上で運用している場合でも、定額料金プランをすぐに利用開始できます。 CloudFront コンソールにアクセスして、新規または既存のディストリビューションをプランに登録してください。定額料金プランと従量課金制を異なるディストリビューションで組み合わせて使用できるため、アプリケーションごとに最適な料金モデルを柔軟に選択できます。
詳細はプランと機能、または CloudFront デベロッパーガイド をご覧ください。
著者紹介
翻訳はプロフェッショナルサービスの鈴木 ( 隆 ) が担当しました。